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ソフトバンクホークスバトルロワイアル

1 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/24 21:34:21 ID:jaEcHXGS
新生ソフトバンクホークスでバトルロワイアルをやろうというものです。
職人様の降臨を切に願います。
【既存BRスレ】
中日ドラゴンズバトルロワイアル第八章
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1094531633/
阪神タイガースバトルロワイアル
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1094306095/
横浜ベイスターズ バトルロワイアル6
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1094388390/
プロ野球12球団オールスター・バトルロワイアル
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1097998843/
近鉄バファローズ・バトルロワイヤル
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1097395419/
千葉マリーンズ・バトルロワイアル
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1097081116/
各球団の「バトルロワイアル」スレを見守るスレ
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1099509309/

2 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/24 21:35:21 ID:Tk26mjad
にんにん

3 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/24 21:35:31 ID:pJbfwdNi
              ┏━━━━━━┓               .'  , .. ∧_∧
    ┏━━━┓┃  ━━━━━┻━━━━━━━┓ .∴ '     (    )←>>1
  ┌┃┗┓  ┣┫            ━━━━━━━━┫', ・,‘ r⌒>  _/ /
┌│┃┃    ┣┫                      ┃.   ’ | y'⌒  ⌒i
││┗━━┯┛┃  ━━━━━┳━━━━━━━┛    |  /  ノ |
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4 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/24 21:37:09 ID:jaEcHXGS
TW様

このたびは球団買収にあたりご尽力を頂きありがとうございました。
買収に成功致しましたFDHは、優秀なコンテンツとなるであろうと確信しております。
殺し合いという華々しい舞台において。
現役野球選手達による殺し合い……それを随時限られた会員様へ向けてネット配信する。
ネットの世界においては人が殺される場面というのは特に歓迎されるもの。
それが非常に哀しくも楽しいドラマ付きなものだとしたら?
それが随時インターネットによって配信されるとしたら?
それが昨日までチームメートとして友として信じ合っていた者同士によるものだとしら?
潜在ユーザーは数多く存在すると思っておりましたが、当初の想定値以上の応募が殺到致しました。
既に会員様は定員まで達しており、後はゲームを始めるだけという所まで参っております。
それもこれもTW様のお陰でございます。
選手諸君には、被験者としてバーチャルリアリティの世界に参加する様既に要請を致しております。
このシステムは当社が極秘裏に開発したものであり、今までにない全く新しいバーチャルリアリティの世界を構築するものです。
ゲームで体験した全ての感覚が現実に影響を及ぼします。味覚も触覚も聴覚も。
そして痛覚も。死ぬ程の痛みをゲーム内で体験した時……現実の彼らはどうなるでしょうか。
そしてここから出られるのは限られた人間だけ。
すなわち、チームメートを殺し、設定された人数にまで選手が減って初めて彼らは現実の世界に復帰できるのです。
これは、華々しいメジャーリーガー達を球団へ招き入れるにあたって、余剰の人間を効率良く排除したいという本業の球団経営においての必要性も含まれております。
他にもユーザー様が何らかの形でゲームで参加できる等、飽きさせないための様々な趣向
をこらしております。
必ずや世界を席巻する一大コンテンツとして育つことでしょう。

末尾になりましたが、このゲームの名前をお伝え致します。
バーチャルリアリティバトルロワイアル……略してBR2。

SB S

5 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/24 22:23:09 ID:6hJUl1PX
ホークスもきたか・・・バーチャルリアリティってマトリックス1みたいな感じか?
職人光臨期待age

6 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/24 22:23:35 ID:6hJUl1PX
ageてねーし・・

7 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/24 22:27:20 ID:qITBwMa1
リレーでは無いんだ

8 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/24 22:42:55 ID:NwGwS3Ru
職人光臨期待age

9 : ◆7KR.e180t. :04/11/25 00:44:22 ID:mZ9AWjS1
1、1通の手紙

鳥越 裕介【6】がその研究所についたのは午後3時を20分ほど回ったところだった。集合時間から20分もの遅刻だ。
「まいったなぁ。監督にどやされるだろうし、若いもんには笑われるだろうし」
スーツのネクタイを軽くゆるめ、ため息を吐いた。どうも最近ため息が癖になっていけない。プレーオフでの
敗戦が原因だった。シーズンを1位で終えたホークスはプレーオフで2位ライオンズと対戦した。
熱狂的な福岡ドームの声援。俺も精一杯やった。しかし結果は負けた。
俺自身、シーズン中よりよく打ったし、自分の力は出し切ったつもりだ。
だが、だからこそ悔しい…。
惜しかったよな…みんな、がんばった。
はぁ。また鳥越はため息をついた。

今日鳥越がこの研究所を訪れたのは一通の手紙のせいだった。1週間ほど前自宅に届いた、球団からの手紙。
それにはこう書かれていた。


10 : ◆7KR.e180t. :04/11/25 00:45:18 ID:mZ9AWjS1
「前略

このたび私達のチーム。福岡ダイエーホークスがソフトバンクに
売却されることになったのは皆も承知のことだと思う。
新オーナーの孫オーナーはこれまで以上に球団のレベルアップに
力を入れる方であり、選手の皆は自分の力をさらに向上させてほしいと願う。
そこで、本題だ。
孫社長ら、経営陣の皆さんがまずは、選手全員の身体能力を見たいと
おっしゃられた。選手の皆にとってもこの機会にもう一度自分の能力を
確認するのも悪くはないと思う。
スポーツ科学の世界では有名な学者が福岡にいる。
来週○月×日午後3時。その学者の研究所にて体力測定、能力測定を行うことに
なったので参加すること。
住所は福岡県福岡市…

私も当日は行く予定だ。皆と会うのを楽しみにしている。
                          敬具

                             王 貞治  」


11 : ◆7KR.e180t. :04/11/25 00:47:02 ID:mZ9AWjS1
どうやら俺達選手の体力や筋力などを測定したいらしい。こう見えてもプロ野球選手、自分の筋力
などはかかりつけのトレーナーに見てもらってるから筋力などは知っているのに。
まぁ若手にとってはトレーナーを雇うお金もないだろうから、貴重な機会だろうか。
鳥越は玄関のドアを開けた。中は吹き抜けのロビーになっていて、なにか異様な静けさを感じた。
「あの。福岡ダイエーホークスの鳥越です」
あ、ソフトバンクって言ったほうがよかったかな?と思いつつ、鳥越は受付の女性に話しかけた。
「あ、鳥越様ですね。お待ちしていました。つきあたりのAホールにお急ぎ下さい。
もう、事前の説明は始まっております」
「すみません」
そう言うと廊下の先を見た。Aホールと書かれた扉が見える。あそこだ。
小走りに走って、鳥越はその扉を開けた。むわっとなにか変な匂いを嗅いだ気がした。
そして鳥越の目に飛び込んできた光景は異様なものだった。
スーツ姿や私服姿の男がずらーと倒れていた。城島、松中、杉内…それらは皆ホークスの選手だった。
な、なんなんだ。これは・・・?
その直後、後頭部に強い衝撃を感じ、鳥越は意識を失った―



12 :1:04/11/25 10:36:25 ID:4y9Ndm7i
早速進行してる! ◆7KR.e180t.さんありがとうございます。
前にあったホークスBRはお一人で書かれていたようなので、
今回は個人的にリレーが面白いかなと思ってますがどうでしょう。

バーチャルリアリティ構想がいきなりなかったことになってますが……まぁいいや。
難しそうだし。

13 : ◆7KR.e180t. :04/11/25 17:29:01 ID:j2nJmQdH
気がついた時、馬原 孝浩【14】はおかしな部屋にいた。
あれ、おかしいな…?俺はたしか、体力測定をするとか言われて新垣さんと一緒にこの研究所に
来たんだよな?んでホールに案内されて…あれ?その後の記憶がない…
新垣さんは?そう思い辺りを見渡そうとして自分の体の異変に気づいた。首が動かない。
いや、それどころか手も、足も、なにか変な器具で固定されている。動かない首で必死に横を見ると
変なベッドに寝かされている男が見えた。顔は見えないが、その体にはいくつものコード類がつながっている。

「な、なんだこれ…!」

「あらあら、起きられたんですか。馬原孝浩クン」
当然声が、馬原の頭の中から聞こえた。
「驚かしてすみません。私は今度新オーナーとなった孫といいます。以後お見知りおきを。さて、
どうしましょうか。そうですね…本当はあっちの世界に行ってもらった後に全員に説明する予定でしたが、
せっかく起きてしまった事ですし、キミにだけ先にゲームの説明をさせてもらいますか。」
あっちの世界?ゲーム?説明?なんのことだ?馬原は何のことかわからず頭の中から聞こえてくる
声に耳を傾けるしかなかった。
「まず、あなたが今拘束されている機械は通称、仮想現実構築機械といいます。正式名称は、考え中です。
この機械を使うことにより、仮想現実。つまりバーチャルリアリティの世界に飛ぶ事ができます。
その世界でキミ達にはちょっと殺し合いをしてもらいます…。」
馬原は全身の血がさぁーと引いていくのが自分でも感じられた。殺し合い?馬鹿な。冗談だろ?オーナー。

14 : ◆7KR.e180t. :04/11/25 17:30:01 ID:j2nJmQdH
「バーチャルリアリティの世界といっても、刺されればその痛みは現実世界にもつながります。
もし、バーチャルの世界で死を迎えたとき。それはわれわれにもわかりません。なにしろ人で実験するのは
これが初めてですから…。ちなみに犬を使って実験した際にその犬は死のショックのためか、心臓マヒを
起こし、死亡しました。」
別室で孫オーナーはにやりと笑い。一呼吸おいてまた続けた。
孫オーナーの周囲では研究員だろうか、男が数人パソコンのモニターを眺め、時々キーボードでなにか打っていた。
「殺し合いは選手が9人になるまで続きます。ゲーム内で生き残った9人はそのまま無事に新生ソフトバンクホークス
のメンバーとなりますが、残念ながら死んでしまった選手は、現実で無事ならもう一度ゲーム内で蘇生させ、
永遠にゲーム内で暮らしていただきます。まぁこんな所ですか、詳しいルールはあなたがあっちの世界に
行って放送ででも、流します。それでは…」
そう行ってオーナーの声は途切れた。
別室にいる孫は目の前にあるスイッチを押した。
「ま、待ってくれ…!監督は!俺達をここに呼んだ監督はど……こ………」
頭の中から聞こえてくる声に必死に呼びかけるが、そのまま馬原の意識は深い闇に落ちて行った。
またしてもにやりといやらしい笑みを浮かべた孫は機械類が並んだ席から立ち、ゲームのコントロール室の隅
におかれたベッドに移動し、腰を掛けた。
かつて世界一のホームランバッターと呼ばれた男もずいぶんと痩せたものだ…
私もあなたに憧れていたんですよ…?
コード類をつけられベッドに横たわった年配の男に孫はそう心の中でよびかけた。
「大丈夫です。馬原クン。すぐに監督とは会えますよ」
にやりといやらしい笑みを、また、浮かべた。

−−−−−−−−−−−−−−
タイトル入れ忘れました 2、出発

15 : ◆7KR.e180t. :04/11/25 17:33:01 ID:j2nJmQdH
>>12
へたっぴな文ですが、導入部だけ書いてみました。バーチャルリアリティってよくわからなかったですが
こういう感じですかね?解釈が違っていたら訂正しますが。
この後は他の職人さんの光臨を待ちます。


16 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/25 17:47:37 ID:yqUTND/v
◆7KR.e180t. さん乙ディス!

リレーでやるのも面白いけど、それじゃ他のバトロワスレとなんら変わらないので
職人さんごとに別々のエピソードを読んでみたい気がする。
そっちの方が色々な職人さんが気軽に書き込めるだろうし。

一応ダイエーほうのバトロワも参考に。
ttp://www3.to/fdh-br/

17 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/25 18:54:46 ID:1DGFYZm5
リレーだといらんことで揉めそう・・・
なので>>16にフサ同

18 :1:04/11/25 19:44:15 ID:4y9Ndm7i
王監督に呼び出され体力測定と言われ一つの部屋に集められ……席に付くや否や、そのまま異常
な眠気が襲って来た。
変だな、昨日はこの日の為に早くに寝た筈なのに。
そう、この日のために。
秋季キャンプの間、コーチからは「お前だってレギュラー安泰じゃないんだぞ」とハッパをかけ
られっ放しだった。
しかもスポーツ新聞には「トレード」なんて言葉まで載せられた。
この状況には俺だって焦る。
俺はまだやれるということを証明しとかなければと思っていた。
なのに、この眠気。
『ミーティングの途中で寝てるのを王監督にでも見られたら、また怒られるって!』
必死に自分をつねるが、眠気はあり得ない程に強烈だ。

意識がそこで途切れた。

19 :1:04/11/25 19:46:46 ID:4y9Ndm7i
2/3

ふと目が覚める。
軽く一時間は寝ていた様な熟睡感がある。
口を開けて寝ていたのか、どうも口の中が乾燥していた。
一瞬焦り廻りを見回すが、皆寝る前と同じ姿勢でそこにいる。
俺が寝ていたことが誰かに見られていないかな……?
しばらく身を固くするが、誰も指摘しては来ない。よかった。気付いていない様だ。
だが前方を見、先ほどまでそこにいなかった筈の男がいるのが見えた。
寝てる間に大分話は進んだのだろうか。不安になり隣に座った川崎をつついた。
「今どんな話してた?」
「……くー……」
信じられない。こいつ、寝てる。しかもえらく気持ち良さそうだ。大事な話の最中になんて奴だ。
……俺も寝ていたという指摘はなしでお願いしたい。
脇をくすぐると、すぐに起きた。笑い声を響かせられたら俺がしたことがバレるので、口を塞ぐ。
「あにふるんでふかしばはらはん」
「お前今寝てたろ?」
指摘すると気まずそうにした。
「大事なミーティングでそーゆー態度はどうかと思うなぁ……?」
先輩が話をしているというのに、川崎は何か目配せをしてきた。

20 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/25 19:51:13 ID:4y9Ndm7i
3/3

「…………?」
川崎が目配せで指そうとしている方向から何か視線を感じると思い首を巡らせると、いつの間にか
壁際にもう一人見知らぬ男がいた。
さっきいたか? コイツ。
こちらを睨んでいる。かなり剣呑な雰囲気が漂っていた。
「ほらまた空気読まないんだから」
川崎がいらないことを言った。
無視してまわりを見回すと、一番後ろに座った鳥越さんが見えた。しきりに首を傾げ、頭をさすっ
ている。
そういえば鳥越さんは集合時間に遅れていた。頭をさすっている所を見ると、階段でコケでもした
んだろうか。
川崎の横に座った馬原の顔色が悪いのにも気付く。大丈夫か? 九州共立大学の先輩として声をか
けようとし、俺はあることに気付いた。

……なんで俺達ユニフォーム着てるんだ? 俺は私服で来たぞ。
しかもこのユニフォームは、もう2度と袖を通すことがないと思っていた、FDHのロゴが入ったユ
ニフォームだ。

思わず声をあげそうになったが、そのタイミングで前に座った男が声を出した。

「さて皆さんをここに呼んだ本当の理由があります」

21 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/25 20:02:50 ID:4y9Ndm7i
誰の話か書いて無い……>>18-20は柴原洋【1】です。
何かもう駄目駄目……。
◆7KR.e180t.さん、適当な設定を活用していただきありがとうございます。
別の話が進行するとしたら導入も別々でしょうか。

22 :1:04/11/25 21:55:33 ID:jVI8GXQ+
1/3

「皆さんは新規球団に入りたいですか?」
入りたいとはどういう意味だ。まさかこれから分配ドラフトでもやろうというのだろうか。
俺−−大道典嘉、背番号55の頼れる代打屋である俺−−はガムを噛みながら説明を始めようとす
る男を睨んだ。
何だか虫の好かない男だ。こういうのには舐められない様にしておくに限る。
大体体力測定と呼ばれて来たのに、いつの間にかユニフォームを着ているし新規球団がどうこう
いう話まで始まるし、訳の分からないことだらけすぎる。
ガンをくれていると、男がこちらを見てニヤリと笑った様な気がした。その笑顔がまたムカツク。
「入りたいという人にはこれから殺し合いをしてもらいます」
……は?
ガムを噛む口が思わず半開いてしまった。柴原じゃあるまいし、すぐに口を閉じる。
だが男が言った事は余りにインパクトがあったのだ。
殺し合い、だ?
「入りたく無いという人にも殺し合いには参加してもらいます。要するに選択権はありません」
男のニヤリ笑いの色が濃くなる。
「この世界は当社が極秘裏に開発したバーチャルリアリティの世界です。今皆さんの本当の身体
は特別な機械に繋がれています。脳にだけ刺激を与え、架空の世界を皆さんの脳内に投影してい
るのです」
パチンコならするがゲームをする趣味はないので、なんのことやらさっぱりわからない。
ゲームの中も何も今俺達はここにいるし、ガムを噛んでる感じも伝わってくるし、何より俺はさ
っきから腹が減っている。これが現実じゃないとしたら一体何が現実なんだ?
「人間の五感も感情も、全ては脳内における化学反応に過ぎません。例えば大道選手」
いきなり名指しされた。
「お腹が空いたというのは、血糖値が下がり空腹中枢が刺激された結果沸き起こる感覚です」
突然訳のわからない説明を始める。理科の授業を受けに来たつもりはないのだが。

23 :1:04/11/25 21:57:23 ID:jVI8GXQ+
2/3

「脳内の役割、それに皆さんの記憶を解明して電子信号として処理し、当社は完璧なバーチャル
リアリティの世界を作り上げることに成功しました。人間の体内リズムに合わせ、空腹や眠気、
排泄の欲求も調整します。……別にその仕組を理解して頂く必要はありません。要するに現実と
何ら変わりのない世界である、とだけ理解していただければ。そして最初に言った通り、皆さん
には殺し合をして頂ければそれで結構です。この世界で死ねば脳は自分が死んだと思いこみます。
催眠術をかけた相手に「これは火だ」と言って何かを押し付けたら、本当に火傷をするという話
を聞いた事がありますか? 脳の認識と言うのは強烈です。この世界で死んだら……現実のあな
た方も同じ運命でしょうね」
『ばーちゃるりありてぃの世界だ』と最初に言われたせいで、どうにも実感がわかない。じゃあ
自分が死んで無いと思い込めばいいのではないだろうか。
「私が言う事が理解できない人は、試しに死んでみてもいいですよ。そうすれば理解……できな
いですね、やはり。死んでしまってはね。生き残りたければ、ゲームをクリアするしか皆さんに
は道はありません。そのゲームクリアの条件は、殺し合いをし、捕手1投手1内野手4外野手3ま
で減る事、です。バランスよく殺しあう事をお勧め致します」
本当に本当だろうか。俺はおもむろに隣に座っていた本間を殴ってみた。
「いたっっっ!! 何するんですか大道さん!」
ほっぺたを押さえて涙目で訴える本間満【10】の顔はマジ顔だ。
「本間選手は今実感できたでしょうね。
皆さんには食料と水、それに武器を支給します。この世界にも探せば食料庫・武器庫もあります。
地図も配りますのでそれを参考にして下さい。武器はシーズン中の成績に準じた物を支給します。
……記憶と言うのは思い掛けない程に細部も覚えているもので、皆さんの記憶を利用してこの世
界を作り上げています。
なので舞台は皆さんが一番親しんでいる場所にしました。後で外に出たら何のことかわかるでし
ょう」
一番親しんでいる場所――それは……?

24 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/25 21:58:41 ID:w2QLxl9l
乙!

25 :1:04/11/25 22:00:54 ID:jVI8GXQ+
3/3

「それと一つ。皆さん腕を見て下さい」
そこには腕時計がはまっていた。デジタル表示だ。俺はデジタル時計はしない主義なのだが。
「それは腕時計ですが別の機能も持っています。時間ではない表示がありますね?
その表示は皆さんの『ボーナスポイント』です。これが一定数値まで溜まると、様々な特典がつき
ます。例えば強力な武器が至急される、などです。
最終的にポイントがたまりきると、最後の9人に残らなくてもこのゲームをクリアしたことになり
ます。ボーナスポイントが何をするとたまるか、何点で満点なのか、等は皆さんで探されて下さい。
それともう一つ。『禁止区域』というものがあるのも覚えていて下さい。禁止区域にいると、自動
的にその腕時計が爆発します。動かないでじっとしていてもいずれ死ぬ運命だと理解して下さい。
禁止区域は随時発表します。
……それではゲームをスタートします。背番号0、高橋選手。こちらに来て下さい」
俺は後半の話を半分しか聞いてなかった。
横の本間の『ボーナスポイント』とやらはまだ「0」である。
だが俺の『ボーナスポイント』とやらは、「1」を示していた。
俺がしたこととは何だろうか?
「大道さん……」
本間がすがりつくようにこちらを見ている。
結構本気で殴った為に、頬が赤く腫れていた。

26 :1:04/11/25 22:07:14 ID:jVI8GXQ+
一応バーチャルリアリティの設定を使うならばこれで導入は終わりです。
そろそろマンネリかと思い特殊な設定を考えてみましたが、職人様個個人でやられる場合は無
視されて下さい。文系なので自分でもさっぱりさっぱり。
しかも「バーチャルリアリティ」は「virtual reality」ですね、綴り。冒頭から間違ってら。

27 : ◆7KR.e180t. :04/11/25 22:37:27 ID:j2nJmQdH
乙です。高橋からスタートということは解雇選手はなしということみたいですね。
というとメンバーは以下の方々ですか?

[0] 高橋 和幸
[1] 柴原 洋
[2] 城島 健司
[3] 松中 信彦
[4] 出口 雄大
[5] 吉本 龍生
[6] 鳥越 裕介
[7] 井口 資仁
[10] 本間 満
[11] 小椋 真介
[12] 松 修康
[14] 馬原 孝浩
[16] 篠原 貴行
[17] 山田 秋親
[18] 新垣 渚
[19] 永井 智浩
[20] 寺原 隼人
[21] 和田 毅
[22] 田口 昌徳
[23] 城所 龍磨
[25] 大野 隆治
[26] 的場 直樹
[29] 森本 学
[30] 溝口 大樹


28 : ◆7KR.e180t. :04/11/25 22:37:57 ID:j2nJmQdH
[31] 佐藤 誠
[33] 星野 順治
[34] 吉武 真太郎
[36] 明石 健志
[37] 宮地 克彦
[38] 神内 靖
[39] 北野 良栄
[40] 加藤 暁彦
[41] 倉野 信次
[42] ズレータ
[43] 榎本 敏孝
[44] 水田 章雄
[45] 岡本 克道
[47] 杉内 俊哉
[48] 中村 浩一
[49] 吉田 修司
[50] 田中 直樹
[51] 荒金 久雄
[52] 川崎 宗則
[53] 金子 圭輔
[55] 大道 典嘉
[56] 瑞季
[57] 三瀬 幸司
[58] 辻 武史
[59] 笹川 隆
[60] 稲嶺 誉


29 : ◆7KR.e180t. :04/11/25 22:39:23 ID:j2nJmQdH
[61] 山村 路直
[63] グーリン
[64] 田之上慶三郎
[65] 山崎 勝己
[66] 斉藤 和巳
[67] 松本 輝
[68] 竹岡 和宏
[69] 井手 正太郎
[70] ゴメス

※井口は特別招集参加

解雇選手など見落としあるかもですorz

30 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/25 22:50:40 ID:jVI8GXQ+
>井口は特別招集
なんか笑いましたw 非常に乙です!
メンバーはそれでいいのではないでしょうか。

31 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/25 23:30:18 ID:9G7fMsEB
至急→支給

32 : ◆7KR.e180t. :04/11/26 09:51:49 ID:ojIduAU3
・不思議の国

高橋和幸【0】が前に呼ばれた。「は、はい…!」叫びながら勢いよく席を立つと、転げるように前に出て行った。
「ほら」前の男が高橋に向けディバッグを投げ渡す。
「高橋選手、いいですか。全員がここを出ていってから30分後。この場所は禁止エリアになります。
その前になるべく遠くに逃げてくださいね。」
高橋はひいいっと泣きそうな声を上げるとバックを抱え部屋から飛び出していった。
「みなさんもわかりましたねー。出たらとにかくこの場所を離れてー!その後各自地図を確認してください!」
男は部屋中に響き渡る声で言った。

…鳥越は頭をかきつつ、ため息をまたついた。
バーチャルリアリティ?殺し合い?ぷっ。ドッキリか。
びびりながら出ていった高橋は完全に信じきっていた。そんなわけあるわけないのになぁ
大方監督とテレビ局がしこんだドッキリだろう。まったく考えることのレベルが低い。
鳥越はこの現実ばなれした状況をまったく信じていなかった。
「鳥越選手!どうぞ!」

おっといつのまにか俺の番らしい。この部屋を出たら、カメラかなにかがあって、ドッキリ―って感じかな。
どういうリアクション取ればうけるかな。思いっきりずっこけてみようかな。
そんな事を考えつつ、鳥越は席を立ち、前に歩いていった。バックを取り、出口の扉に手を掛け、開けた。
扉の外は廊下が伸びていて、そのつきあたりに今出た扉よりもう少し大きなガラス戸があった。
ガラス戸の隙間から外の光が漏れていた。
あの扉の向こうにカメラがあるのかな?
鳥越は今出た扉を閉め。歩き出した。ものの十秒ほどでガラス戸にたどり着くとリアクションを取れる体勢をとり、
戸を開けた――――

リアクションだとか。ドッキリだとか。
そんなくだらない思いは鳥越の頭から吹き飛んだ。

33 : ◆7KR.e180t. :04/11/26 09:54:28 ID:ojIduAU3
目の前に福岡ドームと、ドームへ伸びる階段があった。
おかしい。ドームのこんな目の前にこんな小屋はない!ここは駐車場だろ。
いや、そんなことは小さな問題だ。小屋は立てようと思えば一日あれば立つ。
もっと大きな問題はドームの隣にあるはずのホテル。そして、ホークスタウンがないことだ。
その代わりというのだろうか、ホテルがある方角には「富士山」が遠くに顔を見せていた。
なにがなんだか、わからない。こんな景色は、この地球上に存在しない…。
左腕にびりっという痛みが走ったのはその時だった。
「うっ!」
その痛みに驚き左腕を見る。吉本龍生【5】が血に濡れた小さなナイフを持っていた。左腕の肉が一部えぐりとられていた。
こいつ…俺の腕を…?
また吉本が振りかぶろうとする前に、鳥越はその長い足を生かし、吉本の腹に蹴りをお見舞いした。
反撃を予想できていなかった吉本は見事にその一撃をくらい、膝をついた。
隙ができた鳥越は走り出した。どっちへ?そんなの知らない。とにかく遠くへ。


腕についている腕時計。その『ボーナスポイント』が1になっていた。

【残り59人】(残り9人でゲーム終了)
−−−−−−−−−−−−−−
私は福岡在住でないので福岡ドームには行ったことありませんorz
なのでドーム内の様子が書けないので、舞台は仮想のおかしな地域とさせてもらいました。
(1氏の考えとは多少違うと思います。すみません)
福岡在住だったら福岡市街戦を書きたかった。
まだリレーで書けるようになってますので。

34 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/26 19:50:12 ID:J31BJQxN
□『BR2』 通信 0号 □★
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┃[ 最新ニュース ]
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┃[ 編集後記 ]
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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とうとう選手が集められ、このゲームについての説明が行われました。
選手も随時スタート。まだ大きな動きはありませんがそれぞれ何か考えている模様?
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早速傷ついた鳥越選手、早速傷つけた吉本選手。先が楽しみですね!
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■[ 編集後記 ] 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
まだまだ動きがないな〜と焦れているあなた。動きを出したい時は、あなたが参加
することも可能です! このゲームを作るのは我々全員なのです! あなたの参加
を望む!(1)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇ 編集:BR2プロジェクトチーム

35 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/26 21:08:35 ID:l6bPwmmV
職人さんGJ!
本当にありそうで恐怖だよ…((((;゚д゚)))

36 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 10:59:52 ID:D1lRdIRw
>>34
GJ!
こんなの見てると本当にメルマガ作ってBR2プロジェクトチームのサイト作ってみたくなる

37 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 14:53:33 ID:vc9AuvZP
>36

まとめサイトをそんな雰囲気にしてみてはどうだろうか。

38 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 14:59:12 ID:bLWpSYf9
投手と捕手の生存倍率が激しく違う……!

39 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 17:09:14 ID:bLWpSYf9
というわけで、まとめてみました。

投手

[11] 小椋 真介 24
[12] 松 修康 28
[14] 馬原 孝浩 23
[16] 篠原 貴行 28
[17] 山田 秋親 26
[18] 新垣 渚 24
[19] 永井 智浩 29
[20] 寺原 隼人 21
[21] 和田 毅 23
[30] 溝口 大樹 20
[31] 佐藤 誠 29
[33] 星野 順治 30
[34] 吉武 真太郎 29
[38] 神内 靖 21
[41] 倉野 信次 30
[44] 水田 章雄 31
[45] 岡本 克道 31
[47] 杉内 俊哉 24

40 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 17:10:31 ID:bLWpSYf9
[49] 吉田 修司 38
[57] 三瀬 幸司 28
[61] 山村 路直 26
[63] グーリン 28
[64] 田之上慶三郎 33
[66] 斉藤 和巳 27
[67] 松本 輝 27
[68] 竹岡 和宏 29
[70] ゴメス 19

以上27名中1名

捕手

[2] 城島 健司 28
[22] 田口 昌徳 34
[25] 大野 隆治 24
[26] 的場 直樹 27
[39] 北野 良栄 21
[59] 笹川 隆 25
[65] 山崎 勝己 22

以上7名中1名

41 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 17:11:16 ID:bLWpSYf9
内野手

[3] 松中 信彦 31
[5] 吉本 龍生 24
[6] 鳥越 裕介 33
[7] 井口 資仁 30
[10] 本間 満 32
[29] 森本 学 26
[36] 明石 健志 18
[40] 加藤 暁彦 22
[42] ズレータ 29
[43] 榎本 敏孝 19
[48] 中村 浩一 25
[50] 田中 直樹 20
[52] 川崎 宗則 23
[53] 金子 圭輔 19
[56] 瑞季 24
[60] 稲嶺 誉 24

以上16名中4名

42 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 17:13:54 ID:bLWpSYf9
外野手

[0] 高橋 和幸 27
[1] 柴原 洋 30
[4] 出口 雄大 33
[23] 城所 龍磨 19
[37] 宮地 克彦 33
[51] 荒金 久雄 26
[55] 大道 典嘉 35
[58] 辻 武史 25
[69] 井手 正太郎 21

以上9名中3名

名前の後にある数字は年齢です。

43 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 19:08:26 ID:bLWpSYf9
6.死のダンス

 鳥越裕介【6】が出発した直後、井口資仁【7】はおもむろに立ち上がった。
 「井口選手、まだ出発まで1分少々ありますので座ってお待ちください」
 黒服の男はそれに気付き、慇懃無礼な口調でそう言う。
 「なら、質問に答えてもらう」
 井口は構うことなく、男に向かって歩みを進めた。
 「席にお戻りください」
 「何が目的だ。お前は誰だ」
 男の眼鏡の奥にある冷酷そうな目が細められる。
 「お答えする必要はございません」
 「今はこんな冗談に付き合ってられるような状況じゃないんだ。これから俺は渡米の予定があるし、他の皆だって来年の準備が」
 「その必要はございません。なぜなら、ここにいる大部分の選手は死にますから」

 「ふざけたこと言ってんじゃねえ!」
 部屋の後方から、割れんばかりの、怒気を含んだ声がした。井口が振り向くと、田之上慶三郎【64】が顔を真っ赤にして、さながら仁王のように男を睨み付けていた。
 「さっきから黙って聞いてりゃ、何が殺し合いだ?何がバーチャルリアリティだ?こんな悪質な悪戯が許されると思ってんのか?俺は帰る!」
 唾を吐きながら早口で捲くし立てると、田之上は大またで扉の方へと向かった。それを見て、もう二人、迷いながらも立ち上がって田之上の後に続く者がいた。松本輝【67】と山村路直【61】だった。
 田之上は扉に手をかけると、一気に開け放った。―――つもりだった。
 扉はびくともしなかった。
 「くそっ、どうなってるんだ?」
 どんなに乱暴に揺すっても、扉は開かない。
 しかし、そんなはずがないのだ。
 扉には鍵はついていないし、それに今しがた7人の選手がこれを開けて外に出て行ったのだから!

44 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 19:09:37 ID:bLWpSYf9
 「そろそろご理解頂けたでしょうか」
 黒服の男は、扉の前で立ち尽くす三人にごく冷静な口調で語りかけた。
 「その扉は、開けるべき者以外には開けることはできません。そういう設定になっています」
 言いながら、男は思いついたようにスーツのポケットから小さなトランシーバーのようなものを取り出した。それを高々と掲げて見せる。
 「そうそう、先ほど禁止エリアに入ると皆さんの腕に巻かれている腕時計が爆発すると言いましたけれど、せっかくですので実演してみましょうか」
 トランシーバーのアンテナの先が三人に向けられる。すると腕時計の文字盤が赤く点滅し、三人の顔を照らしだした。三人は何が起こったのか分からないといった表情で、腕時計を見る。
 直後、ボン、と小さなくぐもった音が、最初に松本の腕時計から聞こえた。続いて、田之上と山村からも。
 「今のが爆発です。ただし、この爆発には直接の殺傷能力がある訳ではありません。この爆発により、強力な超音波が発生し、体内の神経系を伝って全身に行き渡ります。すると全身のコントロールが利かなくなり、手足が勝手に動き出したりします」
 説明している間にも、三人の両腕と両足は奇妙な動きを見せ始めていた。まるであやつり人形のような、ぎこちなくて滑稽なダンス。
 激しい筋痙攣を起こしているためだろう、三人の表情は痛みに引き攣り、そして恐怖に歪んでいた。
 「末端神経系を冒し終わると、その約十秒後には麻痺が心筋にまで及びます」
 男がそう言い終わるのと、三人が前のめりに倒れるのはほぼ同時だった。

45 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 19:11:30 ID:bLWpSYf9
 「田之上さん!松本!山村!」
 井口が慌てて三人に駆け寄り、手首の脈をとった。しかし呆然として首を振る。三人が死んだということを、部屋にいる者すべてが理解した。
 「お前、何てことを……!」
 悲壮感を漂わせた表情で、井口は男に詰め寄った。そして男の胸倉に手を伸ばした。
 しかし―――
 井口の手は何にも触れなかった。襟首を掴んだつもりなのに、掴んだものは空気だった。
 「私はホログラム、ただの立体画像なんですよ」
 男は淡々と言った。
 「そしてここにいる君たちはソフトウェアに過ぎないのです。我々に逆らおうなどと思わず、素直に殺し合いをして生き残ることをお薦めします。既に『ハードウェア』……君たちの本当の体、は我々の手の中にあるのですから」
 部屋の中に、痛いほどの沈黙が訪れた。井口は血が出そうなほど強く唇を噛んで、三人の死体を見遣る。
 「井口選手、出発の時間です。少々予定が遅れておりますので、速やかにお願いします」
 男は爆破のリモコンを井口に向け、出発を促した。井口は男を睨み付け、デイパックを受け取り扉に手をかけた。扉はすんなりと開いた。

【残り56人】(残り9人でゲーム終了)

---------------------------------------------------

おもしろい設定に惹かれて参加です。
初めて人が死ぬところを書いてしまいました……

46 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 19:16:08 ID:hkmyWr7L
腕に爆発装置あってどうすんだよ!と思ってたんですが、
解決策として同じ事考えてました。

捕手と投手の生存率が会長しく違うのは気になりますね……
普通投手は先発・中継ぎ・抑えで3人ぐらいだよなぁ。

47 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/27 19:17:18 ID:hkmyWr7L
あ。今確認したら一番倍率低いのは外野手なのか。

48 :1/3:04/11/27 20:15:01 ID:hkmyWr7L
7.パニック?

今朝は新妻に優しく揺り起こされ、手料理を食べた。
家を出る時には愛犬が妻と一緒に見送りに来て、きゃんきゃんと吼えた。
頭を一撫でしてから「じゃあ行って来る」と言った。
今年のキャンプは目的を持ってやれたと思う。来年の生き残りについて
は危機感を覚えていた。だからこれ以上無い程に真剣にキャンプには取
り組み、そしてある程度の手応えは感じていた。

松修康【12】は手がじっとりと汗ばむのがわかった。くそ、昔から汗
かきなんだよ! 手のひらを服にこすりつける。
なんだ、これは。
三人は死ん……だのか? 確かめに行く気にはならなかった。
たまたま一番前の席に座っていたせいで、三人の苦悶の表情をはっきり
と見てしまった。
田之上さん。再起をかけて今年頑張ってたじゃ無いか。輝。お前結局一
軍勝ち星付かないままかよ……。山村。もう切る所がないと言われなが
ら手術を重ね、やっと来年こそって希望が見えて来たのに。
井口さんがおいたてられながら出て行く。本間さんが呼ばれ、全員を見
回してから出て行った。頬が赤い。小椋真介【11】が名前を呼ばれる。
端正な顔を歪めていた。
次……俺かよ? 心臓がバクバクする。どうすればいいんだ、外出たら
とにかく走って遠くへ行けばいいのか? それとも次を待った方が? 
馬原を探すが、見つけられる前に名前を呼ばれた。

49 :2/3:04/11/27 20:17:07 ID:hkmyWr7L
「12番 松修康選手」
思わず席を飛び上がる。情けない。落ち着いて見せなきゃ、弱い所見せ
たら殺される。
殺され……?
そう思った瞬間に、全ての人間がこちらを殺そうとして見ている様な気
がした。一挙一足が見られている様で、手と足が同時に出た。こんなに
嫌な緊張をしたのはいつ以来だろう。
……大丈夫、俺は投手では二番目のスタートだから、待ち伏せされてる
危険性は少ないはずだ。
……っても投手一人だけって何なんだよ! 投手一人じゃ野球はできね
ぇぞ! 倍率違い過ぎるだろ!
冷静になろうとする頭とパニックになろうとする心が、せめぎあってい
る。
バッグを受けとったら、余裕がある様に見える様配慮しながら、且つで
きる限り急いで出入り口に向かった。扉はすんなりと開く。
外に出ると、冷静になろうとする頭が負け、半パニック状態の心が勝っ
た。
全力で走り出す。後ろを待つだとか何だかとか考えられない。とにかく
走って逃げよう!
……俺、こんなんで生き残れるのかな。泣き笑いで顔が歪む。
いや、今年結婚したばかりの新妻を残して死ねるかよ! 新たに決意し
直すが、そこを不意に誰かに襲われた。

50 :3/3:04/11/27 20:20:20 ID:hkmyWr7L
!? !! !??
一気にパニックに陥った。全力で襲って来た相手を突き飛ばし、さっき
以上に速度を上げた。俺は生きるんだ!

本間満は突き飛ばされ、道路をころころと転がった。
声をかけても気付いてもらえず、仕方なく後ろから追いかけて肩を叩い
ただけなのに。
今から追いかけても松よりは足が速いから追い付く自信はある。追いか
けてみようかとも思ったが、あの状態の奴に声をかけても殺されそうな
気がしたので止めておく事にした。
鳥越さん辺りが待っててくれてるかもしれないと思ったが、全く姿は見
えない。
小椋にも逃げられたし、ここで仲間を増やすのはムリかもしれない。と
りあえず姿を隠して大道さんでも待とう。

本間は少し考えた後にどこかに走って行った。

【残り56人】(残り9人でゲーム終了)

51 : ◆7KR.e180t. :04/11/28 00:36:29 ID:DVXePwzG
本間と松が遭遇した時とは時間的に前後するが、吉本龍生【5】はむせこみながら立ち上がった。
鳥越がドーム前の小屋を逃げて十秒ほどたった時のことだった。
「ぐ…くそ。ごほっごほっごほっ!」
鳥越さんなんかに反撃をくらうとは、正直油断してた。
吉本は地面に落ちた、小さいナイフ。それを拾うと小屋の入り口近くに置いてあるごみ箱のような箱のかげに身を隠した。
これはチャンスなんだー。俺がレギュラーを取れる大きなチャンス。
今まで毎年のように期待の若手、期待の若手と言われてきた。地元九州出身で、いつの日か一軍で活躍することを義務づけられ
ドラフト1位で入団してきたのだ。それなのに…。1軍の壁は厚かった。小久保さんが無償トレードで抜けた今年は最大の
チャンスだったのに後輩のムネや、鳥越さんを結局出し抜くことはできなかった。
そろそろファンの中にも俺を諦めるやつがでてきてもおかしくない。吉本は焦っていた。
そんな時舞い降りたこのゲームの話。にわかには信じられない出来事だったが、吉本が小屋を出た時に見た福岡ドームを見て
これが現実(仮想世界ではあるが―)だと気づいた。
ならば、やってやろうじゃないか。幸い、俺の後は鳥越さん、井口さん、本間さんと内野手が続く。うまくすれば内野手の数を
一気に減らすことができるかもしれない。やってやる。やってやるさ。

鳥越さんは惜しくも逃がしてしまったけど、まだ井口さん。本間さんと続く。井口さんはメジャー移籍が決まったとか
言ってたが、こんな特殊な状況だ。あの話がどうなるかわからない。急転日本残留もありうる。
井口さんだけ見逃すわけにはいけない。

キーっとガラス戸が開き。中からディバックを担いだ井口資仁【7】がでてきた。
覚悟!井口さん!ナイフを井口の心臓の高さに掲げ、突進した。
がしっとそのナイフを持った手首を捕まれた。
「このナイフで俺を殺す気だったのか?」
井口が感情を押し殺した声で言った。
「リョウ。俺結構お前の事面倒見たと思ってたんだけどな。」
「う…」
手首をぐいっとねじられ、ナイフを落としてしまった。井口はそのナイフを俺を掴んでいる手とは逆の手で持った。
「これはもらっておくぞ」
井口さんはナイフをバックの中に押し込むと俺の手を離した。


52 : ◆7KR.e180t. :04/11/28 00:39:20 ID:DVXePwzG
「俺はお前を殺す気はない。せいぜい生きろよ。リョウ」
少し悲しそうにそう言って井口は小屋から見て南東方向へ走り出した。


「く、くそぅ」
しかたねーじゃねぇか。お前らには、井口さん達には「持たざるもの」の気持ちなんかわからないんだ!
レギュラーにはレギュラーじゃないやつの気持ちなんかわからないんだよ!
他人を殺してでも、レギュラーを勝ち取りたい。そう考えるやつだっているんだ…
吉本はとぼとぼと歩き始めた。どこに行こう…武器持ってなきゃここで本間さんを待っても勝てないだろうし…
鳥越さんでも追ってみるかな。怪我してるだろうし、他の選手よりはやりやすいだろう。
鳥越が消えていった草むらに吉本も消えた。

【残り56人】(残り9人でゲーム終了)

−−−−−−−−−−−−
43氏、48氏GJです。
メルマガもすごいと思いました。関心・・・
またタイトル入れ忘れてるし私。8、「持たざるもの」

53 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/29 00:37:23 ID:RRmq/Yoy
>4 のTWとSB Sって何?
と思いながら保守

54 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/29 00:56:41 ID:VaaOk56W
ソフトバンク ソン かとおもってた SB S

55 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/29 08:08:42 ID:4Or5RfBF
tsuneo watanabe

56 :1:04/11/29 11:23:40 ID:qulnWNVU
>>54,55
のつもりでした。

57 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/29 12:41:34 ID:RRmq/Yoy
なるほど。サンクスです。
あと会場はどうしましょうか。まだ誰もドームに入ってってませんが、福岡ドームは単なる風景的役割?
ドームの中になぜか小さな町が入ってる、とかも考えたんですけど
何かバーチャルならではのいいアイデアないですかね。

58 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/29 15:46:05 ID:qulnWNVU
>>57
寧ろ最後の決戦の場かな、とか。ただの個人的意見ですが。
バーチャルって何でもありになり過ぎちゃう危険性があるので
(それこそマトリックス並に銃弾避けたり)
ある程度しばりを作る必要もありますよね。
自由度が高すぎるのも考えものだなぁと頭を抱えることしきり。

外部の動きはある程度話をすすめる心づもりではあるんですが。
といって確固たるネタは何もないのでどなたかやって下さるんならお任せします。

59 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/29 20:04:40 ID:RRmq/Yoy
 眼前にそびえ立つ福岡ドームの向こうにはホークスタウンも都市高速もなく、その代わりに広大な田園と山林が広がっていた。そして巨大な山。馬原孝浩【14】はその不可思議な光景に呆然と立ち尽くしていた。
 馬原はデイパックの中から地図を出して広げた。一日もあれば周囲を一回りできそうな小さな村。福岡ドームを現す印は村の一番はずれのほうに、不自然なほど巨大な面積を占めて存在した。まるで富士山麓の農村に、福岡ドームが移転してきたとでも言うように。
 (これは現実じゃない)
 馬原は自分に言い聞かせる。こっちの世界に送られる前、自分が横たえられていた研究室の白い壁を思い出す。必ず元の世界に戻る方法を見つけ出さなくてはならない!
 デイパックに地図をしまい、馬原は階段を下ろうと前に一歩踏み出す。その瞬間、背後に人の気配を感じた。
 「こんな所で突っ立ってるなんて、無用心だな?馬原」

 馬原が振り返るより先に、首もとに二本の腕が伸びてくる。
 「篠…原……さん?」
 篠原貴行【16】が鬼のような形相で、馬原の首を締め付けてきた。馬原は何とか自分の指を食い込ませようともがくが、篠原の手は確実に馬原の首を捉えていたために、それは叶わなかった。
 「お前はもう少し頭が良いと思ってたよ」
 篠原は哀れむように言った。確かに篠原の言うことは正論でもあった。馬原の二人前、小椋真介【11】から和田毅【21】まで連続して投手が並んでいる。そして投手の生き残りを賭けた椅子は、たったの一つしか用意されていないのだ。無用心、では済まない。
 馬原は体から力が抜けていくのを感じ、絶望が心を支配した。酸素を欲して口を開けるが、何も入っては来ない。
 殆ど無意識のうちに、馬原は後ずさった。しかし足は地面を踏み締めることが出来ず、宙を彷徨った。

60 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/29 20:05:17 ID:RRmq/Yoy
 (……階段!)
 馬原は背後が下り階段であることを思い出す。最後の力を振り絞って後方にダイブした。馬原の首をしっかり握り締めていた篠原は、それに引き摺られるように落下を始める。途中、馬原は腰を打ちつけた。
 二人は折り重なるようにして長い階段を転げ落ちた。最後は馬原が上に乗る形になっていた。馬原は腰に軽い痛みを感じながらも、素早く篠原の手を解き、立ち上がる。
 「うう……」
 篠原はうめき声をあげた。馬原は警戒しながら、じりじりと距離を離してゆく。しかし篠原が立ち上がる様子はなかった。
 「脚……脚が……」
 かすかに漏れた声は、そう聞き取れた。馬原は立ち止まり、篠原の脚に目を遣った。瞬間、息を呑む。
 篠原の脚は膝の所から本来曲がってはいけない方向に曲がっていた。
 「たす……けてくれ……」
 篠原が声を絞り出した時には、馬原は既に全力で走り出していた。

【残り56人】(残り9人でゲーム終了)

61 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/29 20:32:17 ID:RRmq/Yoy
タイトル入れ忘れました。
9. 招かれし世界

62 :1/2:04/11/29 22:16:46 ID:sDSfTaXT
10.苦悩

倉野信次【41】は悩んでいた。苦悩しきっていた、と言ってもいい。
全ては城島健司【2】が残して行った一言に由来する。
『最北端。信頼できる人に回して下さい』
背番号が若い為にあっという間に順番が回って来た彼が、最後に残した一言であった。
隣に座った自分にそれだけ言うと、城島はこんな時でも堂々とした足取りで去って行
った。
『最北端』とは、最北端において集合しようと言う意味だろう。まず間違いあるまい。
彼が悩んでいるのは、その次に続いた『信頼できる人に回して下さい』の言葉だった。
城島は強い。これ以上無い程強いメンタルを持っている。その事を倉野はよく分かっ
ていた。彼ならこんなゲームに乗らず、皆を率いてくれるに違いない。
その城島と行動すれば、何かと頼りになる事だろう。今期も大活躍だった彼の事だ、
いい武器を持っているに違いない。
城島と行動するのが一番生存率が高い事であろう。至極自然にそう思った。
そして自分だって今期の活躍には自信がある。いい武器を配給されるのではないかと
思っている。
……二人いれば十分じゃないか。
「倉野さん大丈夫ですか?」
横から三瀬幸司【57】が話しかけて来た。こんな状況なのに自分を心配してくれて
いる。……お前だって顔色なくして紫色の唇してるくせに。
だが彼はちっともありがたくなかった。優しくされると、良心がずきりと音をたてる
様な気がする。
(話しかけるな。話しかけないでくれ)
頭をかかえてしまった倉野を見た三瀬が、隣で溜め息をついているのが倉野には聞こ
えて来た。
倉野は自分の座った席を呪っていた。周りは投手ばかりである。
投手は――即ライバルじゃないか!
誰に伝えればいいんだよ? 『信頼できる相手』って誰だよ、ジョー!

63 :2/2:04/11/29 22:25:03 ID:sDSfTaXT
……城島はもし待ち合わせ場所に自分しか現れなかったらどう思うだろうか。落胆す
るだろうか。軽蔑するだろうか。そんな人間とは行動は共にできないと思うだろうか。
自分を信頼して、伝言を頼んだんだろうに。
彼は苦悩していた。言わなければ。できる限り多くの人に伝えて、みんなで何か妙案
を考えなければ。
だが、彼は言い出せないでいた。
「背番号17、山田秋親選手」
真後ろに座った山田が立ちあがった気配がした。倉野はそっと振り向き、山田の顔を
見上げた。真っ青な顔をしており今にも倒れそうだ。僚友の山村が惨い死を遂げてか
ら、彼の様子が変なのには倉野も気付いていた。
余りにショックだったのだろう。YYコンビと騒がれ同期入団した山村が、よりによっ
て目の前であんな死に方をしただなんて……。
山田がゆらりと揺らめいた。隣に座った佐藤誠【31】が慌てて支えている。
言わなければ。あの一言を伝えなければ。『最北端』の一言を。ただ一言でいいのだ。
『北へ』の三音節でもいいのだ。そうしたら山田はきっとその言葉にすがり、北へ向
かって行くだろう。言わなければ、言わなきゃ、言わなきゃ……
「やま……だ……」
だが山田は何も耳に入っていない様で、こちらを見もせずに前へと向かう。話しかけ
る声も尻すぼみに消えてしまった。

倉野は苦悩していた。苦悩しきっていた。
誰か俺に強さをください。
人を信頼するだけの強さをください。

64 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/29 23:17:52 ID:atvcSUKs
おぉ、職人さんGJです!
クララ頑張れー

65 : ◆7KR.e180t. :04/11/29 23:26:04 ID:HZjw4tNF
松中信彦【3】はふらふらと民家の間を歩いていた。
とめられなかった。俺は…なにもできなかった…
田之上さん、松本、山村。三人が死んでいくのをだまってみていることしかできなかった。
なにが選手会長だ。なにがキャプテンだ。肝心な時になにもできやしない。
なんであの時動けなかった!なんでやつらに逆らえなかった!
くそったれ…松中は男泣きしていた。

「まつなかさ〜〜ん!」
その時、川崎宗則【52】が手を振りながら走ってきた。
「ムネ…」
松中の前まで走ってくると少し息を整えた後にこっと笑った。いつもの川崎の笑顔だった。
「よかったぁ!一番最初に会ったのが松中さんで!俺すごいラッキーですよぉ」
ラッキー?なにがうれしいんだこいつ?少しだけ松中はいらついた。
「しっかしたいへんな事になりましたねぇ。どうしましょうか、この後」
また笑みをこぼして川崎は言った。

おい…なんでこいつこんなにへらへらしてるんだ?実際に人が死んでるんだぞ…

66 : ◆7KR.e180t. :04/11/29 23:27:49 ID:HZjw4tNF
「あ、松中さん。武器ってなんでした?俺これですよ〜あはは」
そう言って川崎はバックの中から紙の束のようなものを取りだした。
ハリセンだ。「大阪名物ハリセンちょっぷ」と書かれている。
「…あ、う…」
「松中さん?」
川崎は不思議そうに松中の顔を見上げた。
「…なんでだ?」
「え?」
「もう人が、死んで、るんだ…。3人もだ。なのに、なのに、なのになんでお前はそんなに
笑ってられるんだァアア!」
バックの中から支給武器である銃(スミスアンドウエスン357マグナム)を取りだし、構えた。
「ひいっ!」
川崎は驚き、とっさに顔を手で覆った。死を覚悟した―
だが、いつまでたっても銃声が響くことはなかった。おそるおそる松中の方を見ると、
目から大粒の涙を流しながら、銃を構え立ち尽くす松中の姿があった。
銃口はぶるぶると震えていた。
「松中さん…」
「たのむ。ムネ…。今すぐ俺の前から消えてくれ…でないと、俺は。きっとお前を撃ってしまう…」
松中は消え去りそうな声で、それだけつぶやいた。
川崎はなにも言わずただ一回だけ頷くと、目をうっすらと潤ませ、元来たほうへ走り出した。

川崎がそこを離れて5分後。ようやく松中は銃をおろし、膝の上に手をおいた。
すまん…ムネ。俺、もうすこしでお前のこと…。

【残り59人】(残り9人でゲーム終了)

※ 11、選手会長

67 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/30 00:05:28 ID:EHDu+J0A
◆7KR.e180t. 氏
ちょっと質問なんですが……三人が死んだのが井口が出る直前だとしたら、
背番号3の松中選手会長は現場は見られないのでは?と思うのですが……

68 : ◆7KR.e180t. :04/11/30 01:14:43 ID:Udt2jj85
>>67
そのとおりですね。完全に私のミスです。
松中を他の選手に変え、台詞や、表現を多少変えて明日にでも再投稿したいと思います。
申し訳ありません。ご指摘ありがとうございました。

69 :36:04/11/30 03:36:58 ID:Nzi2aGmF
ttp://sbh.kill.jp/
突貫工事で保管庫つくってみました。職人さんに感謝。

70 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/30 06:25:48 ID:30PZz8lw
>>69
GJです!
帰宅したらじっくり読みます

71 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/30 09:46:20 ID:b/4e3cvU
>>69
36氏
スゴーッ。突貫工事の割にはバナーもあるし。コンテンツそろってるし。
GJです!! 多謝!

72 : ◆7KR.e180t. :04/11/30 11:13:21 ID:bLB2lhoi
11、先輩

新垣 渚【18】はふらふらと民家の間を歩いていた。
とめられなかった。俺は…なにもできなかった…
田之上さん、松本さん…そして山村さん。三人が死んでいくのをだまってみていることしかできなかった。
特に山村さんの死にざまがいまだにくっきりと脳裏に焼きついて新垣を苦しめていた。
本人の意思とは関係なく体がばらばらに動いていた、苦痛に歪んだ顔をした山村さん。
新垣にとって山村は特別な存在だった。大学時代。共立大の二本柱と呼ばれた。
野球の技術もさることながら、その人間性に新垣はとても影響を受けた。
大学に進学したばかりの時、ドラフト指名を拒否したことでひどく悩み、落ち込んでいた新垣を
励ましてくれた一人が山村さんだった。とても優しく、暖かい言葉をかけてくれる人だった。
でも、その山村さんは、モウイナイ・・・

…俺はなんであの時動けなかった!?なんでやつらに逆らえなかった!
くそったれ…新垣は男泣きしていた。

「あらがきさ〜〜ん!」
その時、川崎宗則【52】が手を振りながら走ってきた。
「ムネ…」
新垣の前まで走ってくると少し息を整えた後にこっと笑った。いつもの川崎の笑顔だった。
「よかったぁ!一番最初に会ったのが新垣さんで!俺すごいラッキーですよぉ」
ラッキー?なにがうれしいんだこいつ?少しだけ新垣はいらついた。
その事自体に新垣は気づきはしなかったが。
「しっかしたいへんな事になりましたねぇ。どうしましょうか、この後」
また笑みをこぼして川崎は言った。

おい…なんでこいつこんなにへらへらしてるんだ?山村さんが、死んでるんだぞ…

73 : ◆7KR.e180t. :04/11/30 11:14:36 ID:bLB2lhoi
「あ、新垣さん。武器ってなんでした?俺これですよ〜あはは」
そう言って川崎はバックの中から紙の束のようなものを取りだした。
ハリセンだ。「大阪名物ハリセンちょっぷ」と書かれている。
「…あ、う…」
「新垣さん?」
川崎は不思議そうに新垣の顔を見上げた。
「…なんでだ?」
「え?」
「もう人が、死んで、るんだ…。3人もだ。山村さんも!!なのに、なのに、なのになんでお前はそんなに
笑ってられるんだァアア!」
バックの中から支給武器である銃(スミスアンドウエスン357マグナム)を取りだし、構えた。
「ひいっ!」
川崎は驚き、とっさに顔を手で覆った。死を覚悟した―
だが、いつまでたっても銃声が響くことはなかった。おそるおそる新垣の方を見ると、
目から大粒の涙を流しながら、銃を構え立ち尽くす新垣の姿があった。
銃口はぶるぶると震えていた。
「新垣さん…」
「たのむ。ムネ…。今すぐ俺の前から消えてくれ…でないと、俺は。きっとお前を撃ってしまう」
新垣は消え去りそうな声で、それだけつぶやいた。
川崎はなにも言わずただ一回だけ頷くと、目をうっすらと潤ませ、元来たほうへ走り出した。

川崎がそこを離れて5分後。ようやく新垣は銃をおろし、膝の上に手をおいた。
すまん…ムネ。俺、もうすこしでお前のこと…。

【残り59人】(残り9人でゲーム終了)

-------------------------------------------
大変失礼しました。11を訂正してお詫びします。

74 : ◆7KR.e180t. :04/11/30 11:26:26 ID:bLB2lhoi
36氏 GJです。見やすい!
序盤の伏線というか見所はこんなとこですかね。

・王監督はドコに?(ゲーム内のどこかにはいると思われる)
・シーズン中の成績に順じているはずの武器なのに川崎にハリセンなのはなぜ?
・篠原はどうなる?(スタート地の小屋の中で脚を骨折)
・城島はやる気なのか?

75 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/30 16:38:17 ID:umCzq9tN
城島は桐山キャラと想像してみる

76 :1/3:04/11/30 17:04:39 ID:b/4e3cvU
ムードメーカー

三瀬幸司【57】はかつての同僚−−山村、松本、田之上−−が引きずられて行くの
をぼんやりと見送った。
かつての同僚、今は物。
バーチャルリアリティだかなんだかの世界らしいのに、遺体は厳然として存在した。
今は隣の部屋に運ばれて行ってしまったが。
「皆さんに生の貴さを感じていただくために、また犠牲者の方々の生前のよすがを残
すために、ご遺体は隣室に安置しておきます。消す事も可能なんですが。
お別れを言いたい方は御自由にどうぞ。あ、原則自然界の法則にのっとっているので、
しばらくすると近寄れない程の臭いを発し始めると思います。気を付けてくださいね」
死体を分解する微生物まで再現してるのか? どんな技術だよ……。
殺気立った視線が幾つもその男に注がれたが、男は表情を全く変えない。
この男に何をやっても無駄なのは、さきほどの井口で実証済みである。
……じゃあ今三人の遺体を引きずって行った男達は? あいつらもホログラムとやら
なんだろうか? ならばなぜ遺体を持てたんだ?
襲ったら殺せるのだろうか。
だが別にそれによる利点は今は何も見当たらなかった。

隣の倉野を見るが、頭をかかえて何かぶつぶつ言っている。「言わなきゃ」と言って
いるのが聞こえたが、何を「言わなきゃ」なのだろう。

……この人も相当に精神的にきてるな。

回りの人間が率先して精神状態を悪くして行くせいで、先をこされた感じで冷静さを
保てているが、自分だって本当は泣きたい。じゃなきゃわめきだしたい。
殺し合いと言われてもぴんとは来ず、どちらかというと「バーチャルリアリティの世
界だ」と言われたことの方が精神的にきている。
……もちろん目の前で人が死んだのが、一番この場の空気を重くしている原因だ。悪
夢だと思っていたら「これ現実ですから」と突如言われた様な気分だった。

77 :2/3:04/11/30 17:05:25 ID:b/4e3cvU
はぁ。
斉藤和巳【66】は大きなため息をついた。
何が何だかわからない。男が言っていた事は半分も理解できなかった。
無性にイライラする。何でこんな訳のわからないことに巻き込まれなあかんねん? 
あいつら本気か? 頭おかしいだけと違うか? 何で俺たちが殺し合いなんかせなあ
かんねや?
だが人が殺されたのは事実だ。
輝……。同じ年に指名を受けたドラ1とドラ2。どちらが先に芽を出すか、ずっと
競って来た。自分が先になったが、すぐに後を追いかけてくれると信じていた。それ
が、どうして……?
「うっ……うあっ……」
後ろの方で榎本敏孝【43】が泣き出した。プレッシャーに耐えられなくなったのだ
ろう。音が漏れぬ様に泣いているが、段々と声が大きくなっていく。明石が背中を叩
いているが、泣き止む徴候は見られない。会議室内の雰囲気は最悪な迄に落ち込んで
いた。
イライラする。少なくともここは泣く場面ではない。
「泣いてんなや! お前も男やろ!」
席を蹴り上げ、思わず怒鳴っていた。
榎本が怯えたように身を縮ませる。
恐怖と非難の視線が自分に集る。雰囲気が一層悪くなったのを感じた。気持ちはささ
くれだつ一方だ。
ああ、こんなことをしていてはいけないのに。柱となる人間がいないのならば、自分
がそうならなければいけないのに。
小久保さん。松中さん。リーダーシップって何ですか? 俺、どうしたらええんです
か?
背番号が若い方に松中や城島といった柱となる人、鳥越といったムードメーカーが集
中していたせいで、あっという間にこの会議室は無秩序状態へと突入し始めていた。

78 :3/3:04/11/30 17:07:19 ID:b/4e3cvU
「ほらほら和巳ー。そんな怒ったらますます榎本泣いちゃうだろー」
突然馬鹿明るい声をあげたのは田口昌徳【22】だった。
ふっと会議室内の空気が変わったような気がした。
「ここを出てから次顔を合わせる時は、皆敵味方だったりするかもしれないんだから、
せめて今だけでも明るくいこうよ! 俺達チームメートだろ?」
言いながら席を歩き回る田口に、皆の視線が集っている。井手正太郎【69】の隣で
止まると、突然井手の肩を叩いた。
「よし井手! 背番号後ろの方からなんか一芸披露していけ! ……メンインブラッ
クの皆さん、それぐらいいいでしょ?」
男達から反応はない。
突如指名された井手は慌てている。
「お、オレですか? い、一芸?」
「北野と二人で漫才でもしてみせろや」
和巳も気を取り直し、野次を飛ばした。北野良栄【39】が慌てて立ち上がっている。
場の雰囲気が一つにまとまり始めた様な気がする。
そうだ。俺達はチームだった。この世界のルールはさっぱりわからないが、殺し合い
などしなくても生きて帰れる手立てが見つかるかもしれないじゃないか。
ありがとう、田口さん。ホークスのムードメーカー。
感謝の視線を田口に向けたが、田口は隣に座ったズレータ【42】と談笑(! 何語
で?)しており気が付いてもらえなかった。

-----------------------------------------------------------------
斉藤和巳の京都弁は適当です。どなたかに添削して頂けると助かります。
題名に番号忘れてた……12.ムードメーカーです。

79 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/30 17:28:22 ID:LfDRkphd
>>69
デザインが雰囲気あってカコイイ!
大変でしょうがガンガッてください

80 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/30 17:46:49 ID:Nzi2aGmF
□『BR2』 通信 1号 □★
★━━━━━━━━━━□★
 今回から本格始動いたします『BR2』通信!早速1号をお届けです。

┏━・ INDEX ・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃[ 最新ニュース ]
┃[ トトカルチョ引き続き募集中!]
┃[ バーチャルリアリティって? ]
┃[ 編集後記 ]
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■[ 最新ニュース ]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
『BR2』開始後、すぐに死亡者が!しかも3名も死亡です。
田之上選手、松本選手、山村選手残念でした!皆さんの賭けている選手は大丈夫
でしたか?
井口選手VS吉本選手、馬原選手VS篠原選手など、早速見所が!最北端へ向かった城
島選手、倉野選手も目が離せません!今季グラウンドで活躍した選手は、場所が変
わっても活躍できるのか!?それとも…?外人選手も気になります!
各方面に散らばった選手も、監視システムによってしっかり追跡いたしております。
ご安心下さい!
■[ トトカルチョ引き続き募集中! ]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
トトカルチョは参加者様を引き続き募集致しております。決済は銀行引き落とし、
当社ネットバンクがご利用頂けます。
当社ネットバンクをご利用いただきますと、事務手数料が割引に!


81 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/30 17:48:10 ID:Nzi2aGmF
■[ バーチャルリアリティって? ]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
現実世界でBRのプログラムを行うことは、現在の日本では不可能に近い事です。で
も、わざわざ海外でやるのも…。そういうお客様の為に当社が開発したシステムが
『BR2』です。いわば別世界に選手を移し、そこで心置きなく戦ってもらうために
開発されたシステムがバーチャルリアリティなのです!そこは日本であって日本で
ない場所。海外でプログラムを行うよりもはるかにリスクが低く安全なのです!
■[ 編集後記 ]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
とうとう動き出しました『BR2』。これからどんな展開が待っているのか!?
投手と野手が結託したりするかも?個人的に豊後キッズの吉武選手と城島選手が手
を組まないか気になる所です。
参加すればあの選手のあんな場面が見られるかも?このゲームを作るのは我々全員
なのです! あなたの参加がゲームを作る!(36)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇ 編集:BR2プロジェクトチーム

82 :36:04/11/30 17:53:28 ID:Nzi2aGmF
メーリングリストは、1さんのものをテンプレとして使わせていただきました。すんまそん。

83 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/30 19:40:25 ID:BHU1EKmf
13.第一の殺戮者

 これで何人目になるのだろうか。
 篠原貴行【16】は息を潜めて、その足音が通り過ぎてしまうのを待った。頭の中で数えてみる―――そんな単純な作業でさえ困難になるほど、脚からは今も鋭い痛みが途切れることなく湧き上がってくる。
 馬原に逃げ去られてから、必死の思いで階段の陰に移動した。脚は使い物にならなかったので、床を這って進んだ。今のところ、運良くまだ見つかっていない。多分、三人目だ。今ので。そしてあと二人やりすごせばいい。篠原の目には微かながら希望が宿る。
 しかし安心を覚えた瞬間、今まで忘れていた馬原孝浩【14】への憎悪が再び燃え上がってくるのを感じた。まさかあんなところであんな高い階段から飛び降りるなんて思わなかった。しかもどうして自分から飛び降りた馬原が無傷で、こっちが骨を折らなくちゃならないんだ!
 ただ現実的に、自分からライバルの数を減らしに行くのはもう叶わないことだった。それにさっき確かめたところ、武器もほとんどハズレと言っていい。アイスピックだ。アイスピックで人を殺すためにはどの部位を刺せばいいのか、篠原には皆目見当もつかなかった。

 その時、入り口の扉が開く音がした。篠原の背が強張る。順番から言えば、寺原隼人【20】だ。寺原が階段を下り始めたのだった。篠原はアイスピックを両手で握り締め、気配を殺した。
 ステップを踏む規則正しい音が続き、やがて木製の床がしなる音に変わる。近付いてきているのか遠ざかっているのか、篠原には判らなかった。ミシィ、ミシィ、ミシィ……。
 その不気味な耳鳴りのような音が、唐突に止まった。篠原は思わずアイスピックを落とした。乾いた音を立てて、不恰好にアイスピックは転がっていく。

84 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/30 19:40:43 ID:BHU1EKmf
 「誰かと思いましたよ。まさか待ち伏せ攻撃されてるのかな、なんて」
 寺原は微笑んでいた。篠原も微笑み返そうと努力したが、顔の筋肉は硬直して動かなかった。視線は寺原の手もとに注がれた。寺原が持っているのは大型の斧だった。
 「すまないと思ってはいるんです。でも、やっぱり死にたくないじゃないですか」
 逃げなければいけない、と篠原は思った。けれど逃げられるものなら、もうとっくに逃げていたのだ。寺原が振りかぶるのが見え、咄嗟に上半身をよじる。斧は篠原の右肩にめり込んだ。
 「うああああああああ!」
 身を絞り出すような悲鳴が辺りに響き渡る。寺原は軽く舌打ちして斧を抜いた。肩から大量の血が滲み出す。
 篠原は残る左手と、骨折していない右足とを使い必死で後ずさった。しかし寺原は介することなく二度目の斧を振り下ろした。目の前に斧の刃が迫ってくる、それが篠原の見た最後の光景となった。

 寺原は素早く斧を抜き、篠原のデイパックを探った。篠原の返り血が自分のユニフォームや階段を汚しているのが気になったが、処理している時間はなかった。水と食料だけを
鷲づかみにして、小屋を飛び出した。斧が重いせいで走りづらく、寺原はこの武器を気に入らないと思った。

 【残り55人】(残り9人でゲーム終了)

85 :代打名無し@実況は実況板で:04/11/30 19:48:12 ID:BHU1EKmf
36さん、保管庫&メルマガGJです!

◆7KR.e180t.さんがいろいろ伏線を挙げてくれていますが、
自分が一つ挙げるとしたらボーナスポイントはどんな制度なのか、ということですね。

86 :1/3:04/11/30 20:34:24 ID:b/4e3cvU
14.形見分け

和巳はふと思い立って席を立ち上がった。回りの人間に「また何かするのか」と警戒
されたような気がしたので、
「輝のもん形見分けしてもらう」
と告げてから先程遺体を搬入された部屋に向かった。
殺風景な部屋だった。隅に白い布をかけられた物体が3つある。白い布はまだ余って
いるようで、きちんと畳まれて他の隅に置いてある。

……誰の分やねん。

一瞬その布の下に自分が横たわっている図を想像してしまい、あわてて打ち消した。
縁起でも無い。
3つの布のどれが輝なのかわからない。恐る恐る手前の布をはぐってみるが、田之上
の顔が目に飛び込んで来た。片手で合掌しながら、慌てて布をかけ直した。
次の布の下には彼の長年の友人の顔があった。
あのような惨い死に方をした割には、その顔は思い掛けない程に穏やかだった。
輝、お前に一緒に来てもらうからな。
心の中で話し掛ける。
さて、なにをもらおう。輝は投手なのでリストバンドはしていない。靴をもらっても
荷物になりすぎるし、サイズが違うのでスペアにもならない。
ユニフォームの上が一番無難かな。
だが前のボタンを外すまではよかったのだが、身体が固くなっており実に脱がし辛い。
これが死後硬直というやつだろうか。
数年前に見送った祖父の最後の様子を思い出した。その時は自分のユニフォームを棺
の中にいれた。だから和巳はその時からユニフォームの背番号を変えていない。祖父
がすぐに自分を見つけられるように。
今度は逆だ。死者から生者がユニフォームをもらう。
……輝、じいちゃん、まだ俺そっち行かへんからな。見守っててな。

87 :2/3:04/11/30 20:35:12 ID:b/4e3cvU
「和巳さん何やってるんすか?」
不意に入口から井手の声がした。
「一発芸、和巳さんの順番ですよ」
おそるおそるという口調だ。振り返ってみると、井手はすぐに逃げだせる様な姿勢を
とっていた。俺どれだけ信用されてないねん。和巳は思わず苦笑する。
「アホ、何警戒してんねや。形見分けや。ちょお手伝ってんか」
井手は一応納得したようで、近付いて来た。
「和巳さん……一緒に逃げませんか?」
そばに来るなり、小声でそんなことを話し掛けて来た。
「俺北野と逃げる約束したんです。和巳さんと俺背番号近いし一緒に逃げませんか?」
それもいいかもな……和巳は考える。あんな恐る恐るだった割には、一応信頼してく
れているらしい。妙にそれが妙に嬉しい。ここで後輩達を守るのも一つのリーダーシッ
プかもしれない。
「……ええよ。俺入口で隠れて待って竹岡さんやりすごすわ。それでええか?」
「はい!」
井手は顔に喜色を浮かべた。
ごめんな、竹岡さん。あんたにはまだ全幅の信頼を寄せることはできひん。
二人がかりで取り組み、なんとかユニフォームを脱がせるのに成功する。
輝はアンダーシャツ姿になってしまった。二人で合掌し、布をかけ直す。
「……そや。的場にお経の一つでもあげてもらおぅか」
「あっいいですね、それ。呼んで来ます」
寺の息子の的場は、一応法事の真似事ができると聞いた事がある。

88 :3/3:04/11/30 20:38:47 ID:b/4e3cvU
井手が的場直樹【26】を呼んで戻って来ると、皆ぞろぞろと着いて来ていた。
「こいつらの菩提寺の宗派とか知らんけど……ええよな。俺の順番すぐやけど、回っ
て来るまではとりあえずお弔い続けるな」
主催者側の人間達も後ろで見張っている。全力の敵意を込めて和巳は睨み付けた。
(お前ら機会があったら必ず殺すからな)
先程からもやもやと心の中にたまっていた怒気が、サングラスをかけた黒服の男達に
収束して行くのを感じた。
俺の敵は輝を殺したあいつらだ。
朗々とした的場の声が響き渡り始める。
……例えば俺が死んだ時は誰か経の一つでもあげてくれるんやろか。
輝、お前お経あげてもらえるだけ幸運かもしれへんよ。

**

的場は的場で漠然とひとつのことを考えていた。
−−俺がやるべきことってこれかもしれへんな……。

**

彼等は外で既に凄惨な殺し合いが始まっている事を知らない。
そのこの世にない風景を見、確かな武器の重みを感じたその時、自分達が正気を保っ
ていられるかどうかをまだ知らない。

【残り55人】(残り9人でゲーム終了)
-------------------------------------------------------------------
なんか一人違う流れになってるようで申し訳ありません。12の続きです。書いちゃっ
ていたのでとりあえず投下します……。
待合い室特集はもうここら辺で終わらせた方がよさげですかね。
斉藤和巳の京都弁・的場直樹の大阪弁は適当ですので、どなたかに添削して頂けると
助かります。

89 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/01 18:20:32 ID:ENSW5t30
捕手

90 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/01 19:00:42 ID:ENSW5t30
メルマガ0号にあったオッズが激しく気になる。
やはり捕手が一番レートが低くて投手が一番高いのかな?

91 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/01 20:48:01 ID:1Oxga2lK
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
          ☆BR2生存レーストトカルチョメルマガ☆
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
★■ご利用ありがとうございます!‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
今回はBR2生存レーストトカルチョメールマガジンへのお申し込みありがとうございま
す。
トトカルチョは以下の2つの方式がございます。
・投手/捕手/外野手/内野手について生き残る選手を全てお選び頂く9連単方式
・生き残る選手を1名のみお選び頂く単勝方式
9連単は当たる確率は非常に低くなっていますが、その代わり当たると小国なら1国を
買えるだけの配当がつくこと間違いなし!
一口1万円からスタートです。

◇◇◇◇9連単についてはゲーム開始前に締め切りを終了させて頂きました◇◇◇◇



92 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/01 20:48:32 ID:1Oxga2lK
★◆オッズ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
投手
[11] 小椋 真介 24  200.5
[12] 松 修康 28  70.6
[14] 馬原 孝浩 23  38.4
[16] 篠原 貴行 28  受付終了
[17] 山田 秋親 26  67.2
[18] 新垣 渚 24  18.1
[19] 永井 智浩 29  105.4
[20] 寺原 隼人 21  90.1
[21] 和田 毅 23  23.1
[30] 溝口 大樹 20  254.2
[31] 佐藤 誠 29  82.3
[33] 星野 順治 30  37.6
[34] 吉武 真太郎 29  64.5
[38] 神内 靖 21  88.8
[41] 倉野 信次 30  34.0
[44] 水田 章雄 31  77.6
[45] 岡本 克道 31  54.4
[47] 杉内 俊哉 24  48.1
[49] 吉田 修司 38  167.8
[57] 三瀬 幸司 28  19.9
[61] 山村 路直 26  受付終了
[63] グーリン 28  1.1
[64] 田之上慶三郎 33  受付終了
[66] 斉藤 和巳 27  20.5
[67] 松本 輝 27  受付終了
[68] 竹岡 和宏 29  88.7
[70] ゴメス 19  134.6

93 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/01 20:49:21 ID:1Oxga2lK
★■私はこう見る 専門編集員1‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
本命◎:新垣渚[18] 対抗○:斉藤和巳[66] 単穴▲:竹岡和宏[68]
さて今回は投手編。何故かグーリン選手に天文学的な数字が賭けられた為にオッズが下がっ
ています。余程物好きなお大尽がいるのでしょう。私は「で、あの人いつ殺すんですか?」
と社長にお聞きしたんですけどね……。
投手編は生存確率が1/27と非常に低いので、オッズも高めになっています。ここは手堅く肉
弾戦にも強く、銃器を配当されていることが判明した新垣選手にいきたいところですが、斉藤
選手も身体能力的には負けていません。
始まる前は、ヤキのいれ方には詳しそうな篠原選手を押していたんですが、あっけなくやられ
ちゃいましたねぇ。残念です。
それと、竹岡選手みたいな下から這い上がって来たタイプは、サバイバルには強いと思います
よ〜。
あれだけの上背があれば肉弾戦も有利でしょう。悪いであろう手持ちの武器を(私にも知らさ
れてないんですよ、これ……)どれだけカバーできるか!? 楽しみですねぇ。
え? 背が高い方を適当に並べただけじゃねぇかって? 失敬な、これでも私これで飯食って
るんですからね。
まぁやはり手堅く新垣選手にグリグリをつけておきましょう。

★◆決算はネットバンクを‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
決算は当社のネットバンクをご利用頂くと、手数料がかからずお徳です。

★◆手順‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
賭ける選手が決りましたら、下記HPにアクセスして手順に従い投票をお願いします。
http://www.BR2-toto.com

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇ 編集:BR2プロジェクトチーム トトカルチョセンター

94 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/01 20:51:35 ID:1Oxga2lK
一応断っておきますが、上記HPは適当です。
オッズは適当極まりないんで、変な点等ありましたらご指摘お願いします。

95 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/01 21:05:59 ID:Jgdum75r
GJです!仕事速いっすねぇ・・・・・・

オッズベスト3(人気低)
[30] 溝口 大樹 20  254.2
[11] 小椋 真介 24  200.5
[49] 吉田 修司 38  167.8

オッズワースト3(人気高)
[63] グーリン 28  1.1
[18] 新垣 渚 24  18.1
[66] 斉藤 和巳 27  20.5

グーリン人気ありすぎだよグーリン・・・・・
あとソフトバンクの社長が福岡ドームに20〜30台ほどのカメラをつけると言ったのを聞いて、ここ思い出したのは自分だけですかそうですかorz
捕手はやはり城島の独壇場ですかね・・・・

96 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/01 22:07:46 ID:o6QFTajo
トトカルチョ、イイ!そしてグーリンにワロタ。
まとめサイトも何やら本格的になってたし、皆さんGJです!

97 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/01 22:13:13 ID:ENSW5t30
92氏GJです!そしてお茶ドゾー
   ∬
つ@゚旦゚)

98 :91:04/12/01 23:32:51 ID:mExVT6V5
書いた後に気になってたんですが、
レースが開始してからも賭けられるって一体どんなシステムだよ、と。
という事で下の文を加えさせて下さい。

*********************************

当トトカルチョはゲームが終盤に近づくに連れオッズは限り無く1へ近づいて行きます。
高配当を当てたい方は今のうちに賭けてしまいましょう!

99 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/01 23:57:49 ID:mExVT6V5
>>97
あ、グーリンティーですね。気が付かなかった。どうもです。

100 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/02 00:40:47 ID:6nGd0ktt
>>91
残り25人(数字は適当)になるとトトカルチョは締め切りますとかいうのはどうだろうか?

101 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/02 00:44:32 ID:3z2Z8qvJ
>>100
I agree with you.

102 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/02 18:46:33 ID:6nGd0ktt
差出人 xxxx@xxxxx
件名 BR2トトカルチョへようこそ!
日付 2004/11/26 20:13:12

*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
          ☆BR2生存レーストトカルチョご参加の方へ☆
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*

◆このメールは重要なメールとなっております。紛失されないようご注意ください。

 トトカルチョサービスのお申し込み、まことにありがとうございます!
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スタッフ一同、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

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BR2プロジェクトチーム トトカルチョセンター



103 :36:04/12/02 18:48:24 ID:6nGd0ktt
 購入(もどき)ページ作りました。ドゾ。
オッズを作ってくださった職人さんに多謝!

104 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/02 20:22:28 ID:D1FsZ8LB
>>36
ひえぇ〜投票ページまであるよ〜。GJです!
今度グーリンに投票してきますw

105 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/02 21:28:43 ID:2sZEJqk2
36氏GJです。仕事速いですね〜。
さっそくグーリンに投票してきますたw

106 : ◆7KR.e180t. :04/12/02 23:24:47 ID:5HbR1FR9
15、パン

ゲーム地域の北。集落の端にある民家に鳥越は飛び込んだ。
もちろん人がいないことを十分確認した上で。窓も玄関も鍵がかかっていたので少し罪悪感はあったが
1階の窓を割り、鍵を外して中に入った。
中は電気も消えていて真っ暗だった。カーテンもしめられていたので外の光が入っていなかった。
この民家は1階までしかない。ごく簡単なつくりの家だった。だが裏口が台所の横にあるし、縁側もある。
敵に襲われても逃げるルートはいくつもあった。
「いつつ…」
鳥越は痛みで顔をしかめた。左腕には吉本から受けた傷。それはまだぽたぽたと血がたれていた。
重傷ではないが、左腕の二の腕部分の外側がが深さ1センチ、長さ3センチほどえぐられていて、痛みでじんじんと痺れていた。
まず、この傷を何とかしないと―
幸い救急箱はすぐに見つかった。リビングにあった棚の一番下にあった。
どこのうちでも救急箱は結構同じようなところにあるな。と鳥越は思った。
傷口を水で洗浄した後、消毒液で殺菌する。幸いというか、運営側の情けというか水道は使えた。
殺菌が終わったあと包帯で腕をぐるぐるまきにする。とりあえずはこれでよし。
雑な手当だが、鳥越にはこれ以上どうすればいいのかわからなかったし、とにかく血が止まればいいと思った。
傷の手当が一通り終わるとようやく鳥越は一息つけた。リビングの床にごろんと寝転んではぁとため息をついた。

吉本のやつはやる気になったんだろうか…。有無をいわさず俺を殺そうとしてきたが。
このゲームのルール上殺さなければそのうち死ぬのはわかる。
だけど・・・本当に殺し合いなんかやる奴がうちのチームから出るとはなぁ。
俺の後ろには井口、本間と内野手が続く。あいつら大丈夫かな…。まさか、吉本に殺されてなんかいないよな。
鳥越の脳裏に喉元を切られた井口と心臓を一突きされた本間の映像が浮かんだ。
がばっと体を起こし、ぶんぶんと首をふって今の映像を忘れようとする。
大丈夫だ。うちらは互いにライバル心は強いが、同じチームメイト。ホークスの選手だぞ。
殺し合いなんてするもんか。仲間を信じるんだ。チームメイトを―

107 : ◆7KR.e180t. :04/12/02 23:26:14 ID:5HbR1FR9
そこで鳥越は思い出した。俺、まだ荷物の確認をしていない。
民家に飛び込んだ時、リビングの片隅にほうり投げたディバックを手元にたぐりよせた。ずっしりとした感覚が手に
伝わってくる。
ジッパーをあけるとまず目についたのは白いビニール袋だった。中を覗くとパンが何個か入っていた。
あんぱん、食パン…普通のパンの中に一つだけよく目にしていたパンがあった。
「こりゃぁ、田口さんのパンか!」
それは福岡ドームなどで販売されている。男・田口パンだった。おいおい。わざわざ買ってきたのかよ。
和田パンや川崎パンも他の選手に渡ってるのかな。そんな事を考え少しおかしくなった。こんな状況だっていうのに。
パンの他には500ミリリットルのペットボトルに入った水が4本。懐中電灯に方位磁石。地図が入っていた。
それらを全て出すとバックの底の方になにか長いものが入っていた。白い布でぐるぐる巻かれている。
鳥越はそれを取りだすと布をはがした。鞘におさまった刀だった。いや、刀にしては少し短い。50センチくらいしかない。
短刀?小太刀とかいうやつか?
よくわからないがリーチがないのは少し不利だな。と思った。刀の使い方なんてわからないし。
どうすればいいんだよ。とりあえず鳥越は刀(小太刀)を床においた。

108 : ◆7KR.e180t. :04/12/02 23:27:19 ID:5HbR1FR9
そして地図を見た。地図には小さな町が描かれていた。その町の上から縦横に平行線が何本も引かれていた。
その平行線で区切られたマス目の中に左上からA-1。A-2…A-10と書かれていた。次の列はB-1。B-2…といった具合だ。
マス目はJ-10まで表示されていた。
おそらくこれが黒服の言っていた禁止区域となるための区域なのだろう。
今、俺は地図によるとB-2にある民家にいるようだとわかった。スタート地点の小屋はH-3。福岡ドーム(もどき)は
H-4に大部分が入っていてその周りの区域にも少し表示されていた。もう少しすれば選手全員がこの村中に散らばるはず
そしたらH-3は禁止エリアになるってことか。
鳥越は納得すると、村全体に視点を向けた。小さい村というがなかなかでかい。マス目の一辺がだいたい200メートル
くらいあるようだ。村の北のほうは海に面していて漁港やら、海岸やらが広がっている。
村の中には診療所や、公園、学校、神社などいろいろなマークがついていた。
本当にバーチャルリアリティかよ。福岡ドームがあることを覗けばほとんど普通の村じゃないか…。
黒服の話では武器庫や食料庫もあるという話だが、そのようなマークは表示されていなかった。
自分で探せということか…?それともなにか意図があるんだろうか?

とりあえず自分のいる場所が確認できた鳥越は地図をバックにしまうと、ペットボトルの封を開け、こくりと水を
飲んだ。その際、腕につけられている時計に目が行った。
デジタル表示の時計。現在の時刻表示の下にボーナスポイントとやらの表示がある。
「1」と表示されていた。あれ、スタートした時は0だったのに。俺なにかしたか?
吉本に襲われて、必死に逃げて、ここまで走ってきて、で、今はこの民家で少し休憩している。その間になにかポイントが
あがる要素があったようだ。なんなんだ?

鳥越はペットボトルをバックの中に投げ入れるとまたごろりと寝転び、ため息をついた。
しばらくため息が多くなりそうだ―
そんな事を考えていた。

【残り55人】(残り9人でゲーム終了)

109 : ◆7KR.e180t. :04/12/02 23:38:08 ID:5HbR1FR9
村の設定。など大まかな設定を書いて見ました。
基本は村。ところどころに田園や、山林がある。最北端という文があったので
北を陸続きにしたらどこが最北端かわからないので海岸にしました。
おかしい点がありましたら修正はいたします。

36氏すばらしい保管庫ですね。グーリン人気ありすぎw
作品に登場させる際どうしましょうw 

110 : ◆7KR.e180t. :04/12/02 23:41:19 ID:5HbR1FR9
>>保管庫管理人さん

>>108の一行目のみ町と表記されているので町を村に修正しておいてください。
申し訳ございません。

111 :1/2:04/12/03 00:25:04 ID:ZlFW9Zas
16.順番

殺されるぐらいなら殺さなきゃ。倍率はあんまり高くないんだ、ライバルは少ないんだぞ。
……俺に人なんて殺せるのかな……
弱気になるな、俺! そんなこと言ってられるか。きっと気を緩めた方から殺されるんだ。
俺だって積極的に人なんて殺したくない。でもやらなきゃいけない場面がきっと出て来るん
だぞ!
……でも……的場さんやジョーさんや田口さんだぞ……?
駄目だ駄目だ駄目だ! 顔を思い浮かべてたら殺せなくなる。相手は自分が生きる為の障害
だと思え。
……そう……だよな。やるしかないんだよな。
そうだよ。

「はい?」
自分との対話をしていた山崎勝己【65】は、不意に名前を呼ばれ顔を上げた。
「次、山崎選手。順番です」
……へ? 次俺の番だっけ?
周りの人間の顔を思わず見てしまう。もう既に竹岡・斉藤・井手しかいないが、皆「?」と
いう顔をしていた。

112 :2/2:04/12/03 00:25:22 ID:ZlFW9Zas
「あれ? グーリンは?」
斉藤がそう言った事により、自分の違和感が自分だけのものではない、という事に確信を持
てた。
だがぐるりと見回しても、グーリンは既にここにはいない。
あれ? 隣の部屋にも行ってないよな? ってことは呼ばれたんよな? ……でもグーリン
呼ばれたっけ?
もうグーリンの順番は終わっている様な気がするし、終わっていない様な気もする。
どっちだったっけ? 今し方の事のはずなのに、どうも記憶があやふやだ。
これから殺し合いをしていくというこの場面なのに、変に緊張感が抜けてしまう。どうやら
自分だけではないようだ。皆ぽかんとした顔をしていた。
先ほどまでは、会話はあるもののぴりぴりした空気が流れていたと言うのに。
「1分前にグーリン選手は出られましたが」
黒服の男に「何を言ってるんだ?」という顔をされた。
そう……だっけ? グーリンもう出てったっけ?
だが出たと言われたら確かにもう出たという気がして来る。

どことなく毒気の抜かれた顔で山崎は荷物を受けとり、部屋を出て行った。

【残り55人】(残り9人でゲーム終了)

113 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/03 00:33:26 ID:LMH2r1oI
グーリンキターーーーーー!!!!

114 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/03 01:27:24 ID:biraxAjU
グーリン・・・隠れキャラか隠しアイテムのような存在感だね。

115 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/03 10:46:29 ID:y9trfarc
>>111
ゴメスが最後ですよね?順番は

116 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/03 10:50:40 ID:V85q4bY8
>>115
素で忘れてました。
「もう既に竹岡・斉藤・井手・ゴメス」しかいないが
に訂正します。

なんで見落とすかなぁ……

117 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/03 10:52:23 ID:V85q4bY8
かぎかっこの位置が変……
「もう既に竹岡・斉藤・井手・ゴメスしかいないが」
と訂正したかったんですが、くっそぅ。冷静になれ自分。

118 :おーやん ◆wCXLl0A2Lo :04/12/03 12:38:45 ID:sxHK0VWn
>>117
 グーリンに何かされませんでしたか?

119 :36:04/12/04 01:28:27 ID:ooFxscQR
>>110
>>117
修正しておきました。
職人さん方いつもありがとうございます。

120 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/05 00:42:40 ID:DR37edL8
捕手

121 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/06 00:54:37 ID:zEVaJXYf
一応保守

122 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/06 16:13:28 ID:pwDSbmu5
英智スレ乱立してるので保守

123 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/06 16:15:07 ID:pwDSbmu5
英智スレ乱立してるので保守

124 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/06 19:05:40 ID:PaiS7+2w
age

125 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/06 20:43:12 ID:9Lc1GocY
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
         ☆BR2生存レーストトカルチョメルマガ2☆
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
★■お待たせしました第二弾です!‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
今回はBR2生存レーストトカルチョメールマガジン第二弾、捕手編をお送りします。

★◆オッズ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
捕手
[2] 城島 健司 2.1
[22] 田口 昌徳 10.1
[25] 大野 隆治 18.4
[26] 的場 直樹 13.6
[39] 北野 良栄 19.2
[59] 笹川 隆 21.4
[65] 山崎 勝己 25.5

126 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/06 20:43:45 ID:9Lc1GocY
★■私はこう見る 専門編集員1‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
本命◎:城島健司[2] 対抗○:田口昌徳[22] 単穴▲:笹川隆[59]
さて今回は捕手編。倍率が7倍と低めなので、全体的に投手よりはオッズが下がってい
ます。
その中でももう城島選手はガチガチの本命でしょう。私もこればかりは外す気になりま
せん。本人がやる気になっているかどうかがわかりませんが、うまく立ち回れば放って
おいても味方ができるでしょうし。こういう予想はしていても余り楽しくありませんねぇ。
対抗はやはり田口選手。優先的に誰かに殺される事もなさそうなキャラクターの持ち主
なだけに、もし城島選手が不慮の事故で死んだ時などには、棚ぼた式に勝ちが転がり込
んで来るかもしれません。
単穴は笹川選手をあげておきましょう。苦労人なだけに、いざという時のバイタリティ
が他の人間と違うんじゃないですかね。え? お前の予想は苦労人好きな趣味が表れて
るだけじゃないかって?
失敬な! これでもちゃんと試合のデータやその他諸々加味した結果ですよ!

★◆決算はネットバンクを‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
決算は当社のネットバンクをご利用頂くと、手数料がかからずお徳です。

★◆手順‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
賭ける選手が決りましたら、下記HPにアクセスして手順に従い投票をお願いします。
http://sbh.kill.jp/toto

★◆ご注意‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
当トトカルチョはゲームが終盤に近づくに連れオッズは限り無く1へ近づいて行きま
す。配当は賭けた際のオッズによって決ります。残り25人になった時点で購入は締切
られます。
お早い決断をお願い致します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇ 編集:BR2プロジェクトチーム トトカルチョセンター

127 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/06 22:34:25 ID:PaiS7+2w
>>125-126
GJ!
城島は鉄板ですね。

128 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/07 14:49:47 ID:YFPs6q8m
昨日からスレ乱立すごいな・・・

129 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/07 19:46:21 ID:z6B3569V
中日ドラゴンズバトルロワイアル2004
ttp://cdbr2004.hp.infoseek.co.jp/
ヤクルトスワローズバトルロワイアル
ttp://f56.aaa.livedoor.jp/~swbr/
ソフトバンクホークスバトルロワイアル
ttp://sbh.kill.jp/



プロ野球12球団オールスター・バトルロワイアル
ttp://www.geocities.jp/allstar12br/

130 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/07 19:48:02 ID:z6B3569V
誤爆スマソorz

131 :1/3:04/12/07 21:07:25 ID:YFPs6q8m
17.仕掛けられた罠

新垣さんに銃を向けられた。
あの新垣さんが銃を向けてくるなんて。冗談だと思いたかった。
新垣さんのあの真剣な顔を見ると、その場を立ち去るしかなかった。
あわてて元来た方へ走ってきた[52]川アだったが、しばらく走ったところで、走りつかれて道端の土手に
へたり込んだ。
荒く息をつきながら、銃を向けられた事を思い返す。

そりゃ、確かに俺も悪かったけどさ。だけど、銃向けるなんて…酷いよ。
一番最初に出会えた人が新垣さんでよかった。そう思っていただけなのに。

「でも、新垣さんの、大切な先輩…だったんだよな」
自分でも気付かないうちにその言葉は自分の口からこぼれていた。
自分の大切な友人や先輩があんな目にあったら。自分はどうなるだろう。復讐しようとするだろうか?
それともただおびえて逃げ回るだけだろうか?
座り込んで、じっとしているせいか、色々な考えが頭の中を回り始める。
まーくん、大丈夫かな。出て行ったのだいぶ前だからなぁ。まぁ、俺と違ってしっかりしているから
大丈夫だろうけど。仲のいい馬原の事が頭に浮かぶ。
もう誰かやる気になっている人は居るのだろうか?もし、それが自分以外の内野手だったら同じ守備位置の俺は確実に狙われる。
死にたくない。
もし死んだら、現実世界の俺の身体、どうなるんだろう。死体の処理ってどうすんだ。細切れにして
魚の餌とか?海近いし。
……………………………………。

「やめた!何か、悪い方にばっか考えてる。一人で考えるより、誰かと考えた方がいいよな」
喋りながら、思わず立ち上がっていた。誰かに言う訳ではないが、何か喋っていないと嫌な考えが
また頭を回りそうな気がした。
「3人寄れば文殊の智恵だったっけ。とりあえず、他の誰か探そう」
一番信頼できる人間。それを考えた時に真っ先に浮かんだのは馬原だった。
「とりあえず、まーくんを探そう。会えれば何とかなるさ」


132 :2/3:04/12/07 21:08:41 ID:YFPs6q8m
途中でやる気になった人に出くわしても、逃げればいい。
足には自信がある。なんたって盗塁王だ。
「まーくんが行きそうな場所ってどこだろ。ちゃっかりしてるから、いい場所見つけてんだろうなぁ」
行きそうな場所を予想しつつ支給された地図を見ると、診療所や学校、港の位置が記されている。
この中で一番有用そうなのは診療所だ。多分ここに居る。何となくそう思った。
馬原を探す。そう目標が出来たとたん、冷静になった自分に思わず苦笑する。
さっきまでオロオロしてたくせに、調子いいよな。俺。

さあ行こう。そう思ったときだった。
「…川アさん?」
振り返ると[40]加藤が銃を構えて立っていた。
加藤が構えている銃はバイオハザードというゲームで、マグナムと呼ばれていた銃に似ている。
銃器に詳しくないので、ゲームに出ていたやつに似てるな。くらいしか分からない。
「加藤?お前何してんだよ」
「俺、し、知ってるんですからっ!川アさんが主催の人たちとつながってるって!」
「はぁ?」
何だって?俺がこのいかれたゲームの主催とつながっている?予想外の言葉に自分でも驚くほど間の抜けた声が出た。
「しらばっくれるつもりですか。鞄の中に入ってたこれ、見たんですから」
そう言って加藤は一枚の紙切れを投げてよこした。

『親愛なる川ア君、この鞄は君に渡るように設定している。君の為にこの武器を用意した。弾丸も多く用意してある。先だっての会議において、
君には生き残ってもらう事が決定した。盗塁王を殺すわけにはいかない。頑張ってくれたまえ』

食い入るように紙切れに書かれた文章を読む。何だよこれ。こんなの知らないって。冗談だろ?
「俺が言ってること、間違ってないでしょう?だから、川アさんは悪い人なんです」
やばい。こんな状況だ。俺は無実だと説明しても分かってもらえる状態じゃない。逃げるしかない!
だが、どうやって?このまま背中を見せて逃げても弾が当たる確立は高そうだ。それならば…。
「松中さんや井口さんの、他の内野手の為にも川アさんには死んでもらわないと困るんです!」
言うなり加藤は発砲した。

こんな所で死んでたまるか。そう思った川アは加藤に向かって走り出していた。相手の虚をついて、そのまま走りぬける作戦だ。

133 :長文スマソ 3/3:04/12/07 21:09:39 ID:YFPs6q8m
弾は加藤の手が震えていたこともあり、見当違いの方向へ飛んでいったようだ。
計算外だったのは、発砲した加藤が反動でこちらによろめいてきたことだった。
「うわっ」
「ぐはっ」
2人して土手を転がった。くそっ。何してんだ俺。逃げるんだろ!
「わあぁあぁあっうわあぁぁあぁあ!!!」
訳のわからない叫び声を上げ、加藤は銃を振り回す。周りが見えていないのか、銃口を土手に刺したりしている。
何とか加藤を引き剥がし、川アは走り出す。1塁から2塁に走るように。
「待てぇっ!」

ドンッ

撃たれた。ああ、俺もう終わりかよ。このゲーム始まったばかりじゃないか。せめて新垣さんに謝っておきたかったなぁ…。
「…………?あれ?生きてる?」
銃声がした時に思わずヘッドスライディングの要領で地面に飛び込んでいたが、自分の身体の何処にも
怪我は無い。至近距離で撃たれたんだ、終わりだと思ったのに。
恐る恐る振り返ると、加藤が仰向けに倒れていた。首に何かが突き刺さり、血が流れている。
「加藤!?」
思わず駆け寄ると、加藤は両手も吹き飛び、銃と思しき破片が体中に刺さっていた。どうやら銃が暴発したらしい。
銃口に何か入った状態で引き金を引くと暴発すると聞いたことがある。銃を振り回していた時に土が入ったのだろうか。
「…ごぼっ……た、た……す…」
銃の破片が突き刺さった首からは、とめどなく血が流れている。誰が見ても助からないと判断するだろう。
「加藤!加藤!!」
ユニフォームが血に汚れるのもかまわず、川アは加藤の身体を抱えた。
「どうしたらいいんだよ…血、止まれよ。止まってくれよ!!」
叫びもむなしく、加藤の身体からどんどん力が抜けていくのが分かった。
加藤が自分を殺そうとしたとしても、主催の卑怯な罠にかかっての事だ。こんな状況で同じ目にあっていれば自分も…。
訳のわからないバーチャルリアリティの世界で死んでしまった加藤の事を思うと、悔しくて涙があふれてきた。

しばらく加藤の身体を抱えていたが、その目を閉じ、綺麗に寝かせてやると、川アは馬原を探して歩き出した。

【残り54人】(残り9人でゲーム終了)

134 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/07 21:39:14 ID:S8ilrU4E
>>129-130
キニシナイ!(゚∀゚)

135 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/07 22:13:45 ID:idzbSKGd
久々の投下乙。
あと保管庫に地図ができてましたね。何から何まで乙です。

136 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/07 23:03:11 ID:KJ3LVvFB
ここは割り込み執筆アリですか?

137 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 00:12:48 ID:w0B4XUSh
>>136
大丈夫なんではないでしょうか。
職人さんが増えるのは個人的に嬉しかったり。

138 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 00:23:20 ID:0ePtOJuN
自分も密かに書き進めてはいるのですが、
24日頃の正式発表後じゃないと、設定が出来ない部分が多々…
それじゃあ遅いか……orz

139 :1/2:04/12/08 01:00:01 ID:k51we+kU
18.チームリーダー

松中信彦【3】は小屋を出てから、ドームの外縁に座って地図を広げていた。試合開始
時ならば選手グッズを売る出店が並ぶそこには、今は何もない。
横にそびえ立つドーム。遠くにある富士山。すべてのものが自分の感覚を狂わせそうだ。
状況もよく把握できず、何かを考えるヒマもないままに、追い出されてしまった。とりあえずじっ
くり腰を落ち着けてものを考えたかった。昔から納得するまで考えないと動き出せないタイプだ。
中身を確かめようとリュックに手をかけた時、ふと腕時計に目が行った。
これが爆発するって? 腕時計が爆発して人が死ぬか? 最悪手がなくなるだけじゃねぇのか?
松中は半信半疑で腕にはめられたそれをまじまじと見た。特にメーカー名等は書いていないが、
ごくごく普通のデジタル時計である。ボーナスポイントとやらはまだ0で、それも何のことだか
よくわからないままだ。
穴が空く程見つめても、秒数を示す数字が刻々と変わって行くだけで、その他の変化は訪れない。
時間の変わって行く様子を、ぼーっと1分程見続けてしまう。心が現実逃避しようとしているの
だろうか。
……いけないいけない。俺がこんな調子でどうする。
チームリーダーとしての責任感が心から沸き上がって来る。
気を取り直してバッグの中を見てみた。
地図とペンが透明なビニール製のバッグの中に入っている。保険証などを中に入れて保管するの
に使いそうなバッグだ。中から地図とペンを取り出した。これから禁止区域とやらを塗りつぶし
ていかなければならなくなるのだろうか。
そういえば禁止区域については随時知らせると言っていたが、正確にいつ知らせるのかは言って
なかったな。
そう思いながら地図を広げ見ていると、ふと彼は南東の方向に小さい☆印が付いているのに気が
付いた。
なんだ、これ。
宝の在り処でも示してあるかの様だ。武器庫やら食料庫やらなのだろうか。
他には北に町を示すであろう記号が集中している。

怪しげな☆印と、町。とりあえずどちらかを目指してみるか。

140 :2/2:04/12/08 01:02:14 ID:k51we+kU
松中信彦はとりあえずの方針を決めると、思い立って立ち上がった。
誰かと一緒に行こうか? 一人で考え事をする為に小屋の入り口からは死角になる場所にいたので、
移動して小屋の入り口を見下ろした。

「……!?」
誰かが出発する所かと思ったが、何故か入り口から少し離れた場所に吉本が倒れていた。遠くを走
り去って行く人影が見える。
吉本はよろよろと立ち上がる。誰かに……襲われたのか?
状況がわからない。だが、怪我でもしているかのような吉本を放っておけはしない。階段を駆け降
り、草むらに消え行こうとする吉本の後を急いで追う事にした。

彼は走り去って行く人影が井口である事にも気が付いていた。

井口が……吉本を?

【残り54人】(残り9人でゲーム終了)

141 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 01:03:55 ID:k51we+kU
>>136
個人的にはありなんじゃないかと思います。
>>138
このペースなら全然大丈夫そうな気がw

142 : ◆7KR.e180t. :04/12/08 02:38:02 ID:LwI9Mg/N
19、大穴男の利用価値

「……………」
男は土手の下に転がった加藤暁彦の死体を見ていた。
両手を失い、首からはおびただしい量の血を流した、加藤の死体。
昨日まで同じチームメイトだった者の姿とは思えないし、これが仮想のものだとも思えなかった。
血の匂いまで完全に再現されている。
死というものがとてもリアルに感じられた。

ただ男はその加藤の死体にはとくになにも思うところはなかった。
かわいそうだとか。哀れむだとか。そのような思いはかけらも感じなかった。
ただ、加藤の死体のそばに落ちていた、バラバラになった銃を見て、
もったいない。そう思うだけだった。

男は近くにあったバックを片手に持つと、その場を後にした。
いつまでもこんなところでうろうろしてたら、やる気のやつがくるかもしれない。
そう、俺のように―。俺のように?
男はぶんぶん頭を振った。俺はやる気なのか?よくわからない。


男、溝口大樹はふらふらと歩き出した。…頭がイタイ。


143 : ◆7KR.e180t. :04/12/08 02:39:21 ID:LwI9Mg/N

〜現実世界〜
「成功か?」
「いえ、社長。どうやらまだ自我がかなり残っているようです。一度にこれ以上上げると
生命にもかかわるので、30分後、点滴の量を毎秒0.01ミリグラム増やしてみます」
そうか。そう行って孫は部屋の奥にある自分の椅子に座り、モニターをにやにやと眺めた。
他の研究員の椅子は安っぽい事務用の椅子なのに、自分の椅子だけはとても高そうな
ふかふかした椅子だった。
「奴の命などどうでもいいがな。しかし壊れてしまっては私が楽しめない」
溝口大樹を使い、間接的にゲーム世界に介入。そして自ら安全な所にいつつゲームに参加する。
孫がこのBRを行うにあたり、やりたかったことの一つであった。
しかし、こういう役はトトカルチョでのオッズが低い選手で行うにかぎる。
もし人気の選手を倒しでもしたら、大波乱として盛り上がる事間違いなしだ。もうかるし。
「他人の人生をもてあそぶというのはゆかいだな…」
にやにやと笑みを浮かべた。研究員の一人が心の中でくさってやがる…と呟いた。

【残り54人】(残り9人でゲーム終了)


144 :1/2:04/12/08 11:55:58 ID:2gShHIRy
20.THINKING TIME

出発前、和田毅【21】は出口前でユニフォームを脱ぎ、外に向けてそれを何度か振ってみた。
外からは何の反応もない。
「何をしている、早く出ろ」
銃を持った黒服の男に急かされる。
「安全の為ですよ。出口で狙い撃ちされるかもしれないでしょ?」
和田は平全と言い返したが、男からは返事が無い。これじゃまるでマネキンにでも話しかけているようだ。
ユニフォームのボタンを掛け直すと、意を決し、外に向かって駆け出した。
(とにかく早く仲間を見つけないと…!)
走りながら和田は思う。現時点で俺達は2つヒントを与えられている。
一つは最終人数だ。捕手1投手1内野手4外野手3の合計9名。つまり早く仲間を見つけた者が各段に有利になる。
しかし…何故投手1名なんだ!投手は27名、一番多いのに、確率からして不利すぎる…。
…投手とは組めない。野手を捜さなくては。
もう一つのヒントは武器だ。あの黒い男達は「シーズンの成績に応じた武器を支給する」と言った。
あいつらの判断基準は分からない。しかし余程運が悪くない限り、言葉通りに支給されていると考えて良いだろう。
となると投手では、俺、和巳さん、倉野さんは良くて刀剣類か。
三瀬さん、新垣には銃器が渡っている可能性が高い。
出口でシャツを振ったのも、和田の前に出た新垣の狙撃を警戒しての事だった。
(悪かったな…新垣)同期の仲間を疑った事に良心の痛みを感じたが、残るのは1名と分かっている限り、
現時点では投手は敵と見なすのが得策なのだ。


145 :2/2:04/12/08 11:56:41 ID:2gShHIRy
和田は出発地点のドームから右に折れ、東の森に入った。それから1km程進んだだろうか。
出発地点の建物が本物の福岡ドームなら、そろそろ大濠公園辺りに到着する頃だ。
木々が途絶え、少し開けた場所から先を伺うと日本式の城の天守閣が見えた。
(福岡城…?には天守閣は無いはずだけど…)
城は手入れされておらず朽ち果てていた。侵入が困難に見えたので、城内には入らず
木立の陰になっている門番詰め所で、荷物を開く事にした。
詰め所内部は埃っぽく、3畳程の広さしかなかった。出入口は一つ。長居は出来ない。
テーブルにザックを置き、中を確認する。
水2リットルにパンが5個。取り出すと、パンには馬の蹄鉄のような焼印が押してある。
「これは…馬原パンか」
しかも5個全部だ。馬原パンはジャムパンだ。
(これは嫌がらせか…?甘いものはそんなに好きじゃないんだけど…)
放心している内にだんだん腹が立ってきた。パンにではない、あの黒い連中に、だ。
俺は最後まで正気を保てるだろうか?誰かを傷つける時がくるのか?
なぜこんな馬鹿げたことをしなければならないんだ!?奴らの目的はなんだ!?
馬原パンを一つ握りつぶした所で我に帰った。
まず仲間だ。強力な武器を持っていそうな野手。つまりシーズンの成績の良かった選手に会うのがベストだ。
松中さん、城島さん、井口さん、川崎…誰かに会えるだろうか?
そして、俺の武器は…
和田はザックの底に入っていた最後の荷物を取り出した。小さいが冷たく、ずっしりとした感触が手に伝わる。
…拳銃だ。
「ブローニングハイパワー」と刻印が打ってある。それに26発分のマガジンまで付いている。
マガジンの一つにセロテープでメモが張ってある。
『和田君へ  これはオリンピックボーナスだよ☆みんなにはナイショね♪」
頭が痛くなる。しかしこれは、
計算外のラッキーだ…。

【残り54人】(残り9人でゲーム終了)


146 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 12:47:00 ID:rhLMHcKK
職人の皆さんGJ!!
オリンピックボーナスか。城島の武器がすごいことになりそう…
溝口も殺人キャラか。ごくり

147 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 14:14:06 ID:D3crzyth
すごいっすね、SHバトロワ・・・
冒頭とか見る限りでは、ゴエが主人公なんでしょうか?

148 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 16:19:34 ID:UGyA/h/v
新作キテターー!!職人さん達乙カレーです!
オリンピックボーナスといい、溝口といいあの社長は・・・・・・。

149 :1/2:04/12/08 17:14:20 ID:j3yP5KNd
22.ROOKIE

三瀬幸司【57】は悩んでいた。まだ自分に与えられた荷を解いてはいない。
しかし白い布に包まれた武器は、ディバックに入りきらず、長く飛び出している。
開かずとも察しがついた。
(これはおそらくライフルだ…)
三瀬は小屋出てからすぐ、程近い草むらに身を伏せた。なぜこんな行動をとったのか…自分でも分からない。
(これじゃまるで待ち伏せだ…僕は…何をしようとしているんだ?)
あの小屋の中で、黒服の男の説明を聞き終えた時、ぼんやりとした不安が三瀬を襲った。それは、
「僕は必ず狙われる」
ということだった。
本業の試合中ならば、僕はシーズン中、信頼できる守護神だったと言えるだろう。
新人王を始め、タイトルも手にする事が出来た。
しかし、これは試合ではない。試合を離れてまで、僕は一個人として信頼されているだろうか?
共に行動する仲間が見つかるだろうか…?
それは入団して1年にも満たない新人にとって、高いハードルに思えた。
(僕を倒し、武器を狙ってくる人間が必ずいる…まずは投手を…減らさなければ)
続いて出てきた辻【58】 、笹川【59】、稲嶺【60】をやり過ごす間に、武器を包んでいる白い布を剥ぐ。
果たして中からは黒い銃身が現れた。
山村【61】は…奴らに殺された。次に出てくる投手はグーリン【63】だ。
ライフルは装弾済みだった。グーリンの人の良さそうな笑顔が浮かぶ。あいつも同期のルーキーなのだ。
(本当に僕はこれを人に向けるのか…?)

150 :1/2:04/12/08 17:17:34 ID:j3yP5KNd
ふと目線を上げると、既にグーリンが外に出ていた。
(いつの間に!!)
三瀬はとっさにトリガーを引いた。ガチッという音がしたが、弾丸は発射されない。もう一度引いたが
結果は同じだった。不発…。そんなことがあるものか?弾は確かに入っているというのに。
みたび銃口を前方に向けるが、その時既にグーリンの姿は視界になかった。
仕損じた焦りと、ほっとした気持ちが、三瀬の中でない交ぜになった。
冷静にならなければ…田之上【64】も、もういない。次は斉藤和巳【66】の番だ。
(あいつはああ見えて優しいところがあるんだよな)
三瀬は「鼻血事件」を思い出した。
荒金のヘルメットが僕の顔面を直撃したことがあった。鼻血を出す僕を見て爆笑しながらも
医務室に連れていってくれたのが和巳だった。
(すまん…カズミ…お前を残すのは危険なんだ…)
小屋のドアが開かれ、白いユニフォームが現れる。
息を止めて頭部に狙いを定め、トリガーを引いた。
轟音が響き、グーリンの時とは違う、手応えのようなものを確かに感じ取った。
草むらに伏せていた体をよろよろと起こし、血溜りの中にうつ伏せに倒れている人物を見る。
背番号は【65】だった。
「…山崎!!!」
(なんてことだ!!投手に気を取られるあまりに僕は…!!)
三瀬は2、3歩後ずさり、そのまま西へ消えた。

【残り53人】(残り9人でゲーム終了)

**********************************
すいません。タイトル番号修正…×「22.ROOKIE」→○「21.ROOKIE」


151 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 18:59:21 ID:+G3nOKZy
工エエェェ(´д`)ェェエエ工

店長は倉野といるじゃん

152 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 19:19:46 ID:EwL5cx1n
>>151
???

153 :149:04/12/08 19:22:10 ID:MbNkIQTb
>151
アイタタ…やっちまったかな…
「10.苦悩」「12.ムードメーカー」の職人様でしょうか?
クララと話していたのは小屋の中で、行動を共にするかはまだ不明
と解釈していたのですが…

154 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 19:32:53 ID:EwL5cx1n
いや。倉野と話してたのは小屋の中でしょ。
149氏は三瀬が殺しに走る理由が弱いかなーと思うけど、
話が矛盾してるとは思わない。


倉野と城島の遭遇早く見たい・・

155 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 19:55:12 ID:0eDrHTUh
職人さん方乙age
関係無いが、20.THINKING TIME読んで馬原パン食いたくなった…。

156 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 20:11:18 ID:olW+IUGi
「10.苦悩」「12.ムードメーカー」を書いたものですが151氏は自分ではありませんよ。
あからさまな矛盾がない限り自分はOKです。

157 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/08 21:17:09 ID:V1/kmwNX
選手それぞれのキャラがバトロワ原作に対応しているわけじゃないんだな。


158 :1/2:04/12/08 23:47:58 ID:MbNkIQTb
22.海の住人

ドームの西側にはビーチが広がっている。
(このへんは現実と同じなのね)
大野立詞【25】はユニフォームを脱ぎ、サポーター一枚の姿になると、百道浜とおぼしき海に飛び込んだ。
この世界の気候は割に温暖。今日は天気も良いようで、海水浴にはまずまずの日和だ。
しかも普段は灰緑色をしている海水が、妙に澄んでいてきれいだ。
おまけに東区の方向には、なんと、日本を代表する霊峰富士山が拝めてしまう。
(こんな景色ドコ行っても見れないよ。視力回復手術して本当に良かったー)
「げーんかいぃなだのーしーおかーぜに〜♪」
大野は水面から顔を上げて、平泳ぎをしながらダイエーホークス応援歌を歌う。
この歌も新しい会社の歌に替わってしまうのだろうか?
時間と共に世界は何もかも変わってしまう。僕達の命も、今ではもうどうなるか分かったもんではない。
だからと言って僕は、誰かと戦おうとは思わない。
あの妙な男達に渡された武器、それを見たとき大野は「海へ行こう」と思ったのだ。
僕はここにいる。多分、ずっと…禁止区域になったら泳いで隣のブロックまで行けばいい。
そしてまた戻ってくればいいんだ。
(今の位置がF−1。それだけ覚えておけばいい)
大野は太陽に当たろうと、浜に向かって引き返し始めた。
その時、大野の目は防砂林の間に人影を捕らえた。

159 :2/2:04/12/08 23:51:17 ID:MbNkIQTb
「ほーしーのーさぁーん!」
突然名前を呼ばれた星野順治【38】は、思わず手にしたサバイバルナイフを声の方向へ向けた。
ナイフの刃先のあたりに見えるのは…大野だ。胸まで海に漬かってのんびりこちらに手を振っている。
星野が呆気にとられていると、大野はなおも自分の名前を呼ぼうとする。
「ほーしー…」
「バカッ!叫ぶなって!!」
星野はナイフをケースに収め、大野に駆け寄った。
「お前、何してんの?!」
「海水浴?」
「もう…!こんな見通しのいい所にいたら危ないよ!それにお前武器は…」
その時突然、大野が海中に下ろしていた両腕を上げた。手に何か握られている。
(しまった!!!)
射殺を覚悟して、星野は固く目を閉じた。
(………?…)
何も起きない。恐る恐る薄目を開けると、勢い良く、顔面に水を浴びせられた。
(塩辛い…海水?)
前を見ると、大野がけらけら笑っている。その手にはクリアピンクの水鉄砲。
「ちゃんと持ってますよー」
「…逃げないの?」
「俺はここに居ます。星野さんだって俺のこと殺そうと思わないでしょ?」
誰も傷つけず、留まる…。それがこの狂ったゲームの中で可能ならば…
「…お前が正解なのかもしれないね」
しばらくここに居てみよう、と星野は思った。

160 :159:04/12/08 23:59:19 ID:MbNkIQTb
星野順治【33】ですね…申し訳ありません。
管理人さま、お手をわずらわせます…以後気をつけます。

161 :36:04/12/09 00:08:43 ID:AZAyoLGU
すんまそん、地図作成してる者なのですが、5「不思議の国」で
富士山の場所はホテルがある方角とあったので北西としたんですが、
>>158-159で東区と言う事は東の方という事ですよね?どちらにあわせましょうか?


162 : ◆7KR.e180t. :04/12/09 00:19:19 ID:PkuMB/Ut
富士山はゲームの範囲のはるか遠くにあり、その姿が
島というか村から見えるだけなのでどちらでも私はかまいません。が、

>>108で地図説明を簡単にしたときに海岸が西にあるとは書いていないので
>>158の位置を使うなら
村の北の方には海に面していて漁港やら海岸やらが広がっている。
の文章を
村野北と西の方には海に面していて〜。
に変えていただけるとすっきりするかと思います。

163 :159:04/12/09 00:29:22 ID:z2SCS1hM
ああ…度々済みません…東区は、博多湾を囲むように
http://map.yahoo.co.jp/pl?nl=33.39.41.066&el=130.22.3.390&la=1&fi=1&sc=6
こう湾曲しているので、必ずしもドームから見て東ではないのです。まぎらわしいですね…

>>158 で大野は、「西戸崎」辺りを見ているイメージでしたので
36氏の地図の通りで大丈夫です。

むしろ>>158の6行目
「東区の方向」 を削除して
「北西の方向」 にすればオーケーだと思います。

本当すみません


164 :36:04/12/09 00:52:13 ID:AZAyoLGU
◆7KR.e180t.氏、159氏
 お手数おかけしてすいません。わざわざありがとうございます。
F-1の海はE-1辺りからG-1辺りまで切り込みを入れるような形で海にしようと
目論んでいました。

 東区、素敵に湾曲しているんですね。地元民じゃないので詳しくなくてすいませんorz

165 :1/2:04/12/09 11:53:53 ID:HIIPgHEr
23.もう一人のルーキー

竹岡和宏【68】は森に居た。
支給された武器であるノコギリで、直径10cm程の枝を何本も切り出している。
しかしこれを薪にするのではない。竹岡は枝の一方を、鋭く尖るように削っていく。
2本、3本と削り終えたころだろうか、右手の茂みから人の声が聞こえた。
「竹岡さん…?」
現れたのは、榎本敏孝【43】、金子圭輔【53】の二人だった。
同じ内野手で、同級生の二人は一緒に行動していたのだろう。同期の竹岡を見つけ、安心したように近づいて来る。
「良かった…竹岡さん、僕らといっしょに…」
相手が話し終える前に、竹岡は渾身の力を込め、作ったばかりの槍を放った。
槍は金子の肋骨の間を貫く。
「ぅあああああぁぁー!!!」
言葉にならない叫び声を上げ、榎本が駆け出そうとした。
その背中に向け、次の槍が襲い掛かる。
二人が倒れたのは、ほぼ同時だった。
竹岡は3本目の槍を手にしたまま、二人に歩み寄る。
「えのちゃん、金子君…ごめんな…」
竹岡は、動かなくなった二人の頭を撫でた。髪にはまだ温もりが残っている。
(バーチャルリアリティーって言っとったやんか…なんでこんなにリアルやねん…)
放った槍は、二人の体の中心を正確に貫いていた。
コントロール、パワー共に問題ない。コンディションは上々だ。もともと身体能力には自信があった。
(それなのに、なぜ俺は…)

166 :2/2:04/12/09 11:56:32 ID:/o2q2n9o
竹岡の脳裏に、あるチームメイトの顔が浮かんだ。
その人は、1年目にして輝かしい成績を残し、大舞台でも活躍している。
同期入団、ポジションも同じ、年も近い…上に居続けられなかった俺とは、対照的だ。
「なぜ俺は…あんたの位置におらんのかな…?」
竹岡は気をとり直し、男達に取りつけられた腕時計に目をやる。そこには
『ボーナスポイント:8』
と表示されている。さっきまでは『0』だったはずだ。
(一人ヤッたら4点、っちゅー事か)
8点では何も起きない…武器がランクアップするのは何点や?切り良く10か?それとも野球だけに9か?
早く飛び道具が欲しい…!槍では殺傷能力に限界がある…俺は必ず生き残るんだ!!
しかし、まだこのルールには不明な所が多い。大体、生存者の振分け人数は確定しているのか?
4人枠の内野手が全滅したらどうなる?3人枠の外野手が全滅したら?
…他のポジション…例えばピッチャーに、その分の人数が振分けられる、とは考えられないか?
だとしたらポジションは関係ない。とにかく人を減らせばいい。違うか?
「違うんか!!!あぁ!?」
どこかでこの様子を眺めているであろう、誰かに向かって竹岡は叫んだ。

【残り51人】(残り9人でゲーム終了)

167 : ◆7KR.e180t. :04/12/09 12:22:00 ID:i2sV/BYf
24、始まりの終わり

『ピンポンパンポーン』
いきなり頭の中から変な音が流れ出し、鳥越は寝そべっていた体をがばっと起こした。
小太刀を抜き、周囲をうかがう。だが、当然のように誰かがいる気配はなかった。
『はい。突然すみません。私はBR2プロジェクトチームのものです。皆さんの頭の中に直接
語りかけています。今回の放送は全選手がスタート地点を出発し、20分が経過したので
それをお知らせする放送です』
鳥越は腕時計を見た。時刻は1時45分を指している。この時計はゲームの経過時間をわかりやすく
するためか、最初の高橋が出発がした時ちょうど12時となっていた。つまりはゲーム開始から
1時間45分がたったということだ。これでH-3。スタート地点には戻れなくなった。
まぁ戻れなくなったからといって、たいした影響があるわけじゃない。なにせ、あそこにいる黒服
を襲ったとしても俺たちが助かることはないのだから。
どうにかして逃げる手立てはないものかなぁ〜。

『それでは、続きましてこれまでに脱落した選手をお伝えします。これも放送のたびに皆さんに
お伝えする。貴重な情報です。メモをとってくださいね〜』
頭の中で響く声はそういった。なんだって、今から脱落、つまり死んだ選手を発表する??
誰か…、死んだのか?吉本以外にもこのゲームに乗ったやつがいるのか?
『死んだ順番で発表します。まず、61番山村選手。続いて、64番田ノ上選手、67番松本選手、
16番篠原選手、65番山崎選手、40番加藤選手。53番金子選手。43番榎本選手。以上8名です。
順調に皆さんがんばってますね。ゲームの趣旨をわかってくれて、運営側としてはうれしい限りですw』
鳥越はめまいがしそうになった。おまえら、みんな俺より年下じゃないか、順番守れよっ!くそ!!
それに田ノ上だ。入団した経緯がだいぶ違うとはいえ、もう少なくなった同級生…
お前まで死んじまったのかよ………
鳥越はショックを受け、地図の裏に書かれた選手名簿に死者をメモすることすら、忘れていた。
しかし頭の中の声は容赦なく響いてくる
『じゃ、次に禁止エリアについて説明しまーす』
鳥越はこれには反応した。禁止エリア。これはちゃんと聞いてメモしないと、命にかかわる。
田ノ上すまん。後でこの家家捜しして、線香たいてやるよ。

168 : ◆7KR.e180t. :04/12/09 12:24:42 ID:i2sV/BYf
『禁止エリアは2時間ごとに増えていきます。時刻でいうと次が4時前後。その次は6時前後に
一つづつ増えます。それではこの放送ではその2箇所の禁止エリアを発表します。
皆さんメモ取ってくださいー』
鳥越はバックから地図を取り出した。付属のペンをあける。
『まず、今から2時間後の4時。これはF-8。F-8です。』
F-8は村の中央やや東よりだった。鳥越が今いる少し古い集落と違って、
閑静な住宅街が広がる場所の一部だった。
『次に4時間後。6時にC-1』
C-1はとくに何も表記されていない。空き地か、荒地が広がっているのだろう。
とりあえずのところ、鳥越が現在いる場所とは関係ない。
しばらくは移動しなくてもよさそうだ―


169 : ◆7KR.e180t. :04/12/09 12:26:06 ID:i2sV/BYf
『はい。では最後にボーナスルーレットチャンスのコーナーです!』
鳥越は地図に禁止区域を書きこむ手を休め、思わず天井を見上げた。
ぼーなするーれっとちゃんす??
なんだそりゃ。商品でもくれるんかいな?
『はい。これは放送のたびに皆さんが持っているボーナスポイントを増やしちゃおう。
というコーナーです。もちろん増やすのは1回に1人だけですが』
1ポイントと表示された、腕時計を見た。これを増やすのか…こいつら本当にゲームか
なにかをやってるみたいだな。楽しんでる…くそ!
『それではルーレットスタート!じゃららららら…』
頭の中から耳障りなドラムロールが聞こえてくる。ああむかつく。耳をふさいでも聞こえて
くるし。いちいち勘に触るんだよな。演出が。
『ジャン!発表します。背番号37!宮地克彦選手です。おめでとうございます!
5ポイント獲得〜〜!』
宮路さんが獲得した。5ポイントっていうのはどうなんだろ。多いのか少ないのか…
『それでは以上です。皆さんがんばってください。
これからが本当の戦いの始まりですよー。気合入れてください。次の放送は2時間後4時です。』
そういうと頭の中の声は静まった。また民家の中は静寂に包まれた。
鳥越はふぅ〜、とため息をつくと、地図を裏返し、さきほど言われた死者を名簿に
チェックしていった。ひどいな…もう8人も。そういや、俺が出発してから2回ほど
銃声らしきものが聞こえた。それがこの8人の誰かの命を奪ったのだろうか…


やっぱやる気になったやついるんだなぁ…

【残り51人】(残り9人でゲーム終了)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
5ポイントって多いですかね?

170 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/09 12:42:00 ID:GxazknYE
人殴って1
人殺して4
ボーナスポインドで10

なんちゅーか殺した時のポイントがちょっと少なすぎる気が?

171 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/09 13:44:38 ID:GxazknYE
ボーナスポイント5ですね。間違えた。

172 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/09 14:11:52 ID:GxazknYE
差出人:1@br2.com
宛先:<boss@br2.com>
件名:プロジェクトNo.15進捗状況について
日付:2004/11/27 20:13:12

BR2プロジェクト
プロジェクト長

プロジェクトNo.15の進捗状況をお知らせ致します。
フィジカル要素のプログラミングに関しては、現在全行程の80%程すすんでおります。
当初の予定通りの日程で問題ありません。
メンタル要素のプログラミングなのですが、元となるものが現存していない為に不確
定要素が多く、少々難航しております。
元来今回のプロジェクトは人工知能を作り上げるのに等しく、元が存在するものを利
用するのとは違い大変に難解な作業である事を御了解下さい。
若干の猶予を頂きたくお願い申し上げます。

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆

BR2プロジェクト
プロジェクトNo.15開発チーム
チーム長 1

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆

173 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/09 14:12:53 ID:GxazknYE
差出人:1@br2.com
宛先:<boss@br2.com>
件名:プロジェクトNo.15進捗状況について
日付:2004/11/27 20:20:15

サチコちゃんへ☆

全く無理な納期押し付けやがって鬼のような上司だよ。死ねって感じだよな。
無理して作業進めたらどんな不具合生じるかわからんってのに。下手すると人工知
能にゴースト宿っちゃうっての。
でもサチコちゃんとの食事の時間は作るからね〜。夜景の綺麗なレストラン、予約
したよ〜。

君の1

174 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/09 14:13:56 ID:GxazknYE
差出人:ichi@br2.com
宛先:<boss@br2.com>
件名:プロジェクトNo.15開発チーム長に任命されましたイチです
日付:2004/11/29 11:00:51

BR2プロジェクトプロジェクト長様

この度1の更迭を受け、新たにチーム長を拝命致しましたイチです。よろしくお願
い致します。
プロジェクトNo.15の納期は動かせないという旨了解致しました。
急ピッチにてメンタル要素の仕上げに入っております。まだ判明しない箇所等ござ
いますが、必ずや納期に間に合わせますので、御安心ください。

お問い合わせの「ゴースト」の件ですが、前任は「魂」といった意味で使っていた
ように思います。特に気にされる必要はないかと存じます。
必ずや、必ずや無事仕上げますので、何卒今後ともよろしくお引き立ての程お願い
申し上げます。

*************************
プロジェクトNo.15開発チームチーム長 イチ


175 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/09 15:10:04 ID:mCxD9w3U
おい!プロジェクト長にサチコちゃん宛てのメール送ってんぞ!Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)

176 :おーやん ◆wCXLl0A2Lo :04/12/09 15:13:34 ID:N7J2Xk0d
>>175
 「だから」更迭されたのではないかと読んだんですが。
 違うかな?

177 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/09 15:28:48 ID:mCxD9w3U
>>176
早とちりしてますた…orz
指摘ありがとうです

178 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/09 20:30:07 ID:WEkTTgpH
ゴースト=魂 ってとこで
攻殻機動隊思い出した駄目な漏れ


179 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/09 21:04:32 ID:lrPMEUqf
>>167
>おまえら、みんな俺より年下じゃないか、順番守れよっ!くそ!! 

このへんがじわっときた。GJ。

180 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/09 21:13:56 ID:VK83TrWJ
>>178
いや、むちゃくちゃそのつもりだったんで……

181 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 00:23:01 ID:BidCUVTT
25.凶器

『*//君へ 
君のイケメン効果で女性ファンが増えて嬉しいよ☆女の落とす金は馬鹿にできないからね♪
前シーズンの活躍も素晴らしかったね!来年もスチールスチールゥ♪』

小椋真介【11】は、崩れた廃ビルに身を潜め、武器に貼り付いていたメモを何度も読んだ。
メモの前半部分については…特に異論はない。まあその通りだと思う。
しかし後ろ半分は…おかしいだろう。俺はパリーグの投手だぞ、塁に出ねぇ、スチールなんかしねえっつーの。
大体俺は、前シーズンも活躍などしていない。
名前の所が擦れていて、どうしても判読できない。しかし…メモの内容からして、これはどう考えても…
(川崎宛てのバックだよな…)
あの黒スーツ野郎が、俺のと川崎のを取り違えて支給したのだろうか。
成績からして、俺にこんな武器が支給されるはずがない。俺が主催者なら、ピコピコハンマーで十分だと思うだろう。
ということは、川崎にピコピコハンマークラスのはずれ武器が渡っているのか…むげぇな…
(しかし、この状況からどう行動すればいい?使うのか?俺は…コレを…)
小椋の目の前にあるのは、人殺しの為に作られた、凶器だ。

182 :2/2:04/12/10 00:25:50 ID:BidCUVTT
「…小椋君?」
背後から、名前を呼ばれた。
とっさに荷物に布をかぶせ、声の方向に背を向けたまま、肩の高さまで両手を上げる。
「大丈夫、小椋君。柴原だよ」
そろそろと振り返る。入り口の所に、武器も構えずに柴原洋【1】が一人で立っている。
「放送聞いてないの?このへんF−8だよ!あと30分で禁止区域になるって!」
「えっ!!マジっすか?」
「マジだって!一緒に脱出しよう」
小椋は迷ったが、柴原に付いていくことにした。
廃ビルの影から左右を確認し、柴原は先に立って歩き出した。
「そろそろ宿泊場所も探さないと、北に行こう。C−9まで行けば歓楽街跡があるから」
柴原は割にあちこち歩き回ったらしく、あれこれと土地の説明をしている。
小椋はその無防備な後姿を、ぼんやりと眺めた。
(やる気になれば、今すぐにでもこの背中を…)
「ところで武器ってなんだった?」
柴原が急に小椋を振り返ってたずねた。
「…武器…あーー、フォークっす」
「あー、フォークじゃ仕方ねーなー」
はははー、と柴原が笑う。
小椋もつられて笑いながら、サブマシンガン「ウージーマイクロ」を胸元深く押し込んだ。

183 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 00:34:34 ID:wEKQVyKs
職人さん方乙

184 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 01:13:56 ID:5FmzW1lX
あと30分で禁止エリアとはずいぶん時間とんだなぁ。

城島マ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━ダ????

185 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 01:31:03 ID:bmcVBkTC
26.世界の歪みの始まり

 頭が痛い。
 それに、視界がぼんやりと霞む。

 頭の中の声が途切れると馬原孝浩【14】は足を止め、思わず近くの茂みにしゃがみ込んだ。足に力が入らない。余りに呆然としていたために、禁止エリアを聞き逃してしまった。けれど、そんなことですらどうだっていいと思えてしまう。
 (……篠原さん)
 死んでしまった。どんな風に?階段から落ちて、そのまま?それとも弱っているところを誰かに?それを確かめる術は、もう、ない。
 ただ、逃げ去る背中に投げられた『助けてくれ』という声が、耳にこびりついて離れない。今でもすぐ後ろに篠原が迫ってきているような感覚に襲われる。指先が震えていることに気がついた。
 しかも、もう8人。まだ始まってから2時間足らずしか経っていないというのに。8人は現実世界でも死んでしまったのだろうか……馬原はふとそのことを思った。
 頭の中の声は、馬原だけはこれが二度目だ。この世界に来る前、孫が語りかけてきた。実験で使った犬は死のショックに耐えられず、心臓麻痺を起こしたと孫は言っていた。今ごろ8人は、無機質な機械に繋がれたまま―――
 また頭が疼くように痛み、馬原は思考を中断した。さっきからこの痛みは続いている。さらに、時々まるで砂模様のテレビを見ているような感覚に襲われる。これは一体何なのだろう?わからない。
 その時、馬原は二つの影が動くのを見た。影は最初から馬原を発見していたらしく、迷わず近付いて来る。馬原は咄嗟に身構えたが、すぐにそれを解いた。
 何故ならそれが田口昌徳【22】と的場直樹【26】だったからだ。

186 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 01:31:48 ID:bmcVBkTC
 「俺達は殺し合いに乗る気はない」
 的場が先に口を開いた。田口が頷く。馬原にもすぐにそれは理解できた。そうでなければ、捕手が二人で行動しているはずがない。
 「お前はどうなんだ」
 田口に尋ねられ、馬原は間髪を置かずに答える。
 「僕も人を殺すことなんて考えてないです。これからも変わりません」
 「そうか。それは良かった」
 田口は少しだけ目尻を下げ、嬉しそうに言った。どうやら伝わったらしい。
 「田口さんが、俺たちを待っててくれたんだ」
 的場が言った。
 「そう。俺は出発してから、入り口のところで待って城所と合流した。次は大野が出てきて、誘ったけど断られた。でも特に危険な感じはしなかったな。で、次が的場で、その次が森本」
 「城所に、森本さんも?」
 「ああ。それからも出来る限り待つつもりだったんだけど、溝口が出てくるかって時に、急に黒服の男達に銃で狙われたんだ。待ってるのがバレたんだろうな……大人数で固まられたら不都合だ、とか思われて邪魔されたのかもしれない」
 田口はそう言って、首を捻った。それにしては変なタイミングだったからだ。それが溝口に施された<加工>の所為であるとはまだ気付く余地はなかった。
 「それで仕方なくエリアを抜けて、こっちのほうに歩いてきたら、神内に偶然出会って、合流した。その次に会ったのが、お前だ」
 「馬原、良かったら一緒に行動しないか?」

187 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 01:32:19 ID:bmcVBkTC
 突然の誘いに、馬原は一瞬答えに窮した。体調がすぐれないし、複数で行動できるというのは嬉しい。しかし……
 「川崎を捜してるのか?」
 田口が言った。馬原は自分の考えが見透かされたようで、思わず苦笑いを浮かべた。そんなに分かり易い人間だって思われているのか?けれど一番信頼できる友である川崎宗則【52】と会えたら誰よりも心強いのは本当だ。
 「大丈夫、無理にとは言わない」田口は笑った。「でも、一先ず合流して身体を休めた方が俺はいいと思う。お前、ちょっと顔色悪いぞ」
 「俺もそう思う」的場も続けた。「それに俺も、少ししたら別行動するつもりだ。俺はやり遂げたいことがあるから」
 二人の心遣いに、馬原は胸が熱くなった。大丈夫、みんなが狂ってる訳じゃない。馬原は大きく頷いた。

 「……それで、あとの三人は?」
 「先に拠点にしようと思ってる場所に行ってもらった」
 田口は地図を広げ、左上の辺りを指差す。
 「C-2に神社があるだろ?ここにした。C-1が禁止エリアになるから、逆に盲点になるかと思って」
 「分かりました」
 と、馬原は言った。
 「じゃあ移動しようか。一応、武器を持ってたほうがいい」
 「……あ」
 武器と言われ、馬原は今まで自分の武器を確認していなかったことに気が付く。本当にパニック状態だったのだ。田口達と会えて心底良かったと思う。
 デイパックの中からは、ベストのようなものが出てきた。防弾チョッキだ。
 「来シーズンはもう少し防御率下げろってこっちゃな」
 田口がボウガンを手にして茶化した。小型の果物ナイフを手にしている的場も笑っている。
 けれど自分達に来シーズンなどというものが来るのだろうか?馬原はそう思いながら歩き出した。―――頭が、痛い。
 
【残り51人】(残り9人でゲーム終了)

188 :1/3:04/12/10 02:45:01 ID:IhI9o76b
27.プロジェクトNo.15

斉藤和巳はひたすら歩いていた。
道はすでに途切れ、薮の中に突入している。
だが歩き続けていた。
一つの幻影を追って。

井手との約束を守るべく、斉藤は小屋を出るとすぐに階段の影に隠れていた。
いや、隠れようとして……篠原の遺体を見つけた。
先ほどの輝たちの遺体と違い、それは直視に堪える物ではなかった。
重い物を無惨に打ち付けた様な遺体。肩口と……そして頭が砕け、どす黒い
血とそれ以上に黒い何かが当たりに飛び散っている。
衝撃で眼球が飛び出かけているのを、顔を背ける瞬間にはっきりと見てしま
った。
吐く、と思った瞬間には既に胃の腑から苦い物が込み上げて来ていた。
慌てて背を背けて吐いた。固体のものがなくなり、苦い胃液の味しかしなく
なるまで吐き続けた。
……誰がやったんや!
理解できなかった。出発して即座に人を殺す選択肢を選べる人間が、仲間に
居るという事が。生と死についての倫理観を喪失した人間が居るという事が。
こんな始まってすぐの場所ならば、それは追いつめられた結果の行動ではな
い。
あっさりと精神の彼岸に行ってしまった人間がいるというのか? あっさり
と人を殺す選択肢を選んだ人間がいるというのか?
自分は追いつめられたら人を殺せる人間だと、自分で思ったこともある。
だが自分の利益の為だけに人を殺す様な人間ではない事が今わかった。
奇麗ごとなどではない。これは人間の本能だ。
それが壊れた人間がいるのか。
寒い。
吐き過ぎて、体温が下がっていた。体力も間違いなく落ちている。
だがそれ以上に心の奥底から震えがきた。

189 :2/3:04/12/10 02:48:48 ID:IhI9o76b
何もかも吐いた後、斉藤はしばらく放心していた。血の匂いやら吐瀉物の匂
いやらで辺りはに何ともすえた空気が漂っている。
篠原を弔ってやらなければと思うが、そちらを見る気にもならない。
後で、どうにかしよう。後で。無理矢理そう考える。
ふと現実に心が戻る。
そういえば井手と約束をした。そろそろ竹岡さんは出発しただろうか。
斉藤は腕時計を覗き込んだ。
「……!」
時間は軽く10分以上経っている。これでは竹岡どころか井手、いやゴメス
も出発した後だ。
よく俺がここにいるのに気が付かれなかったな。
いや。そんなことより、自分だって早く出ないとまずい。ここは禁止区域と
やらになる筈だ。
慌てて走り出しそうとする。
だがその時、階段から誰かが降りて来る音が聞こえてきた。

190 :3/3:04/12/10 02:50:34 ID:IhI9o76b
「……?」
もう誰も残っていないはずである。それともアクシデントでもあって、出発
が遅れたのだろうか? 身を固くして待つが、足取りは実にゆったりと落ち
着いたものだった。
井手がこんな落ち着いた歩調で歩いていられる精神状態にあるだろうか。ゴ
メスのどたどたとした足取りとも全く違う。
竹岡さんか……?
それにしては軽い音の様な気もした。
黒服の男達の誰かだろうか。
音は一定のリズムで歩みを続け、階段を降り立った。
階段を下りてからは走るのに切り変えた様で、少し早いぱたぱたという音が
聞こえて来る。
斉藤は階段の影から誰だったのかを確かめようと、顔を覗かせた。
そこに見えたのはFDHの白いユニフォーム。
その背中に記された文字は――
15。

斉藤は幻影を追っていた。
本人もあの時見たあの背中がうつつのものだったのか、自信が持てなくなっ
ている。
見失ってしまった今となっては尚更だ。
だが追わずにはいられなかった。

藤井さん。

*******
構造が今ひとつ理解できなかったんですが、小屋の中に階段があるんでしょ
うか? 外にあるんでしょうか? とりあえず小屋の中に長い階段があった
ら妙なので、外ということにしておきました。

191 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 03:24:42 ID:ZCaIoi1r
おおっ新作ラッシュ!職人さん方お疲れ様です。
夜更しして良かった

192 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 06:30:51 ID:U8E77kiw
藤井キター!!
プロジェクトNo.15って彼のことか!

193 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 11:19:15 ID:z9z4A8kA
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
         ☆BR2生存レーストトカルチョメルマガ3☆
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
★■緊張高まる中第3弾をお届けします‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
今回はBR2生存レーストトカルチョメールマガジン第三弾、外野手編をお送りします。

★◆オッズ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
外野手
[0] 高橋 和幸 2.4
[1] 柴原 洋 1.8
[4] 出口 雄大 2.1
[23] 城所 龍磨 3.3
[37] 宮地 克彦 2.6
[51] 荒金 久雄 2.7
[55] 大道 典嘉 1.6
[58] 辻 武史  5.1
[69] 井手 正太郎 2.9

194 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 11:20:03 ID:z9z4A8kA
★■私はこう見る 専門編集員1‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
本命◎:柴原洋[1] 対抗○:大道典嘉[55] 単穴▲:宮地克彦[37]
なんと倍率3倍と言う外野手編。今までのペースで行くと、今日明日にも外野手のみ決
定しちゃうんじゃないでしょうか。さすがに倍率が低いだけあり、高配当は望めません。
その分確実に行きたい人にはお勧めです。
オッズを見てみると、大道選手が一番人気ですね。確かに彼は殺しても死にそうにあり
ません。
ですが、あえて私は本命に柴原選手を押しましょう。あのシーズン中のバウンティハン
ターっぷりを見る限り彼には運があります。
対抗はやはり大道選手、単穴は戦力外から這いのぼったという実績のある宮地選手を押
します。
え? お前のオヤジ好き趣味が出ただけじゃねぇかって? 失礼な、手堅く手堅く予想
したらこうなったんですよ!

★◆手順‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
賭ける選手が決りましたら、下記HPにアクセスして手順に従い投票をお願いします。
http://sbh.kill.jp/toto

★◆ご注意‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
当トトカルチョはゲームが終盤に近づくに連れオッズは限り無く1へ近づいて行きま
す。配当は賭けた際のオッズによって決ります。
各ポジションの倍率が2倍以下になった時点で投票は締切られます。
お早いご決断をお願い致します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇ 編集:BR2プロジェクトチーム トトカルチョセンター

*****************
これって各ポジション別でレースが行われているという事ですよね?
外野なら生存者が残り3人になった時点でゲームクリアですよね?

195 :1/2:04/12/10 12:15:05 ID:ci7SNPfw
28.北へ向かうパーティー

東西方向へ流れる川、堤防に身を隠す者が居た。
「…う、れしくねえぇーーーー!」
その男、城島健司【2】は、荷をほどくやいなや、小さく叫んだ。
妙に大きいザックの中に入っていたのは、銃器よりひとまわり大きな砲身だった。
その上、圧縮燃料とおぼしきカートリッジも付いていた。
これじゃ重たいはずだ。
カートリッジには妙なテンションのメモ書きが貼ってあり、そこには『オリンピックボーナス』だと書いてある。
『高圧火炎放射器だよ☆火だけじゃなくいろんな物が噴射できるよ!おためしあれ♪』
(なんだよ、色んな物って?まあ空に向けて火を撃てば合図に使えるか…)
一通り荷物を確認すると、城島は目の前の川を眺めた。
海に流れ込む河口付近の水かさは、潮の影響で大幅に上下する。
今は満潮に近い時間らしく。なみなみとした水が足元まで迫っている。
潮が引けば歩いて渡れる程になるだろう、そうすれば更に北へ向かう事ができる。
倉野さんに託した伝言が誰かに伝わっているなら、北で落ち合えるはずだ。
城島は川辺で潮の引くのを待つ事にした。
(釣り…してえな)
趣味の釣りを楽しむ。そのごく普通の現実を早く取り戻したかった。
(そうだ、あいつ釣具持ってねえかな?)
「おい!お前さあ!」

196 :2/2:04/12/10 12:16:27 ID:ci7SNPfw
杉内俊哉【47】はビクッ、と体を震わせた。
木陰から様子を伺っていた城島が、突然大声を出したのだ。
「杉内だろ?!お前の武器、釣竿とかじゃねえ?」城島は背を向けたまま話しかけてくる。
(バレていた…。いつから気付かれていたんだ…?)
杉内は仕方なく姿を現した。
「…釣竿なんかないですよ」
「そうか。しゃーないな」
「いつから気付いてたんです?」
「最初から気付いてたよ。ずっと俺のことつけてただろ?」
杉内は、ふうっと息を吐く。かなわないな、この人には…。
「一人?」城島がたずねる。
「一人です」
「そうか…」
一人目の合流者が杉内で良かった。倉野さんは…まだ無事だろうか?
「釣竿じゃないなら、お前何もらったんだよ?」
杉内はザックからボクシンググローブを取り出した。本物ではない。ふわふわとしたおもちゃだ。
左右の打撃面それぞれに、黒々とした文字で何か書いてある。
城島はそれを見やすいよう、目の位置まで持ち上げた。
『こいつでベンチを』 『やっつけろ!!』
「……ぶっ!!!」
杉内はいつまでも笑い転げている城島の隣で、憮然とした表情で座っていた。

【残り51人】(残り9人でゲーム終了)

197 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 12:46:57 ID:KPPYVq4F
利き手はやめろ!ブルガリア!ブルガリア!を思い出した。

職人さん方乙!

198 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 13:01:48 ID:sPD3x/WB
>>194
ゲームクリアだが現実世界に戻るかどうかは本人の自由ってどうですか?
捕手が1人になるまで生き残った城島。放送では帰れるというが、
杉内、倉野(例)に
「帰るときは一緒だ」
とそれを拒否するとか、燃えるんですが

199 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 13:06:16 ID:z9z4A8kA
>>198
それは各職人さんの腕の見せ所ですね。
気になったのは竹岡さんの回で、「全滅したら」とあったんですが、
外野手全員同時に爆死でもしない限りあり得ない状況だよなーと思いまして。
何か読み落としてるかな?

200 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/10 18:48:18 ID:Mw59ZhUW
うわー新作がキテター!!
職人さん達GJです!

・・・・プロジェクトNo.15━━━━Σ(゚Д゚;)━━━━!?


201 :1/2:04/12/10 23:05:53 ID:00RkmWhf
29.乱心

和田は、城の門番詰め所を離れ、成績上位の選手を捜し続けていた。
動き回るのは危険が大きいが、一晩の潜伏を決めた場所が禁止区域に指定されたとこもあり、
移動を余儀なくされた。
(早く…誰か…)
焦りと、恐怖心がつのる。それに視線がまとわりつくようなこの感覚。
恐らく、俺達は監視されている。
「和田さー…ん、和田さん和田さん」
壁の抜けた廃屋から、誰かが小声で自分を呼ぶ。
「ムネ!」
それは和田にとっては、願ってもない上客、川崎だった。
「良かった、ムネ。無事?」
「はい俺は…」川崎は目の前で死んでいった加藤を思い出した。凄惨な記憶が焼きついて離れない。
「…俺は無事です」
「そう…。ねえ、そろそろ夕方だから、良かったら一緒に一晩潰そう。交替で見張りもできるし」
「もちろんです!」
川崎の顔が明るくなった。自分の心元ない装備では、夜を一人で過ごすのは不安すぎたのだ。
「和田さん武器は?」
「銃だよ。運が良かった」
「ほぉー、さすがワッチ」
「…ムネは?」
「んー俺はー…」
川崎はごそごそと荷物を探る。バックは大きく膨らんでいる。
(何を持っている?)
銃器が現れるのを予感し、和田はポケットの中で自分の武器を握った。
「これー」

202 :2/2:04/12/10 23:08:40 ID:00RkmWhf
川崎が取り出したのは、じゃばらに折られた紙の束だった。何やら文字までプリントされている。
「ハリセン!?」
「うん。大阪名物ハリセンちょっぷ」
(な…ハリセンだと…!何の為に俺が、危険を犯してまで一軍メンバーを捜しまわったと思ってるんだ…)
「あいつら成績順って言ってたのに、これひどくないっすか?絶対テキトーだって!そういえばまーくん見…」
(武器、武器の為だよ。お前は…それじゃ…)
和田は、しゃべり続ける川崎の背後にまわり、その背中にぴたりと自分の体を寄せた。
「どっ、どうしたの?」
川崎が驚いて和田を振りかえろうとした。
それが叶う前に、和田の右腕が川崎の首を捕らえた。
「…それじゃ利用価値ないよ…ムネ…」
和田は川崎の耳に、言葉を注ぐようにつぶやきながら、締め上げる腕の力を強めた。
「…ぐっ…!っう…や、め…わ…」
川崎は逃れようと、和田の腕を掻きむしる。
和田は反対の手に握った銃を、川崎のこめかみに押しつけた。
「ごめんね…」
ガチッ、と撃鉄を起こす振動が頭蓋に響き、川崎はきつく目を閉じた。

その時、和田の左手の甲に鋭い痛みが走った。あやうく銃を取り落としそうになる。
代わりに足元に落ちたのは、医療用のメスだった。刃先は和田の血を吸って、赤く染まっている。
「誰だ!!」
刃物が飛んできた方向の木陰に、チカッ、と光るものが見えた。
(もう一本来る!!)
和田はとっさに身を低くし、2度目の攻撃を避けた。メスは、後方の木の幹深く突き刺さった。
「ガ…ゴフッ…ゴ、ゴホゴホ…」
開放された川崎はその場に崩れ落ち、苦しげに咳をする。
それを横目に、和田はその場から駆け出した。
(ちっ…利き手をやられた…早く治療しないと…)

【残り51人】(残り9人でゲーム終了)

203 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/11 01:00:45 ID:Az48UcGh
職人さん方乙!
川崎狙われてばかりやん…

204 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/11 10:04:11 ID:tNwPiz/v
職人さん乙age

205 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/12 00:37:50 ID:NqyLgykF
>>199
ポジションごとに規定人数に達したら抜けていく、というのは
話の流れ的に進めにくいですね。
さてどうしたものでしょう…


206 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/12 00:49:18 ID:GlujY3iN
規定人数に達したら腕に巻いた時計?が外れるとか
VR世界から姿を消すとか
VR世界に姿は存在はしているけど、他キャラから干渉できなくなるとか
実際ではありえない事もできそうじゃないですかね?

207 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/12 01:05:15 ID:jnwt7htL
 23「もう一人のルーキー」で言ってたやつとかはどうでしょう?
外野手規定人数以上死亡時は投手からひっぱってくるですとか。

208 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/12 01:31:18 ID:geXo78+u
名無しのみんなへ

職人さんを信用してみよう。

209 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/12 16:50:20 ID:aph7LDSz
保守

210 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/13 09:38:09 ID:1znNM40o
あげ

211 : ◆7KR.e180t. :04/12/13 10:52:49 ID:7p8Ui+Wx
休載のお知らせ
鳥越パートを主に書いていたものです。
マイPCがあぼーんして修理に出たのでしばらくお休みします。
といいつつ漫喫で書くかもしれませんが…
携帯でちょくちょくチェックするので、職人さんがんばってください。
楽しみにしています。

212 :1/1:04/12/13 11:33:58 ID:MOM5SJpn
30.大木の上

夕闇迫る森の中、一際大きな木の上に、二つの人影がたたずんでいた。
その枝の隙間からは、根元に座る松中信彦【3】の姿が見える。
松中はその影に気付いているのか、いないのか、ただ地図をながめるばかりである。

「行けよ」
「……(ゴクリ)」
「ほら!」
「行くって」
「…行かねえじゃん」
「間合いがあんだよ!」
「…ヘタレ」
「じゃお前行けよ」
「!」
「…プ」
「今度お前の番だろ!」
「てかお前さっきジョーさんやれなかったじゃん」
「それも一回にカウントされんだよ!」
「うるせーなぁ、騒ぐなよ」
「お前が言うなよ!」

言い争う二つの影は、松中が地図をたたみ、歩き去った事に気付かなかった。

瑞季【56】
稲嶺誉【60】

取り込み中である。

213 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/13 17:44:23 ID:vaJuJ+tn
>>211
お待ちしております。 ◆7KR.e180t.さんの書くゴエパート好きです。

214 :1/2:04/12/13 19:43:36 ID:T8FPM526
31.乱心、その後

「大丈夫か!?」
木陰から駆け出してきたのは、斉藤和巳【66】だった。
斉藤はうずくまる川崎に駆け寄ろうとする。
「来るな……!」
川崎は、涙や唾液でぐちゃぐちゃになった顔で、斉藤を睨みつけた。
斉藤は離れた場所で足を止め、川崎を安心させようと、両手を広げながら話かける。
「…どうしてんムネ?もう大丈夫やって」
「信じられるかよ!!二度も狙われた…あんただって俺を殺す気だろ!」
「んな訳あるか!和田かて錯乱しとっただけや、本気のはずないわ!」
それを聞こうともせずに、川崎はふらふらと立ち上がり、逆方向へ走り出そうとする。
「あっ、待てって!分かった!この壁からそっち行けへんから」
一瞬川崎が立ち止まったのを確認してから、斉藤は廃屋の裏手に廻り、自らの長身を壁に隠した。
「な?これで大丈夫やろ?」
しかし壁の向こう側からの返事はない。
(もう逃げてしもたかな…?)
「暗くなっての単独行動は危ないから、頼むからそこにおって!」
物言わぬ壁に向かって斉藤は呼びかけ、その場にゆっくりと腰を下ろした。

215 :2/2:04/12/13 19:45:23 ID:T8FPM526
壁にもたれると、ひやりとした感触が背中に伝わってくる。
この世界は昼夜の気温差が激しいらしく、日中は汗ばむほどの暑さだったというのに、
日が傾きかけてから急に冷えてきた。
斉藤はバックの中を探り、昼間は仕舞っておいたチームジャンパーを引っ張り出した。
その腕の部分には、自分に割り当てられた『66』と言う番号が刺繍してある。
(背番号…あの時見た番号は確かに…)
斉藤は、小屋の外で見た後ろ姿を思い出した。
『その人』が背負っていたのは、もうこのユニフォームでは、見ることが無いと思っていた番号だった。
「…ムネ、さっきな」
空に向かって話しかけるが、やはり誰からも返事は無い。しかし斉藤は続けた。
「俺、最後まで小屋の近くにおってん。そしたらな、ゴメスより後に出てきた人がおった」
こんな話しをしたら笑われるだろうか。それでも構わない。どうせ誰も聞いてはいないのだから。
「その人の背番号が間違いなく15番やってん」
(あの人はまだここにいるんだろうか?今は何をしているんだろう?)
「なぜここに現われたのか…」
一段と寒さが深くなって来たように感じ、斉藤は握り締めていたジャンパーをはおった。
「…助けに来てくれたんじゃないですか」
ようやく、壁の向こうからかすかな声が聞こえた。
「藤井さん…和巳さんの事可愛がってたから…」
斉藤は安堵したように息を吐く。
「そうやったらええな」

【残り51人】(残り9人でゲーム終了)

216 :36:04/12/13 20:30:40 ID:MnBpph7w
Extra「プロジェクトNO,15」
 やった!俺にもとうとうチャンスが巡ってきた!

 真夜中、ichiはモニタの前で思わずガッツポーズをとった。


 …作業中にメール着信をしらせるアイコンが点滅する。
この『プロジェクトNO,15』に参加してからは仕事に関してメールを使うことが許されなかった。
いや、許されてはいたのだがそれは通常のメールとは違いプロジェクト内のLANだけで通用する特殊な
メールだった。
しかもIEやNNのようなブラウザを使って送受信を行う無料メールのようなものだ。
よそに漏れては困る内容のメールをやりとりしているのだから仕方ないが、いちいちアカウントと
パスワード入力を要求してくるのが面倒だ。

http://sbh.kill.jp/staff/
画面を立ち上げ、アドレスを記入する。するとパスワード入力画面が現れる。

アカウント:ichi
パスワード:staff
入力を済ませ、エンターキーを押す。

また1からのくだらない処理依頼メールなのだろう。そう思っていた。
ところがだ。現れた文面は総括課長からのもので、あの1の更迭を知らせるものであった。

思わずichiはガッツポーズをとっていた。


217 :36:04/12/13 20:31:24 ID:MnBpph7w
 実質的に仕事をやっていたのは自分なのに、ほとんどの手柄はチーム長の1に奪われていた。
この間も奴のデートの為に、自分は家にかえれずじまいだ。
 自分にだって彼女はいる。このプロジェクトが進むうちに別れてしまいそうな雰囲気が濃厚に
なってきたが。
 彼女を捨ててまで、手柄を奪われるような仕事をやってきたかいがあった。これを成功させれば、
こんなわけの分からない部署からもおさらばできるだろう。俺はサッカー派なんだ。

課長から送られてきた添付ファイルの一文に、ふと目がとまる。
『下手するとゴースト宿っちゃうっての』
ゴースト?あの漫画やアニメに出てくる奴か?お化けという意味ではなさそうだが…。

まあいい。とにかくこのプロジェクトは成功させる。ゴーストなんぞに構っている暇はない。


************************************
すんません、LANとかいいながら保管の都合上普通のアドレス書いてますorz
アクセスすると、職人様が書いてくださったメールが見られるようにしてあります。
勝手に話つくってすいません


218 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/13 20:34:27 ID:MnBpph7w
144氏新作乙です!そして◆7KR.e180t氏のお早い復帰をお待ちしています。

219 :1:04/12/13 21:31:04 ID:Nq/nPmp0
いやもうなんて言うか……
凝り過ぎですよ! 前はモニターの前でほうけちゃいましたが、今度は笑いが出て来ました。
思いつきで適当なネタ投下しまくっており、処理するのが大変だと思いますが……凄いの一言です。

こうなるとまた変なネタ作ったらどんな処理してもらえるんだろうか、というのが
楽しみになってきた……w

220 :59:04/12/13 22:36:10 ID:v4A89Xq1
32. 暗示

 周りは背の高いクスノキが密度濃く囲み、昼間でも薄暗い。さらに、外へ通じるルートは南に石段があるのみだ。東西は完全な森。北は勾配のきつい坂になっていて、けもの道を降りていくと海に辿り着ける。
 神内靖【38】は森本学【29】、城所龍麿【23】に続いて裏手の扉から中に入った。この社は住居と兼ねているようで、外から見るよりも意外と広い。歩くと床がミシッと音を立てた。
 「まずは」三人の中で一番年上の森本が最初に口を開いた。「田口さんに言われた通り食料と、武器になりそうなものを探そう」
 「そうですね。あ、あっちに台所が」
 城所が廊下の先を指差した。柱からシンクが覗いている。
 台所へと駆け足で向かった二人の背中を、神内は慌てて追った。

 流しにはまだ洗っていない皿が置き去りになっていたり、生ごみが放置されていたりと、ここで誰かが生活していたという主張が随所に見られた。
 しかし電気は止められているらしく、冷蔵庫の電源はついていない。その冷蔵庫を、森本がごそごそと探っている。
 「おい城所、この牛乳ちょっと飲んでみろ」
 「嫌ですよ!腐ってるかもしれないじゃないですか」
 「だからお前が毒見を……」
 城所が笑って森本の背中を叩く。その様子を、神内は台所の入り口に立ち尽くしたままぼんやりと眺めていた。

221 :59:04/12/13 22:37:19 ID:v4A89Xq1
 神内はスタート地点の小屋を出た後、どうしようもないほどの恐怖を目撃した。篠原の死体―――頭から離れることはない。ぐちゃぐちゃになったチームメイト。あんなにぐちゃぐちゃなものは、生まれてから今まで見たことがなかった。
 死体の向こうには、誰かの吐瀉物がぶちまけられていた。神内も少しだけ走ってついに、吐いた。
 人をあんな風に殺せるやつが、どこかをうろついている。そしてそれは多分投手で、自分もまた狙われている。その事実が神内の精神を圧倒的な力で蝕んだ。
 そんなとき、田口達と遭遇した。
 もしも銃を持っていたら、間違いなく引き金を引いていた。ナイフだったら切りかかっていた。……恐怖で。しかし幸か不幸か、神内の支給武器は耳かきと爪切りだった。
 田口は怯える神内を理解し、温かく仲間に迎え入れてくれた。狂気の淵から救ってくれた。感謝しなければいけない。その田口と行動を共にすることにした的場、森本、城所も信用している。
 しかし―――
 (馬原さんは信用して大丈夫なのだろうか?)
 ふらふらと歩く馬原を発見し、仲間に誘うことを提案したのは、やはり田口だった。
 「やめたほうがいいと思います」
 神内は咄嗟に反対の言葉を口にしてしまった。しまった、と言うより先に田口に問い返される。
 「どうして?」
 「それは……馬原さんがやる気になってたら、危ないし」
 (篠原さんの前に出発したんだ、一番怪しいじゃないか)
 しかし田口はそんな可能性は微塵も考えていないようだった。
 「まあ、可能性がないわけじゃないけど……無理はしないよ」
 「それなら、俺と田口さんで行きますか?」
 的場が後ろから言った。
 「捕手だったら殺す必要はとりあえずないだろうし、二人で行動してるのを見れば俺達にやる気がないって解ってもらえるだろ」
 「ああ、そうだな。そうしよう。じゃあ、三人は先に拠点へ行って内部の確認をしておいてくれよ」
 田口は頷き、不安の色を落とす神内を見遣った。優しい声で言う。
 「大丈夫だよ、俺の勘が大丈夫って言ってる」

222 :59:04/12/13 22:40:19 ID:v4A89Xq1
 扉をノックする音がして、神内は我に返った。森本と城所も目を見開いて扉のほうに視線を向けている。流しの上には缶詰が積んである。かなりの収穫だったようだ。
 「田口だ。中にいるのか?開けてくれ」
 小さく田口の声が聞こえた。森本が一番に反応し、扉の鍵を開ける。
 田口、的場の後ろからもう一人―――馬原の頭がひょこっと現れた。
 「馬原!」
 「馬原さん!」
 森本と城所が嬉々とした声をあげた。馬原はそれに応えるように弱々しい笑みを浮かべる。
 「馬原はやっぱり大丈夫だったよ。でも少し体調が悪いみたいだから、しばらく休ませる」
 的場が言いながら、扉の鍵をかける。馬原が神内のすぐ前を通って、廊下を歩いて行った。
 (馬原さんは大丈夫だ。馬原さんは大丈夫)
 神内は心の中でそう呟いた。まるで自分に言い聞かせるように。
 
【残り51人】(残り9人でゲーム終了)

----------

59から馬原を書いている者です。
ホークス歴が浅いので、言葉遣いとか間違ってたら指摘お願いします。
あと、会場地図は普通に北が上ということでよろしかったでしょうか?

223 :36:04/12/13 22:46:23 ID:MnBpph7w
>>59
 すいません、地図は上が北でよろしくお願いします。後で書き足しておきます。

224 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 00:22:33 ID:V1JpZoZq
>>219
>1様設定サンクス!
ところで
>>194
>>199
>>205
辺りの「抜け方法&人数」でうまい設定ないですかね…?
話が進んでるんでいまさら難しいとは思うんですが…
職人さん、ROMさんでもいい案があったら、このスレじゃなんなので、
まとめサイトの掲示板とかにageた方がいいかな。

225 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 11:25:24 ID:a/PKRA2+
裏話はまとめサイトの方でやった方がいいと思うよ。

226 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 15:22:07 ID:V/i2dt58
読み返してて思ったんですが川崎に渡るはずだった武器って
加藤の銃と小椋のマシンガンどっちですか?

227 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 16:13:31 ID:xc+ynNi/
17話書いた者ですが、加藤に渡った武器は、主催側が選手に不信感抱かせる為にわざと加藤にいい武器を与え、川崎にヘボい武器を渡したつもりでした。
分かりにくくてすいませんorz

228 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 16:26:52 ID:8j+rY8Gi
17話様を良く読まず、小椋のマシンガンのくだりを書いてしまった者です。
加藤の件は主催者の罠と解釈し、
小椋の件は主催者のミスのつもりで書き進めてしまいました…
その前提で、既にものすごい長文を書いてしまい、危うくうpする所でした。
こちらこそすいません…onz


229 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 16:33:54 ID:vvTNbTV4
ついでに >>214 8行目のムネのセリフは
×「二度も狙われた」→○「三度も狙われた」ですね…
それ狙われすぎですわ…アヒャヒャ

…onz

230 :227:04/12/14 16:56:58 ID:xc+ynNi/
>>228
こちらこそ、本当にすいません!
その設定生かしてそのまま話続けて下さって大丈夫だと思うのですが…

231 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 17:01:45 ID:aPPkWM36
>>230
ありがとうございます。今度こそ矛盾が無いよう良く推敲して、
出来れば夜にでもうp出来ればと思います。

232 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 17:27:39 ID:OsS8ZOki
差出人:ichi@br2.com
宛先:<boss@br2.com>
件名:プロジェクトNo.15:定時報告
日付:2004/12/1 17:30:00

BR2プロジェクト
プロジェクト長

No.15の定時報告を致します。今の所大きな問題はありません。
こちらの指示通りに動いております。

*************************
プロジェクトNo.15開発チームチーム長 イチ

233 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 17:30:20 ID:OsS8ZOki
差出人:ichi@br2.com
宛先:<1@br2.com>
件名:(件名なし)
日付:2004/12/1 17:35:10

BR2プロジェクト
資料整理チーム
1様

プロジェクトNo.15について知っている事を全てお教え頂きたい。

プログラミングしていないブラック部分が存在しています。解析を急いでいますが未だわかりません。
今の所表立った不具合はないのですが、常にこちらの指示にないパルス信号が発信されているのが確認
できます。
まだ誤差は0.1%内なので予想の範囲であり、無視することもできるのですが気になります。
No.15について私を経由せずに1さんが直接した事等あったらお教えください。

*************************
プロジェクトNo.15開発チームチーム長 イチ

234 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 17:45:26 ID:OsS8ZOki
差出人:1@br2.com
宛先:<ichi@br2.com>
件名:Re:(件名なし)
日付:2004/12/1 17:45:12

プロジェクトNo.15開発チーム
新チーム長様

さぁ俺は資料整理係なんで何もわからんなー。
だけど言ったろ、人型に限り無く似せたものには何か魂が宿るかもしれないってな。
しかもフィジカルデータは残っているもの全てを使い、メンタルデータもありとあらゆるサンプルを
彼に関した事のある人間から集めた。器としては完璧だ。
何かが起きたとしても不思議はないと思ったね。
俺がプログラミングしている時点でブラックな部分は存在したよ。それの解析の為に納期が遅れそう
だったのに、お前はそれを誤謬だとしてろくろくチェックせずに納品しちゃったもんなー。
いやぁ、お役に立てんですまんねぇ。ほんと。
じゃ、俺、今日デートだから。問い合わせはまた明日頼むな。

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆

BR2プロジェクト
資料整理チーム
チーム長 1

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆

235 :1-1/2:04/12/14 19:55:04 ID:EobSuenO
33.歓楽街(1)

「テラ?」
人の声を聞き、寺原隼人【20】は身を固くした。
「…新垣さん」
死角に立っていたのは、新垣渚【18】だった。
(不覚だ、敵の接近に気が付かなかった)
寺原は、新垣の腰に取り付けられている銃をすばやく確認した。
「顔色悪いよ?大丈夫?」
「…気分悪くて…」
「俺と一緒に東に行こう。街があるから、休めるよ」
「はい…」
二人は連れ立って、C−1の歓楽街に向かった。
(…今襲えば射殺される。機を見て銃を奪い、それから殺す)
寺原の計画は固まった。

歓楽街とは名ばかりの、そこは廃墟同然の町だった。建物は全て崩れかかり、全体的にすすけている。
所々で、ネオンの残骸が、けばけばしい色の光を点滅させていた。
「渚に…テラか?」ビルの間を行くと、どこからか二人に声を掛ける者がいた。
「そうだよ」新垣が答える。
「怪我してんのか?」それは、外で見張りをしている小椋だった。
「テラの調子が悪い」
「…俺のとこに来るか?柴原さんもいる…」

236 :1-2/2:04/12/14 19:57:39 ID:EobSuenO
二人が招かれたのは、中層ビルの1階にある、事務所のような部屋だった。
「でかい斧だなぁー」
中で待っていた柴原は、警戒する様子も無く二人を迎え入れると、寺原の斧を持ち上げた。
ずっしりと、かなりの重量がある。
そして、その柄の部分には、赤黒いしみがいくつも付いていた。
(…これ血じゃねえ?)
「…危ないっすよ、柴原さん…」
寺原が柴原の手首を掴み、斧を奪い返した。普段は温厚なその目が、底光りした気がした。
(まさかな…ハハ)
「こいつ寝かしていいですか?具合悪いみたいで」
「いいよ、隅にソファーがあるから」
柴原は、背筋に冷たいものが走る感覚を打ち消し、新垣の頼みに快く応じた。
「渚、これまで誰に会った?」小椋が尋ねる。
「テラと…ムネ。あとは人影をいくつか見たけど誰かは分からない」
「俺は1番だったから結構見たよ。様子を伺ったけど…」柴原も話に加わった。
3人がテーブルに付き、落ち着いた空気が流れ出す。
しかし小椋は、会話の間に、かすかな雑音が入ったのを聞き逃さなかった。

237 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 19:58:26 ID:EobSuenO
すいません続きは数時間後に…

238 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 20:23:24 ID:mH4VDRKT
 すいません、川アの分書いてしまったのですが237氏の投下を待った方が
よいでしょうか?

239 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 20:55:08 ID:4VUS4fUO
>>238
話が干渉し合ってないなら特に問題はないかと。

240 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 21:49:47 ID:V/i2dt58
あとで読み返した時続いてるほうがわかりやすいから待ってほしい。
ま、気にしなくていいけど

241 :2-1/3:04/12/14 22:32:50 ID:EobSuenO
歓楽街(2)

小椋が部屋の隅に目をやると、寝ているはずの寺原が、壁に掛けた新垣の銃に手を伸ばしている。
「おい!それどうすんだよ」
一斉に、全員の視線が寺原に集まる。
その瞬間、寺原はソファーから飛び起き、巨大な斧を振りかざした。
柴原がとっさに自分の日本刀を掴み、応戦する。
『ガキイィィンーー!!!』
刃物同士がぶつかり合い、火花が散った。
「クッ…!!」
(なんつうパワーだ!押される!!)
寺原の斧が刀に勝り、柴原の額に迫り来る。その時、
『バリバリバリ!!!!』
室内に、空気を裂くような轟音が鳴り響いた。
柴原が驚いて振り返る。なんと、小椋が、マシンガンを発砲しているのだ。
「フォークって言ってたじゃん!小椋君」
「んな訳ないって」
その隙を突いて、寺原が新垣の銃を手に、割れた窓から飛び出した。
「待てやクソガキ!!」
小椋が後を追おうと、ドアへ向かう。
「小椋」
その行く手を、新垣の長身がはばんだ。
「なんだよ!止めんな!」
「いいんだよ」
「良くねえ!銃とられたんだぞ!!」
「あれには弾が入ってねえ」
ほら、と新垣は手の中の弾丸を見せた。

*******************

242 :2-2/3:04/12/14 22:34:02 ID:EobSuenO
「んでさ、新垣はこれからどうすんの?」
荒れた部屋を片付け、重苦しい空気を払うように、柴原が口を開いた。
小椋は、憮然とした表情でソファーに沈んでいる。新垣と柴原はテーブルを挟んで座った。
「テラを追います」
「なんで!!??」
意表を突かれた柴原と小椋が、同時に叫んだ。
「止めないと犠牲者が出る」
「そりゃそうだけどさ、あいつかなりキテるよ。おっかねえもん」
柴原は、斧の柄に付いていた血痕を思い出した。
「でも、行きます」
「…分かった。これ持ってけ」
小椋は脇に抱えていたウージーマイクロを、テーブルの上に投げてよこした。
「…気持ちだけもらっとくよ。お前の武器が無くなる」
「いらねえ。これは間違いで受け取ったもんだ。俺が評価された結果じゃない。
実力で勝ち取ってない物なんか、俺は使えねー」
その言葉を聞くと、新垣は素直にテーブルのマシンガンを手にした。
「かっこいいじゃん!小椋くーん!」柴原が大げさに小椋をほめる。
「当たり前っすよ」
「さっき使ってたけどね」
「…うっさいなーもー」
言い合う二人を見て、新垣は久しぶりに心から笑った気がした。

243 :2-3/3:04/12/14 22:37:19 ID:EobSuenO
新垣は、夜の内に出発する事にした。
「…良く考えたんだけどさ、やっぱり俺も行くよ」
服を着込み、すでにすっかり準備を終えた柴原が言った。
「…ありがとうございます」
二人はドアを開ける。すると外にはすでに小椋の姿があった。
「出るっつってからどんだけ待たせるんだよ?」
「おまえも来るのか?」
「あー、まーな。でも武器は返すなよ。俺は自分の力で手に入れるんだからな」
「ありがとう、小椋…」
歓楽街跡地を離れた時、新垣は二人に気づかれないように、マシンガンからマガジンを外した。
新垣は、この世界に送り込まれたばかりの頃、人に銃口を向けた事があった。
引き金は引かなかった。しかしその後、もう二度と誰の体も、心も、傷つけないと決めたからだ。

【残り51人】(残り9人でゲーム終了)



>>238様すみませんでした。当然間に入っていただいて良かったのですが、
お気遣いいただきありがとうございます。

244 :238:04/12/14 22:55:07 ID:mH4VDRKT
すいません、それではいきます

34「もう1回だけ」

肌寒い。昼は汗がにじむほど暑かったのに。

川ア【52】は自分の両手をかかえるように、その場にうずくまった。
あんなに信頼していた人たちが次々と自分を殺そうとする。和巳さんだってきっとそうだ。
くちでは自分を殺さないようなこと言ってたけど、やはり疑ってしまう。新垣さんだって、
加藤だって、和田さんだってあんなに豹変してしまったじゃないか。

でも。

スタート地点の小屋で和巳さんが形見分けをしていたのを思い出した。
やる気になった人が、あんなことをするだろうか?
そう考えている間に、和巳さんは優しく語り掛けてくる。
俺を懐柔しようとしてるのかな…。俺は内野手で和巳さん投手だし。
「…ムネ、さっきな」
斉藤の話は続いている。その話の中で聞いた言葉が川アの耳に引っかかった。
15番。うちの15番は今空いているはずだ。考えられるのは藤井さんしかいない。でも、藤井さんは…。
和巳さんくらいの人になったら、死人まで助けてれるのか。なんだよ。俺と反対じゃないか。
「…助けに来てくれたんじゃないですか」
うつむきながら、意地悪く言ってみた。でも、本当は羨ましかった。
「藤井さん…和巳さんの事可愛がってたから…」
思わずそう答えると、斉藤の声が続いた。
「そうやったらええな」
「……………………」
「……………………」
その後は二人とも喋ることがなくなって、じっと押し黙っていた。


245 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 22:56:03 ID:mH4VDRKT
何十分くらいたったろうか。沈黙に耐え切れず、川アはうつむいたままくちを開いた。
「和巳さん、何であの時助けてくれたんですか?」
「何でって、普通助けるやろ」
「普通…ですか」
「ここは普通ちゃうけどな。でも、俺は普通でおりたいと思ってる。つまりは正気っちゅうことやな」
「……………………」



 和巳さんは大丈夫じゃないか?そう思う気持ちが川アの心をゆり動かす。
元々人懐っこく、一人でいるのが苦手なたちだ。和巳さんなら、信用してもいいのでは…?
だんだんそう思えてきた。
「和巳さん、和巳さんは…」
ガサッ
耐え切れなくなって話し始めたとたん、何かが動く音がした。
え?思わず顔をあげると、川アの目の前に斉藤が立っていた。
「うわぁっ!」
慌てて逃げようとするが、寒い中ずっと座りっぱなしだったので身体が冷えてなかなか
立つことができない。
「ちょお待ち!待てって!!やっぱりムネ、ユニフォームのままやんか。寒いやろ?ほら、
ジャンパー出す!」
「………へ?」
「いや、せやから、寒いやん?」
「は、はいっ」
斉藤の勢いに負けて、川アは思わずバッグを探る。
「出したら着る」
「あ、はい、着ますっ」
キャプテンに召集をかけられた1年のようにあわててジャンパーを着た。川アがジャンパーを着たのを
確認すると、斉藤の顔がほころんだ。
「さっきからずっと気になっててん。ムネの事やから寒いのにユニフォームのまま、うつむいて
固まってるんとちゃうかなって」
あっけにとられる川アを尻目に、斉藤は言葉を続ける。

246 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 22:58:47 ID:mH4VDRKT
「そんでな、寒い中下向いてうだうだうだうだやってんのやろなーっておもたら我慢でけへんくて、
こっち来てもうた。悪い」
今度はうだうだうだうだの所でのの字をかく真似までされる。
「…俺、のの字なんて書いてません」
「ほんまか〜?ほら、そこに」
「ありませんってば!」

はたと気付くと、斉藤が真剣なまなざしで川アを見つめていた。

「頼む。もう一回だけ。もう一回だけや。チームの人間信用してくれ!」
ぱんっといい音を鳴らし、斉藤が目の前で両手を合わせる。
「……………」
「やっぱ、無理…か?」
いたずらをしてしかられた子供のように、こちらをうかがってくる。かなわない。
「…ここまでされたら、馬鹿馬鹿しくて疑えませんよ」
ここまで来たら、もうどうとでもなれだ。とことんまで信用してやろうじゃないか。
「所でムネ、お前どこ行くつもりなんや?」
「まーくん…馬原探してここに行こうかと思ってます」
川アが指差したのはD-6にある診療所だった。
「そうか、馬原おったらええな」

【残り51人】(残り9人でゲーム終了)

247 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/14 23:18:42 ID:mH4VDRKT
すいません、慌てたので途中の文を送ってしまいました。以下の文を
「そうか、馬原おったらええな」と【残り51人】(残り9人でゲーム終了)
の間に付け加えてください…orz


「じゃあ、行くか」
しばらく地図を見ていた斉藤が嬉しそうに言う。信じてもらえたと確信しているのだろう。
「え?和己さん一緒に来るんですか?」
「普通、この流れやったら一緒に行くもんやろ」
「仕方ありませんね」
嫌そうなポーズをとりながらも、川アの目は笑っていた。

248 : ◆7KR.e180t. :04/12/14 23:36:04 ID:V/i2dt58
だいぶ時間が過ぎたのと、よく考えた結果、2時間ごとの放送ってわずらわしいよな。
と思ったので、「始まりの終わり」の次の放送は4時〜のとこを、次の放送は6時〜
に訂正します。
管理人さんよろしくお願いします。

249 : ◆7KR.e180t. :04/12/15 02:15:25 ID:LRBZX0aI
「ほら!城島さん。早く!もう倉野さん着いてますって。
夜になっちゃいますよ!」
杉内がせかす。うるさいな。だったらお前が持てよ。この武器!
めちゃめちゃ重いんだぞ、コレ。
最北端を目指していた城島だが、火炎放射器という超重量級の武器が歩みを阻み、なかなか最北端に辿りつけずにいた。
本当にこの武器は重い。体力には自信があるが、こいつとずっと一緒と思うとうんざりする。
杉内にはさっき最北端で倉野さんと落ち合う事は話してある。
同じ投手同士ということで抵抗はあるようだが、いざとなったら俺が守るとなかば無理やり連れてきた。
「城島さん!見て!」
その杉内が叫ぶ。疲れて下を向けていた頭を少しだけ上げた。
点々と木々がある。それはさっきまでと変わらない景色。
しかし、木々の間から、うっすらと青い海が見えた。
城島はあわててユニフォームの尻ポケットに入れていた地図を取り出す。
「……間違いない。あそこが最北端だ」
ようやく辿り着いた。だいぶ遅れてしまったが倉野さんはいるだろうか?
何人の仲間を連れてきたのだろうか?
そして、俺を信用してくれただろうか?
「行くぞ!スギ!」
「は。はい!」
重い武器に手間取りながら必死になって駆け出す。
やがて景色が開け、海が完全に姿をみせた。

目を見開いた。

砂浜のちょうど中心、そこに人が倒れている。血だろうか。周りの砂がじんわりとにじんでいた。
その背番号は間違いなくー41
「倉野さん!!」




250 : ◆7KR.e180t. :04/12/15 02:20:00 ID:LRBZX0aI
杉内が駆け出す。俺も武器を引きずりながら倒れた倉野さんの元に駆けよった。
「……あ………」
杉内に抱きかかえられた倉野さんは、声を漏らした。生きている!
しかしひどい出血だった。左肩をみごとに撃ち抜かれている。左腕はもはやかろうじて胴体にくっついている状態だった。
また腹部がぐちゃぐちゃに潰れていた。生きているのが不思議なくらいの出血ー
ここに来るまで島中でいくつもの銃声が響いた。中にはマシンガンらしき音も聞こえた。
そのどれかが倉野さんを?
「あ、ジョーか………遅かったな…それにスギも…」
うっすらと目を開き、倉野は言った。
「すみません!遅くなって!俺!俺……」
「かまわんよ…。もう俺、助からないし……こんな…ケガして。うっ!」
ごほっと血を吐いた。杉内の胸にその血がかかる。
「………誰が?誰がこんな酷い…」
杉内が涙を浮かべて言う。
「わからん…俺、ここでジョーを待って…て…。そしたらいきなり…狙撃されて…」
姿を見せずに撃ったというのか。ライフルでも持ってる誰かだろうか?
「…ごめんなぁジョー」


251 : ◆7KR.e180t. :04/12/15 02:24:35 ID:LRBZX0aI
一瞬なんのことかわからず、城島は倉野の顔を覗きこんだ。
「俺、信じられんかった…よ。仲間を、チームメイトを…。ジョーが。信頼できる人を…集めてって言ったのに、俺、一人で来て…」
倉野の顔がどんどん青くなってくる。今こうしている間にも血が失われていた。
「だめだった。やっぱ俺……他の投手が、怖くて…誰にも声、かけられなくて……」
「倉野さん!もうしゃべらないで!!」
しかし、倉野は続けた。
「ジョー………。
お前は…信じ…ろよ。俺が言っ…ても説得力…ないけど。お前は仲間を…信じろよ。
俺は、それが、生きのこる…術(すべ)だと思う」
もう城島は黙って倉野の顔を見ることしかできなかった。
杉内はもううつむいて、何も話さない。
「スギ……もジョーを…助けて、やってくれ。お前らは…死ぬンじゃ…ない…ぞ」
それだけ言って、倉野の首が横に傾いた。杉内も城島も声をあげる事ができなかった。ただ泣きそうになるのを必死にこらえていた。
なにがバーチャルだよ。この死に様…現実そのものじゃないか…
「……スギ」
鳴き声を飲み込みそれだけ喉からひねり出した。
杉内は真っ赤にした目でぎろっとにらんだ。
「俺達は…絶対に生きるぞ。脱出方法を探して。ヤツら運営側を潰してやる」
杉内はこくりと頷いた。
倉野さん、忘れません。あなたの事ー
あなたの言葉ー
仲間を信用してー、現実世界に帰ってみせます。

【残り50人】(残り9人でゲーム終了)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
携帯からなんで改行がおかしいかも。あとクララファンの方にお詫びします。

252 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/15 09:15:33 ID:WIR7SOuh
クララー(つД`)

253 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/15 09:53:08 ID:bQqW/5+X
諸事情ありまして、
メルマガやらプロジェクト15やらオッズやら
その他諸々のリレー小説やらやってた人間ですが
しばらくおやすみします……
暇ができたらオッズ内野手編だけは投下します。
後のは必要性があったら継いでくれる方お願いします。

254 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/15 14:13:38 ID:bQqW/5+X
★━━━━━━━━━━□★
□『BR2』 通信 2号 □★
★━━━━━━━━━━□★

発行が遅れておりましたバトルロワイアル通信のお届けです。
風雲急を告げる展開に乗り遅れてはいませんか!?
┏━・ INDEX ・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 [ 最新ニュース ]                          
 [ボーナスポイント制度について]                  
 [ プロジェクトNo.15について]                   
 [ 編集後記 ]
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■[ 最新ニュース ] 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
篠原投手[16]が寺原選手[20]により撲殺。
加藤内野手[40]が銃の暴発により事故死(BPが誰にも付かず……勿体無い!)。
倉野投手[41]が何者かによって銃殺。
榎本外野手[43]、金子内野手[53]が竹岡投手[68]により刺殺。
山崎捕手[65]が三瀬投手[57]により銃殺。

いやはや皆さんやる気たっぷりで凄い凄い。
手に汗握りハンカチを涙で濡らす展開ですねぇ……。
参加されている選手の心情を思うと胸が苦しくなりますねぇ。
肝心のシーンを見逃してしまった!という方は以下のHPにアクセス!
ttp://sbh.kill.jp/

255 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/15 14:14:04 ID:bQqW/5+X
■[ボーナスポイント制度について ] 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
皆様からのお問い合わせが多かったボーナスポイント制度について今回は解説致し
ましょう。
ボーナスポイントは個個人の腕時計に表示されています。
ポイントが加算されるのは以下の時です。
1.誰かに肉体的ダメージを与えた時
2.定時連絡時のボーナスルーレットチャンス
これがたまると武器や食料等が支給され、最終的にはゲームをクリアできます。
ですが、ゲームクリアと言っても、あくまで「ソフトバンクホークスバトルロワイ
アルのクリア」ということになります。
どういうことかと言えば、
人殺しが好きな人は一生人殺しを続けてもらいましょう♪
ということですね。
別のBR世界で、ね……。

■[プロジェクトNo.15について ] 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
双方向性イベント、BR2。
皆さんは背番号15の登場シーンは見ましたか? 
こちらは完全コンピューター制御により、皆さんで動きを決定できる個体です。
行動の決定権は当ゲーム接続時間やトト利用金額の多い方にあります。
決定権は一人1時間。1時間につき5行動まで命令できます。
次々に決定権は移動していきます。
決定権が発生した場合はメールでお知らせしますので、随時メールチェックをお忘
れなき様お願い致します。

■[ 編集後記 ] 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
現在メルマガを続けてくれる人急募です!
その他の本文書き職人様も引き続き大募集中です。
今からでも遅くない! がしがし参加してください。(1)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇ 編集:BR2プロジェクトチーム

256 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/15 14:22:47 ID:jVCzbJ+V
253氏乙です!復帰を待ってます

257 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/15 22:46:20 ID:HbUV6woC
253氏GJ!
職人さん減って当分まったり進行かな
そろそろ放送が欲しいね

258 :1/2:04/12/16 01:05:54 ID:JiyR7mRD
36.遠隔操作

出口雄大【4】と、溝口大樹【30】、ゴメスアンダーソン【70】の3人が焚き火を囲み、休息をとっている。
一緒に行動していた出口と溝口が、偶然出会ったゴメスを誘い、共に暖を取ることにしたのだ。
出口は、持っていた「携帯着火器」と、ゴメスに借りた「ステンレスなべ」で湯を沸かし、
その中に半乾きになった野草を投じた。
それをよく煮出し、少し冷ましてから空のペットボトルに移し、二人に手渡す。
「ヨモギのハーブティーだよ」
「HERB TEA?」ゴメスが聞き返す。
「そう。冷えてきたし、水を飲むよりいいよ」
出口は明るい内に、島に自生するヨモギを摘んで、天日で干しておいたのだ。
ゴメスは渡されたペットボトルを両手で支え、匂いを嗅いでいる。
「言葉が通じないと不利だよな…。ズレータとグーリンはどうしてるだろうね」
出口は焚き木の炎を眺めながら、独り言をいう。
「?」
話し掛けられたと思ったのか、ゴメスが首を傾げてこちらを見上げる。
「飲んでいいんだよ」
その様子を見た出口は、目を細めてにっこりと微笑みかけた。

259 :1/2:04/12/16 01:09:30 ID:JiyR7mRD
溝口は茶に口を付けない。しかしゴメスは、大きく一口、茶をあおった。
「グッ…!!」
その直後、振り払ように手からボトルを落とす。
あわい緑色の液体が、みるみる土に染み込んでいく。
ゴメスは胸元を押さえて前かがみになり、必死に飲み込んだものを吐き出そうとする。
「苦しい…?」
出口が無感情に問い掛ける。
「ゴハッ…!グッ…ガ…」
「当たり前か…」
飲み下してからわずか数秒後、ゴメスは座ったまま横倒しに倒れ、動かなくなった。
同時に、出口の時計に表示されたボーナスポイントが、『4』から『8』へと変わる。
(やはり強力な毒薬だ…)
出口は、手の中の小さな瓶をバックに慎重にしまい込んだ。
溝口がゴメスの両足を掴み、力を込めて引っ張ってゆく。その先の茂みの中には、
すでに別の体が横たえられていた。
それは、辻武史【58】だった。
茶を入れる際、火を起こした「携帯着火器」は、出口のものではなく、先に毒殺した辻から奪ったものだったのだ。
溝口はゴメスの体もまた、同じ場所に隠した。
服毒死体が見つかれば、毒薬が武器として存在することがバレ、他の選手達に警戒されてしまうからだ。
出口は残った茶を近くの川に捨て、鍋を丁寧にすすいだ。
すると、水面にボラのような魚の大群が浮かび上がり、腹を向けて海に流れて行く。
「一人ずつは効率が悪いと思わないかね?…出口君」
ずっと黙っていた溝口が話し掛けた。その声は若者のものではなく、中年のようにしわがれている。
その声を聞いた途端、出口の目の瞳孔が開き、視点が定まなくなった。
「分かりました…つぎは複数のパーティーを狙います…社長」
棒読みのセリフもまた、まるで催眠術にでもかかっているかのようだった。

死亡 辻武史【58】、アンダーソンゴメス【70】
出口雄大ボーナスポイント:8

【残り48人】(残り9人でゲーム終了)

260 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/16 11:26:13 ID:53iZC/CQ
放送と禁止エリアは何時間ごとですか?
禁止エリアは移るんじゃなく増えていくんですよね

261 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/16 12:36:29 ID:REAyHb1g
禁止エリアは2時間に1つ増えると書かれてたような気がする。
放送は次の放送が18時に訂正されてたが、何時間に1度かはまだ明記されてないと思う。
保管庫読み返してもらうと一番早いかと。
ttps://sbh.kill.jp

262 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/16 14:18:17 ID:REAyHb1g
25話と33話で歓楽街跡地の場所が違うんだが、どっちなんだろうか…?

263 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/16 15:59:25 ID:rjkv2Og6
おぉまた矛盾が…
25話の「C−9」(管理人さんの地図通り)に合わせてください
>>235 33話は、×「C−1の歓楽街」→○「C−9の歓楽街」ですね
管理人さまお手数お掛けします…

264 : ◆7KR.e180t. :04/12/16 16:45:53 ID:GWUk4Zm/
タイトル忘れてました。
35 倉野の言葉

えぇ。溝口(孫)。催眠術まで使うんすか。そりゃ無敵すぎでは。と思ってみる


265 : ◆7KR.e180t. :04/12/16 16:53:31 ID:GWUk4Zm/
あ、別に批判してるわけではないので。
ただ、もし本当に誰にでも催眠術みたいなので、ある程度操ることができるなら
不意打ちされない限り死なないだろうから、これから先どうするんだろうと思ったのです。

266 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/16 20:12:55 ID:GydQYwiI
ここの職人さん達のバックグラウンドというか、話を考える上での
下地になってる作品ってなんかありますか?
既出なので言うと、マトリックスとか攻殻機動隊とか。

267 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/16 20:43:50 ID:6Ldl6zJB
>>265
不意打ちもいいですね。
リレーなので、複線はどんどん職人様方で自由にいじってください。
何らかで解けるとか、一瞬ではかけられないとか
溝口がやられたら社長もダメージ食うとか、実は催眠ですらない等など…

268 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/16 21:17:37 ID:nYI5C9I+
>>265
自分は岡嶋二人の「クラインの壷」(小説)と押井守「アヴァロン」(映画)あたりをイメージしてました。
途中で攻殻機動隊みたくしてみたいなぁと思ってプロジェクト15あたりを考えてみました。
ネット内世界に魂が宿るという設定のみがですが。

もし同じものを読んだり見たりしてる人がいたら
イメージし易くなるかな、ということでご参考までに挙げておきます。

269 : ◆7KR.e180t. :04/12/16 21:26:13 ID:GWUk4Zm/
>>267
有難うございます。
個人的には溝口は戦いたくないのに、操られて仲間を殺してしまう葛藤を書きたかったけど、
これもまたリレーの醍醐味なんで
次作楽しみにしています!

270 :59:04/12/16 22:20:04 ID:GydQYwiI
37. 深き淵より

 井口資仁【7】は鞄から静かにナイフを取り出した。銀色の刃先が怪しくきらめく。
 まるで狂気に誘ってるみたいだな。井口はそう思った。
 これは元々は吉本龍生【5】に支給された武器だ。この武器で、井口は殺されそうになった。そして井口はその武器を、奪った。
 (俺は正しかったですか)
 井口は虚空に向かって問う。返事はない。確かに井口は吉本に殺されるかもしれない何人かの命を救ったかもしれない。けれど、人を殺そうとした吉本は死んでもいいのか?
 否だ。
 井口は鞄の奥底に沈む鉄の塊を見る。細長い銃器、ショットガン。説明書にはSPAS12と書いてあったが、銘柄にさして意味はない。
 弾丸をこめようかこめまいか迷ったが―――結局7発すべて装填してしまった。
 けれどこれから自分がどうすれば良いのか見当がつかない。何もしないということは、自分の死を待つことなのか、他人の死を待つことなのか。もしかして自分は、もっと根本的なことを見落としているのではないか。
 (何が正しいんですか)
 井口は再び問うた。頭の中には、ここに居たのならきっとその答えをくれるであろう一人の人物を思い浮かべていた。
 (……松中さん)

 「……井口さん」
 思考に深く沈んでいた井口の耳に、か細い声が飛び込んできた。井口は目を見開き、咄嗟に鞄の中のショットガンに手を伸ばす。
 それから、声がした方を見た。少し離れた木の影から、井手正太郎【69】が不安げに顔を出している。
 「井出か。驚かせて悪い……」
 井口は体中の力が抜けるのを感じた。今の自分の咄嗟の行動に反吐が出そうになった。
 結局自分も同じじゃないか。吉本と。
 「自分こそ驚かせてすいません」
 「もう大丈夫だ。こっち来いよ」
 後輩の手前、なるべく穏やかな表情を作り、手招きする。井出はほっとしたように一礼してから左右を見渡し、井口の隣まで小走りでやってきた。
 井出は辺りを警戒しているのだ。どうして?
 殺されるから。
 もう井出はこのゲームのルールを理解し始めているのだ。少なくとも井口よりは。


271 :59:04/12/16 22:20:58 ID:GydQYwiI
 そこはエリアで言うとI-1にある民家で、二人は駐車場のガレージに座っていた。家の鍵はかかっていて、さすがに一人で鍵を壊して侵入しようとも思えなかったのでここにいたのだ。
 隅には犬小屋が二つ置かれていた。勿論、今は空き家になっている。それぞれ子供の字で『ハリーのいえ』『ハニーのいえ』と書いてあるが、この子はダイエーファンなのだろうか?
 「ここは正真正銘の異世界ですよ」
 井出が溜息混じりに言った。
 「さっきエリアの一番端の方まで行ってみたんです。高圧電流みたいなので囲まれてるのかな、と思って。でも違いました」
 「何があったんだ?」
 「何もありませんでした」
 「何も?」
 井口は素っ頓狂な声をあげた。しかし井出はそれを予測していたかのように続けた。
 「はい。目に見える仕切りみたいなのはないんです」
 「それじゃあエリア外に出れちゃうじゃないか」
 「目に見えない仕切りがあるんです」
 井出は深刻そうな顔をしてそう言った。
 「そろそろエリアの端かな、て辺りで急に体が重くなって。それで手を伸ばしてみたら、壁みたいなのにぶつかったんです。そこには何もないのに、確かに壁があった」
 「見えない壁……?」
 「試しに小石を投げてみたんすけど、その壁の辺りで跳ね返ってきました。それから虫が壁の辺りで急に方向転換してました。やっぱり壁があるんです!」
 「そうか……」
 井口はそう言って考え込んだ。そしてあることに気付いた。
 「お前、壁があって良かったかもな。もしかしたら知らずにエリア外に出てしまってオーナーに殺されてたかもしれないぞ」
 「あっ」
 井出がさあっと青ざめた。本当に壁があって良かったのだ。
 「もう下手な真似はするなよ」
 「わかりました……ところで井口さん、これまでに誰かと会いました?」
 「ああ……」

272 :59:04/12/16 22:21:11 ID:GydQYwiI
 井口は少し迷って、話しておくことに決めた。
 「スタート地点で吉本に会ったよ。襲われた」
 「吉本さんが!?」
 ショックを隠せないといった様子で、井出が下を向いた。
 「信じたくないけどな……お前は外野手だから大丈夫だと思うけど、気をつけろ」
 言いながら、そんなことを言う自分が嫌になりそうだった。
 「お前は?」
 「自分は……」
 井出は声のトーンを下げた。
 「北野や和巳さんと一緒に逃げようって約束してたんです。けど自分が出たら、二人ともいなくて。無理もないですけど……スタート地点で篠原さんがひどい殺、殺され方をしてたから」
 「篠原が!?」
 篠原は先ほどの放送でその名を呼ばれていた。まさかスタート直後にやられていたなんて!
 「和巳さんは強い人だから大丈夫だと思うんすけど、北野は一人でいるんだったら心配っす……多分あいつも篠原さんを見て逃げたんだ」
 井出は眉をハの字にして言った。
 その様子を見て、井口はいくぶんか気持ちが晴れていくような気がした。勿論、篠原の話は心臓に重石を乗せられるような気分にさせられたが、一方で仲間を思う気持ちは、まだ皆から消え去った訳ではないとわかったからだ。
 「そうだな……北野だけじゃない、一人で怯えてる奴はたくさんいるだろうな」
 井口は先ほどに比べて力強い口調で言った。
 「俺は松中さんに会いたい。松中さんなら何かいい考えを持ってるかも―――もしかしたら、このゲームから逃げられるかも知れない」
 「そうですね」
 井出も頷いた。
 「俺も松中さんならって、そう思います。捜しましょう!」
 二人の脳裏には、頼れる選手会長の残像が浮かんでいた。

【残り48人】(残り9人でゲーム終了)

273 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/16 23:13:44 ID:6Ldl6zJB
>>269
もちろんそれもおkですよ。というかそれが是非読みたいです

274 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 00:44:35 ID:wkQ9HD16
井手が井出になってますよ。脳内変換しましたが。

275 :59:04/12/17 00:55:53 ID:I2TaPsW3
最初以外全部変換間違ってますね…やらかしました。
保管庫管理人様、修正お願いします。
申し訳ないです。

276 :59=266:04/12/17 01:02:02 ID:I2TaPsW3
>>268
ありがとうございます。
岡嶋二人の本は興味深いです。
これでバーチャルリアリティについて勉強(?)したいと思います。

277 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 03:29:47 ID:4PikKrd5
38「懐かしい人」

『ピンポンパンポーン』

!!!!!!!!
頭の中に響いた、陽気な音で吉武 真太郎【34】は目を覚ました。
こんな時にうとうとするだなんて、どうかしている。
状況がつかめないまま小屋を出て手近に見つけた一軒家に侵入したは良かったが、
急展開に身体と心が思った以上に疲れていたようだ。前回の放送で現在地が禁止区域にならないと
分かった途端、意識が薄れてしまったようだ。

『はい、みなさん、元気に殺しあってますか〜?こちらは、BR2プロジェクトです。
午後6時になりました。第2回目の放送を開始致します!』

 あわててペンと地図を用意しながら、吉武はうとうとしていた時に夢の中で藤井と
喋っていたのを、ふと思い出した。

 何で、こんな時に藤井さんが出てくるんだろ…何か俺たちに伝えたい事があるとか?
でも、それだと他にも出てこなきゃおかしい人いるよなぁ。
 そんな考えが頭をよぎるが、放送の声がそれ以上考えることを許さなかった。
これを聞き逃すと大変なことになる。

『まずは脱落した選手の発表です。40番倉野選手、58番辻選手、70番ゴメス選手の3人です。
前回放送時は8人脱落だったのに今回は3人です。ちょっと少ないですよ〜皆さん頑張って下さいネ!』

 倉野さん…。辻もゴメスもまだまだこれからだってのに…。感傷に浸るまも無く、放送が続く。

『続いて、禁止区域のお知らせです。今から2時間後の8時にE-4、続いて10時にD-7、0時にI-10です。
皆さん考えて動かないと後で困っちゃいますから、考えて動いてくださいね☆』

278 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 03:30:24 ID:4PikKrd5
 いちいち言い方が癪に障る。面白くないお笑い芸人の舞台を、無理矢理見せられている気分になってきた。
「くそっ!馬鹿にした喋り方しやがって!!」
思わずペンを持った右手を振り上げるが、投手のサガか、叩き付けることができずに力なく地図の上に降ろした。
俺たちは元の世界に戻ってまた野球をやるんだ。こんなくだらないことでいちいち右手叩きつけてられるかよ!

『それと、各選手が疑問に思ってらっしゃるボーナスポイントなんですが、これはポイントを貯めることで
アイテムや武器に交換できま〜す。凄いですねぇ〜。10ポイントで食料もしくは水、20、25、30ポイント
ごとに素敵な武器や医薬品・役立つアイテムに交換できます。何が交換できるかは、その時の運次第!
ただしポイントが高い程いい武器に交換できる確立も上ってきますから、皆さん頑張ってポイント
貯めて下さいネ〜』

この世界の通貨は人の命かよ。ふざけるな。握り締めた手のひらに血がにじむ。

『ポイントが貯まったら、腕時計についてるボタンを押してください。そうしたら液晶画面に
宝箱の絵が三つでます。その中の一つを選んで、現れた商品が配給されま〜す。
 配給品の現れる場所は、その選手が持つ地図に表示されますから、頑張って取りに行って下さいね♪』

 手元に現れるんじゃないのかよ。どこまでもくそったれなシステムだな。
そう思う吉武の心をよそに、放送はまだ続いている。

『それでは、皆さんお待ちかね!ボーナスルーレットチャンスのコーナーです!
ルーレットスタート!じゃららららら……じゃんっ!おめでとうございますっ
49番吉田選手5ポイントゲットです〜!』

『お名残惜しいですが今回の放送は此処まで!また6時間後、0時にお会いしましょう☆最後に、ちょっとだけ
皆さんに情報を教えちゃいましょう。その情報とは、皆さんの懐かしい人に会えるかも?です!
では、今度こそSEE YOU NEXT TIME!』

 そうふざけた締めくくりで放送は終了した。ラジオかっつうの。

279 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 03:30:46 ID:4PikKrd5
 懐かしい人?藤井さんの夢を見たのと何か関係あるんだろうか。それとも只の偶然…?
 藤井さん…か。7,8年くらい前に藤井さん家泊まらせてもらったことあったよな。俺専用の布団とか
用意してもらえて、すげえ嬉しかったな。佐賀米は美味かった…。

 でも、藤井さんはもう死んでいる人だ。会えるはずが無い。OBの誰かがこの世界に巻き込まれている
と考える方が無難だろう。妥当なところで言えば、来期2軍監督の秋山さんだろう。
 「OBまで巻き込んでどうするつもなんだ、あいつら…」

 吉武は斉藤が背番号15の人間を見たことを知るよしもなかった。


取得ボーナスポイント:吉田 修司【49】(5P)

【残り48人】(残り9人でゲーム終了)


280 :277-279:04/12/17 03:34:04 ID:4PikKrd5
 吉武が藤井の家に泊まらせてもらって、専用布団まで用意してもらったという話は
96年か97年のオフにあったと思うのですが、うろ覚えなので捏造かもしれません。
すいません。

281 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 05:43:00 ID:a2bnK434
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
         ☆BR2生存レーストトカルチョメルマガ2☆
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
★■緊張高まる中第3弾をお届けします‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
今回で最後! BR2生存レーストトカルチョメールマガジン内野手編をお送りします。

★◆オッズ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
内野手
[3] 松中 信彦 1.5
[5] 吉本 龍生 3.1
[6] 鳥越 裕介 2.1
[7] 井口 資仁 1.4
[10] 本間 満 2.2
[29] 森本 学 6.9
[36] 明石 健志 2.7
[40] 加藤 暁彦 受付終了
[42] ズレータ 1.9
[43] 榎本 敏孝 受付終了
[48] 中村 浩一  7.5
[50] 田中 直樹 8.1
[52] 川崎 宗則 2.0
[53] 金子 圭輔 受付終了
[56] 瑞季 2.6
[60] 稲嶺 誉 3.3

282 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 05:43:43 ID:a2bnK434
★■私はこう見る 専門編集員1‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
本命◎:ズレータ[42] 対抗○:井口資仁 [7] 単穴▲:鳥越裕介[6]
今回は内野手編行ってみましょー。
まずオッズを見てみるとしますか。松中・井口両名がやはり高い人気を誇っていますね。
ですが! あえて私はズレータ選手を押しましょう! 何と言うか、ズレータ選手が内
野登録ってことがびっくりですが。
素人の銃なんてそう当たるものでもないし、フィジカル面からいったら圧倒的に本命で
しょう。セラフィニ投手のケリを即座に引き倒しマウントをとったあの判断力! ここ
でも発揮できるでしょうか。
対抗にはやはり身体能力に関しては随一であろう井口選手を。これは外せません。
単穴には不思議に人気のある鳥越選手をおしておきますか。
レースのプロたる私の企業秘密メモによると……えー……パルプンテに期待? こんな
のメモしたかな、自分……まぁいいや。

★◆手順‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
賭ける選手が決りましたら、下記HPにアクセスして手順に従い投票をお願いします。
http://sbh.kill.jp/toto

★◆ご注意‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
当トトカルチョはゲームが終盤に近づくに連れオッズは限り無く1へ近づいて行きま
す。配当は賭けた際のオッズによって決ります。
各ポジションの倍率が2倍以下になった時点で投票は締切られます。
お早いご決断をお願い致します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇ 編集:BR2プロジェクトチーム トトカルチョセンター

283 :36:04/12/17 13:37:25 ID:J2AyUg6i
職人様方乙です。
修正関係、一応全て終らせたのですが、もし抜けていれば教えて頂けると助かります。
それと、職人様方相談用スレを保管庫に作成しましたので活用してくださいませ。

284 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 14:01:26 ID:iBxb6TLI
「ちょい待ちいぃ!!」
深い闇に覆われた森の中、おもわず竹岡は叫んだ。
なんや。今の放送!10ポイントで食料。20ポイントで武器やと?なら上級武器を手に入れるまで、後3人も殺らないかん、てことか?
それは…さすがにきついやろ。竹槍一本で……
あいつはどうせいい武器もらってんのやろな。どこにいんねん。あの野郎。
竹岡は星が輝きだした夜空を見上げ、どこに居るともしらない標的の事を思った。



285 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 14:03:58 ID:iBxb6TLI
ーーーーその頃。三瀬は地面に落ちた、宝箱のようなものを、開けていた。
幸いにポイントが溜まった時、地図に表示された宝箱の場所は三瀬がいた場所の隣だったので、すぐ探すことができた。
かなり大きな宝箱。がちゃりと大げさな音がして、それは開いた。
中に入っていたのは牛肉だった、しかもこれはかなり上等なー
「う、これは結構いいかも…」
民家に入れば、ある程度の保存食が手に入る事は、すでに一度民家に入ったので知っていた。この世界じゃ、肉や魚、野菜はすべて腐っている。
「最後の晩餐って事か…。」
三瀬はその肉を両手でそっと持ち上げた。その左手、そこにつけられた時計には、

【11ポイント】

そう、表示されていた。



286 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 14:05:26 ID:iBxb6TLI
竹岡は勘違いしていた。ポイントは選手を殺害した時のみ、手に入るものだと。
しかし、実際は殴ったり、切ったりしただけで手に入る。
では、相手の体に大きな損傷を与えるほどのダメージを与えたらどうだろうか?
当然大きなポイントが手に入る。殺害した時ほどではないにしろ。
三瀬は、二人目。ー倉野を殺害した際、2発撃っている。
そのうち最初の左肩への一撃。それがポイントとして加算されていた。
一撃で相手を即死させるより、苦しめたのちトドメをさす方がポイントを稼げる。
それはこのゲームの開発責任者の性格をよく表していた。【残り48人】(残り9人でゲーム終了)

39.殺人者の明と暗

287 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 14:05:45 ID:iBxb6TLI
竹岡は勘違いしていた。ポイントは選手を殺害した時のみ、手に入るものだと。
しかし、実際は殴ったり、切ったりしただけで手に入る。
では、相手の体に大きな損傷を与えるほどのダメージを与えたらどうだろうか?
当然大きなポイントが手に入る。殺害した時ほどではないにしろ。
三瀬は、二人目。ー倉野を殺害した際、2発撃っている。
そのうち最初の左肩への一撃。それがポイントとして加算されていた。
一撃で相手を即死させるより、苦しめたのちトドメをさす方がポイントを稼げる。
それはこのゲームの開発責任者の性格をよく表していた。
【残り48人】(残り9人でゲーム終了)

39.殺人者の明と暗

288 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 14:07:51 ID:iBxb6TLI
二重投稿すみません。>>287を保管にはお使い下さい。

289 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/17 14:15:56 ID:iBxb6TLI
>>284
ああ…竹岡の武器竹槍じゃないですね。
竹槍一本で〜を銃器もないのに〜
と訂正します。


290 :1/3:04/12/18 11:22:03 ID:KrJRXC9f
40.過失の代償

ドアに何かがぶつかる音が聞こえ、鳥越はメモを取る手を止めた。
反射的に小太刀を掴む。嫌な習慣が付いてしまったものだ、と思ったが、
先ほどの不吉な放送を聞いた以上、そうせざるを得なかった。
ドアの隙間から人影が見える。その顔は蒼白で、だらりと手を垂れ、今にも倒れそうだ。
「和田か?」
左手の甲には、乾いた血液が大量にこびり付いている。鳥越は慌てて扉を開けた。
「おいしっかりしろよ!どうした?!」
「…れは…ひどい、ことを…してしまっ…」
和田の言葉は切れ切れだった。その狼狽した様子を見て、鳥越を嫌な予感が襲った。
「分かった、少し落ち着け。まずは怪我の手当てをして、話はそれからにしよう」
鳥越は和田をソファーに座らせ、手の甲をみた。幸い見た目より傷は深くないようだ。
「誰にやられた?」
「分かりません…物陰からナイフを投げられました」
「ひどいことするやっちゃなー…でも大丈夫、もう血は止まってるから」
自分の手当てで慣れたのか、鳥越は手際良く、アルコールで傷口を拭う。
「こんなこともあろうかとな、あちこちから使えそうな物集めたんだよ」
「…保健室ですね」
「そうか。俺は保険の先生やな」
和田は雑談が出来るほどに、落ち着いてきたようだ。

291 :2/3:04/12/18 11:23:04 ID:KrJRXC9f
鳥越は先ほどの嫌な予感を払うべく、気になっていた事を尋ねる。
「和田、さっきの放送は聞いたな?」
「はい」
「今から俺が言うのはただの質問だから、深く考えず事実を答えて欲しい」
和田がこくり、とうなずく。
「死亡を発表された3人の誰かに、心当たりがあるか?」
「いいえ」
「そうか…ちょっとごめんな」
そう言うと、鳥越は和田の右手を持ち上げ、腕時計を確認した。
表示されているのは、『ボーナスポイント:1』それは、誰かにダメージは与えたが、
殺してはいない事を表す数字だ。和田の答えは信じられる。
「疑うような事して、悪かったな」
「いえ…当然の事です。気にしないで下さい」
「お前が何をしたかは聞かない。だが、お前が傷つけた相手は、恨みを持っているかもしれない。
例え復讐を考えていなくても、恐怖心から突発的にお前を襲う可能性がある」
「…分かっています」
苦い記憶は、消したくても消えそうに無い。
首を締められてもがく人間の表情…動脈の動きまで伝わってきそうだった。

292 :3/3:04/12/18 11:23:56 ID:KrJRXC9f
「それは逆もしかりだぞ。もしお前にナイフを投げた奴が誰か分かったら、
お前がそいつに、報復してしまうかもしれない」
鳥越はそう言いながら、自分に斬りかかってきた吉本を思い出した。
この言葉は自分に対する戒めでもあるのだ。
「それは…ありません」
「なら大丈夫だな。まあ老婆心だから、あまり気にすんな」
よし!と気合の声と共に、鳥越が立ちあがる。
「もう寝ろ。俺は見張りをしてるから。朝になったら出発だぞ」
「どこに行くんですか?僕はもうこのゲームには乗りたくありません」
「馬鹿言うな、ここから出る方法を捜すんだよ」
そう言いながら鳥越はドアを開け、夜の闇に向けて出て行った。
足音が遠ざかる。一人部屋に残された和田は、急激な脱力感を覚え、深い眠りに落ちた。

【残り48人】(残り9人でゲーム終了)

293 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/18 11:25:14 ID:C6WtjH0B
ちょっとお休みします

294 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/18 18:18:05 ID:ZgPjyk0h
捕手

295 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/19 19:47:32 ID:4HzHt/bG
保守age

296 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/19 19:48:48 ID:4HzHt/bG
職人様乙age
お早いお帰りをお待ちしてます〜

297 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/19 19:52:11 ID:PQ2BUHkP
球団名
福岡ソフトバンクホークス

本拠地
福岡ヤフーBBドーム


かも

298 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/19 19:53:09 ID:PQ2BUHkP
球団名
福岡ソフトバンクホークス

本拠地
福岡ヤフーBBドーム


かも

299 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/19 19:57:28 ID:PQ2BUHkP
申し訳ない
くだらん事を二重書きしてしまった…

300 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/20 16:28:02 ID:pcSvWGNy
本間:大道を捜索中
松:どこかに逃亡中
星野・大野チーム:海水浴中
田口・的場・森本・神内・馬原・城所チーム:神社に潜伏中
斉藤・川崎チーム:馬原を捜索中
寺原:逃亡中
柴原・新垣・小椋チーム:暴走する寺原を追跡中
吉武:家屋に潜伏中
松中:移動中。井口に不信感?
井口・井手チーム:ガレージに潜伏。松中を捜索中
城島・杉内チーム:運営側をやっつける決意中
瑞季・稲嶺チーム:迷走中
出口・溝口チーム:運営側にさせられ中
鳥越・和田チーム:脱出方法を検討中
吉本:鳥越を追跡中

301 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/20 17:13:11 ID:k4wKEVjK
>>300

おつ

302 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/20 20:47:35 ID:1r4zLwav
決意中とかさせられ中とかうけたw


303 :36:04/12/21 18:12:02 ID:5oKfLJuf
差出人 no15@br2.com
件名 おめでとうございます!
日付 2004/11/30 19:37:07

*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
        プロジェクトNO,15行動決定権のお知らせ
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*

◆このメールは重要なメールとなっております。紛失されないようご注意ください。

 いつもBR2サービスをご利用いただき、まことにありがとうございます。
BR2通信2号で皆様にお知らせしておりました、プロジェクトNO,15行動決定権が
お客様に発生いたしました!

 決定権はお一人様1時間・1時間につき5行動までとなっております。
 5行動入力されますと、次のお客様に決定権が移ってゆきますのでお気をつけ下さいませ。

 決定権入力フォームのアドレスは以下の通りとなっております。
http://sbh.kill.jp/bakeratta/bakeratta.cgi

 尚、今回はわずらわしいアカウント入力等は不要となっております。
直接アクセスしていただくと、すぐに入力フォームが開かれるようになっております。

 何かご不明な点がございましたら、掲示板かお問い合わせフォームまでご連絡下さい
ませ。

 当サービスをご利用いただき、まことにありがとうございます。
スタッフ一同、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
BR2プロジェクトチーム プロジェクトNO,15

304 :36:04/12/21 18:13:33 ID:5oKfLJuf
 プロジェクトNO,15行動決定権の分をどうにか設置してみました。
例文が変ですが、皆様どうぞご利用くださいませ。

305 :36:04/12/21 18:15:43 ID:5oKfLJuf
連投すいません。書き忘れ…orz
 決定権はお一人様1時間・1時間につき5行動までとなっております。
と上に書いてありますが、別に限界とかありません。
 出来た文章が職人様のネタの元になれば嬉しく思います。

306 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/22 00:33:15 ID:fe5jgJYb
36氏乙です
さっそく遊ばせてもらいました

307 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/22 23:33:59 ID:jY5qP5as
age

308 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/23 17:18:06 ID:GVqSVzLi
ズレータはDH専門だと思っていたんですが、バトルに参加するんですか?
あと、バルデスは参加しないんですかね?

309 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/23 20:23:01 ID:Qfkpk7t5
>>308
DHは起用法であってポジションではないのでは?
ズレータも一応内野手登録されていますからね。
あと今期解雇された選手は含まなかったようです。

310 :308:04/12/23 20:45:24 ID:GVqSVzLi
>>309
レスどうも。
瑞季・稲嶺はズレを味方につけると心強いでしょうね。
スタメンの内野がこの3人だと・・・・・ですが。

311 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/24 17:21:18 ID:p+kTiugp
以前24日過ぎてホークスの色々が決まったら書くと言っていた人のがどうなったか気になる・・・

312 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/24 18:34:54 ID:zJ9m2uc1
[永久無職 中内正]

313 : ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/24 21:48:24 ID:XVBmpcaA
>>311
24日過ぎたら書くと言っていた者です。
ストーリーは全て自分なりのVR設定でほぼ書き上がっていて、
あとは細かい情報修正といった感じです。
ただ、ここに投下してしまうと、こちらは定期的に投下出来る状態なので
リレー小説の方々の邪魔をしてしまうのではないかという不安も。
新しいスレを立てた方がいいでしょうか…?
タイトルとしては「福岡ソフトバンクホークス+α」バトロワかと思われ…

314 :36:04/12/24 22:03:01 ID:mjfN5YDb
虎バトロワ状態みたいなのは駄目なのかな?どうなんだろう?

315 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/25 18:38:43 ID:taaVHIW9
保守

316 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/25 18:49:33 ID:W+2v/7XQ
ずっと読んでると書いてみたくなるなぁ

317 :デニー・ユガミダニ ◆B.qU2.hSgA :04/12/25 21:04:18 ID:u3Y/id7+
「ここはどこや?ワイはどこに居るんや?」
元ホークス内山智之はA-1区画に突如放り出され訳が分からずにいた。
「おう、内山か。お前も巻き込まれたのか。こういうのはどうイゴくかが肝心だよ。
それにしても孫正義があんな奴とは思わなかったなぁ。」
内山はその声を聞いた瞬間叫んだ。「ぶ、部長、亡くなられたはずなのに何でこんなとこにおるんでっか。」
内山に部長と呼ばれた男は今は亡き球界の寝業師と呼ばれた根本陸夫だった。
「孫とやらのBRとやら言うので死んだ奴も沢山こっちに引きずり出されてるようだ。」
内山は焦った。「ワイ、どうしたらエエんですか?」
根本は答えた。「死人はもう死ぬことはない。お前はまだ生きてる。何かの手違いでこんなことをさせられてるんだろう。
孫の好きにはさせんよ。」と、そして穏やかに笑った。「どうなってるかは死んだオレが見てくる。」
根本は「まあ待ってろ。」と言った。そして根本はどこかへ向かっていった。
内山は根本が去った後、自分の手元にあるものを見た。腕には腕時計がはまっている。
脇には鞄があった。中には煙草と火縄銃は火縄銃でも火縄に煙草を使ったもの、そしてパイプが入っていた。
「わいに嫌がらせでっか!煙草とか煙草とか煙草とか、部長が好きそうやからあげとこ。」
内山は煙草類の入った鞄を遠くへうっちゃり根本が帰るのを待った。







318 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/25 21:27:46 ID:DIdjPDyd
ううううううう内山ーーーーー!!??
相変わらずタバコ嫌いかよワロタ

319 :1/3:04/12/26 03:09:12 ID:r27ACt4i
彼らは道なき道を歩いていた。
彼らとは、乃ち大道・本間の二人である。
互いに漠然と歩いていたら巡り会えた。あり得ない程の幸運である。が、その際に大道に敵と勘違いされ
た本間が殴られる、というオマケも付いている。
一回目の放送は個々別々に聞いたが、二回目の放送の際には二人は既に共に居た。
頭に響く声を確認しあうというのは不思議な体験だったが、一人で聞くよりは遥かにマシだ。内容がこれ
だけ陰鬱な内容となれば。
「倉野……」
「辻に、ゴメスも……」
二人は顔を見合わせた。確実に人が、減っている。既に出発する前に胸くそ悪い物は見た。人が死んだと
いうのはあの時の事を考えれば容易に信じる事ができた。ただ二度と会えないという事は実感を伴って来
はしない。
「死んでないって信じれば、死なないんじゃないのか?」
大道は未だによく理解できていないようで、そんな事を言った。
「そんな簡単なものじゃないと思いますけど……」
本間が小さく呟くが、大道はしきりに首を捻っている。
「ところで大道さんの『武器』って何なんですか?」
「ああ……これだよ」
笑いながら取り出したのは、折り畳まれた何かだった。
「?」
「これ見ろ」
メモを渡される。

320 :2/3:04/12/26 03:09:30 ID:r27ACt4i
『大道選手にはこれ! 一部で最強の武器と名高い、その名もなんと……スコップを配給致します! 先
の部分を使えば刃物にもなり、横にして殴れば鈍器にも変身。穴を掘って罠を作るのにも有効。あなた次
第で使い方は無限大!』
読んでる間に大道が組み立てたそれは、確かに紛れも無くスコップだった。
「そこに書いてる事もあながち間違いでもないかもな。これは、俺が日頃一番使い慣れている『武器』に
近い使い方ができる。いつも俺はそれを持って戦ってるつもりだからな。俺の『武器』――『バット』を
持って、フィールドという戦場で」
と言って、大道はそのスコップを拳一つ分残して握りしめた。
必要以上にベースに被さるいつものフォームをとる。
本間は大道の下にベースがある様な錯覚を覚えた。
大木が茂る中全く木々に引っかけもせずに、全力でそのスコップを振り抜く。
本間はそのスコップが、彼の言う通りにバットの様に見えた。大道の気迫がそう見せるのかーー
ちょうどその、大道がバットを、もとい、スコップを振り抜く瞬間、本間は何かがそのスコップにあたり
カーン
と音を響かせるのを聞いた。
そして一瞬後に
ギャー
という声を聞いた様な気がした。
「……大道さん、今実際に何か打ちませんでした?」
「…………確かに何か……見事にミートした、ような気がした……ような……」
大道が首を巡らせて本間を見る。
「その後に何か悲鳴の様なものを聞いたような気がしません?」
こちらは本間も自信はない。
「そうか?」
大道に首を捻られると、聞こえなかったような気もする。
……ま、いっか。
二人は再び歩き出した。

321 :3/3:04/12/26 03:10:41 ID:r27ACt4i
大木の上で瑞季と稲嶺の二人は言い争いを再開していた。
「お前折角のチャンス何逃してるんだよ!?」
「あんなの予想できるかよ! ボウガン打ったどんぴしゃのタイミングでスコップ振るなんて!」

松は自分の身に起きた不幸が理解できないでいた。
突然どこかからか何かが飛んで来て、自分の左足をかすめて行った。
思わず痛みで叫び声を上げてしまったが、幸か不幸か誰も駆け付けて来はしない。
足を見てみる。……肉を切り裂いて行ったようで、えぐれている。
誰かに狙われたんだ!
頭がまたパニックを起こすが、痛みで動けない。
動かないと! 打った奴がトドメをさしに来るぞ! 逃げないと!
焦りながらばたばたと足を引きずるが、誰もこちらに来る様子はなかった。
だが彼は当分その事には気付かない。

……あれ?
本間は暗くなった森の中で、大道の腕時計のボーナスポイントが「3」を示して光っているのを見
つけた。
巡り会った際に自分を殴った為に、その時点で1増えて「2」になっているのは気付いていた。
だがもう1ポイント増えているのは何でなんだろう?
首をひねったが、理由は思い付かなかった。

322 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/26 11:09:39 ID:CKtB8dPR
職人さん乙です。
根本さんキタ━━━〔∂ヮ∂〕σ)∵ ̄∀ ̄)━━━━!!!
そして大道スゲー!

323 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/26 11:19:30 ID:9LpFdJbD
くそワロタw

324 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/26 12:08:52 ID:WHt5GgMp
乙です。

大道ワロタw

325 :36:04/12/26 12:16:32 ID:PtkWvZqz
端季に稲嶺、おまいら…orz

ところで、>>317氏と>>319-321氏の分はタイトルありますでしょうか?
ありましたら教えていただけると助かります

326 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/26 12:17:34 ID:IKr36k7K
更新キテター

松ワロタw

327 :319-321:04/12/26 12:37:54 ID:r27ACt4i
すみません、タイトル忘れてました。
「職人、その名は大道」
でお願いします。

328 :デニー・ユガミダニ ◆B.qU2.hSgA :04/12/26 14:51:50 ID:RFdXe30m
>>317は「黄金師弟(笑)」にでもしといて下さい

329 :デニー・ユガミダニ ◆B.qU2.hSgA :04/12/26 19:16:30 ID:RFdXe30m
間違えました
>>317は「黄金師弟?」でしたね。

330 :36:04/12/26 22:19:27 ID:PtkWvZqz
>>317氏、>>319-321氏ありがとうございます。

331 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/27 18:29:45 ID:ch/bITza
>>313
とりあえず、このスレで始められてみてはいかがですか?
ソフロワは厳格なリレー形式というわけではないですし、「ヴァーチャルリアリティ」という
このスレ特有のお約束を適用した別個のエピソードとしてなら十分成立するんじゃないかと。


332 : ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/27 20:57:08 ID:rL+jhOH2
>>314、331
ありがとうございます、313です。
年内投下開始を目標に、スタートしたいと思っています。
ハリーたちの名前が残ってくれることを祈りつつ……

333 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/28 01:51:34 ID:69mK8yjC
捕手

334 : ◆7KR.e180t. :04/12/28 16:00:13 ID:pljjwrgy
★━━━━━━━━━━□★
□『BR2』 通信 3号 □★
★━━━━━━━━━━□★
おまちかね!BR2通信第3号です!ついに時間帯は夜に。
なにがおこるかまったく予想がつきません!!
┏━・ INDEX ・・━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 [ 最新ニュース ]                          
 [ 団体戦の予感 ]                  
 [ ここまでの獲得ポイント大発表 ]                   
 [ 編集後記 ]
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■[ 最新ニュース ] 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
新たにゴメス・アンダーソン選手〔70〕と辻武史選手〔58〕が死亡。
彼らを殺したのは出口選手〔4〕と、溝口選手〔30〕のコンビ。
毒を持っているこの二人。信用したら負けですね〜。
またボーナスポイントルーレットチャンスではベテランの吉田選手〔49〕
が獲得しています。

■[ 団体戦の予感 ] 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
皆、だいぶチームのようなものがでてきました。やる気になっているチーム。
なんとなく集まったチーム。ひとつの目的のもと行動するチーム。様々です。
団体戦ははたしてありえるのでしょうか??
私の注目は小椋、馬原、柴原チーム。
小椋選手がなにかを起こしてくれる気がします。

335 : ◆7KR.e180t. :04/12/28 16:00:37 ID:pljjwrgy
■[ ここまでの獲得ポイント大発表 ] 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
だいぶ皆さんポイントがたまってきました。中にはもうボーナス品を獲得し
た選手もいるみたいです。ここでその気になるボーナスポイントを発表して
しまいましょう!

11p 三瀬選手
8p 竹岡選手、出口選手
6p 寺原選手
5p 吉田選手、宮地選手
3p 大道選手
2p 馬原選手
1p 吉本選手、鳥越選手、松選手、和田選手、斉藤選手

三瀬選手が唯一の二桁に到達!おめでとうございますー
やはり上位はやる気になった選手が多いですね。そんな中まったくの偶然で
3pも稼いでいる。大道選手。さすがです。
ルーレットでボーナスを獲得した吉田選手、宮地選手はここまで目立った活躍
はありませんが、どうしたんでしょうね〜


■[ 編集後記 ] 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
いやー、大変なものです。私は今夜も泊り込みでゲームの管理に
あたります。でもそれもこれも皆様のため!
皆様が楽しんでいただける、映像、情報作りにがんばりますよ!
それではまたBR通信でお会いしましょう。(1)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇ 編集:BR2プロジェクトチーム



336 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/28 23:31:09 ID:69mK8yjC
◆7KR.e180t氏乙

337 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/29 18:57:18 ID:FJq8iYNu
ほしゅ

338 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/29 22:33:31 ID:uKPexyVt
保守

339 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/30 09:17:29 ID:fkrlrD9j
小椋、馬原、柴原チーム⇒小椋、新垣、柴原チーム?

340 :リモート・ビューイング act1(1/4):04/12/30 16:33:45 ID:xD5gHW1I
 目を覚ました男は、しばらく自分の状況を把握できずにいた。
彼が横たわっていたのは、豪華な革張りのソファーだ。
天井にはゴテゴテと派手な装飾を施したシャンデリア。
分厚い遮光カーテンを開くと、開く事のできない窓の外は深い闇だった。
重厚な木のドアに触れてみると、実は金属製で、開く様子はない。
「私を密室に監禁しているのか?」
熟年の指揮官は野太い声を発するが、応えるものは誰も居ない。
 ガランとした室内には、リモコンが一つ置いてあるガラスのテーブルがある。
さらに、ソファーの正面の壁には大型のプラズマテレビが設置されている。
何か、ビデオでも用意されているのだろうか?
王は、リモコンを片手にソファーに腰を下ろし、電源を入れて足を組んだ。
プラズマの画面がポォッと淡く揺らめいて、何かの映像が始まった。

341 :リモート・ビューイング act1(2/4):04/12/30 16:48:13 ID:xD5gHW1I
 自動的に、室内の照明が暗いトーンにおとされた。
画面には、一人の男がクローズアップされている。
内野手(として連れて来たはず)のズレータだった。
彼は、何か英語を語りながら歩いているところだ。
カメラは、手ぶれすることなくズレータの顔に焦点を当て、
時折、瞬きをするように、画像が一瞬暗くなる。
 すぐに王は、このビジョンの異常性に気が付いた。
この映像は、あきらかに瞬きをしている人間の目で見たものだ。
しかも、ズレータは直接カメラ(?)側に語りかけている。
つまり、王自身が誰かの体内に寄生している状態と言える。
やがて、視覚と聴覚を提供してくれている人物は立ち止まり、
荷物を地面に下ろすと、中からジャンパーを取り出して羽織った。
動体視力を鍛え抜いている王は、その一瞬から、背番号と名前を読み取った。

342 :リモート・ビューイング act1(3/4):04/12/30 17:10:11 ID:xD5gHW1I
 背番号【63】、名前はGULIN。
つまり、グーリンの視覚と聴覚を、プラズマテレビで共有しているわけだ。
「有り得ない・・・・だろ?」
さすがの王も、この状況には動揺を禁じ得なかった。
あわててリモコンの電源ボタンを切ろうとするが、そこには何も無い。
先ほど電源を入れる際に触れたボタンは、きれいに消えていた。
 背筋にスーッと、氷のような汗が流れ落ちた。
自分を監禁している者が、グーリンを通して自分に何かを見せようとしている。
その目的は想像もつかないが、現状から考えてみて、他には何もできない。
気が付けば、グーリンとズレータの会話は、本人達の声で日本語に翻訳されている。
会話の声が日本語で耳に入ってくるのだ。
 この部屋を脱出するには、2人の行動や会話が頼りとなる。
それ以外に情報収集の手段が与えられていないからだ。
王は、プラズマテレビの画面を凝視し、聞き取りに全神経を注いだ。

343 :リモート・ビューイング act1(4/4):04/12/30 17:53:27 ID:xD5gHW1I
 『とにかく、マツナカかジョーをさがすニョホ』
『タグチ・トリゴエ・オオミチでもよいバイ』
2人の変な翻訳会話に、王の緊張は解けかけた。
だが、次の一言で、彼の心は凍り付いてしまった。
『ぜったいに、ころしあいはとめるニョホ』
『なかまどおしがころしあうなんて、かなしいバイ』
仲間同士で殺し合う?まさか、そんなバカな事があるわけがない。
 2人は松林の中を無言で歩き、辺りがすっかり暗くなると止まった。
『ワタクシがみはるから、さきにねむってよいバイ』
『2じかんねたら、こうたいするニョホ』
やがて、画面は完全に暗くなり、グーリンの寝息らしき音しか聞こえなくなった。
王は途方に暮れ、ため息をもらした。
ほぼ何も情報は得られていない。せめて、ズレータが先に寝てくれていたらなあ。
 ただじっとしていても埒があかないので、リモコンをチェックする。
すぐに、一番大きな「離脱者」というボタンが目に入った。
押してみると、文字画面に切り替わった。
百戦錬磨の将にすら予測できないほどの衝撃的内容だった。
溢れる涙を拭いながら、殺されてしまった若者達の名前を把握する。
そして、他の者達の安否も気になり、心がひどく痛んだ。
野球が続けられない程の大怪我を負ってはいないか?
いったい、どれだけの人間がこの異常事態に巻き込まれているのか?
しかし、仲間に手をかけた者がいるという現実が、王には一番こたえた。
自分が手塩にかけて育てたはずの若者の中に、そのような者がいるとは・・・・
その事実が、血を吐くような重い絶望感に拍車をかけ、身体の震えが止まらなかった。

344 : ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/30 22:55:56 ID:vUvaFbkl
VR設定で、リレーとは別個の小説を書かせて頂きます。
ほぼ最後まで出来上がっているので、どうぞよろしく。


【福岡ソフトバンクホークス+αバトルロワイアル】


#第一次・登録予定選手
(登録条件 野手・出場試合15以上 投手・出場試合6試合以上)
(選手会主催旅行参加希望者のみ)

《投手》
背番号12松修康。背番号14馬原孝浩。背番号17山田秋親。背番号18新垣渚。
背番号20寺原隼人。背番号21和田毅。背番号31佐藤誠。背番号33星野順治。
背番号34吉武真太郎。背番号38神内靖。背番号41倉野信次。背番号44水田章雄。
背番号45岡本克道。背番号47杉内俊哉。背番号49吉田修司。背番号57三瀬幸司。
背番号63リンゼイ・グーリン。背番号66斎藤和巳。背番号68竹岡和宏。

《捕手》
背番号2城島健司。背番号22田口昌徳。

345 : ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/30 22:57:27 ID:vUvaFbkl
《内野手》
背番号5吉本龍生。背番号6鳥越裕介。背番号10本間満。背番号52川ア宗則。

《外野手》
背番号0高橋和幸。背番号1柴原洋。背番号4出口雄大。背番号37宮地克彦。
背番号51荒金久雄。背番号55大道典嘉。背番号56瑞季。

《外野手》
背番号0高橋和幸。背番号1柴原洋。背番号4出口雄大。背番号37宮地克彦。
背番号51荒金久雄。背番号55大道典嘉。背番号56瑞季。

#第二次・登録予定選手
背番号3松中信彦。

以上33名。ゲーム開始予定。

346 : ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/30 22:58:54 ID:vUvaFbkl
【Prologue】

福岡ダイエーホークスが無くなった。
新たに誕生した福岡ソフトバンクホークス。
選手たちはまだ曖昧な気持ちのまま、それぞれの時間を過ごしている。
契約更改。昨年までの不安げな雰囲気は消えている。完全では無いが、それほど酷い金銭状況にはならないだろうと言われていることがせめてもの救いか。
いろいろなことがあった一年。
球界にとって、いろいろなことがありすぎた一年。いや、むしろ今まで吹き出さなかったことが不思議なくらいの出来事が、今年一斉に起こった。起こしたのかもしれない。
精神的にも肉体的にも疲労した選手たち。
自分は契約してもらえるのだろうか。
どれくらいの評価をもらえるのだろうか。
チーム名はどんな風に変わるのだろうか。
チームマスコットたちは生き残れるのだろうか。
そんな激動の一年が終わった。

347 : ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/30 23:00:25 ID:vUvaFbkl
《INTSIDE・0》
ゲームがしたい。
とても楽しいゲームがしたい。
自分の力を知らしめるような、自分の権力を再確認出来るような、
自己満足に浸れるような、とてつもないゲームがしたい。
引っ越す時に、使い古した家財道具を新しく買い換えるように。
ボロボロになった雑巾を捨てていくように。
新しい家具を買う為に。
今持っている流行遅れの戸棚より、
最先端の機能もデザインも洗練された立派なアイテムがいいに決まっている。
だから。
そう、ゲームを始めよう。
まずは島を買おう。
次に機材を揃えよう。
プログラムを完成させよう。
そして、人間を買おう。
足りなかったら、また買い足そう。
そう、人間を飼おう。

348 : ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/30 23:02:33 ID:vUvaFbkl
明日からはもっと読みやすく投下するようにします…orz

349 : ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/30 23:06:02 ID:vUvaFbkl
しかも、誤《INTSIDE・0》 →正《INSIDE・0》 でした…何やってんだ自分orz


350 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/31 12:41:31 ID:NZkGNGoB
リレーも新しいのも職人さん方乙です。
来年もよろしくage

351 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/31 14:44:43 ID:Qt2ptCoY
瑞季は内野手登録ですよー。

352 :代打名無し@実況は実況板で:04/12/31 15:59:45 ID:y3GF307o
リレーも楽しみ。
新しいのも楽しみ。
ワクワクしてきた大晦日

353 :1・出発(1/3)  ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/31 21:30:40 ID:H80XneGu
慰安旅行である。
参加選手31人は船に乗っている。
『自然に満ち溢れた島で、のんびりとした時間を過ごそう!』が今回の旅行のテーマであるらしい。
若い者たちが参加するか不安だったが、堅苦しいチーム行事ではなく選手主催ということで、
喜んで話に乗ってくれたようだ。
『井口推薦・体にいい温泉が湧いている』の一言も決め手になったらしい。
『夢と感動をありがとう、福岡ダイエーホークス(仮)』というメモリアル写真集用の撮影もするとのこと。
今シーズン中、投手の場合・登板数6試合以上、野手の場合・出場試合15試合以上の選手は
半ば強制参加となった。
本来、この旅行を企画したのは井口資仁だった。
しかし彼は自由契約を勝ち取って、メジャー挑戦の準備中。本人は参加出来なくなってしまった。
選手会長の松中信彦(背番号3)は体調不良で病院通い。後から島で合流するとのことだった。
その他、河野昌人(背番号46)や辻武史(背番号58)、外人勢にも声はかかったが、都合がつかずに不参加。
せめてお土産ぐらいは買って帰ってやろうという話で一致した。
その他、リハビリや強行自主トレ、家庭の事情など、辞退したものも若手を含めて多かった。
それでも最終的には31人の大所帯。賑やかな団体旅行となった。

「島見えてきた!島!」
船内の窓から外を覗いている川ア宗則(背番号52)がはしゃいだ。
「あの島は違うよ。まだ30分はあるよ。少しボリュームダウン、寝てる人もいるから」
いつも冷静な三瀬幸司(背番号57)に諭される。波と風が強いので、全員船内に入るよう指示されていた。
窓をしっかり閉め、出入り口も暖かい空気が逃げないようにと船長自らキッチリ閉めてくれた。
「釣れるかな?」
釣り道具を持参している城島健司(背番号2)は、ワクワクした表情を隠さない。
隣で田口昌徳(背番号22)もその表情を真似てワクワクしている。
「田口さん、真似しないで下さいよ」
「別に真似してないよ。城と同じくらいワクワクしてるだけだよ」
「それを真似って言うんですよ」

354 :1・出発(2/3)  ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/31 21:33:01 ID:H80XneGu
隅では投手陣が円になっている。
「グーリン間に合わなかったなあ」
つまらなそうに新垣渚(背番号18)が呟く。
「また道迷ったのかなあ。日にち間違えたって可能性もあるよなあ、あの人の場合」
新垣はリンゼイ・グーリン(背番号63)が来るのを楽しみにしていたらしい。
「温泉があるって言ったんでしょう?」
和田毅(背番号21)が続ける。
「おお。ま、来たら来たで島ン中で迷子になりそうやな。それ見越して奥さんに止められとるんかも」
斎藤和巳(背番号66)が笑いながら言った。
「グーリンさん、奥さんに頭上がらないからなー」
「テラ、お前もだろ」
「あ、そう言うスギさんこそどうなんスか?」
「ウチは亭主関白だもん」
「どうかなー?」
杉内俊哉(背番号47)と寺原隼人(背番号20)の子供っぽい言い合いが始まる。
そんな騒がしい集団の横で、馬原孝浩(背番号14)はグッスリ眠っていた。
「和田ぁ、お前全然食っとらんやん」
茶菓子を指差し、斎藤が言った。
「今、腹壊してるんですよ」
「またかよー」
「だから何も食べたくないし、飲みたくないんです」
「お茶ぐらい」
新垣が湯飲みを差し出す。
「駄目。トイレに何度も駆け込む羽目になる」
「え?でも脱水症状起こすから、下痢の時はあったかい水分取った方がいいって聞きましたよ?」
寺原にまで言われた。仕方なく和田は出されたお茶を飲んだ。やはり喉が渇いていたらしい。
結局1杯飲んでしまった。船長からの差し入れである菓子もいくつか口に入れた。

355 :1・出発(3/3)  ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/31 21:34:43 ID:H80XneGu
船内に置かれた5つのポットと湯飲み茶碗を中心に、選手の輪が出来ている。
どの選手も笑顔で、たわいもない会話をしている。
菓子を食べ、お茶を飲み、島に着くのを楽しみにしている。
少しずつ、時計の針が進む。時を刻む秒針の音がやけに大きく聞こえるのは気のせいだろうか。
「井口も来ればよかったのにな」
ベテラン健在、大道典嘉(背番号55)が呟く。
「まあ、あいつはいろいろ忙しいですからね。仕方ないでしょう」
苦笑いをしながら鳥越裕介(背番号6)が答える。
「でも、ここまでセッティングしてくれたのはアイツだぞ?勿体無いっちゅーか……」
とりとめのない会話が続く。室内の暖かい空気。窓の外は変わらない風景。単調な時間が続く。
やがて、会話が途切れ途切れになり始めた。
自分が居眠りしていたことに気づいた和田が顔を上げると、斎藤がカーペットの上に横になっていた。
杉内もウトウトし始めたようで、座ったままコクリコクリと船を漕いでいる。
横を見る。寺原もすでに壁にもたれて目を閉じている。
「渚?」
新垣は先に寝ていた馬原の足を枕にして眠っている。
「あれ……?」
辺りを見回す。いつの間にか、多くの選手たちが横になってしまっていた。
座った体勢でいても、目をつぶって眠っている者がほとんどだ。
「なんだ……これ………三瀬さん?……神内、起きろよオイ!」
偏頭痛がする。締め切った空気が濁っているせいか。
(なんか……おかしい……)
和田は辺りを伺うように見回しつつ、やがてゆっくりと目を閉じた。
ポットの中の湯、茶菓子、それぞれに仕込まれた睡眠薬に気づくことなく。

【ゲーム開始】

356 : ◆UKNMK1fJ2Y :04/12/31 21:37:49 ID:H80XneGu
>>351
ご指摘ありがとうございます。またマヌケなポカを……もっと落ち着いて投下します。

こんな展開でスタートです。それでは良いお年を。

357 : 【大凶】 :05/01/01 02:16:45 ID:jmSFAJ/+
あけましておめでとう保守

358 : 【だん吉】 :05/01/01 02:17:15 ID:jmSFAJ/+
って大凶かよorz

359 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/01 02:55:04 ID:SJFyWQGk
ごめん…これだけは言わせて…

斎藤じゃなくて『斉藤』です…

職人さん続き楽しみにしてます!

360 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/01 20:26:07 ID:s71FYNI1
男・保守

361 :2・さあ、どうぞ1(1/4)  ◆UKNMK1fJ2Y :05/01/01 21:21:50 ID:8QjxQfVb
ゆっくりと、彼は目を覚ました。
(……いけね……寝ちゃってた……)
馬原は寝ぼけ眼を擦りながら体を起こした。船はまだ着いていないのだろうか。それにしても妙に静かだ。
他の選手達は……
残りの選手たちも、同じように床に転がっていた。
その床はカーペットの敷いてある船のものではなく、冷たいタイルだった。慌てて辺りを見回した。
会議室のような空間。
折り畳み式の横長机が整然と並べられ、それぞれにパイプ椅子が2つずつ添えられている。
その椅子の上には、全く同じバッグが1個ずつ置かれていた。
いや、全く同じではなかった。中身が微妙に違うらしく、膨らみ具合が違った。
「なんだ?」
部屋の隅には、選手それぞれの旅行鞄がまとめて置かれていた。城島の釣竿も立てかけられている。
「なんだ、ここ」
地面は揺れていない。つまり、船の上ではない。
訳もわからないまま、とりあえず横にいた新垣を起こすことにした。
見ると、新垣の首には銀色の首輪が巻きついている。馬原も自分の首に違和感を覚え、手をやった。
硬質の感触があった。
そして、一番奇妙なこと。
ユニフォームを着ている。
(なんでユニフォームなんだ?)
とりあえず、みんなを起こすことが先だ。ユニフォームのことは後で考えよう。

362 :2・さあ、どうぞ1(2/4)  ◆UKNMK1fJ2Y :05/01/01 21:23:35 ID:8QjxQfVb
「新垣さん、新垣さん、起きて下さい」
「……ん……」
「起きて下さいって。なんか変なんですよ」
仕方なく、失礼の無い程度に頬を叩いた。ようやく新垣が目を覚ます。
しかしまだ頭の中は寝ているようだ。目がトロンとしている。相変わらず寝起きの悪い先輩だ。
「他の人も起こして下さい。とにかく変なんで」
馬原はすぐ横の人物を見た。
無邪気そうな顔で寝ている。実は気性が激しくて、ベンチに鉄拳を食らわせるほどの人物とは思えない。
「スギさん、スギさん、起きましょう」
予想通り起きない。杉内の首にも銀色の首輪があった。馬原は腕を揺すった。
「スギさん、起きてください」
「………んあ……?……まはーら……?」
ようやく杉内が目を開けた。眠そうに、瞼をこすりながら。
「……着いたのか……?」
「いいから起きて下さい。んで、他の人も起こして下さい。お願いしますね」
他人を起こしながら、馬原自身の頭もようやく目覚めてきたようだ。
徐々に頭の回転が普段通りになってきている。次の選手を見、手を伸ばした。
起こされた選手がまた違う選手を起こし、徐々に室内に喋り声が広がっていった。
「起きろ!和巳!」という鳥越の厳しい声。
「神内―、何ゴロゴロしてんだよー」という三瀬の呆れたような声。
最後には、城島が自分の釣竿を取り出して、机のパイプ部分をカンカン叩き始めた。
バラバラと選手たちが起き上がり、居住まいを正す。

363 :2・さあ、どうぞ1(3/4)  ◆UKNMK1fJ2Y :05/01/01 21:26:01 ID:8QjxQfVb
「とりあえず、状況をまとめましょう」
城島がその場を仕切り始めた。自然と城島を中心に輪が出来る。
「最初に起きたのは?」
「俺です」
慌てて馬原が手を上げる。
「お前が起きた時はどうだった?」
「このまんまです。この部屋の中で全員寝てました。他には誰もいません。俺が起きたのもついさっきで、
すぐにみんなを起こし始めたので……」
「そうか」
城島が手を上げて馬原に合図をした。馬原もペコリと頭を下げた。選手たちが顔を見合わせる。
「どういうことだ?」
吉田修司(背番号49)が顎に手を当てる。その横で田口も眉間に皺を寄せている。
この部屋に窓は無い。長方形の無機質な部屋。
椅子の上に整然と並べられた鞄が逆に不気味だった。
「ここは目的の島なのか?」
「でも、島に着いたんなら、誰が俺たちをここまで運んだんだ?」
「荷物まとめて、しかもユニフォーム着せられて」
「全員寝てたって……」
「……眠らされた、のか?」
「まさか」
「何の為に?」
「誰が?」
「んなことしてメリットあるのって誰だよ?」
「ライバルチーム!」
「ムネは黙ってろ」
全員、ただ首を捻るしかない。
ふくれっ面の川アが、意見を求めるように馬原を見上げた。馬原も首を傾げる。
向こうでは三瀬が途方に暮れたような顔をしている。宮地克彦(背番号37)も口をへの字に曲げて、
何かを考えている。誰も建設的な意見を出せなかった。

364 :2・さあ、どうぞ1(4/4)  ◆UKNMK1fJ2Y :05/01/01 21:30:11 ID:8QjxQfVb
城島が大きく息を吐いた。
「出入り口は?」
全員の視線が一箇所に集まる。この部屋の中で、たった一つの扉。
一番近くにいた新垣がドアに歩み寄り、ノブに手をかけようとしたその時、
やけに賑やかな音楽が室内に流れた。驚いた31人は慌てて辺りを見回した。
天井に付いているスピーカーから流れているのだと気づいた。
『みなさん、ようこそ。わたくし、ゲームの進行役のミスターXです』
ボイスチェンジャーを使っているとすぐにわかる、わざとらしい声。撮影が始まるのだろうか。
撮影のことを『ゲーム』と呼んでいるのだろうか。
それとも本当に何か『ゲーム』をしている光景を撮影するのだろうか。
ホークスのことだ。そういう企画物の写真集を出しても不思議ではない。
『では簡単にゲームのご説明を致します。どうぞお好きな席にお着き下さい。
 椅子の上にある鞄は各自、足元に置いて下さい』
言われるまま、31人は思い思いの席に座った。席は合計36個あった。余った鞄は5個。
室内にいる選手全員が曖昧な表情をしていた。仕方なく放送に集中する。
『今日は、みなさんにちょっと殺し合いをしてもらいます』
誰も何も言わない。現状を理解出来ない。この放送は一体何を告げているのだろう。
殺し合い?殺し合いと言ったのか?聞き間違いだろうか?
『最後に残った2人が優勝です。ここから出ることが出来ます』
最後に残った2人。ここから出ることが出来る。
それらの言葉を組み合わせ、誰もが殺し合いという言葉との繋がりを再考していた。
あまりにも不可解だ。思わず新垣は横を見た。隣にいた和田と顔を見合わせる。放送は続いた。
『皆さんの足元にある鞄、その中にはそれぞれの武器や説明書、エリアの地図、食料などが入っています。
そうそう、申し遅れましたが、ここは「島」の形をとっています。脱出することは出来ません。
首輪は無理に外そうとすると爆発しますから、気をつけて下さい』
矢継ぎ早に話される。説明に追いつくことに必死で、とても完全理解までには至らない。
だが、ひとつだけわかること。事態はとんでもない方向に向かっている。

365 : ◆UKNMK1fJ2Y :05/01/01 21:32:13 ID:8QjxQfVb
>>359
 ご指摘ありがとうございます。今後の文章の方も修正しました。

366 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/02 09:23:26 ID:0YwbWX8z
新年早々職人さんキターーー!
生き残るのが二人ってのが非常に気になります。
続き楽しみです。

367 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/02 20:59:32 ID:o25nFMdH
★ゅ

368 :2・さあ、どうぞ2(1/4)  ◆UKNMK1fJ2Y :05/01/02 22:25:03 ID:yOcT2tOp
『地図には縦横の線が引かれています。それが各エリアです。2時間ごとに立ち入り禁止エリアが
 1個ずつ増えます。その時間以降そのエリアにいた人は首輪が爆発しますので、注意して下さい。
 首輪から出ているパルスに反応して、立ち入り禁止エリアのチェックをしますので。
 皆さんがどこにいるのかも首輪を通してわかります』
物騒な話は容赦なく続く。
『午前と午後の0時と6時、1日4回、定期放送を流します。そこで新しい立ち入り禁止エリアの発表を
 しますから、聞き逃さないようにして下さい。死んだ人の発表も行います。それから全員が出発した
 20分後に、この建物の周囲50メートルも立ち入り禁止区域になります。残っていたら、当然首輪が爆発
 します。また、最後の人が死んでから24時間たっても誰も死ななかった場合、全員の首輪が爆発します。
 いいですか?タイムリミットは3日後、つまり今日を1日目として4日目の昼の12時です。
 皆さんにはこの後、2分おきに1人ずつ出発してもらいます』
自称ミスターXは、一気に必要事項を喋った。
選手たちは口を挟む間も無く、ただ聞いているしかなかった。
「ちょっと待って下さい」
先生に質問するように手を上げて、ようやく発言したのは竹岡和宏(背番号68)だった。
「……殺し合いって、本当に殺し合いなんですか?」
『そうです』
「そんな物騒なこと……チームや警察が許さないでしょう?」
『いろいろと裏の力が働いていますので』
「裏の力って……そんなこと出来るはずないでしょう?」
『でも実際に君達はここにいます』


369 :2・さあ、どうぞ2(2/4)  ◆UKNMK1fJ2Y :05/01/02 22:27:22 ID:yOcT2tOp
「信じられるか!そんなこと!」
いきなり竹岡が怒鳴って立ち上がる。慌てて吉田が肩を捕まえた。
「竹岡、落ち着け」
「だって……やってられないっすよ!」
すると、バタンとドアの開く音がした。全員の視線が音のした方へと向く。
迷彩服を着た5人の男が銃を構えたまま入ってきた。無駄のないスムーズな動き。
4人の銃口は、室内に座っている選手たちに向けて様々な方向を向き、
ただ1人の銃口は竹岡を狙っていた。さすがの竹岡も驚いてうろたえる。
『抵抗すると、容赦なく排除します』
「そ、そんな……」
銃口はピタリと竹岡から動かない。慌てて吉田と三瀬が一緒に竹岡の肩を掴んで座らせた。
『続けます。ちなみにここは、現実ではありません』
全員がキョトンとした顔になる。
『バーチャル・リアリティの世界。仮想現実世界の中です。まあ簡単に表現するなら、
 全員同じ夢を見ていると思って下さい』
誰も何も言わない。声は続いた。
『現実世界での皆さんは、ある島の研究室で眠っています。その首輪をつけて』
馬原は無意識のうちに首輪に手をやっていた。
『ここは仮想世界ですが、現実に皆さんのいる島をモデルにしてあります。きちんと物に触れます。
 感触もあります。こちらで受けた痛みも現実に伝わります。つまり、こちらで心臓の鼓動が止まるよう
 な出来事があれば、現実の体もそれ相応のショックを首輪から受け、心臓が止まります。
 要するに、死です』
誰かが何かを床に落とした。カラン、という乾いた音が室内に響く。
『ですから皆さんは死なないように戦わなければなりません。自分が誰かを殺さなければ、
 逆に誰かに殺されます。現実の死を迎えたくなければ、生き残ることです。殺すことです。
 首輪が爆発すれば、当然死にますから、念の為』
張り詰めた空気。徐々に不穏な何かが流れ始める。
『それから、皆さんの首輪にはレベルが表示されます。スタートは全員レベル1です。
 何のレベルかは自分で考えて下さい』

370 :2・さあ、どうぞ2(3/4)  ◆UKNMK1fJ2Y :05/01/02 22:29:39 ID:yOcT2tOp
「あ、あの」
杉内が手を上げた。
『はい、杉内くん』
「首輪にレベルが表示されるんですか?」
『そうです』
「どうやって自分で見るんですか?」
『よく気が付きました。見えないのが普通です。ですが、お友達に見てもらったり、何かに写して見たり、
 工夫して下さい。レベルランプは通常も点灯していますから、夜はハイネックの下とかに首輪ごと
 隠した方が得策ですね』
途端に全員がアンダーシャツのハイネックを引っ張り上げた。
『レベルを上げる方法は様々です。皆さんなりに鍛えてみて下さい。高い人の方が色々と有利ですので』
レベル。一体何のレベルなのか。
『皆さんの進化、成長を楽しみにしています』
「ふざけるな!!」
突然放送とは違う場所から怒鳴り声が上がった。全員の視線と銃口が声の方を向く。
水田章雄(背番号44)だった。
「そんなこと簡単に納得出来るはずないだろ!第一、殺し合いだとか武器だとか仮想現実だとか、
 そう簡単に……!」
言葉に詰まる。気持ちばかりが急いてしまって、言葉が続かない。
スピーカーの向こうの男は、不気味なほど冷静だった。パンパンと軽く手を2回叩いた。
『そんなに疑うならどうぞ、鞄の中をご覧下さい。ただし、水田くんだけ。水田くん、
 誰にも見られないように、自分の足元の鞄の中を見て下さい』
視線が水田に集中する。今更嫌がることも出来ず、水田は恐る恐る鞄を膝の上に置いた。
ゆっくりとジッパーを開け、中を見る。右手で中を探り、静かに顔を上げた。
「……水田さん?」
隣に座っていた瑞季(背番号56)がその顔を覗きこむ。
『他の者は見ない!』
弾かれたように瑞季が正面を向いた。その他の選手も慌てて何故か背筋を正した。
水田は呆然とした表情だった。

371 :2・さあ、どうぞ2(4/4)  ◆UKNMK1fJ2Y :05/01/02 22:31:48 ID:yOcT2tOp
「………これは……本物なのか……?」
『試してみますか?』
鞄の中から右手を出す。そこに握られていたのは、1丁の拳銃。
「………嘘だ……本物のはずがない!」
『おや、水田くんは本物を見たことがある?』
「な、無いけど……嘘だ!これはオモチャだ!そうだ、ここが仮想現実なら……そう簡単に死ぬなんて……」
『じゃあ試してみるといいです。試しに自分のコメカミに当てて、引き金を引いて御覧なさい』
水田の顔から血の気が引いた。男は鼻で笑った。
『オモチャだと言ったのはあなたですよ。やって御覧なさい。男に二言は無いはずです』
唇まで震え始めた。追い立てるように言葉は続く。
『もしそれがオモチャだったら、まあ、そういうことです。ですがこのゲームは続きます。
 首輪がある限り、何も変わりません。ですがもし、その拳銃が本物だったら……』
一瞬の沈黙。
『皆さん、信じて下さいますね?』
含み笑いを込めた響き。
『さあ、水田くん、どうぞ』
男が晴れやかに告げる。迷彩服の男達の銃口が水田の方を向いた。
水田は震える右手を持ち上げ、自分のコメカミに当てた。銃はカタカタと震えていた。
『さあ、どうぞ』
落ち着いた声が、ゆっくりと急き立てる。誰も、何も言わない。ただ水田を見つめている。
周りにも聞こえるような荒い息をすると、水田は無理に笑った。口元は引き攣っていたが。
「だ、大丈夫だ、こ、これは、オモチャ、だから。死ぬなんて、そんな、か、仮想現実、なんて」
しばし躊躇った後、ギュッと目を閉じ、引き金を引いた。
鼓膜を破るような破裂音。誰もが身を縮めて目をつぶった。
硝煙の臭いと白い煙。誰かが上げた小さな悲鳴。
ゆっくりと水田の体が前に倒れ、机に突っ伏した。沈黙が落ちる。
『………言ったでしょう?』

【残り30名】

372 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/02 23:54:00 ID:fnOX9hsJ
すいません、残り31名じゃないですか?
松中を別として33名ですよね?

373 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/02 23:56:34 ID:fnOX9hsJ
すいません、グーリン乗り遅れてたんですね
逝ってきますorz

374 :36:05/01/03 00:58:02 ID:pX0NTNAw
更に連投すいませんが、
小椋、馬原、柴原チーム→小椋、新垣、柴原チーム
端季を外野手→内野手、《INTSIDE・0》 →《INSIDE・0》、斎藤→斉藤に
訂正して保管庫に収録させていただきました。

375 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/03 16:28:03 ID:4fz+kf8D
捕手は田口

376 :59:05/01/03 23:52:26 ID:w+Z3gi0n
リレー44. 灰色の夢

 無機質なライトグレーの廊下を、馬原孝浩【14】は歩いていた。
 何故そっちの方向に行こうと思ったのかは、自分でも解らない。ただ、足が勝手に進
むのだ。
 永遠に続くかと思われた廊下は、唐突に終わる。
 階段ホールを前に、馬原ははたと立ち止まった。
 ―――下だ。
 誰かが頭の中でそう言ったような気がした。下に行け。誰の声だろうか……どこかで
聞いたことのあるようなその<声>は、しかし馬原がその持ち主の名前を思い浮かべるまで
には至らなかった。
 馬原は地下1階に辿り着いた。階段はそれ以上下には続いていない。
 そのフロアは先ほどと違い、耳鳴りのような低い振動音が絶え間なく聞こえていた。
何かの機械が稼動しているときに出るような音だ。
 ―――壊せ。壊さなくちゃならない。
 また<声>がした。何をだよ、と馬原は思った。しかし<声>はもう答えてはくれない。
 何を壊すって?
 ここは何処?
 馬原は髪を掻き毟ろうとして頭に手をやった。そこで、自分がホークスの帽子をかぶ
っていることに気が付く。
 これは、夢なのか―――
 その時、ドンという衝撃が馬原を襲い、視界が暗転した。


377 :59:05/01/03 23:52:56 ID:w+Z3gi0n
 次に瞼を開くと、森本学【29】が心配そうな表情で馬原を覗き込んでいた。
 さっきまでと様子が違う。畳がある。和室のようだ。
 そう、確か今は田口さんたちと神社に篭っているのだ。じゃあ、あれは、やっぱり夢?
 「おい馬原、大丈夫か?マジ悪かったって」
 森本が両手を合わせてしきりに謝っている。どうしたんだろう。
 「もしかしてコイツ気付いてないんじゃないかー?」
 田口が隣の部屋で笑った。馬原はきょとんとして部屋の中にいる人たちを順番に見回す。
 神内靖【38】以外が馬原を見て笑っていた。
 「森本、寝てるお前に気付かずに腹思いっ切り蹴飛ばしたんだよ」
 的場が説明した。そう言われれば横腹に鈍痛が認められ、馬原はようやく合点がいった
というように腹をさすった。
 「よっぽどぐっすり寝てたんだな」
 「その深い眠りを一発で覚まさせる蹴りを先輩にいただきましたよ」
 馬原も明るくつとめて返す。変な夢を終わらせてくれたんだから、良かったのだ。

 「その様子だと、放送があったのにも気付いてない……か?」
 田口が言った。
 その通りだった。
 倉野、辻、ゴメスが新たに犠牲者となったことを聞き、馬原は目の前が暗くなる思い
になった。
 確実にゲームは動いているのだ。「奴」の思い通りに。

378 :59:05/01/03 23:53:27 ID:w+Z3gi0n
 「そろそろ交替の時間だな」
 的場が周りを元気付けるような明るい口調で言いながら、おもむろに立ち上がった。
 「交替?」
 「そう。見張り。今は神内がやってくれてるから」
 確かに部屋の中に神内の姿は見当たらなかった。
 途端、馬原は自分が着くや否やそのような危険を押し付けて自分だけ眠り込んでしまっ
たことに気が付く。
 「すいません、俺、勝手に寝ちゃって……!」
 「いいんだよ。どっちみち体調悪い人に見張りはさせられないし」
 「でも……」
 「頭痛は治った?」
 そう問われ、馬原は酷かった頭痛が少しだけ回復していることに気付いた。
 ぐっすり眠れたのが良かったのだろう。
 「もう大丈夫です。だから、次は僕が見張りをします!」
 「いや、お前は川崎と合流したいんだろう?だったら早く出発したほうがいい」
 「でも……」
 的場の気遣いに、馬原は首を振った。
 「皆さん甘えっぱなしで行けません。僕にも見張りをやらせてください」
 「じゃあ、2時間だけ馬原に頼もうよ。なっ」
 田口が台所から首だけを出して言った。お茶を沸かしはじめたらしい。
 その意見に異論を言うものはおらず、馬原は見張りを任せてもらえることになった。

379 :59:05/01/03 23:53:43 ID:w+Z3gi0n
 神内は小さな和室で外の様子を窺っていた。手にはボウガンがある。これが一番良い
武器だったらしい。
 確かにこの集団の中にレギュラークラスの選手はいないので、必然的に武器は弱くなる。
 城所は鈴(これは鳴子としてそこそこ活躍している)、そして森本は望遠鏡(これも見張り用として多少は活躍する……かもしれない、今は神内の脇に無造作に置かれている)だ。
 馬原の接近に気が付くと、神内は怯えるように肩を震わせた。
 その様子に少し気まずいものを感じつつも、馬原は笑顔を作ってみる。
 「神内、見張りを交替するよ。お疲れさん」
 「もう頭痛は治ったんですか」
 「ああ……おかげさまで、ぐっすり眠らせてもらったから」
 そう言うと、神内はようやく少し表情を和らげ、手に持ったボウガンを馬原に
差し出した。
 馬原はそれを受け取ろうと手を伸ばす。
 瞬間、神内の動きが止まった。
 「………う」
 「どうした?」
 怪訝そうに馬原は言った。神内は視線を床に落とし、しばらく黙り込む。
 「……神内?」
 「何でもありません」
 神内は絞り出すような声で言い、そのまま早足で部屋を出て行った。馬原は不思議そう
に首を傾げながら、畳の床に腰を下ろす。

 馬原は知らない。神内が見ていたものを。
 それは馬原が自分でもまだ気付いていない、腕時計のディスプレイに表示されている「2」という数字であり、そしてその数字が何を意味するのか、神内はもうその時には
自分なりの結論に達しようとしていたのだ。
 それがすなわち、仲間を傷つけたあかしであるということに。

【残り48人】(残り9人でゲーム終了)

380 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/04 00:36:16 ID:SmlqGtID
職人さん乙です!馬原と神内どうなるんだろう。

381 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/04 05:27:38 ID:7O0w+9Sb
ダブル職人さん頑張ってくださーい♪♪

バリおもしろいっちゃ☆

382 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/04 21:20:39 ID:ZAS++yhY
2つ同時進行なのもおもろい
職人さん乙です
続編期待保守

383 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/05 01:40:27 ID:3ofoQOww
最初のも新しいのもどっちも面白い!!!!
早くつづきがみたい!


384 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/05 18:08:33 ID:3ofoQOww
早くみたい・・・

385 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/06 01:10:05 ID:4cmpI4oy
ほしゅ

386 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/06 03:41:48 ID:1qF2PLGK


387 :1/2:05/01/06 10:14:02 ID:CBDarUwV
リレー45 birth

彼は腕を回した。
随分と久しぶりの感覚のような、ついさっきまでしていたことのような。
とにかく今彼の頭にあることは、その行為の心地よさだった。
身体を動かす事により、心の底から喜びが沸き上がってくる。
軽くジャンプをする。
嘘のように身体が軽い。……嘘のように? 自分は何と比べているのだろう? わからない。
だがとにかく今は身体を動かす事が気持ちいい。
走り出してみた。
どこまでも走って行けそうな気がした。
走り続けると軽く汗が出、少し息があがるが、それすらもが爽快だ。
何も考えずに、いつまでも走り続けたい気がする。いつまでも、いつまでも。
……
彼はふと立ち止まり、自分の右のこぶしを握ってみた。
自分の前腕の筋肉が、力を入れるのに合わせて動くのがわかる。
最初にしたように、腕を回してみた。
思い付き、石を拾ってみる。
ゆっくりと振りかぶり、軽くその石を投げた。
緩い軌跡を描き、石は木へぶつかった。
もう一つ拾い、投げる。今度は先程より強く。
鋭いぴしっという音が響いた。
拾って、投げる。拾って、投げる。拾って、投げる。
単純な動作なのに、何度やっても飽きない。
……?
彼は自分の頬が濡れていることに気が付いた。

388 :2/2:05/01/06 10:15:01 ID:CBDarUwV
何を泣いているのだろう? ぼんやりと考える。
思い出さなければいけないことがあるような気がする。しなければいけないことがあるような
気がする。
そのために自分はここに現れたのではなかったか?
現れる? 現れるとは何だろう。
自分は誰だ?
再び自分の右手を見つめた。
何者かと約束したような気がする。
『そちらに行く前に、最後にこれだけさせてくれ』
自分の声を思い出す。
思い出さなければ、思い出さなければ……

「チーフ! No.15の制御ができません!!」
「そんな馬鹿な……周りに他の個体はないな? 一度消せ! 再プログラミングだ!」

彼はそのまま意識が暗くなるのを感じた。
駄目だ、消える訳にはいかない! 自分が何かはわからないが、自分にはやらなければいけな
いことがある!

「消え……ません……完全にこちらの制御を外れました……」

彼は自分の意思が勝利をおさめたことがわかった。
自分は何者なのか。何をしなければならないのか。思い出せそうで思い出せない。
何となく自分に残された時間は少ないと感じていた。これは神の気紛れが許した最後の猶予な
のだと。
一刻も早く誰かを見つけなければ。
彼は再び歩みを始めた。

389 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/06 16:29:14 ID:yXh0iSWs
>>387-388
職人さん乙です!
藤井……(ノД`;)゜・。゜

390 : ◆UKNMK1fJ2Y :05/01/06 20:23:26 ID:MYXebgBb
単独でVRソフロワを書いていた者です。
自分の文章が予想以上に長くなってしまったことから、
保管庫管理人36様のお力をお借りして、保管庫で連載させて頂くことになりました。
よろしければ、そちらでご覧頂ければ幸いです。

391 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/06 21:36:10 ID:WswdnHFL
リレー、いい感じですね。
藤井の存在は、新しい試みとして、これから先が楽しみです。

VRソフロワ、お気に入りに登録!
井口の存在がうさんくさくて、これはこれで楽しみです。

392 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/06 22:14:38 ID:yXh0iSWs
http://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1105012839/
見守るスレたってた

393 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/07 09:58:50 ID:GBwuTiqj
保管庫ってどこですか??

394 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/07 12:23:15 ID:3kwe1n4b
保管庫
ttp://sbh.kill.jp

395 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/07 13:31:11 ID:GBwuTiqj
どうもです

396 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/07 13:50:30 ID:hEiT+t+I
良スレだね

397 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/07 19:12:11 ID:3kwe1n4b
マリバト即死で怖いので捕手

398 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/08 02:12:45 ID:TDu7jg2T
保守

399 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/08 12:24:16 ID:+JddkrB4
捕手

400 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/08 14:03:46 ID:W1cGVe0K
>>390
連載乙です。

このスレはリレー職人さん専用ってことになるのかな。
なんとなくこのスレで読みたい気もするけど、保管庫の
管理人さんの負担が少しでも軽減されるようなら
それに越したことはない罠。

401 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/08 14:56:32 ID:Wg8i72zQ
>>400
見守るスレで連載とリレー混じると読みづらいとか保管庫でやれとか新しくスレ立ててやれとか言われたからだと思う

402 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/08 16:04:23 ID:wF+cQ1N4
なんか、ソフトバンクが、キー局に対してカネを払って、ホークス戦を
中継させるって本当か?
もちろん、テレビ局からの放映権料は無料、スポンサー料相当額を払う
って条件で。

403 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/08 16:34:40 ID:6qlr1DOk
>>402
ワシの孫ならやるかもしれんのお

404 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/08 23:40:49 ID:Wg8i72zQ
保守

405 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/09 16:53:27 ID:6Tu4u1gs
保守

406 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/09 21:36:18 ID:gqqIsudQ
職人さん達の帰りを期待保守

407 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/09 22:55:37 ID:I2LQPJlb
>>16のダイエーのバトロワ感動した・・・。
馬原がアレだがorz

408 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/09 23:15:26 ID:llFw0kCH
ダイエーの時の職人は和田のファンだろうね
同じ傾向の人なら楽しめるでしょうな
自分の応援してる選手には愛が注がれてなかった…onz

409 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/09 23:17:48 ID:b/ZFOpxw
ダイエーバトロワは筆力がすごいよね
あれはリレーでは出来ないだろうなと思う

410 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/09 23:59:08 ID:Zv6PcCFG
>>408
同じく・・・・orz
でも、力作だったなあ。
一気に全部読んで、夜が明けちゃったよ。

411 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/10 04:03:02 ID:BtbELNN0
職人さんが充電中みたいなので感想。

>ダイエーバトロワ
力作で一気に読んだ。
この作者は女性だと確信した。
そこはかとなく(いやもっと?)腐女子のかほりがw

>ソフロワ
複数リレーで書いているのにすげー面白い。
黒沢映画の「隠し砦の三悪人」みたいな、書いている職人さん達も
予想できない展開がいいね。特に背番号15!・゚・(つД`)・゚・
個人的にはミズキと稲嶺のヘタレコンビがツボ。
杉内の武器とズレ・グリコンビの翻訳機には松中しく笑った。

他球団バトロワは読んでいないが、それと比べてどうなんだろう?
出来が良いよね?

412 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/10 04:45:53 ID:qQGhKa4P
読んでないのはともかく
他球団のを引き合いに出すならこちらが適当。

各球団のバトルロワイアルを見守るよ 二巡目
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1105012839/

413 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/10 10:53:09 ID:gxhUDWm7
ダイエーはちと腐女子なかんじがしたが力作で良かった。
ソフトバンクも先の読めない展開がおもしろい。

他球団は完結してないがロッテがおもしろいと思う。

414 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/10 11:32:16 ID:JhuvlR/B
ロッテバトロワが好きであれみたいの書きたいと思ってる
そんなイチ書き手。

415 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/10 15:52:56 ID:ytfXPhmS
他球団ロワで盛り上がるのもスレ違いっぽくなってなんなので
落ちた見守るスレ立てようと思ったけど駄目だった…


416 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/10 21:53:05 ID:x8Od9tyg
見守るスレとヤクルトが落ちた!?

417 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/10 22:24:47 ID:gxhUDWm7
保守

418 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/10 23:28:02 ID:ryHFE+4B
>個人的にはミズキと稲嶺のヘタレコンビがツボ。

はげどー。
ねずみ男とか峰不二子みたいに
敵か味方かってかんじで、登場するとおもしろい。

田口組とか柴原組とか、グループもいいね。
最終的に「革命」が起きるのか?
9名を除いて全滅するのか?
最後がどうなっているのか楽しみ。

419 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 02:47:20 ID:ldTE2DbV
>418
ねずみ男姿の稲嶺と、不二子ちゃん姿のミズキを想像して
しまったではないか・・・_| ̄|○

420 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 14:49:20 ID:k08U+7Ss
不二子ちゃんな瑞季ワロタ

421 : ◆7KR.e180t. :05/01/11 15:27:36 ID:Ud1q+9CM
46、夜の静寂

松中信彦【3】はじっと画面を覗き込んでいた。
そう最近発売されたPSP。松中自身は買ってないが―、それによく似た小型の液晶を。
そしてそこに映る、いくつかの光の点を。説明書を読む前になんとなくこの機械の使いかたは
わかった。これは―――選手の居所がわかる機械だ。
説明書にはこうも書いてあった。
『三冠王おめでとう!すばらしいですね。私どもとしてはぜひあなたには勝ち残ってもらって
ソフトバンクホークスでも4番として活躍してほしいと思っています。がんばって!』
と。
…ふざけるな。それを読んだ瞬間、松中は紙をびりびりに破き捨てた。
なにががんばってくださいだ。俺にこの機械をあたえたことを後悔させてやるさ。

ドーム前で吉本と井口を目撃した後、松中は吉本を追いかけた。しかし見失ってしまいしかたなく
民家に入り、そこで武器の確認をした。初めてそこで、この機械の存在を知り、とにかく誰かと
合流したいと思い、液晶を見ながら今、ぽつぽつと木が生える草原を歩いているのだ。
「こっちに二つ光ってるな。二人でいるってことはやる気はないはずだし…行ってみるか」

422 : ◆7KR.e180t. :05/01/11 15:28:02 ID:Ud1q+9CM
液晶と、手持ちの地図を見ながら少しづつ歩みを進めていった。いつのまにか森の中に入ったらしく
ただでさえ夜になってきて暗いのにさらに暗くなった。
液晶の光がかなり近くなった。すぐそばにいるはず…
不意打ちされるかも、と一瞬考えたがそこはチームメイトを信じて言った。
「松中だ!誰かいないのか!?俺はやる気はないぞ!!」
しかし、なんの反応もない。夜の森は鳥の鳴き声もなく、とても静かなままだった。
いないのか…?
そう思って引き返そうとした時だった。前方に人らしきものが寝ているのに気づいた。暗くて顔
は見れないが、確実に人だと判断できた。
「まさか…」
松中はその人影のもとに駆け寄った。いやな予感は的中した。そこにいたのは、いやあったのは
金子圭輔【53】の死体であった。
胸の中心を木で作られた槍のようなもので射抜かれていた。
松中はさらにその先に人影が倒れているのにも気づいた。
駆け寄るとそれは榎本敏孝【43】だった。同じように槍で胸を貫かれている。
「金子。榎本……」
なんともいえない感情が心のそこから湧き上がってきて、松中は大声をあげそうになった。
うちのチームにこんなひどいことをするやつがいるなんて…
松中はしばらくその場を動けなかった。夜の静けさだけが彼の周りを取り囲んでいた。

【残り48人】(残り9人でゲーム終了)

423 : ◆7KR.e180t. :05/01/11 16:16:03 ID:o5aXEepF
マイPCが復帰しました。
これから少しづつ投下していきます。よろしくお願いします。

424 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 16:38:10 ID:YsM+z9Ta
待ってました!ありがとう!!!

425 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 17:33:38 ID:E5wTjd54
ほしゅー!!

426 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 20:51:57 ID:5x0sFYg8
23会長が登場!!

427 :1/4:05/01/11 21:29:35 ID:AXCpiI5f
47.逃げる

佐藤誠【31】は道を見失っていた。
ドームから出てとにかく遠くへと思ったのがいけなかった。
気が付いた時には自分が地図上のどこにいるのかわからなくなっていた。
地図は自分がどこにいるのかわかって初めて意味を持つ。生憎目印が何も目に入
らない草っぱらの中にいる為に、現在地を特定できなかった。
そして荷物を一つ抱えている事が、彼の負担を大きくしていた。
荷物。それは走っている途中に偶然見つけてしまった山田秋親【17】だった。
荒野の中でぼーっと座り込んでいた山田を見つけ、反射的に声をかけてしまった
自分を、彼は呪っていた。
それは一回目の放送が終わったばかりの時だった。荒野でへたりこみその『脳内
放送』を反芻している時、同様にへたり込んでいる山田をほんの10m先に認め、
反射的に名前を呼んだ。ぼぉっとして見えた山田に危険性は感じなかった。
出発時に見た人の死。脳内に声が響くという異常な体験。心が弱っていた。誰で
もいいから話しかけたかった。
だが山田は話し相手としては適さない相手だった。
声を、発しない。
佐藤は最初、興奮状態とこちらを攻撃しない人間を見つけた事での嬉しさで、自
分ばかり喋っていた。その為に気付くのが遅れた。
だが少しして異常に気が付く。
「……山田? 俺の話聞いてるか?」
それにすら反応しない山田の顔を覗き込み、戦慄した。
こんな目をした人間は今までに見た事がない。
死んだ目と言うのがどんなものかわかった。
目は、表情だ。その目は心が死んでいることを示した目だった。

428 :2/4:05/01/11 21:30:16 ID:AXCpiI5f
「おい、山田……俺の言う事わかるか?」
彼は微かに首を縦に動かした。
(……あの時一切反応がなかったら、置いて行けたはずだ)
後になって佐藤はそう考える。
だが微かな人間としての反応が彼の心を鈍らせた。
「立てるか? こんな見晴しのいい所でぼーっとしておく訳にもいかないぞ。
動こう」
山田はのろのろと立ち上がった。
佐藤が前に立って歩き出すと、それに合わせてついてくる。
それからが長かった。
もの言わぬ人間との行軍は辛いものでしかなかった。
最初は積極的に話しかけた。
「まぁ……お前も山村の事とかあって辛かっただろうけどさ」
「でも俺たちはその分頑張らなきゃいけないだろ」
「そんなんじゃ山村も浮かばれないぞ」
全ては徒労に終わった。単純なイエスノーで答えられる問い以外には、ほとん
ど反応がない。
「お前俺たちが今いる場所とかわかんねぇ……よなぁ」
地図を広げ聞いてみたが、微かに首を横に振るだけだった。
最初の内は闇雲に走ったが、ドームよりも南に行っていないであろう事だけは
確信が持てる。
だがまだ川にも当たってない。
結構な距離を歩いた事を思えば、恐らく蛇行しながら東に向かって来たという
事だろう。
そう思い彼は方向を変えることにした。東に行き過ぎると4時の時点で立ち入
り禁止になったエリアに突入してしまうかもしれない。
辺りは急速に暗さを増し、すぐに夜が訪れた。少し肌寒い。

429 :3/4:05/01/11 21:31:05 ID:AXCpiI5f
そして今。二回目の放送は二人で聞いた。佐藤の気鬱さは増す一方だ。
何となく道を外れ、低い灌木の間に座り込んでしまう。山田も隣に膝を抱えて
座り込んだ。
その時彼は前方から誰かが来るのを見た。夜暗い中を懐中電灯を点けて歩く様
は、いかにも不用心に感じられ、誰かを狙う人間には見えない。
声をかけようかどうしようか。迷ってるうちに、どんどんと近付いて来る。
(別にこちらに気付いてる訳じゃないよな?)
少し不安になるが、灯りは一度もこちらを捉えてはいない。
危険な人間かもしれないと思う一方で、山田と二人の行軍は耐えられないと投
げやりになりかける自分もいる。
声をかけようかな。後10m程にまで近付き、佐藤はその灯りの先にいるのが
寺原であることを知った。今日は幸い満月の様で(満月の設定と言うべきなの
か)、こちらは灯りがなくとも姿はわかる。
そして銃を握っていることも。

430 :4/4:05/01/11 21:31:37 ID:AXCpiI5f
(今期の成績に準じてるなら、なんでテラが銃なんか?)
一気に疑念が吹き上がる。冷や汗がたらりと落ちるのがわかった。
(別に銃持ってるから即誰かを殺したとかじゃないだろうけど……)
息を潜め通り過ぎるのを待とうと考える。
その間にも懸命に目をこらす。
寺原の目が視界に入った。
目が死んでいた。山田の目を見ているからわかる。あれは正気を失った目。
「うっ」
思わずうめき声が出た。光の輪が動いた。
(発見されるのも時間の問題だ!)
佐藤は、山田を押し出した。寺原の側へと。
そしてその間に自分は後ろを向き、全力で駆け出す。
とにかく今は
逃げる

431 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 21:34:59 ID:AXCpiI5f
付け忘れ

【残り48人】(残り9人でゲーム終了)

432 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 21:53:39 ID:mFRMFWie
48、往生際

「静かですね、和巳さん」
「せやな。静かすぎやな」
 斉藤【66】と川崎【52】は診療所への道を黙々と進み、東西に横切る川ぞいまで来てい
た。懐中電灯で照らされた川面は本物の川のように流れを作っている。ように見える。

 異様な世界に放り込まれ精神が高ぶっているのか、普段なら気にならないような些細な
事も今はとても気になる。
 それにしても、この静けさは異様だ。喋り声や自分たちが歩く音は聞こえるのだが、自
然界の音が聞こえない。風のそよぐ音や川のせせらぎが聞こえないのだ。
「やっぱ、バーチャルリアリティでも自然の音までは再現できないんですかね」
「かもな。なんや色々やったら負荷がかかるとか言うて、いらんもん入れてへんのとちゃ
うか」
 これだけ静かなら、自分たちの歩く音が他の人間に聞こえるのではないか?もし、自分
たちの近くにやる気になっている人間が居たらどうする……?
 いや、それは考えすぎだろう。普段なら笑い飛ばしてしまうような事も真剣に考えてし
まっている。考えをリセットしようと斉藤は軽く頭をふった。
 「?」
頭をふった瞬間、視界の端に光のようなものが映ったような気がした。瞬間、視界に映っ
たものから逃げるように体が動いていた。隣の川崎の体をつきとばしながら斉藤は叫ぶ。
「ムネ!よけろ!!」
「!!!!」
立て続けに飛んできた槍が2人を襲った。1本は斉藤、もう1本は川崎を狙っている。
いくら若くて反射神経抜群だといっても、後から気づいた川崎が背後から襲い掛かった槍
を完全にかわすのは無理があった。
「ぐっ」
「ムネ!大丈夫か?」
 慌てて斉藤が駆け寄るが、川崎のユニフォームのわき腹付近が赤く染まっている。



433 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 21:54:32 ID:mFRMFWie
「よけんなや。俺、後3人殺(や)らなあかんねんから」
二人が振り返ったそこには歪んだ笑みを顔にはりつけ、竹岡【68】が木の槍を手に立って
いた。
「竹岡さん……」
「ああ、そうか。別に3人殺さんでもええか。お前ら活躍してんねんからええ武器もらっ
とんのやろ?それ、俺にくれや」
「……俺ら、ええ武器なんかもろてませんよ」
竹岡を正面から見返し、冷たく斉藤は言い放った。
「そんな事あるか!お前ら盗塁王と10勝投手やろが!」
「ほ、本当です……。俺の武器、これ、ですもん」
苦しそうにわき腹を押さえながら、川崎はハリセンを取り出す。
バシッ
取り出されたハリセンは、竹岡によって地面に叩きつけられた。
「ふざけんな!そんなん騙される思てんのか?」
「ふざけてませんし、騙そうとも思てません。ふざけてるのは竹岡さんの方とちゃうんで
すか?後3人殺すとか、ふざけてるとしか思われへん」
地面に落ちたハリセンを拾い上げながら斉藤は竹岡とにらみ合う。


「お前、調子のんなよ?……まあええわ。お前ら殺したら済む事やしな!」
「和巳さん!!」
 竹岡が斉藤に飛び掛る。もう駄目だ。相手はやる気なんですよ和巳さん!挑発なんてす
るから!思わず川崎は目を閉じてその惨劇を見ないようにかまえた。

434 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 21:55:12 ID:mFRMFWie
「…………っ!畜生!!」
「っと。動かんとって下さいよ。メスってよう切れますから」
 川崎がおそるおそる目を開けると、竹岡ののど元にメスがつきつけられている。こちら
にろくな武器がないとふんだ竹岡が槍を振りかぶる間に、メスをのど元につきつけられたようだ。
「ムネ、先逃げろ」
「え、でも」
「ええからはよ行き」
 竹岡をにらみながら、ハリセンを渡し川崎をうながす。
「じゃあ、あの場所で待ってますから。絶対…来て下さい。絶対、ですよ!」
そういい残すと、川崎はふらつきながらこの場を離れた。


「早速ですけど、その手にもってる物騒なもん捨ててもらいましょか」
「チッ」
 竹岡の持っていた木の槍が地面に落とされる。斉藤はすかさずそれを川に蹴りこんだ。
しかし斉藤は、まだ竹岡がノコギリを持っている事に気付いていない。
「あーあ、折角作ったのになぁ。お前人の努力無駄にすんなや」
「俺、他人が作った砂場の城とか積み上げられた積み木とか崩すん昔っから好きなんです
よ」
「偉そうに言うことか」
「偉そうに聞こえるんは自分を卑下してるからちゃいますか?じゃあ、次は竹岡さんに川
に飛び込んでもらいましょか」
 ……川に飛び込む。その言葉を聞いた途端竹岡の顔色が変わった。
「ちょお待てや!このまま川に流されたら禁止区域入るやろが!」
 竹岡が言っているのはE-4の事だ。8時から禁止区域になる。
「そうですね。そろそろ8時やから流されたら危ないですね。それか禁止区域になる前に
海まで流されたら大丈夫ちゃいますか?」
 そう言いながら斉藤はジリジリと竹岡を川のほうへ追い込んでいく。メスがのど元にあ
る竹岡は後退していくしかなかった。

435 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 21:55:42 ID:mFRMFWie
 くそっ。俺はあいつを殺さなあかんのに、こんなとこで何してんねん。クソガキになめ
られてるやんか。このまま終ってたまるか!
「そんじゃぁ、この辺で」
「せやな。俺一人で飛び込むん寂しいねん。お前も一緒にどや?」
「あいにく水着忘れたんですよ。すんません。じゃ」
 斉藤の左手が竹岡の胸を押すその瞬間。メスを持った右手がわずかにのど元から離れる。
「悪いなぁ。俺、往生際悪いんや!」
 ニヤリと笑うと竹岡は背中に隠していたノコギリを横殴りに振った。
「!」
 斉藤と竹岡はもつれつつ、川に落ちていった。

【残り48人】(残り9人でゲーム終了)

436 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 21:57:07 ID:mFRMFWie
◆7KR.e180t.氏復帰乙です!
>>427-431氏も乙です!

437 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/11 22:57:16 ID:mcQRO7Z/
ウホッツ
いい展開

438 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/12 02:09:08 ID:ewGKJTfr
職人さん待ってましたー!!
和己さんに山田さんはどうなる〜??めっちゃ楽しみや!!

439 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/12 02:17:50 ID:dKQNBs22
スマンが見守るスレ誰か立ててくれないか?
駄目だった。

落ちた前スレ
各球団のバトルロワイアルを見守るよ 二巡目
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1105012839/


440 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/12 11:25:53 ID:BWgR95dk
できて2ヶ月たったスレって12時間書き込みなかったら落ちるって本当?
怖いので捕手

441 :1/3:05/01/12 19:46:43 ID:OhqZNTtB
49.チキン

「くそっ……何の嫌味だよ」
自分の鞄を点検永井智浩【19】は『それ』を取り出し思わず放り投げそうになった。
永井に配給された武器は目覚まし時計だったのだ。
ニワトリの。
最初はそれが武器とは思わず、鞄の中を隅々まで点検した。
だがそれ以外には何も出て来なかった。

今は既に開始から4時間は経過している。二回目の放送があり、たった数時間の間に
11人もの人間が死んだ事を確認していた。出発前に殺されたのが3人。8人は殺しあ
ったということか? 
月明かりが眩しい程なので、辛うじて手元を照らさなくても地図は読めた。
禁止区域をメモする。だが死んだ人間リストなるものにはメモする気になれなかった。
最初は闇雲に人を探して歩いたが、余程運がなかったのか誰にも巡り会わなかった。
だが放送がある度に段々と人と会う危険性について考え始め、今はじっと身を潜めて
いる。
それなのに。
(俺って何か間が悪いな……)
人を探さなくなってから人に巡り会ってしまった。
正確に言うと『会った』訳ではない。相手はこちらに気が付いていないからだ。
自分が身を潜める場所からほんの10mくらい先に居座ってしまったのは、佐藤誠と山
田秋親だった。

442 :2/3:05/01/12 19:47:14 ID:OhqZNTtB
道らしきものから軽く15mくらい奥まったところに身を潜めた自分と違い、二人は道
ばたから割とすぐの場所に座っている。
(どうしようか……)
投手が二人で一緒にいるのだから、危険性はないのだろう。
(声……かけたいな。どのタイミングで声かけようか)
下手なタイミングで声をかけたら、反射的に殴られるかもしれない。
観察していたら、佐藤が少しみじろぎをした。
(……?)
怪訝に思った永井は佐藤の視線の先を追う。
その先には懐中電灯を持った寺原がいた。寺原が来る方向には背を向けていたので気
付かなかったらしい。
佐藤がひどく緊張しているのが見て取れる。そんなに……危険だろうか。永井は目を
こらして寺原の様子を見ようとした。
その時佐藤が「ガサリ」と致命的に響き渡る音を立てた。思わず佐藤の方へ振り返る。
(!)
その、瞬間。彼は見てしまった。山田を道の方へ押出し、逆の方向へ走り去る佐藤を。
押出された山田は道に転がり出る。寺原がその山田へ向け、銃を向けたのが見えた。
(駄目だ!)
反射的に目を背ける。
だが何も音は聞こえて来なかった。
目を向けると、しきりに引き金を引いている寺原と、腰を抜かしたように動けない山田
が見えた。
(何なんだよ! 何で俺の目の前でこんなことがあるんだよ!)
逃げたかった。佐藤の様に逃げ出したかった。だが自分の前に置いたニワトリの目覚ま
し時計がふと視界に入った。

443 :3/3:05/01/12 19:48:01 ID:OhqZNTtB
銃を諦め斧を取り出した寺原は、何かがさっという音が背後で聞こえた様な気がした。
振り返るが、人影はない。
もう一度山田の方へ振り返ろうとしたその瞬間、

チキン!

と背後から耳障りな声が鳴り響いた。
チキン! チキン! チキン! チキン!
無視しようにも、物凄い大音量で響き続けている。
目の前の山田はすっかり腰が抜けている。そんな山田へ一瞥をくれると、斧を掲げ、音
の方へと身を翻した。

それを見た永井は瞬時に動いた。反対方向へ投げた目覚まし時計は見事にその役目を果
たした様だ。山田の方へ向かって走り、強引に手を引いた。
山田は案外すぐに立ち上がった。永井に続いて走り出す。
後ろで
チキン! チキン! チキン! チキン! チキ……
と音が止まるのを聞く。
(よりによってまさか鳴き声まで『チキン』かよ)
頭の隅でそんな事を考えるが、自分のしてしまった行動に心臓は早鐘のように鳴り響い
ている。
自分の行動が自分でもよくわからなかった。危険に首をつっこむつもりはなかったのに。
だが目覚まし時計を見た瞬間に、無性に腹が立ったのだ。
こんなゲームを始めた人間に。自分にこんな『武器』を支給した人間に。

(俺は……俺は、チキンじゃねぇ!)

444 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/12 19:48:30 ID:OhqZNTtB
また忘れた……

【残り48人】(残り9人でゲーム終了)

445 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/12 19:50:50 ID:OhqZNTtB
自分で書いた事なのに間違えた……

>>442
>その時佐藤が「ガサリ」と致命的に響き渡る音を立てた。思わず佐藤の方へ振り返る。

>その時佐藤が「うっ」と致命的に響き渡る声をあげた。思わず佐藤の方へ振り返る。

へ訂正お願いします。

446 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/12 21:44:29 ID:9MprP4Nl
佐藤誠は、自分を責めながら歩いていた。
俺は何てことしてしまったんだろう。
寺原の目と山田の目とでは、生気を欠いたという意味では似ていた。
だが、山田の目に破滅的な闇は感じられなかった。
気のせいか、遠くで「チキン、チキン」という叫び声が聞こえる。
それは、佐藤にとって、自分を全世界が非難しているように響いた

447 :446-2:05/01/12 21:49:25 ID:9MprP4Nl
不意に、誰かが涙声で自分を呼び止めた。
明石だった。同郷出身という事で、なぜか頼られるのだ。
「おれ、あの部屋出てから一生懸命走ったんですけど
マコトさんに追いつけなかった…金子、榎本もいなくなったし…」
相当長い事孤独と戦ったらしく、必死に嗚咽をこらえてしゃべる。
佐藤の心は決まった。
山田のような事はもうしない。
今度こそ、仲間をちゃんと守ろう。

448 :446-3:05/01/12 21:56:52 ID:9MprP4Nl
明石を落ち着かせるために、佐藤は渡り鳥の話をした。
シベリアから北海道へ渡って来る白鳥の事だが。
ダイヤモンド・ダストの中で、空に向かって翼を上げる様や、
陸上で歩いている姿を見たときにがっかりした事など。

「俺、鶴って見たことないんですよね。」
「はあ?鶴?」
明石はとても真面目に言うので、鶴の話もしてやる。
「鹿児島の出水平野に渡ってくるらしいぜ。
 キャンプ地は宮崎だけど、足を伸ばせば見れるかもな。」
「絶対、見に行きましょうね。」

白鳥が鶴に化けたが、元気になったのでよかった。

449 :446-4:05/01/12 22:13:46 ID:9MprP4Nl
「明石。人選ミスだったな。」
嘲りの声がして、寺原が現れた。
思わず悲鳴を上げそうになったが、
寺原が時計のスイッチを入れたため、持ちこたえた。
「チキン、チキン、チキン、チキン」

「明石、振り返らず走れ。」
明石は、寺原の銃を見て息をのんだ。
「お前の足なら行ける。寺原よりずっと早い。」
佐藤は寺原に飛びついて馬乗りになった。
鶏の時計が転がり、耳障りな音がやんだ。

450 :446-5:05/01/12 22:17:20 ID:9MprP4Nl
明石はひたすら走った。
涙が止まらない。
後から「チキン、チキン」って聞こえて来る。
悔しくて情けなくて、でも怖いから逃げる。

「あかしーっ!鶴見に行けよーっ!!!」

佐藤の声が呼びかける。
だが、最後は絶叫に変わってしまった。

451 :446:05/01/12 22:19:39 ID:9MprP4Nl
50.守りきる!

【残り47人】(残り9人でゲーム終了)

すみません、忘れてました。

452 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 01:18:00 ID:ywCLrp4v
職人さん方乙age

453 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 08:25:34 ID:Cb7YiUE3
あれ?誰も死んでないから残り48ですよね?

454 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 09:23:55 ID:gzE8Rvus
50で佐藤死んでるのでは?自分はそう思ったんだが。

455 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 09:57:36 ID:Cb7YiUE3
なるぽ。
失礼しますた・・・

456 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 10:20:08 ID:FdBOl4AV
まこっちゃん………

457 : ◆7KR.e180t. :05/01/13 11:41:48 ID:9UtfHjAc
51、俺だって

「……和巳さん!?」
背後でなにか音がしたような気がして川崎は足を止めた。
…いや、そんなはずはない。もう和巳さんとは別れてから何分もたっている。
声が聞こえるような距離じゃない。でも…なんだろう。この胸騒ぎは…
なぜか、和巳さんと、もう会えない気がする。
俺が、誰も信じられなくなって、一人ふさぎこんでいた時にずっとそばに居てくれた。
俺を気遣ってくれた。
そんな先輩を俺は置いていっていいのか?



和巳さん…ごめん!
川崎は回れ右して今歩いてきた道を引き返した。
チーム内屈指の俊足で先ほどの川べりまでどんどんと近づいて行った。
今、俺がこのまま診療所に行ったら、きっと後悔する。和巳さんを見捨てた男になる。
そんなの。そんなの…そんなのイヤだ!!
走りながら、川崎は自分のベルトをとった。それを右こぶしにぐるぐると巻きつける。
そして止め金を人差し指と中指の間から外に向けて出す。
メリケンサックだ。
わき腹の傷は走るたびにズキズキと痛むが、出血はもうほとんどない。
俺だって、戦える。

458 : ◆7KR.e180t. :05/01/13 11:42:21 ID:9UtfHjAc
俊足をとばし、川崎は川べりについた。しかし、そこには誰もいない。
あれ…和巳さん?どこに??
斉藤の姿はおろか、竹岡の姿も見当たらない。しかし川崎は川べりに二つのバックが
落ちているのを発見した。中を見てみると、メスセットがある。斉藤のバックだった。
てことはもうひとつのほうは竹岡さんのか?いったい二人はどこに…
視線をきょろきょろさせて辺りを見渡した。
そして川のほうへ視線を向けた。川の中から低い木が顔を出している。
その木の枝に帽子がひっかっかていた。
まさか…和巳さん……
いやな予感がして、川崎はごくりと唾を飲み込んだ。
もうこんなに気温下がってるんだぞ…この中に落ちたらいくら和巳さんでも…
そんな考えを振り払うかのように川崎はぶんぶんと頭を振った。
竹岡と、斉藤のバックを持ち、左肩にせおう。自分のバックは右肩に移した。
「和巳さん。約束どおり、診療所で待ってます。……また。会いましょう」
誰に言うでもなく、川崎はぽつりとそう漏らした。

【残り47人】(残り9人でゲーム終了)


459 :52-1:05/01/13 17:25:50 ID:CXweicbq
52.ライフル

見通しの良い荒野を、おぼつかない足取りで歩く者が居た。
その人物は、背中に大きく印された【57】の番号を隠そうともしていない。
吉本龍生【5】はそれを確認すると、迷うことなく声を掛けた。
「三瀬さんじゃないですか」
三瀬は振りかえり、声に向け機械的にライフルを向ける。その表情は凍り付き、目はうつろだった。
「鳥越さんじゃなくて残念ですけどねー」
そう言いながら吉本は、銃口を気にもせずに向かっていく。
素人がこの至近距離でライフルを扱うのは、たやすい事ではないからだ。
それに、三瀬が精神的にかなり参っているのは、目に明らかだった。
(しかし構えは妙にサマになっとるな…まさか…)
吉本は正面に立つと、三瀬の手首をひねり上げ、無理やり時計のディスプレイを自分に向けた。
「ぃつっ…!」
三瀬が痛みに顔を歪ませる。
「ボーナスポイント11だと!?あんたまさか、誰かやったんか?」
吉本の時計には、鳥越を切りつけた時の1ポイントが表示されている。
切り傷を負わせて1ポイントだ。三瀬の11という数字は尋常なものではない。
「…1人目は、人違いだったんだ…2人目の事は良く覚えていない…北に、人影が見えて…」
「人違い?じゃあ2人じゃないですね。狙った奴と実際殺した奴、それに北の奴で、合計3人やったも同然ですよ」
「…そんな…!詭弁だ…」
三瀬の足が細かく震える。ライフルはとうに取り落としていた。
ここまで酷い緊張を強いられ、もう意識を保つのもやっとだ。吉本の言葉が追い討ちとなる。
「詭弁なもんですか、全く…優しい顔して良くやりますよね」
吉本は三瀬のショットガンを拾い上げ、三瀬のみぞおちに銃口を押し当てた。
三瀬は抵抗する事も忘れ、立ち尽くすばかりだった。

460 :52-2:05/01/13 17:29:17 ID:CXweicbq
宮地克彦【37】は茂みを進んでいた。
潜伏していたD-7が禁止区域に指定されてしまい、不本意ながら夜の移動となった。
まだ10時までには時間はあるが、ぎりぎりまでそこに居たいとはとても思えない。
(あの連中のことだ、「間違えた」とか言って誤爆しかねん)
宮地は1度目の放送で、ボーナスポイントが当選していた。しかしそれは決して喜べるものではなかった。
(もしもう一度俺に当ってみろ…食いもんに飢えた奴におそわれかねんぞ)
わざとボーナス獲得者の名前を放送するのは、それを狙っているのかもしれない。
現在、宮地と吉田修司【49】に5ポイントがあることは、公然の情報になってしまったのだ。
宮地は、音を立てないよう、荒野伝いに茂みを進む。
と、月明かりの中に2つの人影が見えた。
向かい合うように立ち、こちらから顔が見えるのは…
(三瀬だ!もう一人は…吉本か?)
二人は話し合っている様子ではない。目を凝らすと、吉本が三瀬に銃を向けているではないか。
(いかん!!)
宮地は猛然と茂みを飛び出した。
「リョウ!!」
大声で吉本を呼び、振りかえらせると、全身の体重を掛け下腹に当て身を食らわせる。
その拍子にライフルが空に弾丸を放ち、夜の静寂に銃声を轟かせた。
「ぐうぅ…っ!」
地面に投げ出された吉本は、背を丸め苦悶の表情を浮かべる。
その隙を付いて、宮地は銃を奪う。
「三瀬!!走れ!」
しかし三瀬は、倒れた吉本を凝視したまま動けないでいる。
宮地は半ば強引に三瀬の腕を掴み、月明かりを避けて駆け出した。
長い銃身がもう一方の手をふさぎ走り辛い。
そのライフルが、既に二人の命を奪っている事を、まだ宮地は知らないでいた。

ボーナスポイント:宮地克彦【37】6p

【残り47人】(残り9人でゲーム終了)

461 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 17:32:19 ID:n40/Zpzl
とりあえず保守

462 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 17:33:54 ID:jYeLArcp
大村の人的補償は誰?

463 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 17:59:00 ID:T7hLoKtv
>>462
城島

464 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 20:13:10 ID:lJYMBOH1
53.ダイブ!

夜の森の中を歩く人陰が三つ。
すなわち、大道・本間・荒金である。
荒金は足をひきずって歩いており、それに両側から大道と本間が肩を貸していた。
「大丈夫かー」
「川に行って足を冷やしたらちょっとは歩きやすくなるはずだ」
一応手持ちのタオルで患部は固定してある。
「お前もへぼだなー。あれぐらいの落とし穴で足くじくなんて」
「すみません……」
大道が小言を言い、荒金が小さくなっている。
(逆じゃないのかな)
本間は心の中で呟いた。
落とし穴というのは、例のスコップで大道が掘ったものなのだ。
元々森の中に自然に(?)空いていた穴を少し広げ、木の葉を被せ腰ぐらいまで埋まる落と
し穴を作ったところ、見事それにはまったのが荒金だった。
その穴に落ちた際に足を捻り、今の状況がある。
その際大道のボーナスポイントがまたひとつ増えた事に本間は気が付いていた。
ボーナスポイントの仕組みに確信を持ったが、大道には言っていない。下手したら無意味に
殴られる。
幸い荒金の怪我の程度は軽い。野球選手だけあって怪我には慣れているし、大事ではない。
だが、いざという時に全力で走って逃げるには支障がある。
そのために川に行って足を冷やそうという話になったのだ。

465 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 20:13:29 ID:lJYMBOH1
「冷てっ!」
川につき、荒金は靴とソックスを脱ぎ、結構腫れてきた足を川にひたした。
本間も手をつけてみるが、水温は低めだ。足をつければ冷たいだろう。
「だから効果があるんだろうがー」
大道が満足げに頷きながら言った。
「あーあ。シャワーなんてないんだろうな。明日日が昇ったら水浴びでもするかな」
自身も水に手を浸しながら言っている。
「集落があるみたいですから、そっち行けばあるかもしれませんよ」
場所を確認しようと懐中電灯を取り出して地図を照らしていた本間は、『集落』と書かれた
地域を見ながら答えた。
今の場所は恐らくE-3だろう。まだ20:00にはなっていないが、20:00からの禁止区域
には入らないようには気をつけている。
「集落とか行けば誰かいるかな?」
荒金が浸したまま独り言の様に言った。
「さすがにいるんじゃねぇか? でも俺たちお前以外の誰にも会わないんだよな〜、二人に
なってからずっと」
大道が同意を求めて来るので本間も頷いたが、何かが脳裏に引っ掛かった。
何が引っ掛かっているのかは思い出せない。
(誰かに会ったっけ?)
首をひねるが、会った覚えはない。
「俺は遠くに走って行く人とか見たけど、誰とも会話を交わしてはないんですよね」
と会話に参加してきた荒金が、唐突に
「いてっ」
と声をあげた。

466 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 20:16:29 ID:lJYMBOH1
「どうした?」
「何かが足にぶつかった……」
再び流れて行く前に拾い上げたそれは、のこぎりだった。
「上流からのこぎりが流れて来ました」
拾い上げて足は浸したまま荒金がそれを差し出して来た。
「微妙に使ったあとがあるな……。誰か大工仕事でもしてるのか?」
受け取った大道が懐中電灯にかざして子細を確認しながら言った。
「大工仕事……ですか?」
材料は人の身体、とかじゃないといいな、と思いながら首を傾げる。
「あーーーーーーーーー!」
突然荒金が辺り一帯に響き渡る大声をあげる。
「人! 人!!」
指す方向には、確かに人の形をしたものが流れて行く。
誰かはわからないが、その白い服は確実にホークスのユニフォームだ。相当背が高い人間の
ようである。
目をこらして確認していると、ふと身体が中に投げ出されれた。
「本間! 行け!」
本間は自分が水に突き落とされていくのをやけにゆっくりと認識していた。
(俺……このままじゃ大道さんに殺されるかも……)

ボーナスポイント:大道典嘉【55】4p

【残り47人】(残り9人でゲーム終了)

467 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 20:17:25 ID:lJYMBOH1
×ふと身体が中に→○ふと身体が宙に

468 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 20:36:02 ID:EK0mU7D/
三瀬はそこまで殺人鬼キャラじゃなかったか〜
今のとこ、ポジション関係なく殺す殺人鬼キャラって溝口ペア、竹岡のみ?テラは違うよね

469 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 20:44:55 ID:S7y/2vUV
シリアス組と笑える組の対比がイイ!
店長の心中が気になるけど、大道が笑えてたまらん。

470 :1/3:05/01/13 22:18:07 ID:ywCLrp4v
54.川の中

 ひきずりこまれた川の水はとても冷たく、心臓が止まるかと思った。
「は……ははっ!お前も一緒や!一緒に死ね!」
目の前で竹岡【68】が叫んでいる。
 くそっ!何で俺油断したんや。何で左手で押したんや!あのままメスで刺してたら今頃
ムネと合流してたはずやのに!

 斉藤【66】は自分のうかつさを呪ったが、後の祭りだ。川崎を助けるためとはいえ、和
田を攻撃してから人を傷つけるという行為が恐ろしくて仕方なかった。出来ることなら2
度と人を傷つけたくなかった。その結果がこれだ。
「死ぬんは一人でやって下さい!俺は生き延びますから!」
 そう言うと斉藤はクロールの姿勢をとり泳ぎ始めた。後悔していても仕方が無い。この
まま流されていけば確実にE-4に入ってしまう。となればE-4に入る前に岸にたどり着くか、
20時になる前にE-4を通り過ぎるかだ。
 ならば川崎と合流するためにも近くの岸に向かって泳ごう。そう思って泳ぎ始めたのだ
が、川に落ちる前に竹岡にのこぎりで攻撃された左腕が痛んで思うように泳げない。
「くっ!」
「何やお前泳がれへんのか?ギャハハハハハハハハ!!そら水着も忘れるわなぁ」
背筋が凍るような笑い声をあげながら竹岡がこちらへ泳いでくる。
「先輩に指導してもらわんでも泳げますからこっちこんといて下さいよ」
 寒さと恐怖で多少青ざめながらも竹岡から逃げようと必死でもがく。何でこんな場面で
笑えんねん。頭おかしいんちゃうか。このまま流されたら死ぬんやぞ?
「お前俺にそんなん言うんか?せやったら、あいつの前にまずお前や……。お前殺してか
らあいつも殺したる」
 斉藤の態度が気に食わなかったのか、竹岡は泳ぐスピードをあげてどんどんこちらに近
づいてくる。



471 :2/3:05/01/13 22:18:35 ID:ywCLrp4v
 あいつ……?
「……がふっ!」
 斉藤が考える間もなく竹岡がつかみかかってきた。川の中で胸倉を掴まれたものだから、
思わず頭が水中に沈む。
「おぼれ死ぬのって気持ちええらしいなぁ?手伝ったるからとっとと死ねや!」
 両手で頭を押さえられ身動きが取れない。頭の上に乗せられた両手をどけようとあがく
も、身体の位置が竹岡より下にある斉藤は圧倒的に不利だ。
 もがけばもがく程空気が肺から逃げていく。しかしこのままじっとしていても死ぬのを
待つだけだ。死にたくない。こんな所で死ねるか!その思いだけが斉藤を動かしていた。

 むやみやたらに両手を動かしていると、のこぎりで切り裂かれたジャンパーの左腕が何
かにひっかかり身体が引っ張られた。斉藤に全体重を預けていた竹岡は、バランスを崩し
一人流されていく。
「くそっ!何でや!!何で邪魔が入るねん!!ふざけんな!!!」
 叫ぶ竹岡の声はどんどん小さくなっていった。

 斉藤は左腕に引っかかった何かを右手でしっかりつかみ、たぐり寄せる。それは川岸か
ら生えている木の枝が水中まで侵入してきたものだった。
「がはっ!!はぁっ…はぁ、げほっ…」
 顔を水面に出し、空っぽになった肺に空気を送り込む。よく小説やドラマで空気がこん
なに美味かったとはってのがあるけど、ほんまやな。
 ……ほんま美味いわ。
「はは、ははは……」
 乾いた笑いがこぼれる。何故かわからないが笑いが止まらなかった。


472 :3/3:05/01/13 22:19:01 ID:ywCLrp4v

 岸へ。地面のあるところへ行こう。一息ついた後斉藤は岸へと動き始めた。木の枝をつ
たい、何とか身体を岸に引き上げる。寒い。俺はどこまで流されたのだろうか?E-4に入
っているのか?とにかく川の上流へ。元来た方へ移動しなければ。ムネとの約束もあるん
だ。這いつくばるようにして上流へ移動しようとするが、疲れ切った斉藤の意識は急激に
薄れていった。

【残り47人】(残り9人でゲーム終了)

473 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 23:06:04 ID:n40/Zpzl
和己さんはどうなるだ?!
とりあえず保守ー!!

474 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 23:06:23 ID:n40/Zpzl
和己さんはどうなるだ?!
とりあえず保守ー!!

475 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/13 23:45:47 ID:DnHYOayZ
あなたメル欄が佐賀になってるから下がってないですよ

476 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/14 02:10:46 ID:3rlStdap
楽バトスレが過疎・沈没寸前なので
落ちたままの見守るスレの続きとして再利用を提唱。

楽天イーグルスバトルロワイヤル
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1102823013/

477 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/14 12:33:27 ID:VlSyizkR
保守

478 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/14 13:03:19 ID:yt3ZBskF
sage保守キボンなんだけど
即落ちしますかね?

479 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/14 13:15:10 ID:ZMBuc9HO
捕手

480 :保管庫”管理”人36:05/01/14 20:06:33 ID:dfhZBf4m
 職人の皆様にお願いがあります。ボーナスポイントの定義があいまいのようなので、
できれば>>464-466氏のように何ポイントかを最後に書いていただけると助かります。
こちらの勝手なお願いですがよろしくお願いします。

481 :36:05/01/14 20:07:27 ID:dfhZBf4m
 何で名前のところが”管理”人に…orzすいません

482 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/14 21:19:24 ID:dfhZBf4m
ttp://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1105704084/
見守るスレたててもらいました。

483 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/14 21:20:31 ID:fLR7KSg6
>>482



484 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/15 06:14:42 ID:z15xr87N
センター試験ホシュ

485 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/15 11:20:43 ID:Zlk9NdCY
禿の正体がわかるぞ
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/phs/1104053653/l50


486 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/15 11:30:50 ID:tQs1GIGh
>>484 試験頑張れ

487 : ◆7KR.e180t. :05/01/15 13:43:11 ID:+aLYOHx0
55、再会

北にある集落の民家の一室に城島と杉内は息を潜めるように隠れていた。
外からは何の音も聞こえてこない。時折、風で窓ガラスがカタカタ鳴るのみだった。
「やはり…夜は動かないほうがいいだろう。倉野さんがあんな事になってたんだ
やる気になってるやつは確実にいる。動くなら明るい昼間だな」
城島が言った。
杉内は静かにうなずいた。そして思い出していた。倉野の死に様をー
肩と、腹部をぐちゃぐちゃに潰されて死んでいた。
二人は倉野の死を看取ると、死体を砂浜から移し、近くにあった木にもたれるように寝かせた。
そして咲いてあった小さな花を一輪、供えた。
本当は埋めてあげたかった。VR世界だからそんな事をしても意味がないとはわかっていたが
気持ちの問題だった。弔ってあげたかったのだ。

488 : ◆7KR.e180t. :05/01/15 13:43:38 ID:+aLYOHx0
「ゲームをぶっつぶす…って言ってましたよね?」
「ん?ああ…」
「さぁなぁ…、まったく見当がつかんよ。VR世界らしいしな。ここ。
現実の人たちに今の俺らの状況を知らせることができれば…もしかしたら…」
城島は馬原パンを一口かじりながらぼそっと答えた。
「もし、現実に戻れたら、俺が一発あのオーナーの顔面に叩き込んでやりますよ」
そう言って、両手でシャドーボクシングのようにワンツーを空にくりだした。
「利き手はやめろブルガリア!ブルガリア!」
「………城島さん、なんです?それ」
突然わけのわからないことを叫びだした城島に、杉内が戸惑った顔で聞いた。
「い、いやスマン。俺にもなにがなんだか…と、とにかく、今の俺たちでは現実世界
に状況を知らせる方法は思いつかない。もっと人を集めないとな。
三人集まればなんとやらって言うだろ」
「そうですね…本当元の世界に帰りたい…えりかが心配ですよ・・」
「そう言うな。気持ちはわかるが…俺だって、みんなそうなんだ」
杉内はため息を一息つくと、顔を下に向けた。なんとなく気まずくなって城島は視線を窓の外に向けた。
スーッとなにかが動く影が見えて、息をのんだ。
なるべく音を立てないよう杉内に伝える。
(杉内…窓の外に誰かがいる。逃げる準備だけはしとけ)

489 : ◆7KR.e180t. :05/01/15 13:44:25 ID:+aLYOHx0
杉内が目を大きくさせてうなづいた。先ほどまで食べていたパンなどをバックの中に押し込む。
その最中だった。ギィーと音を立てて家の扉が開いた。
ウソだろ!?中に誰がいるかも確認せずいきなり入ってくるっていうのか?
ゲームに参加してるにしては無用心すぎる!まずい逃げおくれる…!
「誰か…誰かいるのか?」
中に入ってきた人影は小さな、しぼりだすような声でそう言った。月の光が逆光になって
顔はよく見えない。しかし、その声を聞いて城島は心を思いっきり殴られたような衝撃を受けた。
この声。忘れるものか…なぜ…?
(城島さん。この声誰です…?)
杉内がぼそっと言う。そうか、杉内はこの人と直接話したことはなかったか…
「誰かいるんだな…?」
その人は、もう一度そう言った。
城島はすっと立った。さきほどまで抱えていた、火炎放射器も今はもう手放している。
「城島…です。城島健司です。どういう事かよくわかりません。でも…
もう一度お会いできてうれしいです。藤井さん」
その男、藤井はニッコリと笑みを浮かべた。

【残り47人】(残り9人でゲーム終了)


490 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/15 15:00:28 ID:yLFt9xa9
なんでroyalを「ロワイヤル」と読むのかが分からない。

491 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/15 15:27:02 ID:tuEwP4FI
Royal のフランス語読みが「ロワイアル」→転じて→「Royale」になったらしい。
英語圏でも、Battle Royaleが「激しい戦い」的な意味として、分かる人には分かるらしい。

らしいらしい


492 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/15 16:08:14 ID:L6nezrId
ついにNo.15にエンカウントー!

493 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/15 17:34:50 ID:FHYiYrNo
展開どうなるのか楽しみだ

494 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/15 22:55:50 ID:tQs1GIGh
保守

495 : ◆7KR.e180t. :05/01/16 01:29:01 ID:8ny49kky
なにやってるんだろ。
>>488の最初の会話おかしいですね。
「ん?ああ…」と「さぁなぁ…〜〜」の間に
「その、どうやって…?」の一文を加えて読んでください。
よろしくお願いします。

496 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/16 08:14:26 ID:vaTnXhsN
センター二日目ホシュ

497 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/16 15:55:52 ID:P5kJ4zgi
センター試験2日目頑張れ

498 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/16 16:21:51 ID:opsNORH9
ほしゅ

499 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/16 17:14:15 ID:uP97XiXr
帆酒

500 :1/3:05/01/16 20:59:36 ID:Sm9ePySv
56.弱い心の合理性

寺原隼人は疲れが来、その場に座り込んだ。
佐藤誠の遺体の横に。
煙草の一服でもしたい気分だ。
最近は吸っていないが、たまに気分が欲する事がある。
それを教えてくれた先輩は今はいない。自分の手で殺した。
その時の感触は妙に生々しく残っている。
(ゲームなのになぁ。ちょっと生々し過ぎるなぁ)
小首を傾げる。
(これはゲームなのに、何でみんなちゃんと戦闘に参加しないんだろう?)
余り皆が積極的にチームメートを殺そうとしていないことに、彼は疑問を感じ
ていた。
(これはゲームで……俺たちはゲームの中に入り込んでて……投手がライバル
で……だから投手を殺さないと自分が生き残れなくて……そういう事だよな?)
彼は篠原や佐藤を殺した際に少しかぶった血を見、眉をしかめた。
(気持ち悪いなぁ。ゲームならこんな不快な思いまで再現しないでいいのに)
斧を振り回した為に生じた動悸も、肩にくいこむ荷物の重みも、胸の奥に感じ
る変な痛みも、全て戦うには邪魔なものだった。

501 :2/3:05/01/16 21:00:13 ID:Sm9ePySv
(最初に田之上さんたちがあんなことになった時に、俺は全てを知ったんだ。あ
んなこと現実じゃ起きるはずないし。だからこれはゲームで、クリアするために
は積極的に動かなきゃ駄目なんだって)
目の前で起きた凄惨な死の光景。それを思い出そうとして、自分がうまく思い出
せないことに気が付いた。
それから後の事も、余りはっきりとは思い出せない。
仕方ないので今し方のことを思い返してみる。
(マコさんと明石面白かったなぁ。明石、頼る相手間違ってるって。マコさんも
最後の言葉が鶴だってさ)
笑おうとしたが、うまく笑えなかった。
何となく腹が立ち、傍らの佐藤の頭を軽くこずいた。
頭が揺れる。
まじまじと顔を見る。
どこか満足げな顔をしているように見えた。
心の底に苛立が芽生える。
(先輩と後輩かよ。一緒に逃げる仲間かよ。そんなの邪魔なだけじゃないのか?)
彼自身に共に逃げ共に戦う相手はいない。
大体、先ほどから投手にばかり出会っている。確率から言ったらそんなものかも
しれないが、連戦では疲れる。
(でも俺、連勝してるぞ。俺は本当は能力は高いんだから)
今期、コーチから言われ続けた言葉。

502 :3/3:05/01/16 21:01:46 ID:Sm9ePySv
ふと彼の頭にある先輩の顔が浮かんだ。
(俺の勝ちたい相手、いたな。こんな所じゃなく戦いたかったけど、ここで勝っ
ても勝ちは勝ちだよな)
目指そうとして、挫折した相手。
いつも自信に満ち溢れた顔で、知ったような事を言っていた。
尊敬し、ライバルだと思い、色々と学ぼうと思っていた。
だが相手が失敗すると、密かに喜んでいる自分が心の奥底にいることにも、気付
いていた。
汚く小さな自分を自覚し、押し込める事なく表へ引き出すと、こんなにも心が楽
だ。
(俺は、自由だ)
彼は笑い出した。自由なのが気持ち良かった。
「ハハ……ハハハ!」
ふと横の佐藤の顔がまた目に入って来る。
自由な気分が少し薄れたような気がする。
腹立ち紛れに、全力で佐藤の顔を蹴飛ばした。顔があちらを向く。
(殺したくなんてない……シノさんやマコさんとまた笑いたい……)
耳の底で何かが泣いている声が聞こえた様な気がした。
イライラする。誰かを殺したい。
それも殺したらとびきりすっきりする相手を、だ。
そうしたらきっとこの心の中の声も黙る。
彼は立ち上がり、再び歩みを始めた。

503 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/16 21:29:42 ID:8mr1FBUp
職人さん乙です。
ゲームの概要を理解しきってないモンテ怖い…ガクブル
いつ和田と対峙すんのかな。

504 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/17 10:02:23 ID:BzUdPG27†
保守

505 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/17 13:08:28 ID:nMTC1YAu
数少ないジェノキャラ支援ほしゅ

506 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/17 22:10:18 ID:ecHi4mgq0
なんか今度は60日以上経ったスレは
6時間以内に書き込みが無いと落ちるようになったらしい・・・

ってことで捕手

507 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/17 22:31:39 ID:BzUdPG27O
6時間てΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)
夜はどうするんだorz

508 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/17 22:54:30 ID:tNdQ2rTC0
>>507
まあだれかいるさー

509 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/17 23:28:09 ID:I1F6tR5oO
そんなわけで保守

510 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/18 00:37:51 ID:julAU0Md0
じゃあほしゅ

511 :1/4:05/01/18 01:09:08 ID:8YkaxKa/0
57.自己満足かもしれないけど

「田口さん……俺、夜が明けたらここ離れます」

2回目の放送が終わってから、周りに特に動きはない。夜が更けゆくばかりの頃、
寝てるとばかり思っていた的場直樹からそう切り出された。
森本や城所は、最初の内「野宿なんて中学校以来だ」「こんな固い所で寝られるか
な」などと騒ぎ合っていたが、すぐに寝息を立て始めていた。
気が張ってかえって眠れなくなる事も考えられたが、それ以上に疲れていたのだろ
うか。年少の者たちからの信頼の証という気もし、田口は何となく柔らかい気持ち
になる。
ただ、どこか神内の様子が固いことが少し気になる。起きたらゆっくり話でもする
かな。

その話が切り出されたのは、そんな事を考えていた時分。

「そうか。最初からいずれ離れるって約束だったものな。……理由を聞いていい
か?」
田口はそう言った。的場は上半身を起こし、まっすぐに田口を見ていた。
「最初にお礼を言わせて下さい。俺が最初に会ったのがあなただったから、俺は人
を信じていいんだと思えました」
突然真面目な事を言い出した的場に、田口は少し照れる。茶化そうとしたが、的場
が余りに真っすぐな目をしていたので、大人しく聞くことにする。
「田口さん、俺、武器として果物ナイフ見せましたよね。他にもこんなもの入って
たんです」
そう言って、的場は何か折り畳まれたものを取り出した。
「……経文?」
それはお経が書かれた本、経文だった。

512 :2/4:05/01/18 01:11:49 ID:8YkaxKa/0
「よくわかりましたね。入ってた意味は一体何だと思います?」
「んー……なんだぁ? 俺は余計なもんは一切入ってなかったなぁ」
「ですよね。俺は最初これを見た時、主催者からの挑戦状だと感じました」
「挑戦……状?」
田口は首を傾げる。
「ええ。俺が感じたってだけの話なんですが、俺はこれを見て人の弔いをしたきゃ
しろって言われてる様な気がしたんです」
「主催者もお前の実家が寺ってことぐらいは知ってるだろうな。だがそれが挑戦っ
て?」
「弔いって俺が周りの人間を信頼できて初めてできる事じゃないですか」
「そうだな……どの程度するのか知らないけど、遺体を安置してお経あげるだけで
も結構時間かかるしな」
「ええ。俺は『お前にそれができるか?』という挑戦状だと感じたんです。『でき
やしないだろう、これを抱え、矮小な自分に自己嫌悪を覚えながら生き残るんだろ
』と言われてる気がした」
悩みの種になる様な物を放り込んでいるという事か。俺の所には何も入ってなくて
良かった、と田口は考える。
「俺は最初悩んだ。実際俺はスタートする前は犠牲者を全員弔いたいなと思ってた
んです。
でもスタート直後は別にお経なんか読んでも誰が生き返る訳じゃないし、俺の自己
満足に過ぎないんだよな、と弱気になってきてました。
その後『お前にできないだろ』とばかりに経文なんていれられてるのを見つけても、
決心がつかなかった」
そう言いながらも的場の目は真っすぐだ。
田口は的場の目に引き込まれる自分を感じた。
まっすぐで透明で……悟った人間というのはこういう目をするのかもしれない、と
思う。
自分が何故そんな事を感じたかはわからないが、それが正直な印象だった。

513 :3/4:05/01/18 01:14:11 ID:8YkaxKa/0
「でもそこに田口さんが声をかけてくれたんです。そこで俺の腹は決まった。人と
人は殺し合うだけじゃない。こうやって人を傷つけずに生き残る道を模索している
人がいる。俺は人を信じられる。田口さんのお陰で、そう思えました」
と言って、的場は頭を下げる。田口は本気で慌て、腕を振った。
「俺そんな大した人間じゃないよ」
「ええ」
あっさりと頷いた的場に、田口はずっこける。的場は軽く笑った。
「でもやっぱり田口さんのお陰なんですよ。田口さんのお陰で主催者側に喧嘩を売
りたくなったんです。
『俺は人を信じるぞ! 俺は皆を信じてできる限り弔いを続けるぞ! そっちの賭
けにのって、そして勝ってやるぞ!』とね」
それを言った後、的場は顔を曇らせた。
「……信じてるのに弔いを続けるってのが矛盾してるんですけどね。誰も殺し合い
なんてしなければ、俺の出番なんてないんだから」
実際に放送がある度に新たな犠牲者の名前が発表されている。
これは誰か『人を殺して自分は生き残る』ことを決めた奴がいるのだろう、と先ほ
ど皆で話し合っていた。
「主催者に挑戦されたからノるってだけじゃなくて、俺は弔いをあげる事で浮かば
れる魂もあるんじゃないかと思うんです。本当に自己満足なんですけど。
とりあえず声をかけてくれた恩返しの為に、最初田口さんを助けて、そして大体の
方針が固まったら、この場所を出ようと決めました。……仲間は一人でも多い方が
いいのに、我が侭を言ってすみません」
そう言ってまた的場は頭を下げた。

514 :4/4:05/01/18 01:16:43 ID:8YkaxKa/0
田口は的場がいざ離れると言った時は引き止めるつもりだった。それが的場の為で
あるし……また的場の言う通りに、頭数が増えるといった意味で自分たちの為でも
あったのだ。
俺はこのようには生きられない、と田口は思った。
俺は、生きたい。だから死なない為の最大限の警戒をしている。ただ積極的に人を
殺す気がなかった、というだけだ。
だが的場は身一つで飛び出すと言う。
もう何も言えないと思った。今の的場には何か圧倒されるものがあった。
「……わかった」
田口は頷いた。引き止める言葉がわいてこない。
夜明けにはまだ遠い。
俺たちが向かう方向はどちらなのだろうか?
だが的場、お前みたいのがいるってのが俺には救いに見えるよ。
自己満足なんかじゃない。
いつも何でも口に出す田口が、妙に照れてその言葉が言えなかった。
次に会った時に言えばいいか。きっとまた会える。
そう思い、
「俺次見張りだから、馬原と交代するよ。お前は今の内に寝とけ」
と言って田口はその場を立った。

515 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/18 07:02:01 ID:raNSYzJMO
ほしゅー

516 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/18 12:11:06 ID:G6tlxS5B0
スレ立てから60日ということは23日からスレ存続の危機なのかしらん

517 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/18 18:09:50 ID:wFC7ZcqSO
ほしゅほしゅ

518 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/18 20:47:06 ID:7/+jZKmR0
ほしゅ

519 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/18 20:51:19 ID:kD3prV8g0
ほす

520 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/18 22:07:12 ID:7/+jZKmR0
ほしゅ

521 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/19 00:08:57 ID:I5HrzKL10
ほしゅするよ

522 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/19 02:07:45 ID:ZhH0hvbbO
保守。

523 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/19 03:34:16 ID:224iIU5V0
6時間規制まではまだ日があるからそんなに保守しなくても大丈夫だよ

524 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/19 14:36:30 ID:qbT93QgQO
何か昼過ぎめちゃ重かった

525 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/19 18:40:44 ID:3m3gONrL0
ドラバトたってた
http://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1106125029/

526 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/19 23:32:42 ID:0FE+AF740
ホしゅっと区

527 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/20 00:21:57 ID:BAMORhbL0
ちょっとお邪魔します。
現在、オールスターBRスレで獅子、鷹、鴎、青波、竜、燕、巨人、鯉の話を
書いてくれる職人さんを募集しています。
書いてみたい、書いてもいいという方々の御協力をお願いします。
プロ野球12球団オールスターバトルロワイアル第2章
http://ex7.2ch.net/test/read.cgi/base/1102371186/l50

528 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/20 02:20:24 ID:evGARojwO
保守しときます

529 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/20 12:04:51 ID:yPcbX7/sO
とりあえずほす

530 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/20 17:51:12 ID:evGARojwO
保守っとく

531 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/20 23:47:21 ID:p9Q0Bhg4O
ホシュしとくか

532 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/21 13:19:01 ID:XHDKL+GbO
いちおー保守

533 :代走名無し@実況は実況板で :05/01/21 17:57:26 ID:xMNxP33h0
ここもいいけど、◆UKNMK1fJ2Yさんのほうも面白いなぁ。
敵対関係というシステムがさらにソフロワの世界観を深くしてる。

534 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/22 03:39:26 ID:L6et/q05O
保守

535 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/22 15:16:15 ID:FbKw4O4QO
ほしゅ

536 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/22 18:33:42 ID:m1hoVoSe0
続き期待ほしゅ

537 :58-1:05/01/23 00:02:33 ID:XYSbyWfQ0
58.共感する痛み

明石は、リュックの中からブーメランを取り出した。
チタン製のスマートな武器で、月光の中でも鮮やかに光っている。
「逃げろ」と言いながら、佐藤が託した物だった。
昨シーズン、1度も2軍落ちしなかった投手にふさわしい武器。
「鶴の羽根、に見えなくもないか…」
明石は深くため息をつく。
佐藤が身体をはって生かしてくれた命。
生きて鶴を見に行くと誓った自分。
そして、託されたブーメラン。
明石は、寺原のことを考えていた。

538 :58-2:05/01/23 00:09:26 ID:FfGKrIbO0
自分たちの前に現れた寺原には、ためらいや怯えは見られなかった。
佐藤を襲う前にも、誰かに手をかけているのだろう。
「俺も、殺さなきゃいけないのかなあ。」
泣きたくなる。何でブーメランなんかよこすかなあ。
明石のリュックに入っていたものは、地下足袋だった。
これなら「逃げるの専門」でよかったのに。
でも、今は違う。ブーメランは、かなりな武器だ。
これなら、相手の顔を見なくとも殺せる。
でも、殺す?誰かを?先輩の誰かを?


539 :58-3:05/01/23 00:14:21 ID:FfGKrIbO0
たった1人。消えてもらいたい人がいる。
本当に、ノイローゼになりそうなほどプレッシャーを感じてきた。
「お前は、あいつ以上の素材だ。」
「お前なら、あいつ以上になれる。」
「お前には、あいつ以上のものを期待している。」
「お前には、いずれあいつを超える内野手になってもらいたい。」
森脇前2軍監督の期待。
秋山現2軍監督の気迫。
「俺をあの人と比べないでくれ。」

540 :58-4:05/01/23 00:20:04 ID:FfGKrIbO0
佐藤さんを襲撃しても、追いかけてこなかった寺原さん。
たぶん、俺が投手じゃなかったから。
そして、俺と同じポジションのあの人が今ここにいたら、
俺も寺原さんみたいに殺すのかな?できそうもないけど。
だけど、イヤだけど、寺原さんの気持ちがちょっとわかる。

消えてくれたら楽なんだけどなあ、川崎さん。

541 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/23 10:00:54 ID:xrVDmscAO
ほしゅ

542 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/23 15:47:41 ID:Eo8GDyzR0
バトロワってパロディだよなぁと思って敬遠してたけど、FDH版一気読みしてうっかりハマってしまった・・・
ソフロワも期待します、ってことでホシュ

543 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/23 19:09:28 ID:kCYX8W3P0
自分も542タンと同じであります。
hosyu

544 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/23 20:13:26 ID:O9l8eViC0
 今日か明日から6時間制限ひっかかるのかな?バトロワスレには辛いね

545 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/23 23:37:52 ID:WToSe85f0
ほしゅ

546 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/24 00:34:17 ID:Akln0ODh0
寝る前に捕手
夢に出てきそうで怖いけどもう一回読んでから寝るよ
職人さん乙です

547 :36:05/01/24 01:41:45 ID:sRCTVJtn0
 保管庫要望スレに◆UKNMK1fJ2Y氏版の更新を本スレに
載せて欲しいと言うのがありましたので、これから報告させていただきます。
今回は
リレー版
58「共感する痛み」
◆UKNMK1fJ2Y氏版
26「闇の中 Aの場合」、27「闇の中 Bの場合」、28「無意識の行動」
《INSIDE・1》、29「ぎこちない団欒」、30「事件発生」
をアップしました。

548 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/24 02:46:14 ID:ubwF8xjY0
ほしゅ

549 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/24 07:40:03 ID:H7xeu90SO
保守保守

550 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/24 09:19:19 ID:f5nyWknwO
保守ガンガレ

551 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/24 12:05:04 ID:7C66iC3/0
昼保守

それにしても、今回のスレ保持制度とんでもない駄作だな
結果的に意味の無い保守が増えて鯖負担を大きくするだけのような気がするが・・・・

552 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/24 14:34:28 ID:fmjpTwHu0
保守

553 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/24 14:38:06 ID:iVTN/PWe0
>539で「明石が狙うのってまさか…」と思い
>540の最後で「ああやっぱり」とショック。
今後の展開が怖いながらも楽しみです

554 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/24 19:39:18 ID:H7xeu90SO
保守しとく

555 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/24 23:10:42 ID:wLgX5XQ10
保守ついでに質問。
◆UKNMK1fJ2Y氏版って保管庫のどこから入れば読める?

556 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/24 23:13:04 ID:vlLisN5c0
>>555
最初にログインするとき選べるよ

557 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 00:05:55 ID:ey5LVnuA0
寝る前に保守
柴原の武器何だったんだろ…しかもまだあるんだよねきっと

558 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 00:11:08 ID:uHuHkmehO
まっちゃんは誰かと会えただろうか
ケケ岡さんは生きてるんだろうか
馬原の頭痛は良くなったかな
和田サンはいつまで寝てるんだろうか
和巳は早く起きねば爆死するのではなかろうか

559 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 00:11:44 ID:ENVp/4ol0
◆UKNMK1fJ2Y氏の方も読んできたけど面白いなあ。
次は誰が狙われるのか・・・
リレーともども今後が楽しみ。

560 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 00:14:54 ID:f3tkZDnPO
>>558
ワロタ

561 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 01:18:56 ID:sWxecvqj0
>>556
ありがとうございました!読めました!
確かに面白い。そして確かに夢にでてきそう・・・すごいなあ。
続き楽しみ。

562 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 04:11:46 ID:JoNSPyRH0
ほしゅ

563 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 07:31:21 ID:KOZhhlSZ0
ほしゅ

564 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 11:06:32 ID:JuREGFeyO
保守

565 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 15:49:19 ID:f3tkZDnPO
6時間はつらいなぁ。

566 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 17:09:47 ID:8mwdzDAE0
岡もっちゃんもまだ登場してないな
5P獲得の習字は何してるんだろう
ママンは無事川から脱出できるかな
店たん動揺してぶち切れないかな
グリたんもいつまで寝てるんだろう
ジョーはまちゃおにエンカウントして固まってるのかな

567 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 19:19:24 ID:kQALgceD0
◆UKNMK1fJ2Y氏版てどうやったらみれるんですか???
保管所っていうのがわからなくて・・。
親切な方教えてください


568 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/25 20:05:12 ID:sSIw0M3+0
http://sbh.kill.jp/
上のIDのトコロ◆UKNMK1fJ2Y氏のを選択してエンター

569 :1/6:05/01/26 00:07:43 ID:bJ7mj1Rl0
59.地下室

「修司さん、これでいいですか?」
北野良栄【39】は古びたバケツに汲んだ水を吉田修司【49】に見せた。
夜の帳が完全にあたりを満たした頃、二人は海際にある船着き小屋に居た。
二人が知り合ったのはまだ一回目の放送があって間もない頃。

北野は出てすぐに入り口間もなくにあった篠原の遺体を見てしまい、完全な放心状態で歩いていた。
誰に会うのも怖かった。
共に逃げようと約束し、後から来るはずの井手正太郎【69】すらもが。
出てすぐ……出てすぐ、だぞ。始まると同時に人を殺した奴がいる……。
異常な世界と異常な心理状態。
耐えられないと思った。
目をつぶると眼球の飛び出た篠原の顔が甦って来る。
いや、目を開けていたって顔はちらついた。
……人を殺す? いやだ。
……人に殺される? いやだ。
何もかもが耐えられない。
耐えられない、耐えられない、耐えられない……
耐えられないの言葉だけを胸に、歩き続けた。まっすぐに歩き続けた。
まっすぐ、まっすぐ、まっすぐ。
地図も出さず武器も見ず、ひたすらまっすぐと。
幸か不幸か誰にも会わない。

570 :2/6:05/01/26 00:09:09 ID:bJ7mj1Rl0
しまいに彼は前にすすめなくなった。
岸壁に辿り着いたのだ。
歩く道々に、頭の中に変な声が鳴り響くのを聞いた。
人が殺しあっているという事実。吐き気のする事実。篠原貴行の名前もあがった。
辿り着いたそこは、絶壁、と言っていい険しさがあった。下の海面までかなりの距離がある。
自分が生まれ育った北陸によく見られた地形だった。
だがここの海は生まれ育った場所の色とは違う。
明るい色をしていた。
今日はよく晴れ渡った1日だ。遠くには水平線が見える。
嫌になるほど穏やかな光景。
潮騒が聞こえる。潮の香りもする。
……現実じゃないのに? 
それともこれは全て自分の頭が描いた幻想なのだろうか?
……ここから落ちたらどうなるのだろうか。水は本物だろうか? 苦しいだろうか?
崖のぎりぎりまで立ってみた。
わからない。
人が殺し合うこの世界にいるのと、ここから落ちてしまうのと、違いがあるのだろうか?
……わからない。
その時後ろから声が聞こえた。

「そこから飛び下りたら溝口二世って呼ぶぞー」

571 :3/5:05/01/26 00:13:03 ID:bJ7mj1Rl0
「おう、ありがとう」
海へと流れ出す清水(地図にも載らない程小さなものだ)から汲んで帰った水を見、吉田は頷いた。
「でもさっきの放送。吉田さんラッキーでしたね。何もしないでボーナスポイントもらえて」
北野が笑いかけると、吉田は曖昧に笑った。
「っても5ポイントじゃあな。何かもらえるのは10ポイントからって言ってたし」
その後に、本当の笑顔になる。なんだ?と北野が思ったら、吉田が言った。
「今少し笑ったな。会ってからこっち1度も笑ってなかったから、心配してたんだぞ」
そう言われて、北野は意識して笑顔を作ってみた。
言われてみれば少し筋肉が強張っているような気がする。
「もうあんなところ立つなよ。俺の寿命が縮むから」
あの時、岸壁からほとんど何も考えられぬまま下を覗き込んでいた北野に声をかけたのは、吉田だった。
不意に声をかけられた余りにそのまま落ちそうになった北野を、慌てて引き止めてくれたのも吉田だ。
「大丈夫です」
明るい気分にはなれない。だが先ほどの様な『どっちでも一緒』という気分はなくなっていた。
放っておかれたら、自分は死んでいたかもしれない。
だが今は、自分が死の境界線上からは、一歩だけ生の世界に戻って来たのを感じていた。

572 :4/5:05/01/26 00:19:45 ID:bJ7mj1Rl0
「あー……でもバーチャルな世界だとかいう話なら、俺の身体も全盛に戻してくれないかな」
荷物に入っていたパンを食べ、二人はぽつりぽつりと話をした。
吉田は決して口数が多いタイプではない。
普段だったら一方的に北野が喋る様な展開になるだろうが、今はまだ北野の精神面が本調子ではない。
それを気遣い、吉田が色々と話しかけてくれていた。
「何言ってるんですか。今だって全盛期ですよ。普通に来年復帰できますよ。鉄腕左腕の復帰です」
そう返した。口の端をあげてみる。笑顔になっただろうか。
吉田は笑顔を返してくれた。
「そうだな。確かにそのつもりだよ」
少し間があったあと、続けた。
「……あ〜早く野球したいな」
しみじみといった、実感があった。今期の吉田は、肩を壊して一切の登板がない。
毎年誰よりも多く投げ続けて来た人間だ。
『暇でさ……』とシーズン中に寂しそうに言っていたのを思い出す。
「したいですね……」
そう返すと、本当に野球がしたくてたまらなくなった。
思いきり球を打ち返したい。グラウンドを駆けたい。
静けさが満ちる。
「……あれ?」
そこで吉田が何かに気付いたようだった。
「?」
下を向いている。
「これ……地下室でもあるのか?」
吉田が立ちあがった下の床には、四角くラインが入っている。
どうやら蓋になっているようで、持ち上がりそうだ。
二人で這いつくばって四角いラインのふちをなぞると、指をひっかける場所が見つかった。

573 :5/5:05/01/26 00:21:19 ID:bJ7mj1Rl0
力を入れると、正方形の一面を軸にしてあっさりと蓋が開く。
覗き込むと、暗い穴がそこには穿たれていた。
「わー……地下室ですね」
「荷物に懐中電灯あったよな」
その言葉を受けて荷物を漁ると、すぐに出て来た。
上から照らしてみると、1.5メートル四方ぐらいで狭いものだが、4〜5mの深さがある事がわかった。
鉄製の梯子がついている。
「これ……いいな。禁止区域にならない限りはここにいようか」
頷く。人の気配があったらここに逃げこむこともできるだろう。
入り口は何か見つかりにくい工夫をする必要はあるだろうが、すぐには気付かれまい。
「とりあえず荷物をここに入れておこうか」
「すぐにとれないって不便じゃないですか?」
「いや、人がいる気配があまりしない方がいい。
どうせ俺たちの持ってるものなんて武器になるようなもんじゃないし、手もとにあってもしょうがないだろ?」
確かにそうだ。
吉田の武器はゴ○ジェット、北野の武器はサーチライトだった。
使い用によっては武器になるかもしれないが、銃を持った人間相手にこれで立ち向かう気にはなれない。

二人は荷物を地下室に収容することにした。上に修司が立ち、北野が梯子を下って荷物を下に置く。

その時、事件は起こった。

574 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/26 00:22:58 ID:bJ7mj1Rl0
6回にわけないと入らないかな−と思いましたが、5回で入りました。
しかも前後編です。続きはまた後日投下します。すみません。

575 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/26 00:35:16 ID:9kLyr2KoO
何がおきるん??
めっちゃ気になりつつ保守!!

576 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/26 02:02:55 ID:lNv4e1+gO
期待捕手

577 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/26 10:09:39 ID:keh72dUk0
ゴ○ジェット、リーチは取れないけど立派な武器やん。
もし相手の目に向けて発射したら…(((( ;゚Д゚)))

578 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/26 11:49:58 ID:Je1CF8zb0
殺虫剤ってライターと組み合わせると、プチ火炎放射器に
なるんじゃなかったっけ?

579 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/26 15:37:55 ID:g4DCfg660
六時間は厳しいな。
ほしゅほしゅ。


580 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/26 18:11:39 ID:i+FZHzDg0
帰宅直後の捕手
今日も期待してます

581 : ◆7KR.e180t. :05/01/26 21:41:48 ID:3TKE8YqK0
藤井将雄―享年31歳

その名前はホークスファンのみならず、多くの野球ファンが耳にしたことだろう。
98年、99年と中継ぎとして活躍。
99年には当時パリーグ最多ホールド記録となる26ホールドポイントで日本一に貢献。
しかしその翌年、体に変調をきたし、入院。長い闘病生活も、2000年10月13日。
間質性肺炎のため短いその生涯に幕を閉じる。

そうたしかに幕を閉じたはずだった。
しかし、今、この俺の前にいる人は、たしかに―

藤井は「入るよ」と言い、家の中に入ってきた。
一歩、また一歩、歩みを進める。やがて、城島、杉内にもその藤井の顔が見えてきた。
少したれた目元―
人なつっこい笑顔―
その存在感―

すべてが以前のままだった。

582 : ◆7KR.e180t. :05/01/26 21:42:41 ID:3TKE8YqK0
「どうしたんだよ。ジョー」
そう言ってふっと笑みを浮かべてくれた。それを見て城島は力が抜けた。
ああ、変わってない…
涙を隠すように、帽子を深くかぶりなおした。
「な、なんで、藤井さんがこんなところにいるんですか。心臓とまるかと思ったじゃないですか」
「ごめん、ごめん」
そう言って城島の頭にぽんと手をおいた。
なんだか子供扱いされているが、それもうれしかった。
「そっちは?」
藤井は杉内の方をちらっと見た。杉内はぽかんとした顔で見ている。
「ああ、うちに入団した杉内です。ほら、松坂と同期で鹿児島実業の」
「ああー!あの杉内か。うちに入ったんだ。よろしくー。工藤さんの背番号じゃない、やるね」
そう言うと藤井は杉内に握手を求めていた。
杉内は戸惑いながらも握手に応じる。
「藤井さん。いったいどうして…?その、なんというか、あなたは…亡くなったはず」
「よくわからないんだ。気がついたら森の中を歩いていて…俺も自分が死んだことは
わかっているんだ。だから、余計にわからなくて」
藤井は不思議そうな顔をする。
「VR世界ってのが関係してるんですかね?」
「なんだいVR世界って?」

583 : ◆7KR.e180t. :05/01/26 21:44:14 ID:3TKE8YqK0
城島と杉内は目をあわせ、ここまでのいきさつを話した。
ダイエーが身売りした事。ソフトバンクがホークスを買い取った事。そこで体力測定で集められた事。
目が覚めたらVR世界だったこと。
田之上、松本、藤井さんは知らないが山村が死んだ事。そして倉野、そのほかにも大勢…死んだ事。
最初はうなずきながら聞いていた藤井も、途中からその表情がこわばっていった。
「本当かよ…そんなこと。ありえるのか…?」
「でも現に事実なんです…倉野さんが死んだのは俺たち見てるんですから」
城島の口から言葉が漏れた。倉野の死に様を思い出したのか、また少しうつむいた。
「そうか…」


藤井はなにかが気になっていた。俺は、なにかを忘れている。
忘れちゃいけない、とても大切な事のような気がする。
なんだっけか。なにか、俺にしかできない事…
藤井はそれがなにか思い出そうとするが、どうしてもできなかった。
そして、床についた藤井の手、その指先がすーっと一瞬だけ半透明になった。しかし、その事に気づくものは誰もいなかった。

【残り47人】(残り9人でゲーム終了)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆UKNMK1fJ2Y氏のやつすごいな…ジョーがあの序盤にリタイアするとは…
すごい先が気になります。


584 : ◆7KR.e180t. :05/01/26 21:50:03 ID:3TKE8YqK0
タイトル 忘れている記憶

585 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/26 22:20:42 ID:9kLyr2KoO
リレーも十分気になりますよ♪♪
どちらの職人方も楽しみにしてます。

586 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/26 22:22:22 ID:9kLyr2KoO
リレーも十分気になります♪♪
どちらの職人方も楽しみです。

587 :1/5:05/01/27 00:30:40 ID:DyBfWo1v0
61.地下室2

吉田の荷物を受けとって下に置く。
もう一度上にあがり次の荷物を受けとろうと、上に立った吉田を見上げた時。
その時、吉田が人さし指を口に立てているのが目に入った。
その動作の意味する所が何かはわかる。だが理由がわからなかった。
声をかけようとしたが、すぐに顔は引っ込み、静かに素早く蓋が閉められた。
地下室は暗闇になった。昼間ならば差し込む光があるのかもしれないが、今は夜だ。
吉田の照らす懐中電灯がなくなると何も見えない。
「?」
何が起きたかさっぱりわからぬまま、不安な気持ちで北野は地下室に残されてしまった。
俺、閉じ込められた?
いや、そんなはずはない。
吉田は自分を助けてくれた人だ。

吉田はその時、外を人が歩く音がするのに気が付いた。
……そう遠くない。
北野に対して音を立てるなという動作をし、地下室の蓋を閉める。
立ちあがり、窓を塞ぐ雨戸をそうっと開けてみた。
遠くをチラつく光。こちらに向かって来ている様な気がする。
どうしよう? 仲間となれる人だろうか? そもそもあれは誰なんだろう。
目をこらして外を覗いていた、その瞬間。
彼は後頭部に凄まじい衝撃を受けた。自分が思わず膝をついたのを認識する。
一瞬遅れて頭が酷い痛みに襲われる。後頭部を中心にして、痛みの波動が体中を振るわせた。
何が起きたのかわからない。だが、何かしなければ……何かしなければ。
痛みでまともに動かない頭をしぼって、傍らに残った北野の荷物へ、手を伸ばす。
その瞬間第二撃が来た。
腹が火傷をした様な酷い熱さに見舞われる。
痛い。熱い。
たまらず倒れ込む。
地面と接した腹の辺りから、ぬめりと不快な感覚が伝わって来た。

588 :2/5:05/01/27 00:35:19 ID:DyBfWo1v0
……まずいな。

頭の奥の何かが、妙に冷静にそう思った。
この痛みは経験した事がない。体全体から汗が吹き出る。一気に意識が遠くなる。
その時、最早ほとんど用を果たさない眼球が、床に作られた扉をとらえた。
北野……

吉田は床の上を這った。
第三撃。
今度は衝撃だけだった。痛みを感じない。
体を引きずる。自分の体で、地下室への扉を塞ぐ。
見つかってはいけない。
北野がいるこの地下室を、自分を襲った何者かに見つけさせてはいけない。
隠さなければ。隠さなければ。
未来を持つ者。若い者。自分が命を助けた者。
見つかってはいけない。
重い四肢を引きずり、完全に蓋が隠れる様にと移動する。

そこで彼は力つきた。

……北野。若い未来のある選手。守る。
野球。したい。
全力で腕を振る。
球を投げ込む。
空を切る打者のバット。
妻。子供たち。愛している。
会いたい。
会いたい。

……


589 :3/5:05/01/27 00:41:33 ID:DyBfWo1v0
北野は暗闇の中、不安の中にいた。
上から音が聞こえる。それも……複数?
何故? 複数?
声は一切しない。
突如として、音が乱れる。
何が起きてるんだ? 不安は高まる一方で、今にも叫び出してしまいそうだ。
だが最後に見た吉田の動作が忘れられない。
……修司さんは喋るなと言っていた。
だから、我慢する。だから、耐える。

その時、出入り口の隙間から何かが一滴滴り落ちて来た。自分の頬へと着地したその感覚で気が付く。
頬についたそれを指で拭ってみる。
暗闇で良く見えないが、暗い色をしている事とぬめぬめしている事がわかった。
つい首を巡らせて上を見上げてしまった。本能がまずいと囁いているのに。
自分はいつもそうだ。まずいと思うと尚更やってしまう。
暗闇に慣れた目は、「それ」が見上げた入り口から、続けて降り注いで来るのを見た。
咄嗟に避けられず、「それ」は目に口にと入ってきた。
鉄くさい味がした。
鉄くさくて、生温くて、濃厚で−−吐き気のする味。
恐怖で頭が膨張する。

血だ。


590 :4/5:05/01/27 00:44:19 ID:DyBfWo1v0
血が、血が降り注いで来る。逃げ場はない。自分の上に容赦なく血が降り注ぐ。
訳も分からず恐怖に駆られ、血が降り注いで来る出入り口へと突進した。
鉄のハシゴは血で濡れ、手も足も滑りかける。
辛うじて踏み止まり、とにかく手足を上へと進める。
焦る程手足がもつれる様に感じるが、長いハシゴではない。すぐに上につく。
片手で出入り口を押し上げようとするが、それは何かに塞がれた様にぴくりとも動かなかった。

何故動かない!? 

混乱は頂点へと達する。
ほとんど思考を放棄した頭で考えられたのは、とにかくここを出たいということだけだった。
出たい。
出してくれ。
ここは嫌だ、

嫌だ、

嫌だ!!

ハシゴの上で踏んばり、蓋を上に押し上げようとする。
だがその瞬間。
足が血にとられつるりと滑った。
「あっ」と思った時にはもう一番下まで滑り落ちていた。腰を床に強打する。

591 :5/5:05/01/27 00:51:23 ID:DyBfWo1v0
もう上から振る血は「降り注ぐ」という勢いではない。だがそれでもたまに落ちて来る。
ぱた
ぱた
ぱた……
床に軽い音が響く。
誰の、血なんだ? 誰の。
誰の?
落ちてぶつけた腰や手足が痛くて起き上がれない。
痛い。
暗い。
狭い。
生臭い。
ぬめぬめする。
気持ち悪い。
息苦しい。
怖い。
怖い。
怖い。






「うぅあぁあああああぁぁぁああぁぁぁぁあぁああぁーーーーーーーーーーー!!」

幸いな事に彼のその叫び後は殺人者には届かなかった。既にその場を立ち去っていたから。
不幸な事に彼のその叫び声は誰にも届かなかった。
彼を助けてくれる人、彼を恐怖の底から救い出してくれる人、その誰にも。

死亡:吉田修司【49】
【残り46人】(残り9人でゲーム終了)

592 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/27 00:59:56 ID:nmtaYl+3O
修司さん…_| ̄|○
北野はどうなるんだ?

593 : ◆7KR.e180t. :05/01/27 01:02:33 ID:zcbLbbB00
北野狂ったかな・・?
個人的には殺人鬼キャラとして期待

594 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/27 01:21:19 ID:DyBfWo1v0
うっあまり書き手さんに先行きの予想をされるとやりづらいものが……

595 : ◆7KR.e180t. :05/01/27 01:27:24 ID:zcbLbbB00
ああ、申し訳ない。
他の職人さんにも個人的感想をいいたかったもので。
言いたいときは名無しで書き込みます。
>>594氏の書き方すごい好きなんで楽しみにしています。

>>593は気にしないでくださいな

596 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/27 06:47:15 ID:azrUfyd1O
ホシュー

597 :sage:05/01/27 10:33:43 ID:BCwkn4VBO
保守

598 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/27 11:14:39 ID:QdIUMCVG0
ジョーと藤井が気になって気になって・・・。
先が読みたい〜!!

599 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/27 16:48:14 ID:wxg6NSf30
保守。
職人さん続き楽しみにしてます

600 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/27 20:45:19 ID:iSSenQjl0
保守
このスレ見るのが毎日楽しみ

601 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/27 23:32:31 ID:nT0lH+2r0
>>600
ナカ〜マ

602 :1/3:05/01/28 01:05:01 ID:Pf/rQ4Om0
62「起きろ!」

はぁ、はぁ、はぁ。
いつまで走り続けているのだろう?すぐそこに見えている背中。
もう少しで追いつけそうなのだが、自分の周りの空気がねっとりとして身体が思うように
動かない。しかし目の前の人物は離れていく事もない。壊れた映像のように緩慢に動く背
中を見る。赤く大きな15が踊っていた。
ああ、これ夢やな。ありえへんもん。
斉藤和巳【66】はそう思った。

俺、夢やのになんで必死に走ってんのやろ。動きづらいし。夢やん。やめたらええやん?
(でも、目の前の人超えたいよな。)
もうおらん人超えるて。無理やって。あの時見たのは何かの間違いや。
(無理と思うから実現でけへんのやろ)
そんなん、言うのは簡単やけどなぁ、………やめや。何俺一人でぶちぶち言うてるねん。
「もう逝ってもうた人に追いつくとか、無理な話やって」
斉藤があきらめの言葉を吐き出したとたん、それまで必死に動かしていた手足も動かなく
なる。

『それでいいのか?』

藤井さん…。
目の前の人物も何時の間にか動きを止め、こちらを向いていた。
「もう、いいんです」
何故だか分からないが、疲れ果てていた。もうそろそろ終わりにしてもいいじゃないか。
終わりにする?何を?何でもいい。疲れたんだ。


603 :2/3:05/01/28 01:05:49 ID:Pf/rQ4Om0
『本当に、それでいいのか?待ってる奴、居るんじゃないのか?』
目の前の藤井が更に語りかけてくる。
「こんな成績の奴なんか、誰も待ってませんよ」
「『約束、してたじゃないか』……ぉ……」
「してたような、してなかったような…」

何だ?藤井さんの声に重なって違う声が聞こえる。
「…お……ろ!……『お前がそんな状態だなんて、珍しいな』」
「俺かてたまにはセンチにもなりますって」
苦笑いで答える。
「『このまま終って、それでいいのか?』起…なかっ…ら死……んだぞ!」
藤井さんの声に重なる声が大きくなってきた。聞き覚えの有る声だ。誰だ?
「もう、ほっといて下さい。もうええんです。」
このままおれば、楽になれるはずなんや。痛い思いも、寒い思いもしなくてすむ。チーム
メイトを敵としか認識できないような世界に戻る事はない。

「起き…よ!『そんな事いわずに、頑張れよ。待ってる奴居るんだろ?』」
そう言うと藤井の姿は薄れていった。
「ちょ…!藤井さん!!」
頑張れ。そんな言葉は聞き飽きてる。聞き飽きてたはずなのに。死んだ人にまで世話焼か
せたらあかんよな。「頑張れ」か。

そう思った瞬間、大きな声と共に左頬に痛みが走った。
「起きろ!目を開けろ!!斉 藤 和 巳!!!」
「………痛い…」

あまりの痛さに思わず目を開けた。頬が熱を持っているのが分かる程痛い。
痛さのあまり涙でぼやけた画面には、吉武真太郎【34】の顔がアップで映っていた。




604 :3/3:05/01/28 01:06:28 ID:Pf/rQ4Om0
「立てるか?ここ、後数分で禁止区域になるぞ!」
斉藤に肩を貸しながら、ひきずるようにして吉武は走り出す。
「何でですか?」
「何が!」
「俺、ピッチャーですよ。ほっといたら…よったけさんのライバル一人減りますよ」
「そんなくだらない事話してる余裕があるなら自分で走れよ」
吉武と斉藤の身長差は11センチ。吉武が斉藤に肩を貸した状態で走るには辛いものがある。
「………すんません…」
くだらん質問をしてもうた。そう思うと恥ずかしさがこみ上げてきた。


数分後、何とか2人は禁止区域内から出る事ができた。20時を過ぎても2人の身体には何の
変化も無い。
人心地ついたところで吉武は誰か一緒に行動できそうな人を探し、川沿いまで来た所争う
声が聞こえた事、その声に向かって走り出したとたん人が流されているのを発見して追い
かけた事、追いかけた先で斉藤が岸に上っていたのを発見した事を教えてくれた。

「すんません。ここ、どこっスか?俺、鞄とか全部無くしてもうて」
「多分この辺だと思う」
吉武が指差したのはF-3とF-4の境目辺りだった。診療所から離れてしまった。
ムネ、怪我しとったけど大丈夫なんやろか……?竹岡さんはどうなっただろう?
これからどないしたらええねん?
吹きすさぶ風が水に濡れた斉藤の身体を容赦なく冷やした。

【残り46人】(残り9人でゲーム終了)

605 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/28 01:08:52 ID:Pf/rQ4Om0
すいません、>>604
走るには辛いものがある を

走るには少し辛いものがある に変更お願いします。

606 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/28 03:25:58 ID:Q85zQ5no0


607 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/28 06:58:38 ID:7+FifT21O
和己さん助かって良かった。
藤井さんと再会とかせんかな〜??

608 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/28 11:46:22 ID:toIBi+6CO
ほしゅほしゅ

609 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/28 14:54:39 ID:mAJYb2gn0
乙です。ママンが拾いに行ったのは竹岡かぁ・・・。

610 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/28 16:34:05 ID:tAJldsHH0
ほしゅ。
>>609ママン大丈夫かな…。

611 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/28 18:10:06 ID:z79ovE510
川崎は和田と再会しそうだな・・・なんとなく。

612 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/28 19:06:56 ID:hBpvfhQT0
出口と溝口の行方が気になるー

613 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/28 22:24:25 ID:95oyRXDL0
ほしゅ

614 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 02:08:13 ID:a24zk1V20
保守しときますね。

615 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 02:23:45 ID:tciBzlvp0
あれ?保管庫の◆UKNMK1fJ2Y氏版の方、
タイトル一覧が25までしか出てこないのは漏れだけか?(汗)
先が気になってしかたないぞw


616 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 03:34:50 ID:/V+dBJGm0
>>615
自分もです。本文の「next」を辿って行けば最新の「事件発生2」まで行けますが…
昨日まで普通に表示されてたんだけどね。

617 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 04:47:43 ID:0ZJ6c+3f0
初めてこのスレ見た、最高です。

続きを期待しつつ・・・捕手

618 :36:05/01/29 10:35:43 ID:a24zk1V20
>>615-616
 すいません、直しておきました。

619 :1/4:05/01/29 11:47:56 ID:9AzakHKQ0
63.リモート・ビューイングact2

プラズマ画面が、まばゆい光に包まれた。
王は、あわててソファーから飛び起きた。
グーリンが目覚めたらしい。しかし、この光は何だ?
やがて、光は徐々に薄れていく。
いきなり、ズレータの度アップが映った。
夜の闇からはっきりと区別できるほど、彼は青ざめていた。

「グーリン!?カミナリに打たれたトデスか?」
「カミナリ?ああ、サンダーパワーがどうかしたニョホ?」
「起きたら、いつも光るトデスか?」
「ここは、VRの世界だからニョホ。」

ヴァーチャル・リアリティの世界??
王には、やっとこの世界が現実とは異なるものであることが分かった。

620 :2/4:05/01/29 11:57:00 ID:9AzakHKQ0
「ミハリをするので、早く眠るニョホ。」
「無理バイ…」

いくらVRの世界とはいえ、これではズレータの精神が持たないだろう。
王は、心の底からズレータに同情した。

「眠らないなら、釣りをするニョホ。そこに川が見えているニョホ。」
「サカナを食べたカトデスか?」
「シーフードは元気が出るニョホ。」
「でも、ここは川バイ…」

何故か、王は自分の現役時代のチームメイトを思い出した。
こういう逆境には、この手の男がいいのかもしれない。
ふと、ノーアウト満塁のリリーフに「ピッチャー、グーリン」と告げる
自分自身の野太い声が聞こえた気がした。

621 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 11:57:35 ID:1XAgp7gnO
36氏もいつも乙です!

622 :3/4:05/01/29 12:09:43 ID:9AzakHKQ0
「サカナを釣るには、糸とサオとエサが必要バイ。」
「手で取れるニョホ。ボクは火を用意するニョホ。」
「ワタクシが?川で?サカナを?」
「ズレータはワイルドだから、サーモンでも捕まえてほしいニョホ。」

あきらめて川へ入るズレータ。
その後ろで、いきなり火を燃やすグーリン。

「ホンマが流れてきたバイ。」
「仲間にするから火でカワカしてみるニョホ。」

本間は陸に引き上げられ、焚き火の側に寝かされた。
たんこぶがいくつかできているが、命に別状はなさそうだ。
ふと、王の脳裏には、乱闘シーンで活躍するズレータと本間の姿が浮かんだ。

623 :4/4:05/01/29 12:18:55 ID:9AzakHKQ0
ヴァーチャル・リアリティー。仮想現実の世界。
本当にここは、何でもありの世界なのだろうか?
ズレータは、サーモンを3匹抱えてきた。
グーリンは、自分のバッグから調味料を一式取り出す。
ズレータは、鉄のフライパンを取り出して、火にかけた。
目を覚ました本間は、簡単な英単語で意思疎通を図っている。

いつのまにか目の前に置かれているラーメンのどんぶり。
味わってみると、紛れもない父のラーメンだ。
付け合せの餃子は、母の手作りの味がする。
どうやら、人間の記憶から物質を作り出すことができるようだ。
だが、王はまだ知識の入り口にたどり着いたに過ぎない。

624 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 12:20:04 ID:9AzakHKQ0
>>618
36氏、忙しい中、ありがとうございます。


625 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 13:39:06 ID:vJPsRuRB0
>「ホンマが流れてきたバイ。」
のどかだな…w

626 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 14:01:54 ID:R1iT2TV+0
ってか、ママンが流されたのか!?


627 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 14:19:30 ID:/V+dBJGm0
>>618
ありがとうございます。

ママンは竹岡を拾えなかった上に、大道さん達とはぐれたって事か(w

628 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 20:27:32 ID:sw4NGcBPO
ホシュホシュ!

629 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/29 23:59:58 ID:a24zk1V20
保守ついでに未登場な人列挙。
44 水田 章雄  
45 岡本 克道
48 中村 浩一
50 田中 直樹
59 笹川 隆


630 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/30 00:04:29 ID:RcH45wHQ0
ほしゅ


631 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/30 01:01:51 ID:5IrGuEtp0
寝る前に捕手。
どっちも期待してます。
職人さんも保管庫管理さんも頑張ってください。

632 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/30 06:13:37 ID:2Xa4/cW8O
保守

633 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/30 10:33:28 ID:nf1bsH8r0
ほしゅ

634 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/30 14:52:06 ID:8BZg8tgaO
干す

635 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/30 18:17:56 ID:RcH45wHQ0
ユニフォームかなり微妙だけど保守

636 :36:05/01/30 21:20:32 ID:Z0DOSTZW0
◆UKNMK1fJ2Y氏版更新しました。

637 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/30 21:46:06 ID:xuZ0JH6p0
>>636
乙です。
ムネが怖い…呪いのクマも。
読み終わったばかりなのに禁断症状(;´Д`)ハァハァ

638 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/30 23:53:12 ID:HPpUSaSD0
>>636
乙です。ゴエとブルガリアはどうなったんだろう…

639 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 00:03:38 ID:6rMAW+2F0
>>636
いつも乙です!
呪いのクマ…(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
もう続きが気になるぞ、クマ…
○○ー!そのクマを手放すんだー!

640 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 03:20:33 ID:Yjspg/2M0
ほしゅ


641 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 08:07:16 ID:tjZwu9ZdO
おはよう保守

642 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 08:44:50 ID:2TCsMucqO
>>636
毎度乙です
星野さん、どのバトロワでもいいひとがにじみ出てるわ(w

643 :64-1:05/01/31 11:19:23 ID:A5UyxHnM0
64.モデルガン

堤防の影にした焚き火に向かい、星野順治【33】はペンを片手に作業していた。
もう片方の手には大野立詞【25】の水鉄砲が握られている。
クリアピンクだった水鉄砲は、細いペン先により徐々に塗りつぶされていく。
そこへ見まわりから折り返して来た、大野が戻ってきた。
「あー、なんで俺の水鉄砲黒くしたんですかー」
「カモフラージュだよ。ほら、こうすれば遠目には本物に見えるでしょ」
星野は真っ黒になったそれを、ひらひらと振って見せる。
「なるほど、モデルガンみたいですね」
「気休めだけどね。護身くらいにはなるかもしれないよ」
星野はインクが乾いたのを確認し、大野にそれを手渡した。
「分かりました。じゃ、見回りにの続きに行ってまいります」
大野は、星野により作られたモデルガンを掲げ、立ちあがる。
「うん。あまり遠くに行かないでね」
「はいー」
暗くなってもなお、銃声や破裂音が風に乗って聞こえてくるのだ。
その上、夕方には川から海へ、異様な物が流れてきた。
確実に悪い事が起きている。こうして僕が安全な場所にいる今も…
ここに居て、爆音や不吉な放送から耳を塞ぎ続ける事は、本当に正しい事なのだろうか…
「星野さん!川の中に人が倒れてます!」
眠気を吹き飛ばすように、闇の向こうから大野の叫び声が聞こえてきた。
「ええっ!!」
今度は人間が…!

644 :64-2:05/01/31 11:20:18 ID:A5UyxHnM0
夕方流れてきたのは、無数の魚の死骸だったのだ。
明らかに有毒物質によって殺された魚群、そして次は人だと!?一体上流で何が起きてるんだ!
「誰か分かる?!」
大野が居る方向に叫びながら、星野は砂に足を取られながら駆け出した。
「えーーと、68番!!」
「…竹岡君だよ!!」
海水と淡水が交じり合う河口に、二人は飛び込み、大柄な竹岡の体をなんとか引上げた。
星野は首に指を当てる。頚動脈にかすかな動きがあった。
「脈がある!」
「息もしてるみたい…」
大野も安堵したようにつぶやく。
「気を失ってるだけだけど、凄く体が冷えてるよ。焚き火まで運ぼう」
二人は砂浜の上を引きずるように、重い体を運び、火の近くに横たえる。
しばらくして温まった頃には、竹岡の呼吸もしっかりしたものになってきた。
「次は僕が見回りに行くから。竹岡君のことよろしくね。大野も少し休むといいよ」
「分かりました。気を付けて下さい」
星野はモデルガンを拾い上げ、立ち上がった。
この時星野は、モデルガンではなく、自分に支給されたサバイバルナイフを持っていくべきだった。
そして、その場にサバイバルナイフを残した事実が、後々まで星野を悔やませる事となる。

【残り46人】(残り9人でゲーム終了)

645 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 12:14:07 ID:LpuGapHpO
キタ━━\(゚∀゚)/━━!!


646 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 13:13:14 ID:hiqUBrXuO
ケケ岡さん…。何かしでかしそう……(-.-;)

647 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 14:34:02 ID:0hwfKbhvO
いいよ、いいよ〜!
みんなやる気の人が少ないから竹岡さんの存在は貴重だよー
期待保守

648 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 17:33:45 ID:hiqUBrXuO
昨日のユニお披露目会で選手が一列に並ばされた時SHBRしか思い出さなかった…。
孫『これから皆さんに殺しあいをして貰います』
みたいな……(-.-;)
BRにハマリまくってる保守。


649 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 20:07:44 ID:3F3n/zkV0
もう一つのやつの宗めちゃくちゃ怖いな・・・
職人さん方乙です。

650 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 20:52:51 ID:HtQrqA210
星野!ナイフナイフ!!

651 :代打名無し@実況は実況板で:05/01/31 21:08:51 ID:clIdqq220
>>650
それよりも大野!後ろ後ろ!!になりそうな悪寒。

652 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/01 00:49:07 ID:fzfTy9tZ0
お休みのその前に保守

653 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/01 01:20:58 ID:a4frYEQTO
保守

654 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/01 06:43:31 ID:fzfTy9tZ0
おはよう保守

655 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/01 09:29:35 ID:1ffzQKvrO
保守

656 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/01 12:01:52 ID:a4frYEQTO
ほしゅ

657 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/01 13:35:04 ID:ynCdogB70
まちゃーん元気?

658 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/01 14:26:37 ID:ZINBTiT80
SHBR は
SHIBAHARA の略に見える

659 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/01 17:24:53 ID:24StfZKq0
ほっしゅー

660 : ◆7KR.e180t. :05/02/01 21:51:10 ID:wdaokGM70
65,悪巧み

「いた…これだけ歩いてようやく一組ってことは、やはり多くの選手は
川を越えて北のエリアにいるみたいだな」
「……………」
出口雄大【4】が溝口大樹【30】に話しかけた。
I-1のエリアにポツポツと点在する住宅。その隅にある車のガレージに二人ほどの人影が
うっすらと見える。ほとんど身動きをとらないが白い息が一定の間隔で吐き出されていた。
「まずは…キミが声をかけてこい」
「ちょ、ちょっとまた俺?今度はおまえがー」
その刹那。溝口の眼が妖しく光った。
出口の目の焦点があわなくなる。
「………行ってまいります」
出口はふらふらとガレージに見える人影に近づいて行った。

人影まで15メートル前後まで近づいた。
そこで出口は「止まれ!」という声を聞く。この声は……
「誰だ?悪いが今あなたに銃口を向けている。俺はやる気はないけど…
警戒はしている。あなたは誰だ?」
出口は答えた。
「その声…井口だな?出口だ。そっちに行ってもいいか?」
少し間があって人影の一人が立ち上がった。
その人影―井口はゆっくりと出口に近づく。銃はおろしてはいるが、
引き金にはまだ指をかけたままだった。
「出口さん…すみません。こんな夜ですし、一応用心はしないと。一人ですか?」
出口はどう答えようか一瞬迷ったが、正直に「向こうに溝口がいる」と答えた。
「そうですか。俺は井手と一緒にいます。出口さんと溝口も来ませんか?
井手は外野ですが、俺と一緒でやる気はないし」
井口はそこで初めて笑った。
馬鹿な男だ。そう思いながら、出口は「わかった」と答え、溝口の元に戻って行った。

661 : ◆7KR.e180t. :05/02/01 21:51:49 ID:wdaokGM70
「あいつらやる気がないみたいだな。こっちに来いよって言ってる」
「う、う………ぐあぁぁああぁあ…!」
溝口の様子がおかしい。
というよりはこいつは会った時から少しおかしかった。
頭が痛いとかずっと言ってたと思ったら、急に口数が少なくなったし。
普段の、ここに来る前の溝口とは人格そのものが違うようだった。
溝口もやる気だと言うから一緒に協力して戦っているというのに、パートナーが
こんなおかしい人で大丈夫なんだろうか…
そういえば、こいつと会ってから俺もたまに記憶があやふやな時がある。
なぜ…?
「あ、あああああああああああ!!!!」
「お、おい溝口…!平気か?」
突然溝口は立ち上がり、頭を抱えだした。
「キ・・サマ。キサマは出て…くるな!」
「し・・・つこ…い、ガキめ」
「たかが…選手が・・」
「ぐ!!がぁっ!」
ドサッと膝をつき、肩で大きく呼吸する。
なんだよ、こいつ普通じゃねぇ…

「はぁはぁ…もう平気だ。行くぞ…」
溝口はそう言うとふらふらとガレージの方に歩いていった。
本当に大丈夫なのか?と思いながらも、出口は溝口の後を追った。

662 : ◆7KR.e180t. :05/02/01 21:52:21 ID:wdaokGM70
「おお、溝口!どうした?さっきなんか叫び声が聞こえたけど…」
井口が右手を上げて言った。ショットガンは井口と井手の間に立て掛けられている。
「いえ…ちょっと猫がいて、びっくりしてしまって」
「猫にびびってたのか、かわいいとこあるな。お前」
井手が初めて口を開いた。
「………」
溝口はそれには答えず、下を向いた。
「なぁ、井口達は誰かと会ったりしたのか?」
出口が聞いた。いきなりあれを出しても警戒されるだろうからな。まずはこういう会話から入って…
「俺はスタートした直後に吉本に会いました。吉本はやる気ですよ。俺に切りかかってきましたから…
その後は井手と会うまでずっと一人ですね」
「俺も井口さん以外には会ってません」
吉本がやる気なのか、いい事を聞いたな。
「吉本に襲われたのか。怪我はないのか?」
「あ、怪我は大丈夫です」
井口は両手前に出し、拳を軽くぎゅっと握った。
「俺たちも誰とも会ってないんだ。ずっと歩き回ってたんだけど。どうやら皆
川の向こう側に居るみたいなんだ。ところで、それがお前の武器か?」
ガレージに立て掛けたショットガンを指差して言った。
「ええ、比較的当りの武器でしょうね。」
「俺の武器はこれですよ。正直もう捨てようかと思ってます。殺傷能力はあるんでしょうけど…」
そう言って井手が見せたのはボーリングの玉だった。16ポンド。
たしかに殺傷能力はあるんだろうが、使いづらいし、移動の際邪魔になるだろうな。
…これはいらないな。出口は心の中でそう思った。
しかし、ショットガンか。これは…ほしい。
ゴクリと唾を飲み込んだ。

663 : ◆7KR.e180t. :05/02/01 21:52:43 ID:wdaokGM70
「あの………」
ずっと下を向いて、黙ってうつむいていた溝口が口を開いた。
「ん?」
「喉渇いたんで、お茶飲んでいいっすか?鍋があるんで、お茶作れるんですよ」
「ああ、かまわないよ」
「俺も欲しいくらいだよー!」
井口と井手がそう言った。
仕掛けが早いな。溝口。まぁいいか。うまく飲んでくれれば、こいつらを消せて、
ショットガンも手に入る…
溝口が鍋と、携帯着火器を使い、お湯を沸かし始めた。そこに出口がハーブを入れた。
すぐにうまそうな匂いが辺りに広がる。
「へー、結構うまそうじゃないか。野草だから味はどうかなーって思ったんだが」
井手が匂いに鼻を動かしながら、そう漏らした。
鍋が煮立ったら火を消し、空になったペットボトルに移す。そのペットボトルの内2本には
あらかじめ毒薬を塗っておいた。
その2本を井口と、井手に渡す。
「ありがとう」二人はそう言って、そのペットボトルを手にとった。
そのまま口に近づける―

もらった……

【残り46人】(残り9人でゲーム終了)

664 :1/3:05/02/01 21:57:12 ID:kvosEez30
65.洗う

「いい加減にしろよ」
川端に二人の人間がいた。一人はしきりに何かを洗っており、一人は立ってそれを見ている。
中村浩一【48】と岡本克道【45】だった。
水端にしゃがみ込んだ中村が洗っているのは、自らの手だった。
それを見る岡本の目は険しい。
「何の為に洗ってるんだよ」
「……」
中村から返事はない。だがそれでも一心に洗い続けている。
見守る者が居たならば、二人のユニフォームについた汚れに気が付くだろう。
今は闇に紛れているが、陽が昇れば、その汚れが何なのかすぐにわかるだろう。
二人のユニフォームについた汚れ、それは赤い色をしていた。
「お前約束覚えてるか。俺が相手の注意を惹き付けて、お前がその隙に攻撃する。その際確実
に殺す。約束したよな」
岡本の声は険しい。また、聞く人間が聞けば何か異様な雰囲気を醸し出していることに気が付
いたかもしれない。
岡本の声は、殺気をまとっていた。
「……」
中村から返事はない。
「結局相手に動く余裕も与えた。俺が駆け付けなかったらとどめも刺せなかったんじゃないか」
中村は手を洗い続ける。
「止めろよ。お前が一体何したんだよ?」
段々怒気を帯びて来た。だが中村は動作を止めない。
「止めろってんだろ!」
岡本は突如動き、中村の手を掴んで引き上げた。

665 :2/3:05/02/01 21:57:45 ID:kvosEez30
「お前同意したよな!? 俺の誘いに乗ったよな!? 何で今さらそんな事してんだよ!」
中村はそれでも返事をしない。
ただ無気力に岡本を見る。
「使えないようだったら、お前殺してもいいんだぞ!? ポジションなんて関係ねぇ。一人殺
したらもう、二人殺しても同じだ!」
夜のしじまに岡本の叫び声が響き渡る。
「……声大きいですよ。誰か駆け付けたら危ないじゃないですか」
中村がボソリと言った。
それを聞いた岡本の顔が歪む。叩き付けるようにして中村の手を放し、そのまま中村に背を向
けた。

手の感覚が消えないのだ。
振りかぶった自分のピッケルが吉田の後頭部に食い込み、薄い頭皮を貫き、骨に当たりそれを
砕く感覚が。
吉田の背後に立った時、彼は人を殴る事などできないと思った。
無防備な相手に苦痛を与え、そして命を奪いこの世から消しさる事など。
修司さんだぞ!? 見知らぬ相手でもできないのに、修司さんが、あの笑顔が、声が、この世
からなくなるんだぞ!?
でも……殺さなきゃ生き残れないんだ!
相手の背後に立った一瞬の葛藤。無理だと思う声と、やらなければいけないという義務感のよ
うなもの。
自分は一瞬で覚悟を固め、そして殴ってしまった。
岡本と巡り会った時切り出された話。『俺たちポジション被ってないし、協力しないか』。
自分の本来の武器は、小さなホッチキス一つだった。これじゃ誰にも勝てない。だから岡本の
誘いに乗った。
結局殴るだけ殴った後、蠢く吉田を見て呆然とした。……生きてる。
一度で殺せればまだしも、最初の勢いがなくなってしまうと、生きている人間に再び攻撃を加
えることなどできなかった。
そこに岡本が飛び込んで来た。立ち竦む中村のピッケルを奪い取り、尖った側を思いきり吉田
の腹へと突き刺した。
その時飛んだ血は、今もユニフォームに着いていることだろう。

666 :3/3:05/02/01 22:09:12 ID:kvosEez30
ニ撃、三撃と加えても動きを続けた吉田は、岡本が四撃目をと振りかぶったと同時に動きを止
めた。
しばらく、乱れた岡本の呼吸だけが部屋に響き渡る。
岡本は足先で吉田をつついた。動きはない。
先ほどまで人間だったものが、今は既にただの物と化している。
本当か? これは事実なのか?
中村は立ち尽くす。

血に汚れ、血の臭いで満たされた部屋。
そこに居座る事を中村が拒否し、吉田のものと思しき荷物を掴むと、二人はすぐに小屋を出た。
少し歩いた小川で中村が手を洗い出してから、既に結構な時間が経っている。

小川の傍で立ち竦む男が二人。中村と岡本。
二人は同じ思いを抱いていた。
戻れない所へ来てしまった自分へ対する、どうしようもない恐怖。

【残り46人】(残り9人でゲーム終了)

ボーナスポイント:岡本克道【45】(5p(二撃目+三撃目)・計5p)
         中村浩一【48】(1p(一撃目)・計1p)

667 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/01 23:10:58 ID:UyBfolA80
乙です!
ああ、修Gさんを殺したのが岡本だったのかあ。
なかなか出てこないと思っていたら…

溝口の中にはナベツネもいるんですか?
「たかが…選手が・・」 にワロタ


668 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/02 00:22:35 ID:bXTJcFdt0
溝口の中の人は何人いるんだろう…
頑張れ溝口。

669 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/02 02:06:46 ID:zzpzYjdf0
職人さん方乙です!中村…(ノД`;)゜・。゜

670 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/02 06:35:23 ID:TKilJxoyO
ほしゅ

671 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/02 07:00:21 ID:ZJk6iICI0
hosyu

672 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/02 12:10:03 ID:HEliVEsZO
昼保守

673 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/02 17:05:02 ID:P3cPzW5CO
夕保守

674 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/02 17:27:18 ID:6avK8aIDO
保守

675 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/02 20:00:42 ID:NUj2XR1j0
ただいま保守

676 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/02 21:35:24 ID:QxRXAJk60
夜保守

677 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 00:17:53 ID:TfbrG+HK0
関係ないけど井口・井手・出口・溝口と
似た名前が揃っててなんかワロタ
けどこれからの展開が怖い! 夜中保守

678 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 00:46:30 ID:sb101AqLO
おやすみほしゅ

679 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 02:07:43 ID:OkhjuQmq0
職人さんたち乙ほしゅ。
やっと保管庫連載職人さんの「+α」の意味がわかった。

680 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 06:55:19 ID:oK0rLHxuO
保守

681 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 08:07:54 ID:F8npp+d/O
おはよう保守

682 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 13:08:56 ID:sb101AqLO
お昼のほしゅ

683 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 17:01:55 ID:ZzaHIKMF0
夕方ほしゅ

684 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 18:12:45 ID:32p0xfMs0
陽落ちほしゅ

685 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 18:24:51 ID:zD0A9fVv0
夕飯時保守

686 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 21:39:50 ID:yaD/zMSX0
お風呂タイムほしゅ

687 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 23:24:07 ID:6tXWlVD5O
おやすみ保守

688 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/03 23:53:44 ID:AUvM3Lrv0
スポーツニュース見る前に保守

689 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 00:55:22 ID:u6S/l/O/0
おやすみ保守。今夜も寒いね〜。

690 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 06:38:16 ID:UqGSqlYa0
おはよう保守

691 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 07:42:11 ID:wi1K/1vTO
行ってきます保守

692 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 11:22:18 ID:jW5+isNHO
保守

693 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 12:09:02 ID:egYFWdeoO
お昼ご飯保守

694 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 12:18:22 ID:cmOA9jAUO
保管庫の相談スレに書き込みあるね。
内山とかどうなるんだろ?

695 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 12:28:49 ID:ah/GOco90
TRONを潰した孫正義氏ね!!
日本民族を劣等民族と公言しているレイシストですから!


仮想討論「BTRON..過去から未来へ」 2000.08〜10.1

1.「日の丸パソコン」というレッテル
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron1.htm
2.トロンチップは「時代遅れ」なのか?
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron2.htm
3.トロン外圧の嘘と事実
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron3.htm
4.トロン教育パソコンは正しい選択だった
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron4.htm
5.アメリカの圧力は、撥ね返せた
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron5.htm
6.孫正義氏は何故トロン潰しを画策したか
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron6.htm
7.BTRONが負った制約
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron7.htm
8.超漢字とBTRONの真の実力
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron8.htm
9.やはり多漢字は必要だ
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron9.htm
10.トロンは「宗教」なのか?
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron10.htm
11.だからトロンは期待される
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron11.htm
12.アメリカ・日本・パソコン・そしてTRON
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron12.htm


696 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 16:27:53 ID:cmOA9jAUO
午後保守

697 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 18:27:58 ID:OpcLlwtd0
ただいま保守

698 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 21:37:32 ID:Kt92c7mi0
ごちそうさまほしゅ

699 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/04 23:30:59 ID:WZZwv8bt0
お風呂タイム保守

700 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 00:54:41 ID:IDa8miyH0
お休み保守

701 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 00:57:01 ID:w+zdrz0r0
お掃除するよ保守

702 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 01:34:29 ID:bmb4f2C30
ちょっと夜更かし保守

703 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 05:36:47 ID:SoSjqa6P0
実家に帰ってくるよ保守

704 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 07:28:19 ID:MmFnvLuFO
バイトに出勤保守

705 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 10:21:45 ID:9FtNZkNFO
寝過ごした保守

706 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 14:13:56 ID:5DS6RLs+O
昼寝保守

707 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 17:44:27 ID:B/TocDlp0
職場から捕手♪

708 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 18:00:32 ID:5FlHbg/5O
夕飯前に保守

709 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 20:36:38 ID:er68PL4f0
まったり保守

710 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 22:45:45 ID:ogEkn1oz0
保守保守

711 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/05 23:29:33 ID:ltxfTnk30
66.川辺

川の流れはたゆたうばかり。
「大道さん……」
「ん?」
「本間さん……上がって来ませんね」
「ん……」
川辺に男が二人、体育座りでぼぉっとしていた。
当てど無く荒金が持った懐中電灯の光が水面を照らしている。
「あの……助けに行かなくていいんでしょうか……?」
「だってわざとだしな」
「……? ……!?」
一瞬の間の後、荒金が器用にも体育座りのまま跳びすさった。
「嘘だよ。何構えてんだよ」
そう言うと大道は立ち上がる。
「とりあえず川下に向かうか」
それだけ言うと、バッグを掴んだ。荒金は素直に従う。
(……本間さん大丈夫かなぁ……)
本間の身を案じ、荒金は内心呟いた。
普通に考えて水に入ったまま出て来なければ、命が危うい。
だが大道があまりに慌てないので、つられてぼおっとしてしまっていた。
そんな大道の様子に少し不安を感じてはいるが、彼の中に大道から離れるという選択肢はない。
(とりあえず大道さんといれば大丈夫。そんな気がする)
そう思ってる割には、改めて自分に言い聞かせてしまうのはどうしてだろう。
「そうそう、荒金。また俺の腕時計の数値が一つ増えたんだけど、何だと思う?」
前を行く大道が、呑気な声音で振り返らずにそう言った。
「……」
不安が少し増した。

ボーナスポイント:大道典嘉【55】(1p・計5p)
【残り47人】(残り9人でゲーム終了)

712 :36:05/02/05 23:51:21 ID:IDa8miyH0
職人さん乙です!
◆UKNMK1fJ2Y氏版更新しました。

713 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/06 03:05:37 ID:DMeWpEot0
管理人さんも職人さんも乙です。


714 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/06 07:32:42 ID:vw1JbfVjO
おはよう保守

715 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/06 10:53:18 ID:3CN0KzzTO
ブランチに肉豆腐食べるよ保守

716 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/06 12:38:03 ID:eSrgDCPDO
他のスレが落ちる中ここは保守が多いな。住人が多いのか?保守

717 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/06 12:46:32 ID:muhMM2wz0
TRONを潰した孫正義氏ね!!
日本民族を劣等民族と公言しているレイシストですから!


仮想討論「BTRON..過去から未来へ」 2000.08〜10.1

1.「日の丸パソコン」というレッテル
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron1.htm
2.トロンチップは「時代遅れ」なのか?
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron2.htm
3.トロン外圧の嘘と事実
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron3.htm
4.トロン教育パソコンは正しい選択だった
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron4.htm
5.アメリカの圧力は、撥ね返せた
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron5.htm
6.孫正義氏は何故トロン潰しを画策したか
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron6.htm
7.BTRONが負った制約
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron7.htm
8.超漢字とBTRONの真の実力
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron8.htm
9.やはり多漢字は必要だ
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron9.htm
10.トロンは「宗教」なのか?
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron10.htm
11.だからトロンは期待される
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron11.htm
12.アメリカ・日本・パソコン・そしてTRON
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron12.htm


718 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/06 16:38:04 ID:vw1JbfVjO
免許更新終わったよ保守
虎バト落ちたね

719 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/06 17:57:22 ID:3CN0KzzTO
実家から戻るよ保守

720 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/06 19:39:53 ID:JuceGGWB0
職人さんお疲れほしゅ

721 :1/4:05/02/06 20:06:25 ID:erJ9Ewuz0
67.黒い花

ガサガサガサ・・・・
不意に真後ろで大きな音がし、川崎は凍りついた。
とっさに身を隠そうにも、もう間に合わない。
背の高い草を掻き分けて顔を出したのは、明石だった。
川崎の心が、わき腹の傷よりも鮮やかに疼いた。

「う、か、川崎さん…」
明石が露骨に表情を歪めた。
川崎は、視線をすばやく巡らせ、明石の尻ポケットのブーメランを確認した。
「怪我、したんですね。」
「たいしたこと無いよ、全然。」
お互い、嫌な汗をかきながら、一定の距離を保って立っている。

722 :2/4:05/02/06 20:14:41 ID:erJ9Ewuz0
「一緒に、行くか?」
何となく、いつもの調子よさで声をかけてしまった。
「い、いいんですか?」
何故か、明石は晴れ晴れとした表情になった。
川崎は、後悔しつつも軽く頷いた。
近づいてくる明石の足元を見て、川崎は息を呑んだ。
「どうかしました?傷、痛いんですか?」
「いや、大丈夫だ。」
地下足袋を凝視しながら答える川崎の変化に、明石は気づかない。
「まずは、医務室ですね。」
「俺、ゆっくり歩きたいから、お前先に歩いて。」
「はい、先輩。」
明石は川崎に背を向けて歩き始めた。
川崎は、月光を鋭く跳ね返すブーメランを見ながら歩く。

723 :3/4:05/02/06 20:29:04 ID:erJ9Ewuz0
川崎の脳裏に、昨年の秋の情景が浮かぶ。

PO敗退後、川崎はすぐに森脇前2軍監督のもとへ足を運んだ。
「トレーニングは続けてるか?」
「はい、森脇さん。」
「お前は強くなった。タイトルも取ったし、もう十分にやれるぞ。」
川崎は、森脇の甘いマスクに何か違和感を感じた。
今までに感じたことの無い、不安がこみ上げる。
「森脇さん、何かあったんですか?」
「え?何でだ?」
「いえ、別に…」
森脇は、どことなくそわそわしているような気がする。
「忙しいところ、おじゃましました。」

雁ノ巣の練習風景をついでに覗いてみた。
地下足袋を履いた明石が走っている。
「森脇さん、明石の足にベタ惚れっすよ。」
「いっつも、『お前は川崎以上になれる』って言ってるし。」
井手や北野の無邪気な語りかけが、なぜかイライラした。
「帰る」
ぷいっと向けた背中に誰かが
「お 師 匠 様 と ら れ ち ゃ っ た な」
と笑いかけてきた。
思わず反論しようと振り返ったが、誰かは分からなかった。

724 :4/4:05/02/06 20:35:35 ID:erJ9Ewuz0
あの夕日の中で、川崎の心の中に花が咲いた。
その花は、暗い暗い闇の色。
そして、周りの白い花の根を枯らすほどに強い毒を持っている。
ブーメランの光がまぶしい。
川崎はまぶたをきつく閉じて、奥歯を噛み締めた。
しかし、地下足袋の足音が耳にうるさい。
コイツ、イナクナレバイイノニ。

【残り47人】(残り9人でゲーム終了)


725 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/06 22:52:19 ID:OTQgqVLQ0
職人さん乙です
こっちのムネも怖いよブルブル

726 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 00:17:06 ID:+29dVbcg0
お肌のお手入れしつつお休み保守

727 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 01:19:34 ID:XoRHzS4aO
トライアウトの裏側見つつ保守

728 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 01:33:10 ID:y5yOxDX90
あぁ、この二人は出会ってしまったのか(;´Д`)

729 :59:05/02/07 02:42:26 ID:0wgL5P1D0
69.忍び寄る崩壊

 床を擦るような足音に、馬原孝浩【14】ははっとして振り返った。
 田口昌徳【22】が柔和な笑顔でそこに立っていた。馬原は慌てて端に積んである座布団
を一枚引っ張り、畳の上に敷いた。
 「体調は大丈夫か?」
 田口はそう切り出した。本当に気遣いの先輩だ。そう思いながら、馬原は答えた。
 「はい、全快とまではいきませんけど……本当に、だいぶ」
 「そうだな、顔色もいいみたいだし」
 「わざわざありがとうございます」
 馬原は深々と頭を下げた。
 「本当にさ、死んだみたいに寝てたんだよ、お前。息止まってるんじゃないかって何度
も確かめた」
 「はは。よっぽど疲れてたんですかね、俺」
 「まるで魂が抜けてどっか行っちまったみたいだった……そう考えるのもおかしいこ
となんだよな、だってもう既にここがその『どっか』なんだもんな」
 田口は独り言を呟くように言葉を続けた。
 「ずっと考えてるんだ。このゲームを終わらせる方法なんてのがあるのかって。もちろ
ん全然見当はついてない、けど多分間違いないことが一つある。それは、このゲームから
抜け出すにはバーチャルリアリティからそのものから抜け出す必要があるってことだ。こ
の世界でじたばたしても、所詮は奴らの掌の上で踊ってるだけでしかない」
 「………」
 「さっき、的場がここを出てくと言ってきた」
 「えっ!?」
 突然のことに馬原は思わず大きな声をあげ、慌てて掌で口をふさいだ。
 「……どうしてそんな」
 「自分のやるべきことをやるために、だ」
 田口はあえて抽象的な言葉を選んで馬原に伝えた。そのせいか馬原はまだ、納得できないような表情で畳を睨み付けている。

730 :59:05/02/07 02:43:06 ID:0wgL5P1D0
 「正直うらやましいんだ。お前や的場が」
 不意に感情を抑えたようなか細い声がした。馬原は驚いて顔を上げた。
 「うらやましい?僕が?」
 「そう。こんな状況の中で、自分のやるべきことを持つのはすごく大切なことだと思うんだ。それがないと、気持ちが負けてしまいそうになる。俺だってそうだ」
 「田口さんは違いますよ……ちゃんと皆を」
 「俺はまだ死にたくない」
 馬原は息を呑んだ。
 「そして、誰にも死んでほしくない。だからここに逃げ込んだ。だけどこれからここにずっと居たとして、それが本当に叶うなんて思ってる奴がいるのか?ここが安全だって本気で思ってるのか?………」
 田口は一息で言い、そして口を噤んだ。辺りは再び静寂に包まれる。
 「田口さん……」
 「悪かったな、馬原。不安になるようなこと言って。さすがの俺もちょっと、ビビっちゃってるのかもな」
 そういう田口は、いつもの柔和な田口だった。
 「さぁ、そろそろ交替の時間だな。夜明けまではしっかり休め」

731 :59:05/02/07 02:44:37 ID:0wgL5P1D0
 微かに扉が閉まる音がした。
 ―――的場さんだ。的場さんが行ってしまった。神内はそう理解した。神内は眠ってなどいなかった。
いや、眠れなかったと言ったほうが正しいか。
 先程の田口と的場の会話を、神内はしっかり聞いていた。田口の去った後、的場は静かに荷物をまとめ始めた。
 ―――あんな綺麗事を言って、本当は信じられなくなって逃げたんだ。
 神内はそっとユニフォームのポケットを上から撫でた。小さくも、確かな存在感。さっき、台所で果物ナイフを見つ
けた。誰にも見られないよう、ポケットに滑り込ませた。

 その時、扉がもう一度開いた。神内は慌てて目をつむり、それから少しだけ薄目を開けて見る。馬原だった。見張
りを終えて、帰ってきたのだ。
 馬原は部屋を見渡し、それから神内のほうへと向かってきた。顔の筋肉が強張る。馬原は神内を避けるように迂
回して、窓際の壁に寄りかかった。
 横たわった神内の背中の後ろ、ちょうど死角になる場所に馬原は座っている。様子ガ見エナイ。見タイ。何ヲ考エ
テル。何ヲ。
 寝返りをうつ振りをして体の向きを変えようと何度も試みたが、手足が言うことを聞かない。
俺ハモウ、逃ゲラレナイ。全身が麻痺したように感覚がない中で、ポケットの中のナイフが、リアルにその存在を
主張していた。

【残り47人】(残り9人でゲーム終了)

732 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 05:08:46 ID:z4cuW8PRO
ムネと明石はもう会っちゃったのかぁ〜…。
ムネも怖いが神内も怖ぇー((((;゜Д゜))))

733 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 08:43:35 ID:orVfXqyM0
風邪引いたので病休とって
おかゆでも食ったら薬飲んで寝るよ保守

ムネみたいな無邪気なタイプって実は一番怖い気がする…

734 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 10:59:10 ID:E7pWVz7A0
連休取れたので、実家に帰って来るよ捕手

735 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 14:19:41 ID:jt9wsExGO
>>734
行ってらっしゃい保守
そして職人さん方乙です!今更ながら59氏と144氏おかえりなさい

736 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 16:55:43 ID:xGUmd5v50
体調良くなってきたからもらいものの神戸プリン食べるよ保守

737 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 19:13:27 ID:B2F1BIAFO
テストラストスパートだよ保守

738 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 19:29:39 ID:5AMifk4L0
明日は福岡ドームで就職説明会だよ保守

739 :保守代わり:05/02/07 20:59:17 ID:dwO4CtSK0
70.夜明け前

彼は闇の中を疾走していた。
日が西の端に沈んでから既に数時間が経っている。だが太陽はまだ昇らない。
痛めた左足が、少し、痛む。
だが彼は走らなければならない。

何のために? 
生きるために。

そう、彼は生きなくてはならない。彼の帰りを信じて待っているであろう、美しい妻の為に。
自分の命は最早自分一人のものではないのだ。強く脳裏に妻の顔を描く。
その為には走らなくてはならない。
仲間は、いない。
彼に仲間など必要がなかった。
彼は孤独なのだ。孤独の中に一人で生きている。
寂しくはないのか?
無論寂しい。
だが甘ったるい仲間意識など、彼にとっては邪魔なだけだったのだ。
彼は一人で生きる。
彼はこの『ゲーム』が始まってから、度重なる謂われなき攻撃を受けていた。
これも一軍選手の宿命か−−彼は考える。
彼から攻撃を仕掛けた事はない。それなのに、狙われる。
彼の存在は、そこにいるというだけで狙われざるを得ないものなのだろう。
彼が登場すると未来を予感して恐怖に怯え(味方が)、歓喜に酔いしれる(敵が)。
彼の背番号に刻まれた数字は「12」。
彼の名前は松修康。
まだ夜明けは遠い――

【残り47人】(残り9人でゲーム終了)

740 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/07 23:56:18 ID:jt9wsExGO
下がってきたので上げるよ保守

741 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 00:03:11 ID:yrp5NYbx0
松切ないよ松(;´Д`)

お肌のお手入れ終わったから寝るよ保守

742 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 00:38:08 ID:vfIKkk79O
携帯から閲覧保守
夜明けに出発とか言ってたがもう出ちゃったのかな?的場
気まずかったかな

743 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 02:11:10 ID:jE/rNUKb0
おやすみ保守

744 :1/3:05/02/08 02:41:03 ID:SjD+pg0A0
71.クロスオーバーイレブン

ぴんぽんぱんぽーん♪
三回目の放送が始まった。脳内に響く音等、何度聞いても慣れるものではない。
柴原、新垣、小椋の三人は目配せしあい、お互いに放送が始まった事を確認し
合った。とりあえず放送に集中する。
『今日も一日が通り過ぎて行きます。それぞれの想いを乗せて過ぎて行くこの
ひととき。今日一日のエピローグ、クロスオーバーイレブン。もうすぐ時計の
針は12時を回ろうとしています。今日と明日が出会う時、クロスオーバーイ
レブン』
「この始まり方って……」
三人で再び顔を見合わせた。
いつもながら気に触る演出ばかりだ。今回の放送は、昔午前零時に耳にする事
ができたあのラジオ番組と同じ始まり方をした。声も全く同じである。さすが
の技術だな、と誉めればいいのだろうか。
『皆さん元気に殺し合っていますでしょうか。お待ちかねの放送のお時間です。
今回は深夜を演出してみましたが、いかがでしょうか』
「いらねーよ」
誰かのつぶやきが耳に入る。

745 :2/3:05/02/08 02:43:09 ID:SjD+pg0A0
『最初は脱落選手の名前を読み上げましょう。31番佐藤誠、49番ピッチャー
吉田修司。今回はこのお二人だけです。6時間でお二人とは皆さんのペースが
落ちてるようですね。もう少し頑張りましょう』
一番聞きたくなかった放送があっさりとなされてしまった。嫌でも二人の顔が
思い浮かんで来る。
『さて忘れてはならない、禁止区域の発表です』
新垣が慌てて自分のバッグを漁る。先に準備していた小椋が、目で制した。一
人メモれていれば、後で教えあえばいい事だ。
『午前2時、H-1。午前4時、B-8。午前6時、B-9。以上です』
三人で地図を指差して確認しあいながら塗りつぶして行った。
『次はボーナスルーレットチャンスのコーナーです。それではルーレットスタ
ート……はい、決まりましたね。今回選ばれたのは、背番号1柴原洋選手です』
新垣と小椋の視線が一気に柴原へと集まった。柴原が妙に焦り「俺?」と自分
を指差している。
『それではまた6時間後にお会いしましょう。今日と明日が出会う時、クロス
オーバーイレブン……』

746 :3/3:05/02/08 02:46:58 ID:SjD+pg0A0
「俺ー?」
放送が終わるのを待ちかねて、柴原が声をあげた。
「凄いじゃないですが、柴原さん」
「運いいですね〜」
二人も感嘆の声をあげる。
「でもこれでポイントもらっても、すぐにどうにかなるわけじゃないし?」
「地道に貯めるのも、後半鍵を握って来るかもしれないですけどね」
「どうやって地道に貯めるんだよ?」
三人はまだボーナスポイントの加算方法に見当がついていない。
「悪運あるから、またルーレットチャンスで来るかもしれませんよ。賞金稼い
だみたいに稼げちゃうんじゃないですか」
「あれは実力だってーの」
柴原と小椋が会話を交わしていると、新垣が「マコさんと修司さんが……」と
隣で呟いた。
「投手……。寺なのかな……」
三人とも黙る。
深夜0時。今日と明日の出会う時間。
明日は今日よりはいい日なんだろうか?
それは臨むべくもない気がする。
柴原はそっと溜め息をついた。

取得ボーナスポイント:柴原洋【1】(5p・計5p)
【残り46人】(残り9人でゲーム終了)

*******

途中で47人に増えてしまっていましたが、本来46人の筈なので戻しておきました。

747 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 02:50:10 ID:SjD+pg0A0
しまった!
3/3の最後
×臨むべく→○望むべく
でした……

748 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 07:12:30 ID:XAYXV0f60
職人さん乙です!!


749 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 07:23:22 ID:HNGMiMJc0
シヴァの疑問系萌え(*´Д`)
職人様乙です。

朝ごはん食べながら保守

750 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 09:42:20 ID:c+zsc+LiO
今度の放送はジェットストリームかよ!ワロタ。

751 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 12:18:13 ID:PsJhR3w4O
昼飯はおにぎり保守

752 : ◆7KR.e180t. :05/02/08 15:51:34 ID:vfIKkk79O
あ、もう放送発表されちゃいましたか。今、溝口井口パートを作成中なんですが、それは放送前の出来事ってことでお願いします。
時系列がおかしくなるので…
放送の死亡人数がおかしくなりますがそこは訂正願います。すみません

753 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 16:24:27 ID:tVs7cr4SO
就職説明会からの帰り保守。
やっぱり福岡ドームの外野の壁は高かった;゜Д゜)

754 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 18:09:24 ID:VsGNA2Gk0
具合悪くて早退してきたよ捕手

職人さんいつも乙ですage

755 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 18:17:44 ID:vIwUUKcE0
時系列はいつも悩みますね。
どのタイミングで放送するかはちゃんと打ち合わせた方がいいかなぁ。
あとトリップつけた方がよいのかなぁ。

756 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 20:04:02 ID:wuMeN6nF0
ただいま
今日の夕飯はアスパラとえびの餡かけだよ保守

757 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 21:52:37 ID:zQA5LfAp0
ジェットストリーム、城達也さんのがよかったなあ。
今のが悪いとかじゃなくて。

758 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 22:03:33 ID:S11b3u420
保管庫連載◆UKNMK1fJ2Y氏版は、
一週間弱程度の間隔で更新なのかな?
とっても一週間が待ち遠しいよ。
どっちの職人さんも管理人さんも乙です保守。

759 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/08 23:46:45 ID:jE/rNUKb0
お風呂入るよ保守

760 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/09 00:48:07 ID:ZKa6rWxpO
ぷっすま見てるよ保守@関西

761 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/09 03:20:19 ID:nb/GTfgN0
やっとお仕事終わって眠れるよ保守

762 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/09 08:12:32 ID:7NDralIYO
睡眠不足…でも起きる
保守

763 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/09 13:35:57 ID:nxOcfnq20
昼飯はそばだよ保守

764 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/09 15:14:37 ID:AjSkh3eX0
リレー版、書いてみたいんですけど、特定書き手限定でしょうか?

質問しつつ保守

765 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/09 15:30:08 ID:WEGBQQ6w0
>>764
見ての通りトリップもないし限定じゃありませんよ。
レスを振り返ると途中から参加された人がいっぱいいるのがわかるかと思いますので、
個人的には参加されてくれると嬉しいな〜と思います。
わからないところがあったらHPの方の掲示板ででも質問されてください。

766 :764:05/02/09 15:56:51 ID:AjSkh3eX0
投下してみます。

進行役の男に促されれ、一番最初にこのフィールドに降り立った高橋和幸【0】は、ただ
ひたすら息も絶え絶えになるほど走っていた。
(・・・・なるべく遠くに行けと言っていたし、どこか、誰も気がつかない様な場所に
隠れていよう。殺し合いなんてまっぴらごめんだ)

渡されたデイパックを広げて見る余裕もなく、走り続けていた高橋だったが、さすがに
30分も走っていたため、いささか息も上がってきた。
そのため、先ほどまでとは変わり、ゆっくりとどこか隠れられる場所を探しながら移動
を始めていた。
開放されてからというもの、ただひたすらに走り、地図も見ていない高橋は、場所の把
握すらも出来てはいなかったが、A-8エリアについたところでふと目にとまった場所があ
った。
(・・・・これは?)
木々の間に隠れていて見つけにくいが、そこは、古い防空壕だろうか、明らかに人口で
作られたトンネルがあった。
(ここに隠れてすごせるかな?)
高橋和幸は戦うつもりなど、みじんもなかった。
外野手は運がいい事に1/3で生き残れる。
それまで、ゆっくりと隠れ潜むつもりなのだ。

できれば柴原さんあたりが他の外野手片づけてくれないかな。
そう都合のいい思いを思いながら、さらに防空壕が発見しにくい様に、草木を防空壕の
入り口へとかぶせていく。
これで、暫くは大丈夫なはずだ。

偽装工作を終え、高橋は防空壕へと身を隠した。
(大丈夫、大丈夫なはずだ。)
高橋和幸は暗闇の中、身を潜めながら、ただひたすらに祈っていた。

767 :764:05/02/09 16:40:04 ID:AjSkh3eX0
すいません、766タイトルは「隠者」でお願いします。

768 : ◆7KR.e180t. :05/02/09 16:51:04 ID:zFCDzQd20
溝口・井口パートの続きを投下します。
時間的には放送前のできごとです。保管庫にまとめる際には70、夜明け前の
前あたりに保管してください。

>>744
>>744-746のセリフを少し変えなくてはならなくなりますが。
ご了承ください。大変申し訳ございません

769 : ◆7KR.e180t. :05/02/09 16:52:38 ID:zFCDzQd20
73、溝口の戦い

暗い…
溝口は真っ暗闇の中、膝を抱えて座り込んでいた。
だだっ広い部屋、何の音もしない、何も見えない漆黒の闇ー
常人なら数時間で狂ってしまいそうな中、溝口はまだなんとか自我を保っていた。
なんでこんな状態になったのだろう…
思い出せるのは、小屋を出た瞬間。福岡ドームを見たところまでだった。
それ以後は自分が自分でないような感覚がずっと続いていた。
な に か が お か し い
そう気づいた瞬間、意識だけがこの闇へと落ちていった。

ブーンという音が鳴り、闇の空に映画のスクリーンのような画面が映しだされた。
闇に落ちてから時々、このスクリーンはでてきている。
これによって溝口は外界の様子を覗いていた。
出口が辻を殺害する瞬間も目撃していた。そのときはお茶の中に毒があるとは
思ってなかったので、辻が死んだ瞬間はわけがわからなかったのを覚えている。
また出口がたまに話しているシーンを見ていたが、それによると辻以外にゴメスも
殺したようだったー
心が痛む。ゴメスは俺と同じでほとんど一軍にはあがれず
夢の舞台を夢見て汗を流していた仲間だったのだ。その二人を間接的にとはいえ、俺が殺した…
誰だよ、俺の体を操ってるやつ。
ガン!と闇の床に拳をたたきつけた。じんじんと痛む。

770 : ◆7KR.e180t. :05/02/09 16:53:50 ID:zFCDzQd20
空に現れたスクリーンには二人の人影が映し出された。
井口さんと、井手さんだった。
二人の手にはペットボトルが握られている。
そしてその中身は、緑色に濁っている。辻さんが飲んで倒れた液体と同じ色。
毒薬が入っていることは容易に想像できた。

おいまてよ!
溝口は立ち上がった。まだ殺人を重ねる気か?
もう勘弁してくれ!俺はこんなことをしたくない!
ある有名掲示板では俺はルール無用だと、アホだと言われた。たしかにそうだろう。
寮から脱走しようとしただけではなく、それによって骨折までしてしまったのだから。
だけど、そんなルール無用の俺でも最低限のルールは守る。
それは人を傷つけないということだ。
傷をつけられた人は痛む。体が、
傷をつけた俺だって痛む。心が、
いいことなんてひとつもない。傷つけちゃいけないんだ。ましてや殺すなんて
井手さんも井口さんもとてもいい先輩なんだ。そんな二人を殺めようなんて…
………いやだ!!


叫んだ――

771 : ◆7KR.e180t. :05/02/09 16:54:54 ID:zFCDzQd20
「ぐあああああぁぁぁぁう!!!!!」
黙ってペットボトルに入ったお茶(当然こっちには毒は入っていない)を飲んでいた溝口が
叫びだした。手に持っていたお茶が地面にぶちまけられる。
驚いた井手と井口の手が止まる。お茶が口に入る直前だった。
…が!なんてことだ。もう少しだったというのに。この役たたずが!
心の中で叫び、出口は溝口を揺り動かす。
「おい!どうした溝口ィ!!大丈夫か!?」
「溝口!平気か!?出口さん。どうしたんすか!変ですよ!!」
「知るかよ!俺が聞きたいくらいだ!」
井口が話しかけるが、出口はもはや冷静では居られなかった。
「あきらめろ…!く、キサマ…ぐああ!消してやる・・!」
その声はいつも聞いていた溝口の声とは似ても似つかぬものだった。
しわがれて、しゃがれた声…三人は溝口の体に異変が起きていることに確信をもった。
「ぐぁあぁぁ…!ぐ、ああ…!やば、まずい…!!ぐあああぁぁぁあ!!!!」


772 : ◆7KR.e180t. :05/02/09 16:56:59 ID:zFCDzQd20
パァァァンと溝口の頭の中で何かがはじけた。
その瞬間、どさっと膝から崩れ落ちる。
「だ、大丈夫か?溝口…」
井口が恐る恐る口にする。「大丈夫です…」溝口が口を開いた。
その声はいつもの溝口の声に戻っていた。
「二人とも…はぁはぁ……早くここから逃げてください。そのお茶には毒が入ってます。
出口さんはやる気です。辻さんと、ゴメスも出口さんが…」
そこまで言って今度は本当にパァァァンという音が溝口の耳に入った。
それが溝口にとって最後の記憶となった。
溝口の首から上はショットガンから放たれた無数の弾丸によって、いくつものかけらと
なって、地面にばらまかれた。残された胴体がどさりと地面に落ちた。赤い鮮血がまだ
首から吹き出していた。
いつのまにかショットガンを奪い、かまえていた出口の姿がそこにいた。
「もう一歩だったのに…ちくしょう。でも…結果は変わらなさそうだな」
出口はニヤリと笑みを浮かべた。

死亡:溝口大樹【30】
取得ボーナスポイント:出口雄大【4】(4p・計12p)

【残り45人】(残り9人でゲーム終了)


773 : ◆7KR.e180t. :05/02/09 16:57:59 ID:zFCDzQd20
74、井口の戦い

「井手ェ!よけろぉ!」
井口は井手を押し倒した。突然の事に井手は体勢を崩し、3メートルほど飛ばされた。
そして出口の持つショットガンが火を吹いた。
銃口から無数の弾丸が飛び出し、その一部が井口の腕にあたる。
「ぐああ!!」
右腕の肘から先が吹き飛ぶ。
今までに経験したことのないほどの痛みが井口を襲うが、その痛みこそが井口の意識を覚醒させた。
正直、いきなり溝口が狂いはじめ、出口が溝口を殺したという現実に脳がついてこなかった。
今まで散々、これは現実なんだと思ってはいたが、初めて見た死体、殺人の現場に、どこか、
作り物のような印象を受けていた。
だが、もう、迷わない。これは現実。そして出口さん。いや、出口は俺を殺そうとしている敵。
なら、負けない。俺は死にたくないから。明日美が、娘が、俺の帰りを待っている。
吹き飛んだ右腕にはかまわずに、井口はそのまま出口に突っ込んだ。
反動により上に銃口が上がっているショットガン、それが再び、井口に標準をあわせ、
引き金を引くまでの一瞬の間。その間を狙った。
パァァン!再びショットガンの銃声が鳴った。
しかし、弾ははるか上空に向け飛んでいった。井口の全体重をかけた体当たりで、
出口の体は地面に仰向けに転がった。
井口は飛び上がり、膝から出口の腹に着地した。ぐふっという音が漏れ、銃から一瞬
手が離れる。残った左手で銃を手に取ろうとする。瞬間、目が見えなくなった。
砂が目に入った。夜の闇が完全な闇へと変わる。

774 : ◆7KR.e180t. :05/02/09 16:59:17 ID:zFCDzQd20
またパァァン!と鳴った。体のあちこちに、焼芋に使うような焼けた石を突っ込まれたような
感覚が襲う。自分の体が血でドロドロと濡れていくのが感じられた。
そこで、井口はああ、もう野球はできないな。メジャーの夢も終わったな。と思った。
本来だったら、右腕が吹き飛んだ時点、いや、このBR2の世界に引きずりこまれた時点で
思わなくてはいけなかったのかもしれないが。
もうすぐトドメの一撃が来るだろう。それで俺の人生は終りか。
井口は覚悟を決めた。


しかし聞こえてきた音はパァァンではなく、ガンという鈍い音だった。
そのすこし後にパァァンというショットガンの音が3発ほど聞こえた。
だが、井口の体にはなんの異常もない。
ふっと体が持ち上がる感覚があった。体のあちこちが悲鳴をあげたが、
脳ではもうそれを痛みとしては認識しなかった。

井口を背負い、片手にはショットガンを持ち、夜の闇を走る井手の姿がそこにはあった。
ガレージの横には血のついたボーリングの玉、そして首のない溝口の死体がぽつりと残された。

取得ボーナスポイント:出口雄大【4】(6p・計18p)
           井手正太郎【69】(1p・計1p)
【残り45人】(残り9人でゲーム終了)

775 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/09 19:56:06 ID:aLqNuewS0
乙です☆
ほしゅほしゅ!!

776 :70・2/3の訂正:05/02/09 20:12:48 ID:v1eUzBJX0
71.クロスオーバーイレブン

『最初は脱落選手の名前を読み上げましょう。31番佐藤誠、49番ピッチャー
吉田修司、30番ピッチャー溝口大樹。今回はこの三名です。6時間で三人と
はあまりいいペースではありませんね。もう少し頑張りましょう』
一番聞きたくなかった放送があっさりとなされてしまった。嫌でも三人の顔が
思い浮かんで来る。 中継ぎを支える一員として欠かせない人材となった佐藤誠、
最高齢であり投手陣の精神的な要でもある吉田、ものになれば今後が恐ろしい
と期待されている若い左腕溝口。
困った選手もいるし既にかなり年を重ねた選手もいる。
だが死んでいい人間など誰もいない。どの選手とも思い出がある。
『さて忘れてはならない、禁止区域の発表です』
新垣が慌てて自分のバッグを漁りだした。先に準備していた小椋が、目で制す。
一 人メモれていれば、後で教えあえばいい事だ。
『午前2時、H-1。午前4時、B-8。午前6時、B-9。以上です』
三人で地図を指差して確認しあいながら塗りつぶして行った。
『次はボーナスルーレットチャンスのコーナーです。それではルーレットスタ
ート……はい、決まりましたね。今回選ばれたのは、背番号1柴原洋選手です』
新垣と小椋の視線が一気に柴原へと集まった。柴原は妙に焦り「俺?」と自分
を指差した。
『それではまた6時間後にお会いしましょう。今日と明日が出会う時、クロス
オーバーイレブン……』

777 :70・3/3の訂正:05/02/09 20:16:00 ID:v1eUzBJX0
「俺ー?」
放送が終わるのを待ちかねて、柴原が声をあげた。
「凄いじゃないですが、柴原さん」
「運いいですね〜」
二人も感嘆の声をあげる。
「でもこれでポイントもらっても、すぐにどうにかなるわけじゃないし?」
「地道に貯めるのも、後半鍵を握って来るかもしれないですけどね」
「どうやって地道に貯めるんだよ?」
三人はまだボーナスポイントの加算方法に見当がついていない。
「悪運あるから、またルーレットチャンスで来るかもしれませんよ。賞金稼い
だみたいに稼げちゃうんじゃないですか」
「あれは実力だってーの」
柴原と小椋が会話を交わしていると、新垣が
「マコさんと修司さんと溝口……」
と 隣で呟いた。
「投手ばかり……。寺なのかな……」
三人とも黙る。
深夜0時。今日と明日の出会う時間。
明日は今日よりはいい日なんだろうか?
それは臨むべくもない気がする。
柴原はそっと溜め息をついた。

取得ボーナスポイント:柴原洋【1】(5p・計5p)
【残り46人】(残り9人でゲーム終了)
****
これでおっけーすかね? 
中途半端に途中から載せるんじゃなくて最初からにしておけば良かったかも。

778 :36:05/02/09 20:23:18 ID:ffW+RWcU0
職人さん方乙です。
クロスオーバーイレブンの訂正等了解しました。

779 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/09 22:04:01 ID:J3XEZfe40
職人さん方乙ですほしゅほしゅ

780 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/09 23:41:14 ID:sx6r7Rop0
寝る前にフロントランジやっとく保守
溝口…ガンバッタヨオマエ

781 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/09 23:55:20 ID:v1eUzBJX0
しまった……
71.クロスオーバーイレブンだったのを72にしないといけなかったんだ
36様なんかボロボロでごめんなさい

782 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/10 03:21:42 ID:NQwJWMM60
いえいえお疲れさまですよ。
溝口が正気に戻ってほんとに良かった。

783 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/10 07:20:50 ID:q1W2vzKi0
コーンポタージュ飲みながら保守
職人さんいつもお疲れ様です

784 :1/2:05/02/10 12:28:31 ID:yxsAYhpQ0
75.ゆるやかな闇

松中は何時間をそこで過ごしたのだろう。
金子と榎本の若い二人の……成れの果ての傍で。
あまり話す機会は多くはなかったが、いつも気にかけていた。二人とも会う度に身体が
大きくなって行く様子に、いつも目を細めて見ていた。
これからを担う人材として、自主トレにも連れて行こうと考えていたし、教えられる事
は何でも教えて来た。
誰がこうした?
金子と榎本。このまだ高校を卒業したばかりで若い二人に対して、どうして殺意を抱く
事ができる?
二人の顔には驚愕の色が浮いていた。自分の死がまだ信じられていないように見えた。
自分は言葉はうまくない。選手会長として優れていたかどうかはわからない。だが背中
で皆に色々な事を教えて来たつもりだった。先頭に立って行動を起こせば、皆着いて来
てくれるのだと信じていた。
自分も偉大な先輩の背中に学んで来たから。
俺じゃ無ければ……選手会長が俺じゃなければ、皆もっとまとまれたのだろうか?
あの人の背中なら?

785 :2/2:05/02/10 12:33:05 ID:yxsAYhpQ0
二人の遺体をならべて土へと埋めた後、ずっと座って考えていた。
ふと思い立ち、手元の機械を触る。
思ったよりも色々な機能が付いているのがわかった。
表示を切り替えると、生きている人間は淡いオレンジで、そして既にこの世の者でなく
なってしまった人間が青で示された。
背番号で表示される機能があることもわかった。
これを持っていても、予め戦闘が起きるのを察知する事はできない。
だがこれを見ていれば−−誰が誰を殺したのか、はっきりとわかる。

夜の闇が濃くなるに従って、彼にゆるゆるとした絶望感が忍び寄って来た。
自分がその機械を見ている間に、31番、49番、30番と立続けに色が青へと変わってし
まった。慌てて立ち上がるも、今さらどうにもできない。
プレーオフの時にも感じた、激しい自責の念。
あの時にも例えようのない感情を抱いた。
だが、今感じている絶望感は、それよりも遥かに強い。

せめて、せめて。
同僚を手にかける事を選択してしまった人間に、その罪を分からせなくてはいけない。
死んでしまったチームメートたちへ対する責務が、自分には、ある。
俺の力不足で生き続けさせてやる事ができなかったチームメートたち。
彼等には地獄で詫びるしかない。
その前にやることがある。

絶望感の中で彼が固めた決意。

【残り45人】(残り9人でゲーム終了)

786 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/10 12:56:53 ID:9gkpPflyO
松中の決意キター
井口がやばそう…溝口の時に一緒にいるし、スタート時のこともあるし。
まあそれまでに井口が力尽きるかもしれないけど…
乙です! 京浜東北線車内から保守

787 :36:05/02/10 16:55:41 ID:5FtZEJ0gO
番号訂正済みました保守

788 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/10 19:58:33 ID:G1thX+3b0
実家から戻ったよ捕手

松中がんがれ……

789 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/10 22:00:15 ID:Y4QIUS9q0
ただいま
残業でミリオネア見れなかったよorz保守

マチャーン怖いのマチャーン

790 :1/2:05/02/10 22:07:21 ID:yxsAYhpQ0
Real World Story1

「イチさん、結局プロジェクトNo.15ってどうなってるの? 藤井選手が生き返ったの?」
「正確にはわからないけど、俺はそれは違うと思ってるよ。
何て言えばいいのかな。要するに"自分を『藤井将雄』という人間だと思ってる人工知能"っ
て言えばいいのかな」
「人工知能?」
「人工知能ってのはね、一々命令しなくても目の前の出来事に自分で対処できる存在さ。あ
る程度性格などをプログラミングしておくと、そのプログラミングにそった行動を取れるっ
て所まで実験は進んでいた。もちろんその人工知能に『感情』はない。死を回避する行動を
とらせる事はできるけど、それは死を恐れているからではない。あくまでプログラミングの
結果さ。要するにプログラムされた事以外はできないようになっている」
「でも今は命令とは違う行動をとってるんでしょ?」
「俺はこう思ってる。余りに現実に似せ過ぎたために、『感情』が宿ってしまったのだと。
人工知能が命を宿したのだと。俺は、地球上においてただの有機物が命を宿したってのと同
じぐらいの奇跡だと思ってるよ」
「よくわかんないよ」
「ま、それはいいんだけど。人工知能が元々『藤井将雄』を模していたために、自分を『藤
井将雄』だと思った−−俺はそういう事だと思ってる」
「自分を藤井さんと思ってて藤井さんの顔をして藤井さんの声を喋る……それって藤井さん
とは違うものなのかな……」
「さぁ……それは宗教のジャンルに入って来るから俺にはなんとも。だが俺は死んだ人間は
生き返らないと思ってるし」

791 :2/2:05/02/10 22:09:18 ID:yxsAYhpQ0
「命を宿すのは不思議じゃ無いけど、生き返るのは不思議なの? 変なの」
「まぁ変かもしれないけど……すぐに本物か偽者かどっちかわかるさ。
プログラミングを続けながらBR2ワールドに登場させてた状態だから、完璧ではないんだ。
優先的に戦いに関する能力ばかり付与してあったりするけど、一般知識には薄いし。
食事や睡眠は必要としないし。
それにすぐに活動ができなくなると思うよ。バーチャルリアリティの世界とは言っても現実
世界に沿った法則性の中にあるから、エネルギーを補給しないものが生き続けられるように
はなっていない。
今はこっちから働きかけができない状態だし、食事もとれないから……活動できるのはせいぜ
い3日が限度かな」
「またよくわからないけど……3日経ったら消えちゃうと思えばいいの?」
「そうだね」
「にしても、命が宿る可能性は予想してなかったの?」
「してたよ。俺これ開発してる時に、プログラミングした覚えがない行動をとるようになっ
てきたから、これは危ないと思って一度全部消してやり直そうと思ったんだよな。
そしたら夢に出て来たんだよ。
『そちらに行く前に、最後にこれだけさせてくれ』 って言ってるNo.15が。
そしたら次の日俺の更迭発表さ」
「凄い偶然ね。
結局、今BR2の世界にいるのは藤井さんじゃないって結論でいいの?」
「多分、ね。さぁそんな事はいいから飲み行こうぜ、サチコちゃん」

−−サチコの携帯電話が通話状態になっているのに、その時イチは気付かなかった−−

792 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/10 23:29:33 ID:uajBx7Pe0
おお、イチさん、久しぶりだよ、イチさん。

793 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/11 01:32:30 ID:LaVgw8L+0
職人さんいつも乙です。
おやすみ保守

794 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/11 02:44:04 ID:fdIM+9oFO
そろそろ寝るよ保守

795 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/11 06:10:45 ID:COINLXRIO
受験保守

796 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/11 11:11:18 ID:fdIM+9oFO
>>795
頑張れ保守

797 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/11 14:02:21 ID:x+5hyxXL0
>>795の合格祈願保守

798 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/11 14:09:20 ID:TtUM1DZe0
志望校受かった捕手

799 :1/4:05/02/11 16:38:06 ID:Tmf5OJ9I0
76.未来へのはばたき

『それではまた6時間後にお会いしましょう。今日と明日が出会う時、クロス
オーバーイレブン……』

川崎は、ペンを置き地図をカバンにしまった。
佐藤さん、吉田さん、溝口。
勝利の宿命をたった一人で担っていくピッチャーと言う仕事。
佐藤と吉田は、先発ピッチャーの勝利の権利も引き受けた。
かなり孤独なポジションで、相当な心の強さが求められる。
だからだろうか?死者にはピッチャーが多い気がする。
それでも、和巳と竹岡の名前が無かったことがいくらか心の慰めだ。

竹岡が生きていてうれしい?
自分を傷つけ、和巳を危険な目に合わせていたのに?
和巳、自分をかばった…
自分は、こんなに醜い心で明石のブーメランを見ているのに。

800 :2/4:05/02/11 16:47:48 ID:Tmf5OJ9I0
明石は、放送で佐藤の名前が呼ばれた瞬間、膝から崩れ落ちた。
やはり、佐藤はその人生を終えていた。自分を生かすために。
そして今は、川崎が先輩としての気遣いを見せてくれている。
自分の、この毒々しい感情を知らないままに。

まだ10代の明石は、もう堪えられなくなり、
放送が終わると「わっ」と声を張り上げて泣いた。
佐藤が死んだことに対する苦しみ。
川崎に対する負い目。
そして、まだまだ幼すぎる自分への苛立ち。

801 :3/4:05/02/11 17:00:18 ID:Tmf5OJ9I0
川崎は、悪夢から目覚めたばかりのような顔で明石を振り返った。
彼が泣かなければ、自分が泣いていたかもしれない。

やがて、明石は少し落ち着き、「すみません」と小声でつぶやいた。
… 佐藤さんは、僕をかばって寺原さんに殺されたんです ・・・
川崎には、もう、明石を憎むことなんてできなくなった。

黒い花を和巳が引き抜き、佐藤が踏みにじったような気がする。

川崎は、男田口パンをカバンから取り出すと、半分に割り
大きい方を明石のほうに差し出した。
「放送聞いて無いだろ?この辺はたぶん危ないみたいだ。
腹ごしらえしたら、小走りで医務室に行こう。」
「小走り?川崎さん、怪我してるのに?」
「だって、俺だって死ぬわけにはいかないんだ。」
・・・ 俺も、和巳さんに竹岡さんから庇ってもらったんだから ・・・

802 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/11 17:23:54 ID:1eGg24bV0
ムネが踏みとどまってくれて良かった…。
和巳と会えるといいな。

803 :4/4:05/02/11 17:24:06 ID:Tmf5OJ9I0
明石はブーメランを川崎に差し出した。
「佐藤さんの意思です。絶対にこの世界から出ましょう。
そして、鹿児島の何とかって言うところに鶴を見に行きましょう。」
ブーメランは佐藤のものだったのか。
月光に輝くその金属は、熱いエールを発しているようにも見える。

「俺は、怪我してないからいくらでも走れます。
川崎さんがもしも走れなくなったら、俺が背負って走ります。
俺が走れなくなったときは、それを使ってください。」
「俺だって走れるよ。それに、お前と一緒にこの世界を出ないと意味が無い。」
「俺と、ですか?川崎さんが、俺なんかと?」
「『なんか』とか言うな〜!お前は俺のライバルなんだからな。
森脇さんに、俺が兄貴弟子だってことを思い出させてやる。」
「いや、森脇さんは川崎さんのことをべた褒めですから。
開幕して、1軍の走塁コーチになれるんでソワソワしてましたよ。
『川崎を12球団一の盗塁王にしてみせる』って張り切ってますよ。」
「よし、ここを抜け出そう!」
川崎は、なんだか妙にうれしくなってきた。
ここを抜け出せれば何だってできそうな気がする。

「俺はマー君を探してるけど、お前は誰か探してる?」
「えーと、俺も城所に会いたいです。」
「じゃあ、2人を探そう!って、どこ行こう?」
「まずは、医務室ですってば。」

まだまだ幼さが残る明石と、それに負けないくらい幼い川崎だが、
森脇の兄弟弟子として、輝かしい未来に向けての第一歩を踏み出した。

【残り45人】(残り9人でゲーム終了)

804 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/11 18:54:18 ID:2bO8lLPq0
宗と明石のセットってすげー標的になりそう・・・

805 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/11 23:19:46 ID:juUw5i5lO
明石いいなあ…生き残ってほしいものだ

806 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 00:27:42 ID:6YwcT4+/0
ほしゅ

807 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 01:11:23 ID:aGzyaiUJ0
>>798
遅レスだが合格おめでとう保守

808 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 02:13:06 ID:4pfVf7b90
お休みのその前に>>798おめでとう保守

809 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 03:16:26 ID:cwFigNcI0
他球団スレが落ちちゃってるね…
がんばって保守。

810 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 08:35:52 ID:vT7ZOM2bO
おはよう保守

811 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 12:38:54 ID:bJlOzpRfO
保守

812 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 16:03:09 ID:uHhO7LDc0
夕方ほしゅ

813 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 20:54:17 ID:9j1MgUsa0
ほしゅ

814 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 21:12:48 ID:NskwUajb0
眠ほしゅ

815 :36:05/02/12 21:22:12 ID:aGzyaiUJ0
◆UKNMK1fJ2Y氏、リレー版ともにアップしました。
職人さん方、保守の皆さん乙です。

816 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 21:55:17 ID:qKi/CYQT0
>>815
◆UKNMK1fJ2Y氏と36氏も乙です。

今日の夕飯はスパゲッティーだったので、もうお腹すいたよ保守。


817 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 22:06:42 ID:G7jXitd20
職人さんも保管庫さんも乙です。

前作とリンクしてるのかな?
もう一回読み返そう保守

818 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 22:09:16 ID:6YwcT4+/0

◆UKNMK1fJ2Y氏の大量うp乙です!!
36氏もいつも乙です!!

明日はキャンプ中継ですね☆


819 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/12 23:23:01 ID:n/kodf/sO
おやすみなさい保守

820 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/13 00:52:58 ID:4WPPA2Mu0
明日は早起きだよ保守

821 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/13 01:51:47 ID:ZXMV6r8a0
ほしゅ

822 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/13 02:45:43 ID:ntkoSeSvO
飲み会保守☆
今から四次会〜♪♪

823 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/13 07:02:22 ID:ntkoSeSvO
飲み明かして帰宅保守…。

824 :764:05/02/13 10:05:41 ID:XS84x2340
77.挫折感の中で

「野球の天才」
プロ野球に入団する選手ほとんどの選手は、少年期などにそう呼ばれ成長していく。
笹川隆【59】も、かつて多くの人が自分をそう呼んでちやほやしてくれた。
だが、高校に入るころには、自分の才能がたいしたこと無いと思い知らされ、プロに
入ってからはそのちっぽけなプライドさえもズタズタにされた。
内野手失格・捕手失格・球団解雇・解雇・・・・。

・・・わかってる、俺は才能ない人間なんだ。
プロ野球の世界では、間違いなく実力がモノを言う。
努力で何とかするしかない、そう心に思いながらも決して努力では越えられない壁を
見せられたときに人はどう思うのだろう。

プロ野球の世界では野球以外の才能は全く持って評価されない。
(・・・でも、でもこの場所では?)
人を殺しあうという、非日常世界。
そう。ここでは、野球の実力など微塵の役にも立たない。
(・・・そう、ここなら、自分も輝けるかも。)

台湾時代、チームメイトに進められ、ほんの気分転換にはじめてみた中国武術。
ただ、日本に帰って来てからは練習は続けているものの、野球の練習もやらな
いくせに、何をやっているんだと思われそうで、誰にも話してはいない。
(・・・ソウ、ココナラ自分モ輝ケル。)

笹川は武器として与えられた【釘】をこぶしに握り隠しながら慎重にゆっくりと
獲物を探し、進んでいた。

【残り45人】(残り9人でゲーム終了)

825 :764:05/02/13 11:32:49 ID:XS84x2340
一部分、事実に反していたので、修正

77.挫折感の中で

「野球の天才」
プロ野球に入団する選手ほとんどの選手は、少年期などにそう呼ばれ成長していく。
笹川隆【59】も、かつて多くの人が自分をそう呼んでちやほやしてくれた。
だが、高校に入るころには、自分の才能がたいしたこと無いと思い知らされ、プロに
入ってからはそのちっぽけなプライドさえもズタズタにされた。
内野手失格・捕手失格・球団移籍・再度移籍・・・・。

・・・わかってる、俺は才能ない人間なんだ。
プロ野球の世界では、間違いなく実力がモノを言う。
努力で何とかするしかない、そう心に思いながらも決して努力では越えられない壁を
見せられたときに人はどう思うのだろう。

プロ野球の世界では野球以外の才能は全く持って評価されない。
(・・・でも、でもこの場所では?)
人を殺しあうという、非日常世界。
そう。ここでは、野球の実力など微塵の役にも立たない。
(・・・そう、ここなら、自分も輝けるかも。)

台湾時代、チームメイトに進められ、ほんの気分転換にはじめてみた中国武術。
ただ、日本に帰って来てからは練習は続けているものの、野球の練習もやらな
いくせに、何をやっているんだと思われそうで、誰にも話してはいない。
(・・・ソウ、ココナラ自分モ輝ケル。)

笹川は武器として与えられた【釘】をこぶしに握り隠しながら慎重にゆっくりと
獲物を探し、進んでいた。

【残り45人】(残り9人でゲーム終了)

826 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/13 12:25:18 ID:waE5CZvO0
764氏乙です!
未登場の選手をちゃんと出そうという姿勢、ありがたいです。

827 :1/3:05/02/13 13:44:48 ID:ZXMV6r8a0
78.cogito ergo sum

0時の放送が聞こえてきた瞬間、水田章雄【44】は頭を抱えた。
誰かが声をかけているわけでもなく、放送機器があるわけでもない。
それにもかかわらず、声が、耳をふさいでも頭の中にはっきりと響いてくる。
もはやその内容は頭に入らなかった。
ただ実感する。
――ああ、これも。これも、有り得ないものだ。

水田は追い詰められていた。他の選手との争いではなく、この仮想の世界自体に。
不条理と不可能の塊のようなこの世界が、水田の精神を磨耗させていった。
放送を「聞こえない」ことにして、水田は木の幹にぐったりともたれかかった。
ざらざらとした、どこか暖かな木の肌に触れる。
感覚は、どこまでもリアルだ。それでもここは、現実ではない。

あっという間に殺された仲間たち。黒服の男の体をすり抜けた井口の手。
福岡ドームから見える富士山。
そして自身配布された武器も、現実には有り得ないようなものだった。
数え上げればきりがない、非現実的なできごと。
それらを簡単に受け入れることができず、水田は混乱していた。
それでも、二度目の放送のあたりまでは、何とかこの世界に慣れようとしていたのだ。
あの時、彼を見るまでは。

828 :2/3:05/02/13 13:45:23 ID:ZXMV6r8a0
スタートして。混乱してはいたが、移動しないわけには行かない。
水田は北へと向かうことにし、川を渡った。その間、他の選手を見ることはなかった。
いっそ襲われでもしていれば、否が応でも現実を受け入れることになったのだろうが。
沈んでいく気持ちを抑えてさらに歩き続けていると、視界の端で何かが動いた。
びくりとそちらに向き直る。警戒と恐怖と、若干の期待。
そこで水田が見たのは、忘れようもない人だった。

横顔がちらりと見えた。水田は目を疑った。その次に見えたのは15番の背中。
誰にも出会わず、ただ頭の中でこの世界に対する疑問をぐるぐると考えていた水田が、
初めて見た人影は、北へと駆けて行く15の背番号だった。
呆然としていると、その姿はすぐに遠ざかり、見えなくなってしまった。
――自分は今、何を見た? ここにどうして、彼がいるんだ?
「なんで……」
思わず声がもれたその瞬間、今自分のいるこの世界に対する疑念と恐怖が噴出した。

何故彼がここにいるのか。自分がいるのはどこだ。彼がいるのはどこだ。
彼と同じ場所に自分もいるのか。
川を渡った。あの川は……単なる川だったのだろうか。

自分は、本当に、生きているのか?

水田は駆け出した。
どこまで行ってもこの仮想の世界からは逃げられないけれど。
大地を、本当の大地ではない大地を蹴る。
その一歩ごとに、心にぴしりぴしりとひびが入っていくように思えた。

829 :3/3:05/02/13 13:46:17 ID:ZXMV6r8a0
走り続けた水田は、木の根につまずいて転び、やっと止まった。
それからずっと、その木の根元に座り込んでいる。

――走ったら息が切れた。転んだら痛かった。
じゃあやっぱり自分は生きているのだろうか。
それなら、藤井さんは?あの人も、走っていたけれど――

目をつぶり、外界の全てを拒絶して、水田はひたすら考え続ける。
考えることこそが、生きている証だとでも言うように。

【残り45人】(残り9人でゲーム終了)

830 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/13 16:25:20 ID:uRSZCdpr0
職人さんたち、乙です。
笹川や水田もいよいよ登場ですね。

ところで、「cogito ergo sum 」てどういう意味なんでしょう?
スペイン語っぽいけど、英語だったりするのかなあ… ○| ̄|_

831 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/13 16:28:16 ID:AGSwUfq30
Cogito, Ergo Sum.

デカルトの哲学的懐疑論であまりに有名なこの台詞。魔法の言葉、コギト, エルゴ スム。

「我思う、故に我在り」

Cogito...思惟する
Ergo...故に
Sum...私は存在する


…デカルトってどこの国の人だっけorz
教養あればさらに楽しく読めるようになるよね。
勉強します。

832 :830:05/02/13 16:36:52 ID:uRSZCdpr0
>>831

ありがとうございます。


833 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/13 17:20:27 ID:9S6ZeBuV0
ラテン語ですよ

834 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/13 20:22:43 ID:1XH2kACH0
ほしゅ

835 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/14 00:19:04 ID:7OLZ8ORv0
お休みの前に保守

836 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/14 00:19:39 ID:r5wV0Rh7O
下がってきたのであげるよ保守
明日というか今日ははバレンタインデーだけと、川崎は
どれくらいもらうんだろう?

837 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/14 01:22:07 ID:AAPyIaYZ0
捕手

838 :1/3:05/02/14 01:40:27 ID:kea1B5YF0
79.紅い花

作業を終えた的場は、少し汗ばんだ額(勿論これは額であって、頭ではない)を
拭った。

田口たちの元を出、全く何の当てもなく暗闇の中を歩き出した。
ふと立ち寄ってみた、海岸にあった小さな小屋。
その中で見てしまったもの。
覚悟はしていた。
何せその為に自分はこうして彷徨っているのだ。
だがそれでもじんわりとした絶望感が自分の中に広がる。
その小屋に立ち寄ったのは、誰か生きている人間がいるかと思ったからだ。わか
りあえる人間が。人を殺す気などなく、どうしていいかわからないでいる人間が。
だが結局見つけたのは最も見たくなかったもの。
自殺では、ない。そしてどう見ても事故でもなかった。
人は殺し合うのか。
偶発的なことかもしれない。止むに止まれぬ事情ゆえかもしれない。
だが確かに殺されてしまった人間がここにはいる。
修司さん……。
どうして殺せた。修司さんをどうして殺す気になった?

839 :2/3:05/02/14 01:42:05 ID:kea1B5YF0
田口たちの元を離れる時。自分の思ってる事全てを田口に対して言ってしまうと、
急く心は自分に夜明けまで待つ事を許さなかった。
ずっとゴメスの放送が気になっていた。
地球の裏側にある自分の故郷を離れ、日本まで来ていたゴメス。最も自分を慕っ
てくれていた。自分には妻も子供もいないが、彼に対して抱いていた気持ちは子
に対する気持ちに近かった。ゴメスは、まだ、何もわからない子供だった。
何もやれない自分へ対する自責の念は募るばかりで、一度それを考える事を自分
に許すと、歯止めをきかせる事ができなかった。

そして田口たちの元を出てから深夜の放送を聞いた。

吉田の遺体を外へと運び出し、簡易的ながら墓を作った。
歩く道々拾った木片を使い土を掘り起こし、室内から運び出した遺体を横たえて、
また土をかぶせる。
その作業は意外と重労働だった。終わる頃には汗に濡れていた。
そして荷物の中から経文を取り出し、読み上げる。実際の弔いとは全く手順は違っ
てしまっているが、この際細かい事は省略しても仕方が無いだろう。
(俺は俺へ対する言い訳を作りたいだけなのだろうか)
読みながらも思考は止まらない。
(一体これが何になる。誰を救えるというのだ)
想像していた以上に虚しい行為だった。
誰かに労をねぎらわれることもなく、それどころか命が危ない。
作業をしている間にも、「覚悟を決めた」と言いつつ小さな音がする度にびくび
くする自分がいた。
そうして今経文を読み上げる声は闇夜に消えて行くばかりだ。
だが、始めたことを止めるつもりはない。

840 :3/3:05/02/14 01:43:18 ID:kea1B5YF0
やるべき事が全て終わった後、ふと彼は花が咲いているのを見つけた。
小屋の回りにある低い木の柵に、真っ赤なバラの花が朝露に濡れ、咲いていた。
的場はそれを見て「美しい」と思った。ビロードの様な柔らかい質感を持った花
弁が、ゆるりと幾重にも重なっている。
自然は神の産物だという気がする。
だがこの世界は全てが人間が管理しているという話だ。
所詮はこれも作り物なのだろうか。

しかし、彼はその花を見て心を動かされた。
この世界は個人の記憶から構成されている……といった事を言っていなかった
だろうか?
だとしたら、これは自分がいつか見て感動したバラなのだろうか?
それとも他の誰かが?
誰かの心に咲いたバラの花を投影しているのだろうか。
この世界で美しい物を見ることができたとしたら、それは誰かの記憶にあるも
のなのかもしれない。
的場はそのバラのうちの一輪を手折り、墓へと供えた。
もしかしたら、吉田の記憶が、この世界にこれを作り出したのかもしれないと
思ったから。
少し考え、そのバラの花から花弁を一ひらだけとった。
もしかしたら……殺人者の記憶が作り出したのかもしれないと思ったから。

【残り45人】(残り9人でゲーム終了)

841 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/14 02:30:53 ID:M5fHAUzX0
そろそろおネムほしゅ

842 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/14 06:14:38 ID:UpnMeqiyO
今日もお受験保守

843 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/14 11:27:14 ID:uDlgzTStO
>742
亀だが受験頑張れ保守。
北野はどうなったんだ?

844 :843:05/02/14 11:28:11 ID:uDlgzTStO
違った…>842だ。

845 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/14 14:38:02 ID:AAPyIaYZ0
捕手あげ

846 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/14 16:36:05 ID:Z5zEREaZ0
>>843
しばしお待ちを……

847 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/14 21:27:57 ID:Y2s6mCeU0
こんばんわほしゅ

848 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/14 22:58:05 ID:Rgl5sRkb0
職人さん、乙です。
的場、独自の道を歩き出したねえ。

849 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/15 00:50:03 ID:fVK3d+MV0
残業疲れたよ保守

850 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/15 01:32:21 ID:DjWAs0WuO
テスト前の一夜漬け保守

851 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/15 03:18:06 ID:/MrSOgyY0
深夜ラジオ聴き終わって保守

852 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/15 06:52:59 ID:Xf8jjY7oO
会社説明会行ってくる保守。

853 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/15 11:00:27 ID:JxK3w1lz0
TRONを潰した孫正義氏ね!!
日本民族を劣等民族と公言しているレイシストですから!


仮想討論「BTRON..過去から未来へ」 2000.08〜10.1

1.「日の丸パソコン」というレッテル
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron1.htm
2.トロンチップは「時代遅れ」なのか?
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron2.htm
3.トロン外圧の嘘と事実
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron3.htm
4.トロン教育パソコンは正しい選択だった
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron4.htm
5.アメリカの圧力は、撥ね返せた
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron5.htm
6.孫正義氏は何故トロン潰しを画策したか
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron6.htm
7.BTRONが負った制約
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron7.htm
8.超漢字とBTRONの真の実力
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron8.htm
9.やはり多漢字は必要だ
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron9.htm
10.トロンは「宗教」なのか?
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron10.htm
11.だからトロンは期待される
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron11.htm
12.アメリカ・日本・パソコン・そしてTRON
http://homepage3.nifty.com/kmahoroba/Mr.K/tyoukanji/kasou/touron12.htm


854 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/15 14:37:52 ID:PkOvlUjfO
午後の保守

855 :1/4:05/02/15 15:00:40 ID:/EyZ6g9W0
80.白い花

北野は目を覚ました。
その場所には夜が明ける前の薄い闇が広がっていた。
狭い。
自分の身に何がおきているのか、よくわからない。
(ここはどこだっけ?)
起き上がろうと身じろぎをする。
「−−!」
途端に腰が悲鳴を上げた。そろりと腰の辺りへ手を当ててみると、打ち身になっているであろ
うことがわかった。
(ああ、そうだ。俺、あそこから落ちたんだ)
見上げた先には、天井−−上から見れば床に当たる部分−−があった。
手を滑らせて落ちてしまった自分を思い出す。あの高さから落ちれば、痛めるに決まってる。
「とりあえずここから出よう」
口に出して呟いてみる。
壁を伝いながら、そろりそろりと立ち上がった。腰からずきずきとした痛みが広がるが、無理
をすれば何とか動けない事もない。
梯子を上がりフタを開く。それはほんとど重みを感じさせず、実にあっさりと開いた。

彼はその部屋へと這い出し、立ち上がって辺りを見回す。
昨日見た通りの殺風景な部屋だ。粗雑な作りのトタン屋根に、あちこちささくれだった板張り
の床。ベニヤの壁には窓があるが、今は雨戸が半分ばかり閉っている。
そして誰もいない。

856 :2/4:05/02/15 15:03:13 ID:/EyZ6g9W0
「修司さーん?」
そこにいるはずの人間の名前を呼んだ。だが返事はない。そういえば上に置いたままだったは
ずの、自分の荷物もなかった。
「おかしいな……どこに行っちゃったんだろう?」
呟いて、座り込んだ。やはり何もせずにぼーっと立っているには腰が痛い。
床の上にうつ伏せに寝転ぶ。この体勢が一番楽だ。床はひんやりとしていた。
「修司さん一体どこ行っちゃったんだろう?」
もう一度口に出して考えてみるが、どうしてもわからなかった。
何か胸の奥がざわざわする。
何だろう? 彼は首を傾げた。
しばらくして、自分は泣き出してしまいたいのだ、ということに気付く。
ざわざわは大きくなって行くばかりだ。
しまいに彼は泣き出した。
「うっ……うっ……」
自分が何故泣いているのかはわからなかったが、止めようという気は起きなかった。
会いたい。誰かに会いたい。
修司さんに会いたい。


857 :3/4:05/02/15 15:04:52 ID:/EyZ6g9W0
一体自分はいつまで泣くのだろう? 内心自分へ対して呆れてしまうほど、涙は止まら
ない。
とにかく会いたい。修司さんに会いたい。
どうしたら会えるだろう?
必死に考えた。
このゲームの勝者は、各ポジションに一人と言っていなかっただろうか?
逆に言えば、最後の一人になれば必ずゲームの勝者になれることになる。
……吉田が投手の中で最後の一人になれば、その時自然と会えるのではないか?
「そうだよ」
北野は大きく頷いた。涙はいつの間にか止まっている。
吉田がこのゲームの勝者となればいいのだ。
そのためには、自分も手助けした方が早いだろう。
指針が決まり、北野は微笑みを浮かべた。
一気に気が楽になった。
「よし、今にでも行動開始だ!」
一刻でも早く会いたい。だとしたら、一刻も早く行動を開始するに限る。
どことなくうきうきした気分で、立ち上がる。気のせいか、先ほどよりも腰の調子が良く
なった気がする。
そう、この喜びは、試合の先発が決まってる時のうきうきに似ている。
今からやってやるぞ、という高揚感。

858 :4/4:05/02/15 15:12:17 ID:/EyZ6g9W0
ふと彼は自分のユニフォームを眺めた。なんだか、がびがびして気持ちが悪いのだ。
「……何もついてないのにな……何だろな?」
ユニフォームを点検して首を捻るが、何なのかはわからない。
気持ち悪いが、何も付いていないなら仕方がない。髪の毛や頬なども同様に気持ち悪いが、
窓に写した自分の顔にはやはり何か付いてるようには見えなかった。

彼は全ての荷物(上に置いていたはずの彼自身の荷物はなくなっていたので、彼が今持っ
ているのは吉田の荷物だ)を整えると外へ出た。そろそろ夜が明けそうだ。
外に出て、小屋の傍らに盛り上がった土があることに気が付いた。結構な大きさがある。
「こんなもの前からあったっけ?」
その土の上に何か乗っているのに気がつき、顔を寄せてまじまじと見る。
それは花だった。バラの花だ。
「何だこれ……白いバラ?」
北野の目に映るそれは白い色をしていた。すぐにバラだと気付けなかったのは、その色の
せいだ。
「珍しいの」
呟いて彼はそれを手にとった。少し考え、花弁を一枚千切ってポケットにしまった。花は
元の場所へ戻す。
「どこに向かおうかな?」
北野は気合いを入れると歩き始めた。
その後ろ姿を紅いバラの花が見送っていた。
花弁についた朝露は、見る人によっては涙を流しているように見えたかもしれない。

【残り45人】(残り9人でゲーム終了)

859 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/15 17:32:24 ID:v30dXG/GO
頑張れ北野保守

860 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/15 20:35:25 ID:/tRw+ofn0
ヴァーチャルの世界ってスゴいな保守

861 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/15 23:31:37 ID:fVK3d+MV0
今日は早く寝るよ保守

862 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/16 02:09:42 ID:HrAXLWOm0
北野はこれからどうなってしまうんだ保守

863 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/16 03:34:45 ID:ECYVduj30
◆UKNMK1fJ2Y氏版に漏れの好きな
コードウェイナー・スミスが出てきてちょっと嬉しい保守

864 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/16 07:30:47 ID:GyWxXZZUO
おはよう保守

865 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/16 10:51:54 ID:H0TSkCce0
キャンプ見に行ったけど人多すぎで死にそうになったよ
ナギにチョコ渡せなかったじゃないかホシュ

866 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/16 14:18:44 ID:+9pYZmqiO
カラオケよりいざゆけ若鷹軍団歌いながら保守

867 :81-1:05/02/16 16:26:44 ID:4Mk6PDcL0
81.二つの心

ズキン…ズキン…ズキン…

自分の脈拍に合わせて、鈍い痛みが走る。
和田が目覚めたのは、今だ闇が抜けきらない夜明け前だった。
夢うつつの中、痛む左手を天井にかざし、握り締める。
しかし、拳に上手く力を込めることはできなかった。
「…痛い」
そうつぶやくと同時に不安が襲ってきた。
手を切られてから、まだ一日あまり。最初は怪我の痛みに紛れて気付かなかったが、
一晩休んだ今、和田の手の違和感は決定的なものになった。
(左を傷つけられた…。俺の利き手を…俺のこれからの人生が、傷ついた…)
投手の利き手は野球人生の命だ。その不能は死と同等にも思えた。
絶望感の後に、激しい怒りが込み上げてくる。
(俺がこれまでに傾けてきた努力を、一瞬で無にされた)
木陰から飛んできた刃物はメスだった。あれは誰ものだ?
まだ生きているか?もう死んだか?もしまだ生きているなら…
(奴に同じ痛みを味あわせる…)
和田は何度も拳を強く握り、最後には腕を横倒しに投げ出した。

868 :81-2:05/02/16 16:28:50 ID:4Mk6PDcL0
「起きたか?」
ドアの軋む音と共に、低い声が話しかけた。
「鳥越さん…」
昨夜の記憶がおぼろげながら蘇って来る。
やみくもに走り、ここへ辿り着いた。今にしてみれば、あまりに無用心すぎたと思う。
小屋にいたのがやる気の人間であれば、即座に殺されていただろう。
しかし鳥越は傷の処置をした上、一晩中休ませてくれたのだ。
「傷が開いとるやないか、巻きなおさんとな」
「…え」
無理に力を込めたせいか、包帯に血がにじんでいた。
その赤色を見ていると、また先の憎しみが込み上げてくる。
しかしそれを遮るように鳥越が話し続けた。
「…が、先にメシ食わせてくれ。さすがに徹夜はキツイわ」
「あ!すいません。俺途中で代わろうと思ってたんですけど、すぐ寝てしまって」
「いやええよ。しかしお前寝たわりには顔色が冴えんな。動けるか?」
「もちろん、大丈夫です」
「じゃあ、とりあえず出発地点に戻ってみよう。あの小屋がどうなってるか、何か残っているかもしれない。
その後は…ここだな」
鳥越は地図を開き、一点を指差した。J-7に印刷の汚れかと見まごう程の、小さなマークが印されている。
これが、この世界から逃げるヒントとなるのだろうか。早くこの悪夢が覚めて欲しい。
傷を意識するたびに湧き上がる憎悪。
方や、鳥越と話していると、別の自分がそれを制しようとする。
和田は葛藤する心の只中にいた。

【残り45人】(残り9人でゲーム終了)

869 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/16 17:00:09 ID:OK9qAw36O
確かメスって…
和巳の武器だったよな保守。

870 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/16 18:01:14 ID:Otzp9103O
そして今は川崎が持ってるはず保守

871 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/16 19:55:53 ID:GyWxXZZUO
>>869-870
和田と川崎とが出会ったらどうなるんだ(((゚Д゚;)))

872 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/16 20:13:20 ID:9dWRRUr20
ほーしゅー

873 : ◆7KR.e180t. :05/02/16 21:16:25 ID:micIZPRF0
夢を見ていた。
福岡ドームの外野席。いつもホークスの熱狂的ファンが陣取るその席。
なぜかそこに川崎宗則【52】は立っていた。
そういえば、外野席に入った事なんてあまりないよなぁ。こうやって見ると
フェンス高いなぁ。ここ。
そんなのんびりした事を思った。
声が聞こえる。
「ムネ!」
通路を走ってくる男が一人、まーくんだった。
まーくん!ようやく会えた。ずっと探してたんだよ。ゲームが始まってから、ずっと、ずっと。
まーくん。そう叫ぼうとした。そこで鳴り響く音。ターン
倒れるまーくん。動かない、広がる血、死…?

うわああああああああああああああああ

874 : ◆7KR.e180t. :05/02/16 21:16:57 ID:micIZPRF0
川崎はがばっとベットから飛び起きた。
手がぐっしょりと濡れている。シーツもだった。気持ちが悪い。
はぁ、はぁ…なんだよ…今の夢。縁起でもない。
川崎宗則は大きくあくびをすると、一回のびをした。それから少し乱れた髪を左手でかきあげた。
その際左手につけられた時計を確認する。
04:40
ずいぶん寝た気がするが、それでもベッドに入ってから3時間も経っていなかった。
川崎はベッドから出ると、指をポキポキと鳴らしながら、自分のバッグが置いてある棚
に行き、そこから水の入ったペットボトルを取り出すと、こくりと一口飲んだ。
乾燥しきった口の中が満たされ、目が覚める。
そんな時、このベッドしかない小さな部屋の扉が開いた。
「あ、起きましたか。今なにか叫びませんでした?」
扉を半分ほどまで開けて立ち止まったまま、井手正太郎【69】は川崎に声をかけた。
「うん。ちょっと夢を見てて」
「そうですか…いやな夢かなにかで?」
あまり人に話したくない内容の夢だったので、川崎はその質問には答えず、
「外の様子はどう?」
と聞いた。
「今、明石が見てます。静かなもんですよ。銃声どころか物音ひとつ聞こえない」
「そっかぁ。あ、ごめん。疲れてるよな?交代するよ。ちょっと眠りな」
「いや、俺は大丈夫です。それなら明石と代わってやってください。
あいつだいぶ疲れてます」

875 : ◆7KR.e180t. :05/02/16 21:19:25 ID:micIZPRF0
井手はそう言った。たしかに高校を卒業したばかりの明石にはこの状況はきつすぎるだろう。
このメンバーの中では俺が一番先輩なんだ。しっかりしないとな…。
「わかった。ありがとう。明石のところに行ってくるよ」
川崎は明るくそう言った。
「じゃぁ俺は病室に行って来ます」
そう言って井手は扉を閉め、走っていった。

今川崎、井手、明石の3人はD-6。診療所にいる。
もともとは0時の放送直後、川崎と明石がここにたどり着いた。
そこで、川崎のわき腹の傷の治療や、軽い食事を取ったりしていた。
そんな中、井口を背負った井手が外を歩いているのを
3階の病室の中から見つけたのが1時すぎだった。
川崎と明石は井手がやる気なのかどうかなどまったく考えず。
瀕死の姿の井口を見て診療所から飛び出した。
(あとあと考えたらこれは危険な行動だった。もっと慎重にならないと…)
川崎は正直井口はもう助からないと思った。なにしろ、出血の量が尋常じゃなかったのだ。
それはずっと背負ってきた井手の体まで血まみれだったことからもわかる。

井手もよく見ると擦り傷のようなものが体中についていた。
井口を運ぶ途中、夜の森をつっきってきたので何度もこけたようだ。
結局、川崎と井手が診療所に置いてあった本を見ながら、井口を治療し、輸血を行った。
依然意識は戻らないー
かけた右腕、さらにお腹にも銃弾をくらった跡がある。治療には困難を極めた。
みようみまねでなんとか治療し、血もだいぶ止めたが、生きるか死ぬかはわからなかった。
今、井口は診療所の2階の病室に寝かされている。井手が病室に行くと言っていたので
おそらく井口のところという事だろう。

876 : ◆7KR.e180t. :05/02/16 21:21:41 ID:micIZPRF0
「ごめんごめん。今起きたよ。見張り、代わるね」
屋上に上がり、川崎は明石健志【36】に声をかけた。
明石は外に向け構えていたショットガンをおろすと、疲弊しきった顔で出迎えた。
「あ、わかりました。後お願いします…」
「大丈夫?顔色悪いよ?」
「ちょっと疲れがたまってるみたいで…すいません、仮眠とらしてもらいます」
「ああ、ゆっくり寝ろよ」
そう言うと、明石は扉を開け、階段を降りていった。

川崎は白い息を吐きながら、遠くに目を向けた。富士山が見える。
もう夜明けは近いな。和巳さんは無事だろうか。そしてまーくんは。
さきほど見た夢を思い出す。嫌な気分になる。
このVR世界は俺たちの思考を元に作られてるって言ってたよな。
と言うことは、その中で見る夢にも、なんらかの意味があるのか?
…まさかね。川崎はまた一つのびをした。

【残り45人】(残り9人でゲーム終了)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
82,診療所 

877 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/16 23:34:01 ID:JK3+Riv80
職人さん達、来てた!!
北野、軽い記憶喪失なのか?
診療所、瑞季と稲嶺に狙われそうな豪華キャストだな。

スポーツニュース前の保守。

878 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/17 01:19:27 ID:4zrq5FOr0
新作乙です。
バーチャル世界には鏡がないってのが
気になる保守

879 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/17 01:49:49 ID:6udkGTx40
保管庫管理人さんいつも乙です的保守
現状を踏まえて更新されてく選手紹介の的確さが凄い。よく読み込んでるよな〜。

880 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/17 02:19:46 ID:0QwCgIVZ0
明日も仕事だよ保守

881 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/17 04:16:52 ID:vFQmSltP0
保守

882 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/17 07:51:50 ID:XEnEGN53O
保守!

883 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/17 11:19:12 ID:XEnEGN53O
今から博多へ遊びに行くよ保守

884 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/17 13:14:06 ID:eHj9XSTT0
いってらっしゃい保守

885 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/17 18:04:54 ID:asiFoABeO
1000近づいてきたよ保守

886 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/17 21:05:36 ID:Ng4/HzTF0
ここが更新されてるとちょっと幸せ保守


887 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/17 23:24:13 ID:RpW42BuU0
888を取りたかったぜ!的な保守

888 :すいませんちょっと長めです:05/02/18 00:14:13 ID:8vykgFPx0
83「猿の手」

生きるとはどういう事だ?
VR世界に生きる事は現実に生きている事につながるのか?
生きるために、どうすればいい?
生きるために必要な物は?

水田章雄【44】は考える。まるでそれが仕事だというように。

この世界を抜けるには、たった一人の投手になる事。それが条件だ。
たった一人の投手。自分以外に居る投手を蹴落として、生き残らなければいけない。
他の人間を蹴落とすにはどうすればいい?
……武器。武器がいる。しかし、どこに武器がある?
「!そうだ、鞄!」
慌てて鞄の中を探る。出発するときに渡されたデイバッグには武器が入っているはずだ。
はやる心を抑えてペットボトルやパンを取り出した。
「何だ?これ……」
鞄の奥底に入っていたものは、干からびた手のようなものだった。
恐る恐る"それ"を取り出すと、ご丁寧に手紙のようなものがついていた。

『この武器を手にした貴方、おめでとうございます!大当たりです!本来なら成績による武器支給で
すがそれでは面白くない!という事でこの武器の登場と相成りました。貴方はW.W.ジェイコブズの猿
の手という話を知っていますか?このアイテムはまさにそれ!何でも願い事が三つかなってしまうと
いう優れものです。あ、この世界から抜け出したいっていうのは最後の9人に残らないと叶わない願
いですよ。死んだ人が生き返るのもこのゲームの趣旨に反しますので無理な願いですからね……』

願いがかなう?そんな馬鹿な。いやしかしこの世界はVR世界だ。(多分。)藤井さんが居るような世界
だ。また混乱しそうになったが、とりあえず手紙を読み進める。

『……使い方は至って簡単。貴方の願いを察知して、猿の手が自動的に発動します!ただ、強い願い
にしか発動しません。それと一度発動した願い事はキャンセルできません。その2点だけはお気を付
け下さい。それでは貴方の健闘をお祈りします。』

889 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/18 00:15:11 ID:8vykgFPx0
強い願い……か。一番強い願いの"この世界から抜け出したい"が叶わないというのが腹立たしい。
思わず頭を抱え込んでため息をつこうとしたその瞬間、草むらを誰かが歩いてくる音がした。
「誰だ!」
顔を上げ、思わず叫んでしまっていた。叫ぶと言う事はこちらの存在をアピールする事に繋がる。後
悔したがもう遅い。
声を聞きつけたのか、足音がどんどん近くなってくる。まずい。やる気になっている奴が居るのは死
人が増えている事からも分かっている。
どうすればいい?考えろ、考えるんだ……。

水田が考えている間にも足音は近づいている。とうとう足音の主がはっきり誰か分かるほどに相手は
近づいていた。近づいている人物は一人。山田秋親【17】だった。山田はまっすぐに水田に近づいて
くる。まるで獲物を見つけた肉食獣のように。そう水田には思えた。

何の迷いも無く俺めがけて走ってくるのは俺を殺そうとしているからだ。山田は確実に俺を殺す気だ。
そうに違いない。来るな!止まれ!止まってくれ!!
そう水田が心の中で叫んだ瞬間、手元にあった猿の手が動き始めた。まずは指がうごめく。まるでピ
アノを弾くように。ドレミファソラシドと音が聞こえたような気がした。

あまりの気持ちの悪さに水田は思わずあとずさった。それが合図かのように、猿の手は山田ののど元
めがけて飛び掛った。

「がふっ…ぐぅ……」
飛び掛った猿の手は見事に山田の首をつかんだ。その指がだんだんと首にくいこんでいく。じきに猿
の手を引き剥がそうともがいていた山田の手が力なく落ち、そのまま地面に倒れこんだ。
「…………………山田?おい、冗談だろ?起きろって」
そろそろと山田に近寄り、肩の辺りをゆさぶる。返事は無い。
「いい加減にしろよ、おい!」
返事をしない山田に腹がたち、思わずゆさぶる手に力が入った。結果、今までうつぶせだった山田が
あおむけに転がった。
「ひぃっ!」
力なく開いた口、瞳孔の開いた目。どう見ても死人の顔だった。


890 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/18 00:15:48 ID:8vykgFPx0
生き残るためだ。仕方がなかったんだ。俺はやる気だったじゃないか。何を今更おびえている?
だが、本当に仕方がなかったんですか?やる気だったんですか?俺の姿を目にしてびびってたじゃな
いですか。そう山田の目が訴えかけている気がした。やめろ、こっちを見るな!見るな、みるな、ミ
ルナ……。見られなければいい、それにはどうすれば?また考える。そうだ、俺が消えれば見られる
事はない。消えてしまいたい。俺が消えれば見られる事もないんだ。あの視線にさいなまれることも
ない。もうこの世界は嫌だ。消えたい。きえたい。キエタイ……。
再び猿の手が動き出した。今度は水田をこの世界から消すために。
動き出した猿の手はおもむろに水田の手首をつかみ、水田を引きずりはじめた。
「おい、何だよ。どうなってんだよこれ!」
必死に猿の手を外そうとするが、まるで自分の身体の一部であるかのようにくっついて離れない。こ
のまま引きずられてどこに行くのか?そう考えていると誰かの声が聞こえてきた。

「お〜い、勝手に先行くなよ〜………山田〜」
山田を探しにきたらしい人物が姿をあらわす。永井智浩【19】だった。
「永井!?」
「み、水田さん!?」
近寄ってくる水田に永井は思わず身構える。身構える永井の手にはハサミがあった。これは、山田の
鞄から武器になりそうなものを拝借したものだ。
「助け……」
何でもいい。藁にもすがる思いで水田が永井に助けを求めようとしたその時、猿の手が更に強い力で
水田を引いた。永井の手にあるハサミがどんどん近づいてくる。永井は驚いてしまったようで彫像の
ように動かない。ハサミの先端がギラギラと嫌な光を放っている。永井は動かない。ハサミは近づい
てくる。動かない。近づく。いや、動けないのか。そう考えた瞬間眉間に冷たい感触が生じた。

「うわあああぁぁ!!!」
どちらの叫び声か分からない声が周囲に響き渡った。

死亡:山田秋親【17】、水田章雄【44】
取得ボーナスポイント:永井智浩【19】(4p・計4p)
           水田章雄【44】(4p・計4p)

【残り43人】(残り9人でゲーム終了)

891 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/18 01:05:15 ID:kUFe9/CpO
ただいま博多から帰りました保守
てか猿の手怖い…

892 :代打名無し@実況は実況板で:05/02/18 02:51:32 ID:k78/AfOt0
山田はとうとう最初から最後まで正気に戻らなかったな
永井に助けられてから自分で動くようになってたのは関係なかったのか

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